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KunenJames Simon

著者情報
著者名:KunenJames Simon
生年~没年:1948~

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      いちご白書
      3.0
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      • 20歳になるまでには絶対に読むぞ!と思って手にした本でした。
        初めての出会いは高1の時、読んでいた友人の手からひったくりイントロだけ読んだあの時。

        60年代が知りたかった。
        大学紛争も反戦も。

        1968年、コロンビア大学でおこった学生紛争に関して
        19歳の一学生であったジェームズ・サイモン・クネンが執筆した手記です。

        サイモンは、ごく平凡な大学生。

        名もない1学生の立場から眺めた感情や意識、行動なんかが書かれている。

        私は作者の言葉のいくつかに共鳴し、感動し、また疑問を感じた。
        読み終えて、またその後しばらくして、初めてわかる本だろう。

        〈以上、当時の感想メモから〉


        嫌いなものは、、上品ぶって動物園に行く連中、国防省、「国防省」という名前、
        これを書いているぼくのまわりをブンブン飛びまわっているハエ、保護関税、
        すぐぬかるみになる小雪、冬の短い日、12回をこえる延長戦、人々を消費者とよぶこと、
        窓のすぐそばで活動している手持ち削岩機(ジャックハンマー)
        兵隊の人形(G.I.Joe)。
        それから、人種差別、貧困、戦争も嫌いだ。



        大学では予備役将校訓練課程校舎建設に抗議しての紛争が起こっていたが、全く興味がなかったサイモン。
        しかし、ふとしたきっかけで女性リーダーのリンダと知り合い、彼女に惹かれてゆく。
        そして、積極的に闘争に参加するようになった。
        やがて大学側は、実力行使を決定。
        サイモンやリンダはじめ、講堂に立てこもる学生たちは次々に排除されて行く。


        白人中産階級の子弟を中心にした「民主社会を目指す学生組織(SDS)」
        彼らの挑戦は「真の民主主義への闘い」だった。
        人種差別主義、豊かさの中の貧困、巨大社会の非民主的行動様式、水素爆弾

        背景にはベトナム戦争が、そしてその年、キング牧師暗殺事件があった。


        旧い時代の他人の話と考えるには、時代の抱える問題はそう大きく変わっていないのではないか?

        この作品を読んだ当時、今は昔のセンチメンタルな気分になってしまった。
        しかし、決してノスタルジーを語るべき本ではないと今は思う。


        この年、世界中で吹き荒れた学生運動のうねり。
        アメリカの学生運動はベトナム撤兵や徴兵制廃止などの成果をあげ、
        ヨーロッパの学生運動は学費の無償制度などを確立したという。
        それに比べ、日本の学生運動は、ファッションの流行のような中身のないものだった。
        それを象徴しているのが「いちご白書をもう一度」(荒井由美作詞)
        日本の団塊世代が当時いかにヘタレだったかを証明している歴史に残る誠に残念な曲だ。

        しかし歌のせいで、この著作もいい加減なものだとは思わないでいただきたい。

        無力な、けれど、誠実であろうとする等身大の学生がそこには生きている。
        「人々はひとりぼっちではない。しかし、そのかわり孤独である。」というメッセージと共に。


        クネンはコロンビア大卒業後、フィールドジャーナリストとなってベトナムから記事を書いた。

        その後、ニューヨーク大学ロースクールを卒業し、
        ワシントンD.C.で公選弁護人(公費で貧しい被告人の代理人となる弁護士)になった。

        若さが彼に刻んだ刻印はその後の人生のなかで生き続けているのだ。
        >> 続きを読む

        2012/12/21 by 月うさぎ

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