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アガサ・クリスティ

著者情報
著者名:アガサ・クリスティ
あがさ・くりすてぃ
アガサ・クリスティ
生年~没年:1890~1976

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      そして誰もいなくなった
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! chao sunflower tadahiko tomato Minnie napori
      • ミステリー界の王道である、この作品を、今更ですが読みました。

        今年の春に、二夜連続で放送されたドラマを見たのがきっかけです。

        犯行トリックがどうとか言うより、

        ・「犯人の動機」

        ・「一人、また一人と死んでいくその状況での、人間の心理」

        に着目した小説でした。
        >> 続きを読む

        2017/06/11 by ゆずの

    • 他17人がレビュー登録、 79人が本棚登録しています
      アクロイド殺し
      カテゴリー:小説、物語
      4.6
      いいね! chao Minnie
      • ああ名著。
        名著。
        名著。


        もう形容のしようもない。


        本当に好きな人には何も言うこと無いように
        本当に素敵なこの作品には一切いうところがない。

        幸せ。
        幸せ。
        >> 続きを読む

        2017/08/19 by フッフール

    • 他11人がレビュー登録、 37人が本棚登録しています
      オリエント急行の殺人 クリスティー文庫)
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • --ムッシュー、私の経験から申しますと、敵を持つ立場にある人間は、たいてい、敵が一人では済まないものです--

        映画を以前に見ていたので驚きは無く読んだのですが、伏線の張り巡らし方や回収の仕方、登場人物の演技のさせ方等々、やはり巧いなあ、、、と感嘆でした。

        京極の塗仏も似たような設定で、全く無関係と思われた10数人の登場人物が、実はとある小村落の生き残り住民で、共通の一つの事件があってと。

        アガサクリスティは幼少期文盲だったせいなのか分からないのですが、話の構成は巧いのだけれど文章力が今ひとつです。ので、Who done it?の観点を抜いたら読む気が起きないのが残念な点で、この点、京極は文章力や話力が素晴らしいですから、純粋に読んでいて面白いのです。

        ただ一方で、さすがアガサクリスティは作品の構成力は別格だなあと、京極比較でも思わせるものでして、塗仏では、共通項のあった10数人の行動は全てある人物にマインドコントールされて操り人形のように動かされていたから、という、若干詰まらない設定でしたし、共通の事件というのも単に悲惨な1事件でしかなく、落ちも哀しいだけの結末。

        その点オリエント急行では、登場人物はみな意思をもって複数犯を演じましたし、それを行うにたる経緯や正義の説明がしっかりなされている点は凄いと思います。
        落ちも爽やかで清々しく、読後感は非常にすっきりします。

        推理モノって、トリックと犯人の意外性だけにポイントがあるように思われがちですが、同等に大事なのが、ストーリー背景や結末における明るさや正義感だと思うんですよね。

        アガサクリスティの作品にはそれがあるので、本当に好きです。
        >> 続きを読む

        2017/08/19 by フッフール

    • 他5人がレビュー登録、 22人が本棚登録しています
      そして誰もいなくなった
      カテゴリー:小説、物語
      4.8
      いいね! niwashi
      • 良かった。
        良かった。

        作品の落ち(犯人は死んだふり)まで聞いておきながら、最後まで誰が犯人か分からなかった。

        すごい、すごい。
        >> 続きを読む

        2017/08/19 by フッフール

    • 他5人がレビュー登録、 26人が本棚登録しています
      春にして君を離れ
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね! Minnie MissTerry chao
      • 面白いとの評判はいろんなところで聞いていましたが、ついに読めました。
        めちゃくちゃ面白かったです!クリスティ最高峰との評価も納得。しかしなんというホラー。

        ミステリではないとはいいながら、ネタバレがある話なのでストーリーについて深くは触れません。ただ、傲慢なのは誰でしょうね?ラストにぞっとします。




        ちなみに主人公のジョーンはそりゃあ嫌な女ですけど、箱入娘ゆえの残酷さというか、無知であることに気が付かずに狂気振り回してニコニコしてるところありますけど、夫のロドニーだっていい勝負なわけで、「プア・リトル・ジョーン」なんてつぶやいたりして何様かと思う。誰かを哀れむという行為には優越感が伴うと書いていたのは山田詠美ですが、全くその通りですね。

        などと考える読者自身は、ちゃんと理解しているのか?もちろん私はわかっている、自分はそこまでできた人間ではないし、完ぺきではない、神様に許しを請うべき傷も持っている、と思う時点ですでに思い上がっているのではないか?という終わらないスパイラルが実に恐ろしい。半狂乱になって走り回らなくちゃいけないのは私ではないのか?



        もうひとつ、邦題の『春にして君を離れ』がぞっとするほど名訳である。原題は "Absent in the Spring"、直訳すると不在の春、とかそんな感じでしょうか。シェイクスピアのソネット(98番)から取っているとのことで、気になってソネット全文も調べてみました。
        元のソネットは "From you have I been absent in the spring" と始まっていて、岩波文庫では「春の間私は君と離れて過ごした」などと訳しているようなのですが、これを「春にして君を離れ」とは、たまらない!作品中にほかのソネット(調べたら116番だった)も出てくるのですが、この文語調の格調高い訳が実にすばらしいです。これ、中村妙子さん自身が訳しているんですよね?すばらしい。
        シェイクスピアは正直あまり興味がなかったのですが、ソネットはちょっと読んでみようかと思いました。原文と和訳が両方出ているやつを入手します。
        >> 続きを読む

        2017/04/08 by ワルツ

    • 他4人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      ABC殺人事件
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! Minnie
      •  「そして誰もいなくなった」、「オリエント急行殺人事件」、「アクロイド殺し」と並ぶクリスティの4大作品。米澤穂信の『クドリャフカの順番』に中で小道具として用いられていたのをきっかけに再読した。
         解説にも合った通り、この作品のトリックは後世のミステリー作品に多く模倣され、強い影響を与えた。確かに、現代のミステリー好きからしてみれば多くの作品の中で見かけたトリックなので新鮮味はないかもしれないが、既に教養と化したこの作品を読むことには意味があるだろう。この本をきっかけに、クリスティ文庫の他の作品を読み進めていきたいと思った。
        >> 続きを読む

        2017/09/25 by shinshi

    • 他3人がレビュー登録、 27人が本棚登録しています
      ナイルに死す
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね!
      • 面白かった。

        これは筆者の渾身の作品だなあと感じさせるのは、なかなかなかなか誰も死なないところ。
        殺人もの推理小説では相当初期に第一の殺人が起こるのが常道で。
        その点この作品は、全570頁にあってようやくそれが起こるのが250頁。

        長い。

        これは相当の能力と、そして自信が無いと成し得ない組立て。
        さすがはアガサクリスティと感嘆。
        >> 続きを読む

        2017/08/19 by フッフール

    • 他3人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      スタイルズ荘の怪事件
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • アガサクリスティの推理物処女作。

        面白かった。

        初めからこの完成度は衝撃です。そりゃ後にあれほどの名作が出てくるわけで。

        ポアロ(とヘイスティングス)の人物像が後世のそれと変わらない点も驚き。
        ぶれないキャラクター性を入り口から持てるというのは凄い。
        普通は走りながらアレンジを加えていこうとするはずで、やはり普通じゃないということですね。
        さすがです。


        ちなみに、アガサクリスティは小さい頃文字が書けなかったらしい。
        これは、7歳までは字が書けない方が良い、との母の教育観のためと。

        このためか、彼女の作品は、翻訳文という点を割引いても、美文名文の類ではない。
        難しい言い回しや用語がなく、会話文が多いのが特徴。

        ならばこそ、大変読みやすい。
        ライトノベルとはこれを言うのでは?と思うほど読みやすい。

        読みやすいのに、中身が詰まっていて、とてもとても面白い。

        聖書の次に世界で読まれていると言われる所以でしょう。
        いやはや、結果論としては母の教育が正しかったようで。


        ちなみにのちなみに、その母は、彼女が「家で読む本が無くなった」と愚痴をこぼした際に、「だったら自分で書きなさい」といって彼女の作家のきっかけを作ったという。

        母、大事。。。
        >> 続きを読む

        2017/08/19 by フッフール

    • 他2人がレビュー登録、 20人が本棚登録しています
      三幕の殺人 クリスティー文庫)
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • クリスティらしい犯人だなと思ったが
        クリスティ通からすれば
        この人物も
        犯人の想定内だというかもしれないが
        私は
        ホンマにびっくりした

        おまけに
        あの動機…
        ごめん、こんなことで殺人て
        なんなん、と思ってしまったわ、
        まあ時代やなあ



        >> 続きを読む

        2017/07/01 by 紫指導官

      • コメント 2件
    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      秘密機関
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • アガサ・クリスティはミステリーの女王としてあまりにも有名な作家ですが、今回読了した「秘密機関」は、1920年に「スタイルズ荘の怪事件」でデビューしたクリスティの第二作目の作品ですが、このデビュー直後に書いた何作かの"冒険スリラー"は、彼女の華やかでゴージャスな"本格ミステリー"のせいで、ほとんど忘れ去られているような気がします。

        この「秘密機関」は、彼女の"冒険スリラー"の代表作だと確信していますが、第一次世界大戦中にイギリス政府がドイツと結ぼうとした秘密協定の草案文書をめぐる陰謀に、主人公の若き男女トミーとタペンスが巻き込まれるという、"巻き込まれ型のスリラー"なのです。

        秘密文書の鍵を握る女性ジェーンはどこにいるのか、陰謀団の黒幕ブラウン氏とは誰なのか----という二つの謎を中心に、刻限までに秘密文書を回収しなければならないというサスペンスが、最後の最後まで私を惹きつけて離さない、これはまさしく傑作だと思います。

        監禁あり追跡ありのめまぐるしい展開も、非常に快調なテンポでスリリングに描かれていて、やはりクリスティは初期の頃からストーリー・テラーだったんだなと嬉しくなってしまいます。

        クリスティはこのトミーとタペンスという、主人公のコンビをその後も「NかMか」「親指のうずき」「運命の裏木戸」といった作品に登場させ、最後の作品ではなんと75歳前後の老人コンビになっているというのも非常に興味深く、彼女がこのトミーとタペンスのコンビにいかに愛着を持っていたのかがわかるような気がします。

        アガサ・クリスティの"冒険スリラー"の特色について考えてみると、一番怪しくない人間が犯人だという、「アクロイド殺し」に代表される"本格ミステリー"の謎を、この作品でもその"核"にしている事だと思うのです。

        そのために、この作品が"冒険スリラー"や"スパイ小説"でありながら、"謎解きミステリー"の要素が非常に濃いような気がします。

        もう一つの特色は、女性を主人公にして恋物語にしている事だと思います。つまり、ロマンス小説的な味わいもあると思うのです。

        そして、最大の特色は、物語の背景に必ず共産主義者がいて、その黒幕に国際的な犯罪組織やギャング団の首領がいるとの構造を持っている事だと思います。

        シャーロック・ホームズ物で有名なコナン・ドイル同様に、頑迷な保守主義者だったクリスティには、執筆当時の第一次世界大戦後の新しい社会の風潮が、"古き良きイギリス"を破壊していくように思えたのかも知れません。そういう混沌とした時代に対する"苛立ちと不安"が、クリスティの"冒険スリラー"には色濃く漂っているように感じます。

        とにかく、この作品は主人公のトミーとタペンスが「二人の年をあわせたところで、四十五にはならなかった」という若き日の冒険だけに、物語の全編を通して、溢れるほどの活力が漲っていたと思います。

        強烈な謎へのこだわりと巧みなプロットの展開を持つ、この作品のような"冒険スリラー"が、1930年代以降、彼女が"本格ミステリー"の世界へ移行したために、作品としてほとんどなくなっていったのは、"冒険スリラー"の大ファンとしては、残念でなりません。
        >> 続きを読む

        2016/10/25 by dreamer

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    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      検察側の証人
      カテゴリー:戯曲
      4.8
      いいね!
      • 月うさぎさんのレビューが素晴らしく是非お読みいただきたいです。私のレビューは軽いですが…戯曲につきどーよてな感じで読み始めましたが、戯曲なのに読ませてくれます。夫が殺人の罪を着せられて(またこれか…すみません私の前回レビューご参照ください)妻の証言が重要な意味を帯びてきます。転から結に向かうジェットコースター並みの展開にご期待ください。どんでん返しの典型のように評される本作品ですが、内容よりもこの展開の速さこそがそう評される所以なのかなと思います。 >> 続きを読む

        2015/09/12 by kobe1225

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    • 他2人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      青列車の秘密 クリスティー文庫)
      3.0
      いいね!
      • もう本当におもしろかった!
        いつも通り、犯人にあっと言わされたし、全くノーマークの人が犯人だった。
        新事実がでてきてから犯人に結び付くのではなく、今まであった記述を元に、裏付けするようにポアロは犯人を導いてくれるからすごい。
        ロマンス的な要素もあって良かった。クリスティーが書くロマンスは、誠実でロマンチックで好き。
        ポアロの機転のよさ、発想力、観察力、灰色の脳細胞最高です!
        >> 続きを読む

        2014/10/31 by えま子

      • コメント 2件
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      白昼の悪魔
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • またまた騙されてしまった。

        被害者の夫のアリバイが綻びそうなストーリーを散りばめてくるから、ついそれを本線に読んでしまった。

        いつも思うが、アガサクリスティの作品はよく練られている。
        一部の有名な作品を除けば、事件自体はシンプル。

        たくさん殺害されるような派手さも、驚くようなトリックも無い。

        しかし、Who done itの点から読むと、無関係な謎めいた話や、犯人のように思えるサブストーリーを複数の人物に醸し出すことによって、読み手はついつい迷走させられる。

        うーん、悔しい!
        という充実した読後感がいつもしっかり得られるのは驚き。

        そして読み返すと、要所要所にうまーく伏線が散りばめられている。
        他作家のトリック重視の作品にありがちな、後から読み返して、「おいー、ここの言動が矛盾してるじゃないか・・・」とか「じゃあここの文脈の意味なんだったんだよ・・・」というがっかり感がない。

        これが嬉しい。
        >> 続きを読む

        2017/08/19 by フッフール

    • 他1人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      予告殺人
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • まずまず面白かった。
        犯人の目星はすぐつくんだけれど、動機の推理が難しい。
        なぜ予告殺人までしたのかと。

        あと家政婦のミッチーの嘘がかなりの混乱要因。
        美人の下宿人が第一の被害者と事件前に密談していたという嘘。
        これが単なる嘘とは。。。これには苦しめられた。

        しかしこの初期?の作品と比べると最晩年のスリーピングマーダーは文調がかなりしっかりしてたと感じる。
        >> 続きを読む

        2017/08/19 by フッフール

    • 他1人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      ポアロ登場 クリスティー文庫)
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • ポアロの初期短篇を集めたクリスティ初の短編集。
        ヘイスティングズ、ジャップ警部も登場。
        簡単に内容のご紹介をしておきます。しつこいレビューでごめんなさい。

        【“西洋の星”盗難事件】
        The Adventure of "The Western Star” (The Sketch誌1923年4月11日号)
        〈西洋の星〉〈東洋の星〉と呼ばれる大粒のみごとな双子のダイヤモンドの盗難予告の手紙が送りつけられた。
        このダイヤは、もともと中国の寺院の神像の眼にはめ込まれていたという逸話があるという。
        ポアロはダイヤモンドを守ると受け合うが…。

        ヘイスティングズ相手にポアロがシャーロック・ホームズごっこをするという、パロディに近い作品。
        ダイヤの盗難ネタで、登場人物が映画スターと貴族の2組の有名人夫婦。
        犯人像に謎の「辮髪の中国人」まで登場し、短いながらクリスティの大好きなネタが盛りだくさんです。
        「スタイルズ荘事件」のメアリが話題として登場。

        【マースドン荘の悲劇】
        The Tragedy at Marsdon Manor (The Sketch誌1923年4月18日号)
        多額の保険金を掛けた直後に死んだ男の調査を請け負ったポアロ。
        医者は脳内出血と診断したが、保険会社は若く美しい妻に金を残すための自殺を疑っていたのだ。
        亡くなった男のそばにはカラス打ち用ライフルが残されていた。

        【安アパート事件】
        The Adventure of the Cheap Flat (The Sketch誌1923年5月9日号)
        ロンドンの一等地の贅沢なアパートが、相場380ポンドが80ポンドで貸し出されていた。

        ヘイスティングズがホームズ気取りでセリフの真似をしていますが、
        作品も「赤毛連盟」を下敷きにしていることは明白です。

        うまい話にゃ裏がある。もしかして幽霊が出るの?
        安い家賃で借主を探す本当の理由は何か?
        「日本人スパイ」も絡む国際的な陰謀の匂いがします。

        【狩人荘の怪事件】
        The Mystery of Hunter's Lodge (The Sketch誌1923年5月16日号)
        インフルエンザで休養中のポアロに変わって孤軍奮闘するヘイスティングズ。
        狩場の一軒家での殺害事件の犯人を追うが。

        完璧に「安楽椅子探偵」のスタイルのお話し。
        ヘイスティングズとの電報のやりとりだけで犯人を当ててしまいます。
        犯人は証拠不十分となるも…。
        現代の捜査なら100%立証できますけれど。

        【百万ドル債券盗難事件】
        A Million Dollar Bond Robbery (The Sketch誌1923年5月2日号)
        百万ドルもの自由公債が輸送中の船で盗難に合い売られてしまった。
        密室空間の船内では公債は発見できず。

        ポアロが、がっかりするほど単純な事件という通り。簡単すぎ。

        【エジプト墳墓の謎】
        The Adventure of the Egyptian Tomb (The Sketch誌1923年9月26日号)
        古代エジプトのメンハーラ王の墳墓の発掘に関わる人が立て続けに死亡する事件は王の呪いだと世間を騒がせた。
        護身を依頼されたポアロは真相解明に乗り出す。
        王の呪いは本物なのだろうか?

        エジプトで砂やラクダに悩まされるポアロに笑いつつ、
        オカルト的な味わいも楽しめる異色作。
        これは短編ではもったいなく、長編にすべき内容だと思うのですが。
        「迷信」は信じていないが「迷信の力」は信じているというポアロの言葉は名言だと思います。

        【グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件】
        The Jewel Robbery at the Grand Metropolitan (The Sketch誌1923年3月14日号)
        見栄張りの富豪が集まるブライトンの有名ホテルで、非常に高価な真珠の首飾りが盗まれた。
        その場に居合わせたポアロは真珠の奪回に乗り出す。
        一見密室に見えたホテルの客間での盗みのトリックとは?

        【首相誘拐事件】
        The Kidnapped Prime Minister (The Sketch誌1923年4月25日号)
        名実ともに英国のリーダーである首相が重要な国際会議出席のため、フランスへ渡った直後に姿を消した。
        国際的陰謀の解決を依頼されたポアロは時間までに首相を無事に発見しなければならない。

        【ミスタ・ダヴンハイムの失踪】
        The Disappearance of Mr. Davenheim (The Sketch誌1923年3月28日号)
        銀行家、ダヴンハイム氏がある日忽然と姿を消した。
        家の金庫は荒らされ、池には彼の衣服が投げ入れられ、指輪が質入れされていた。
        彼の生死は?生きているとしたら、どこに?

        「木の葉を隠すなら森の中」ってのは、ブラウン神父でした。

        【イタリア貴族殺害事件】
        The Adventure of the Italian Nobleman (The Sketch誌1923年10月24日号)
        高級アパートの一室で起こった殺人事件。
        死の間際に医者に助けを求める電話がかかり、ポアロと医者が駆けつけると…

        意外な犯人と密室殺人のミックス。
        これも種明かしが忙しい感じで、中編くらいのボリュームが欲しい。
        ポアロの殺人事件ものには短編は向かないといわれるのは、
        彼女のプロットではトリックと人物描写が複雑なため、
        慌ただしい解決になってしまうからでしょう。

        【謎の遺言書】
        The Case of the Missing Will (The Sketch誌1923年10月31日号)
        財産家の男がなくなり、隠されたもう一通の遺言状の存在を匂わせる不思議な遺言を姪に残した。

        短編として楽しい。こういう殺人モノ以外の活躍が読めるのは短篇ならでは。
        ラストの台詞も気が利いている

        【ヴェールをかけた女】
        The Veiled Lady (The Sketch誌1923年10月3日号)
        やんごとなき身分の美女が悩み事を依頼に訪れる。
        昔書いた恋文をネタに高額の金銭を要求されているという。

        面白い。ふざけすぎ、とも言える。
        ポアロが暇すぎて、自分が犯罪者なら一流の犯罪者になって荒稼ぎできるのに、自分は道徳心がありすぎる。なんて考えていたちょうどそのタイミングだったので、
        違法な家宅侵入を嬉々としてやったりします。
        真相を知ったら誰でも唖然とするでしょう。

        【消えた廃坑】
        The Lost Mine (The Sketch誌1923年11月21日号)
        中国人実業家が殺され、ある重要な書類が奪われた。

        アヘン窟に潜入したりってところが、ちょっと珍しい。

        【チョコレートの箱】
        The Chocolate Box (The Sketch誌1923年5月23日号)
        荒天の夜に暖炉にあたりつつの昔話はベルギー警察の刑事課にいたころのポアロの大失敗の物語。

        心臓麻痺で急死した大物政治家の死因を不審に思う家族の一人からの依頼で
        休暇中のポアロが単独で調査を開始する。
        何もなさそうに思えたが、故人が好きだったチョコレートの箱が目に留まり、事件性を確信。
        調べを進めると不審な人や出来事が浮かび上がる。

        この話はその後のシリーズの中に何度となく、ポアロの口から「チョコレートの箱の件」として話題にのぼるので、
        この短編集の中で最重要かつ有名なお話しです。

        彼にとって、この失敗は「戒め」であり「思い出」なのです。
        ポアロが敬虔なカトリックというのは、意外な事実でした。(本当~?)

        雑誌連載時の日付を添えておきました。
        本の順番は連載順にはなっていませんので、
        連載順に読むのも一興かと思います。
        >> 続きを読む

        2012/10/04 by 月うさぎ

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      茶色の服の男
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • スリルがある冒険サスペンスで、ドキドキするロマンスがあって好きな作品の一つ。
        アガサが書くロマンスはやっぱり女性目線で、憧れる恋愛だからすごく好き。
        やっぱり犯人は最後の最後までわからなかった。
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        2014/10/31 by えま子

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      オリエント急行の殺人
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • デヴィッド・スーシェの名探偵ポアロのテレビドラマが大好きで、オリエント急行も視聴済み。
        ラストを知っていたので、面白さ半減だったかも。
        まっさらな状態で読んでたらもっと楽しめたのに。

        12月に映画化されるそうで、文庫の表紙が映画のシーンになってました。
        ラチェットがジョニー・デップなのね。観に行きたいな。
        ホントは従来の表紙のものが欲しかったのに残念。

        今更ですが、最近アガサクリスティーをぼちぼち読み始めています。
        結末を知らないやつを探して読もうっと。
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        2017/10/08 by shikamaru

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      五匹の子豚 クリスティー文庫)
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
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      • ずいぶん昔に読んだけど、「アガサ・クリスティ完全攻略」をちらっと立ち読みして読みたくなって購入、再読。
        全然話を覚えていなかったので、初めて読むのと変わらなかった。(いつもは犯人を覚えてない)
        容疑者と思われる5人、一人一人に話を聞いて回って真相をせまっていくポアロがいい。
        クリスティはやっぱり面白い。
        他の本も何冊か読み返したいと思います。
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        2015/01/19 by りんりん

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      牧師館の殺人
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      •  先週の土曜日、夕方の三時くらいから、BSプレミアムでミス・マープルのドラマを観ました。タイトルは「青いゼラニウム」。短篇集『火曜クラブ』の一篇を忠実に再現しつつも引き延ばしたもの。主演はジュリア・マッケンジー。
         ミス・マープルの女優といえば、今年のはじめに、ジェラルリン・マクイーワンさんが故人となりました。聡明そうで品のいいご婦人でした。それに比べて、ジュリア・マッケンジーさんはお茶目さが勝ちがちで、ぼくのイメージするマープルに近い。藤田弓子さんの声もよかった。マクイーワン版では岸田今日子さんや草笛光子さんが務めたらしい。
         しかし今回レヴューするのは、『火曜クラブ』ではなく『牧師館の殺人』。ミス・マープルの長篇第一作を飾った作品である。まず読みはじめて、マープルの住むセント・メアリ・ミードの雰囲気があますところなく伝わるような序盤のシーンに舌を巻いた。それは物語に入り込むための導入でもあり、そのお茶の席で繰り広げられる、婦人たちによる村の噂話に聞き耳を立てれば、セント・メアリ・ミードの遠景が目に浮かぶよう。この描写のおかげで、読者はスムーズに長篇小説を読みすすめることができるし、語り手の牧師が身近な存在になる。ミステリー小説の序盤は、なにかと紹介することが多いせいか、とかく説明的になりがちだ。おそらくクリスティーはこの弊を嫌い、古きよきイギリスの風俗も表現できるこの手法を好んだ。
         もうひとつ、語り手について触れたい。クリスティーが推理小説の語り手という枠組みのなかで、あれこれ工夫を凝らしたのは言うまでもないけれど、この『牧師館の殺人』も同様である。最後まで読みとおすと、かなり年下の妻を娶った牧師の視点から物語を眺めた理由もきちんと分かるし、事件の顛末も彼の目撃する情報で察せられる。ただし、ラストの犯人を罠にかけるといった解決への運びはあまり好きではない。ぼくの愛する「名探偵コナン」でもよく使われるのだが……(苦笑い)。
         それではあらすじならず、この小説の導入をどうぞ。
         
         
          <導入>
         
         嫌われ者の治安判事プロズロウ大佐の死体が牧師館の書斎で発見される。その死体を見つけるまえに、レナード牧師は慌てて出てきた画家のレディングと鉢合わせになる。レディングは殺された判事の後妻(アン)と不倫関係にあり、彼女の仕業と勘繰り警察に出頭した。ところが、アンもまた自分が犯人だと自首するので警察は混乱したが、殺人現場の針の止まった時計によって、この二人には犯行が不可能だったことが明らかになる。
         判事の娘、判事との接触を隠す美貌の婦人、その婦人を助ける医者、考古学者とその助手、さまざまな人の思惑がセント・メアリ・ミードで渦巻く。
         そしてミス・マープルはいう、プロズロウ大佐に殺意を抱いていた人なら大勢いますよ、と……。

          
          <追記>
         
         えーとですね、ひとつだけ犯人を捜しあてるヒントをお教えしましょう。必要ありませんか? まあ、そうおっしゃらずに。
         レナード牧師は多くの人に会い、多くの行動を目撃しますが、少なくともひとつ、物語の流れにそぐわない箇所があります。そこに答えが……

        アナウンス「パディントン発4時50分の列車がまもなく発車します」

         おっといけない、今度はこれに乗るんだった。それではまたお目にかかります。さようなら。
        >> 続きを読む

        2015/09/22 by 素頓狂

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      ブル-トレイン殺人事件
      カテゴリー:小説、物語
      2.0
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      • このお話し、イントロは、スパイ映画みたいです。
        列車内での宝石強盗殺人事件発生。密室殺人。
        と思いきや、舞台はあっさりと南仏のリビエラへ。
        とまあ、ストーリー的にも論理的にも、いろいろ疑問は多いのですね。

        なぜ億万長者その人がわざわざ危険な町に出向いて自ら
        「物(ブツ)」を受け取りに行かなくてはならないのだ?
        とか、もう、初めっからです(^ー^)

        このお話しでは、ヘイスティングズはいないし、
        ポアロが大活躍というわけでもないのがまた寂しいです。

        クリスティもこの作品が嫌いだとかなんとか言っていたとかいないとか。
        どうやら出版社にせかされて書いたらしいです。

        しかし、クリスティならではの魅力は人物描写にあります。
        セントメアリ・ミード村に住むお年寄りのレディはやっぱり個性的で魅力的。
        彼女は毅然としたお年寄りの女性に好意的なんですよね。

        ちょっと興味深いのは、キャストの年齢設定です。
        33歳の独身女性が2名(2名とも魅力的な女性)、男性は30代後半
        30代、40代の美女はでてくるけれど、20代の女性は、美しくて魅力的ではない。
        (当のクリスティーは37歳)
        ミレールもあまり若いイメージではないです。

        つまりクリスティーが『大人の恋愛』を描いた作品。といえるでしょう。

        だからこの小説はミステリーというよりも恋愛ものとして楽しんだ方が正解です。
        ポアロが今回の相棒に選んだ女性キャサリンの恋愛も無事に成就しそうです。
        読者が、その恋のお相手に納得できるかどうかは保証しませんが…。
        多分、主人公はあくまでキャサリン。なのでした。

        【蛇足】
        舞台として、ミス・マープルの住む村、セント・メアリ・ミード村が登場することも話題性のひとつ。

        私が持っているのは、この
        『ブルートレイン殺人事件』 中村妙子訳  新潮文庫 です。

        2009年03月14日、日本の青列車、九州行きの「はやぶさ」と「富士」が最後の運行を終えました。
        北陸行の列車もなくなり、今では北海道と北東北、山陰・四国行きの寝台特急がわずかに残っていますが、
        新幹線が開通したらそれも、全廃になるかもしれません。

        日本では「ブルートレイン」もそのうち死語になるのかしら。
        だとすると、かなり寂しいことですね。
        >> 続きを読む

        2012/12/19 by 月うさぎ

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【アガサ・クリスティ】(アガサ・クリスティ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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