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GallicoPaul

著者情報
著者名:GallicoPaul
GallicoPaul
GallicoPaul
生年~没年:1897~1976

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このランキングは1日1回更新されます。
      猫語の教科書
      カテゴリー:家畜、畜産動物各論
      4.0
      いいね! kazuna-ri
      • 【はい、次のところテストに出るからにゃ】
         タイトルだけを読むと、人が猫と楽しくお話ができるための教科書みたいな本じゃないかな?と思うことでしょう(「にゃー」というのは○○という意味ですみたいな)。
         でも違うんですね~。

         まず、この本は猫によって書かれたという設定なのです。
         猫がタイプライターを駆使して書き上げ、編集者の玄関先に完成した原稿をそっと置いていったと。
         でも、完全にはうまくタイプライターを打てないので、一見暗号のような文章に見えるのですが、それは猫の手でキーを押したため、ピンポイントには押し切れず、打ちたい文字の周辺の文字が打刻されてしまう場合もあるという結果、一見暗号のように見えてしまうけれど、読み方のコツさえ分かれば解読できるというもので、それを『翻訳』したのが本書という設定なのです。

         で、内容も、作者猫が他の猫に対して書いたものになっています。
         副題は『子猫、のら猫、捨て猫たちに覚えてほしいこと』となっています。
         具体的には、いかに人間の家で猫の自尊心を失わずに快適な生活を送るか?というものなのです。
         大体、第1章のタイトルからして『人間の家をのっとる方法』なんですから(笑)。

         人間は(特に男は)猫に比べれば賢くなく、矛盾に満ちたおかしな奴らで、猫に対して沢山の誤解を持っているけれど、うまく接してやれば猫の意のままに操ることなんて簡単だから、この教科書を読んで人間の家で快適な猫ライフを送るんだにゃというわけです。

        私は猫を飼ったことが無いのですが(犬はあります……猫から見れば犬は馬鹿な奴だそうです)、作者猫の言わんとするところは容易に分かりますし、もう読みながらにやにやしっぱなしでした。
         ましてや、実際に猫を飼われている方だったら、「あぁ、あの行動は猫からすればそういう深謀遠慮があってのことだったのか!」と思わず膝を打つことでしょう。

         自分専用の椅子を獲得するためにはどうすれば良いか、食事中に猫におすそわけをしてはいけないなどというルールを決めたご主人を籠絡して美味しい物をゲットする方法、魅惑の表情の作り方、上手な話し方などなど、実践的に役に立つ(猫にとってですよ)内容満載です。

         この本、猫に対して書かれているわけですが、本当のところは人間に対して書かれているんだと思うんです。
         無理解な人間に対して、猫側の言い分とでも言いましょうか。
         でもね、一見、猫の立場から勝手なことばかり書いているように見えながら、第14章『愛について』なんてじわっと来てしまいますよ。
         猫好きな方はもちろん、そうではない方も、本書を読めば猫にメロメロになってしまうことでしょう。
         
         なお、この『教科書』には愛くるしい猫のモノクロ写真が沢山添えられています。
         この写真の猫がまた可愛いんだわ。
        >> 続きを読む

        2019/06/07 by ef177

      • コメント 3件
    • 他3人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      ジェニィ
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね!
      • 好意的な意見が大半を占める本書ではあるものの…………あえて言おう「駄作である」と

        ある少年(ピーター)が交通事故に遭い、猫世界へと転生します。
        いわゆる異世界転生もののはしりでしょうか。
        そこで、ヒロインであるジェニィと、様々な冒険や葛藤を経験し、ピーターとジェニィは成長する。
        にもかかわらず、意識を取り戻したピーターのラストの台詞は、

        あ・ま・り・に・も・子供っぽすぎます。

        あくまで夢の中での経験にすぎず、現在のピーターになんの影響も及ぼしていない、とするならば、構想としてあまりにお粗末。
        お粗末ならお粗末なりに、台詞をつけないという選択もあるはず。

        当時の日本では『日本婦道記』のような、女性かくあるべしといったプロパガンダ色の強い娯楽小説が出版されていた中、同時期の米国は、こういった現実と乖離したファンタジーを出すゆとりが充分にあった、という考察の一助になる程度。

        必読とは、とうてい思えぬ。

        …………と、我が家の猫が語ってますよ。
        >> 続きを読む

        2017/10/22 by 猫ですが

    • 他1人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      七つの人形の恋物語
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ポール・ギャリコの愛に溢れた物語、二篇。

        「スノーグース」
        孤独な醜い男と、その男の心の美しさを知ったひとりの少女とのあたたかくも哀しい物語。

        短い物語で哀しい終わり方なのに、ギャリコの手にかかると重苦しさも湿っぽさもない。
        哀しいのに、何故か心があたたかい。
        不思議でやさしい物語。

        「七つの人形の恋物語」
        仕事もお金もないやせっぽちの少女は、今にもセーヌ川に身を投げようとしていた。そんな少女に声をかけたのは人形芝居の人形だった。

        生きる希望を失った少女は人形たちに声をかけられ、死のうとしていたことさえ忘れてしまう。人形芝居の仲間入りをして、少女は笑顔と本来の魅力を取り戻す。
        ファンタジー色の強い作品であるが、子供騙しのくだらない物語で終わらないところがギャリコだと思う。

        今まで読んだポール・ギャリコの作品はどれもやさしさとあたたかさに溢れている。
        少年少女に是非読んでもらいたい作家さんだ。
        また、日常に疲れたときにも、ギャリコの物語はトゲついた心をもやさしく包んでくれる。
        名作と呼んで過言はないと思う。
        >> 続きを読む

        2016/06/03 by jhm

      • コメント 4件
    • 4人が本棚登録しています
      雪のひとひら
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 一人の女性の、何の変哲もない人生を雪のひとひらに例えた
        美しい物語。

        前半は美しく、可愛らしい物語だが、雨のしずくと出会い、一緒に生きると決めてから、人生の辛さや喜びがどんどんこちらの胸に迫ってくる。

        雪のひとひらは、自分が生まれてきた理由をずっと探し続けて最後の最後で悟ったようだ。
        私はおそらく答えが見つかっても雪のひとひらとは違う気がする。
        それでも、雪のひとひらの気持ちは十分に理解でき、涙ぽろりした。


        すごく美しい、純粋な、大人の絵本という感じ。

        女性、特に、人が喜ぶことに価値を見出す人は共感するのではないか。
        >> 続きを読む

        2013/12/04 by chika

      • コメント 4件
    • 6人が本棚登録しています
      トマシーナ
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ポール・ギャリコの猫ちゃん小説。
        「ジェニイ」を先に読みたかったが見つからず、ようやく見つけたこちらを先に読む。

        メアリ・ルーの可愛がっている猫のトマシーナの体調が悪くなり、獣医である父に診察を頼む。もともと動物に愛情を持てないまま仕事をしている父親は、他の患獣の手当てに忙しく、きちんと診察もせず安楽死処置を取ってしまう。
        トマシーナを喪い悲嘆に暮れるメアリ・ルー。
        そんな娘の姿に後悔しはじめる父親。

        猫の描写の愛らしさ。
        大切に可愛がった猫を喪うときのメアリ・ルーの叫び。
        トマシーナの思い出を語る牧師とメアリ・ルー。
        こういった描写は、猫を家族と思ったことのあるひとなら自分のことのように迫ってくるはず。

        途中、魔女といった描写が出てきて、ファンタジー作品とわかっていてもファンタジーが苦手なため読む速度を落としながらも読んでいくと、あたたかいラストが待っている。
        子供が出てきて、猫ちゃんも出てきてなので、このラストで大正解。

        動物は動物、人間とは異なるので一緒にして考えるべきでない。そういう考え方もあるだろうし、そう考えるひとはそれで構わない。
        ただ、ひとによって状況が違うので人間だ動物だといった垣根のないひともいる。
        この作品におけるメアリ・ルーとトマシーナの関係がそうだ。母親を亡くした心のさみしさを埋めてくれていた猫は、単にペットという存在に留まらない。
        猫であっても、その温もりその姿を感じられなくなる悲しみは、人間の死にも劣らない。

        この本を読み終わって、わたしが我が家の愛犬と愛猫をムギュムギュ抱きしめたことは言うまでもない。
        天国にいる先代の愛猫の愛らしい姿も思い出して泣けてきた。
        >> 続きを読む

        2016/01/18 by jhm

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています

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