こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


サマセット・モーム

著者情報
著者名:サマセット・モーム
さませっと・もーむ
サマセット・モーム
生年~没年:1874~1965

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      月と六ペンス
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! tomato chao Minnie
      • 月は夢。理想。
        六ペンスは現実。とるに足らないつまらない物事。

        この話は、妻子がある普通の勤め人だったストリックランドが、突然芸術的衝動を爆発させ、家庭や仕事、人からの評価も道徳さえも捨てて「月」だけを見て絵を描くことだけに情熱を注いだ、その生き様を描いた作品です。

        現実は地に足を付けて、社会的な責任を果たしつつ自分の夢を追うのが正しいことは言うまでもありませんが、ひたすら夢に情熱を注ぐ人生にもきっと少なからず憧れのようなものがあるから、この本はこんなに人を惹きつけるのかもしれません。

        後半物語の舞台はタヒチになります。
        タヒチの青い空と青い海と緑に囲まれて、世の中の損得とか、妥協とか、そういったものとは一切無縁の、純粋で原始的・芸術的な衝動のみで絵を描くストリックランドの姿が印象的です。
        >> 続きを読む

        2012/08/08 by Minnie

      • コメント 2件
    • 他2人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      雨・赤毛
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね! chao Minnie
      • 吸い込まれる。

        短編は導入でいかに惹き付けることができるかが重要で、あとは吸い込まれるように読むのみ。モームの場合、しっかり最後の落ちまで用意されているという安心感があるので止まらない。「雨」「赤毛」「ホノルル」三篇収録されているが、いずれも男と女の不思議、興味深い関係について描かれている。
        私はモームが好きでまた次の話も読みたい。
        >> 続きを読む

        2017/03/05 by harubou

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      月と六ペンス
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね! Tukiwami
      • 妻と子供二人に恵まれ、夫として父として何不自由のない暮らしをしていたストリックランドが、家族や仕事、財産、すべてを捨ててただ一人、芸術に人生をささげる話。
        ストリックランドは家族から突然姿を消して、妻や子供などもう関係ない素振りをするし、友人の妻を寝取ってその奥さんが自殺をしても心が痛まないようなとんでもない男だ。
        しかし、平凡な幸せの中、ただ老いて死んでいく人生を選ばなかった彼の行動も少し理解できた。傍からは何かに憑りつかれたように見えるが、自分が本当にやりたいことをして人生をまっとうしたのだ。地位や名誉、財産、美しい伴侶、人生に対して何を重きに置くかは人それぞれだ。彼は衣食住を無視して、病に倒れるまでひたすら絵画に打ち込むことを選んだ。
        衣食住も人の気持ちも関係ない芸術一筋かと思いきや、友人の妻を寝取って肉欲に打ち勝てない場面があったり、妻を捨て女性を下に見たり、軽んじていた彼が病に陥った時、再婚した妻アタから「あたしの夫、あんたの妻だもの。あんたの行くところに、あたしも行く」と言われた時彼の鉄壁の守りが揺らいで涙が流れたり、完璧ではない弱さも垣間見られる。
        >> 続きを読む

        2019/05/27 by May

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      モーム短篇選
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • サマセット・モームをなぜかフランスの作家と記憶していたのだが間違いでした。
        そういえば英国情報部MI6に所属していたんだっけ。
        パリで生まれ、世界に冠たる大英帝国のヴィクトリア女王期に生きた人で
        諜報活動をし、数カ国の言語に通じ、生涯を通じて海外旅行を好んだ。
        なるほど彼は正真正銘のコスモポリタンな訳だ。
        アジアのコロニアルのムード、英国上流階級のサロンなど、
        彼の立場でなければ知りえない世界が小説の中に広がっている。
        同時にディッケンズのような典型的な英国文学の香りはここにはない。
        オスカー・ワイルドのような退廃的美学もない。

        モームの小説は言い方は悪いけれどその中途半端さが味わいなのかもしれない。
        完璧な虚構ではなく人間観察の冷静な結果。
        そしてかえってそのために彼そのものが透けて見えるような、
        そんな物語の数々は、同時にその時代を間違いなく写し込んでいる。

        今、モームがブームになりえないのは、その時代性なのかもしれない。
        時を越えた普遍を求める小説とは少し違う。
        彼が演劇を多く手がけていることもそれを反映している気がする。
        さあ、時代とともに生きたモームに出会いにいこうか。

        「エドワード・バーナードの転落」1921年47歳
          アメリカにおける家柄のよい血筋の人々の正しき愛。
          彼らの理想の生き方とタヒチに暮らすことを選択したアウトローの対比は、
          我々には後者の方がより魅力的に映るだろう。
          エドワードを「転落」と断じるのは本気だろうか逆説なんだろうか?
          
        「手紙」 1926年52歳
          女の心の奥底に沈む熱い恐ろしい一面を男の目線で見つめた作品。
          植民地、シンガポールに暮らす英国人という設定があればこその
          リアリティであるような気がする。

        「環境の力」1926年52歳
          イギリス領ボルネオの奥地駐在所で仕事をしているガイとその新婚の妻
          幸せな二人だったが、現地の女が現れるようになると夫の精神が不安定になり始めた。
          イギリス人の植民地政策の基本は現地人と結婚しない。
          統治者と被統治者は厳密に区別するというルールだった。
          それをふまえてこの作品は読むべし。です。

        「九月姫」1930年56歳 
          美しい声で歌を歌う鳥は自由でなければ死んでしまう。
          おとぎ話はいつでも正しいメッセージをストレートに届けてくれます。

        「ジェーン」1931年57歳
          『ピグマリオンは奇想天外な傑作を完成し、ガラテアは生命を吹き込まれた。』
          この作品が私は一番気に入りました。とても面白いですし、ひとつの真理を表しています。
          モーム自身が語り手となって見たままを描いたように書かれた小説。
           
          生真面目で、野暮ったく、田舎者」の50過ぎの未亡人が27歳歳下の男性と再婚した。
          彼のデザインするドレスに身を包んだジェーンは突如として社交界の人気者へと変貌する。
          二人はこのままハッピーに人生を送れるのだろうか?

        「十二人目の妻」 1931年57歳
          モームがシーズンオフのリゾート地で実際に体験した話を書いたかのようにみえる小説。
          『私は有名な結婚詐欺師なのです。』
          結婚詐欺師の勝手な言い分に説得される…訳ないですよね~。
          それでも、夢をみたい人に対して夢をみることを止められない。それも人生の現実な訳で。
          

        巻末にモーム略年譜が掲載されているが、かなり詳しい「略」年譜で
        彼の人間形成や生涯について想像、理解の助けになる。
        これはありがたいおまけです。
        >> 続きを読む

        2013/12/23 by 月うさぎ

      • コメント 12件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      月と六ペンス
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!

      • 久し振りにサマセット・モームの「月と六ペンス」を再読。

        サマセット・モームと言えば、この「月と六ペンス」が代名詞のように思い出される作家ですが、他にも青年の魂の遍歴を自伝的に綴った「人間の絆」や、第一次世界大戦下で従事した諜報活動の経験をもとにしたスパイものの連作短篇集「アシェンデン」があり、とても作風の幅が広い作家だと思っています。

        それから、意外なことに、軽いコメディタッチの戯曲もたくさん書いていて、イギリスでは劇作家としても有名な人なんですね。

        モームは、当時から風俗を描く作家と呼ばれ続け、自らも「どうせ俺は通俗作家だよ」と居直っていましたが、その当時言われた風俗とは、現代の「俗情との結託」のようなそれとはまるで違ったわけで、当時の風俗を陳腐でも紋切り型でもない上品な表現で描いた芸術小説だったということが、この「月と六ペンス」を読むとはっきりとわかりますね。

        ゴーギャンをモデルにしたという天才画家ストリックランドの飛び抜けて利己的な生き方を貫いた生涯を、彼に知己を得た平凡な物書きである「私」の視点から描いていて、モームの代表作だと言われるだけあって、文句なしに面白い。

        きちんとプロットが立てられているし、そろそろ読む者が飽きそうだなというところで、巧みに人物を旅に出させたり、そのへんの手練手管が大人の鑑賞に堪えられるんですね。

        とにかく、人物の造型が凄く達者で、「芸術の魔」に魅入られてしまった人間の、だからこその"苦悩と歓び"が、ありありと描写されていると思う。

        妻も職も捨て去り、貧困を引き受けてまで、なぜ芸術の道に飛び込んだのかと訊かれたストリックランドが、「自分ではどうしようもないのだ。いいかね、人が水に落ちた場合には、泳ぎ方など問題にならんだろうが。水から這い上がらなけりゃ溺れ死ぬのだ」というところとか、実に巧いんですね。
        まさに名台詞ですね。

        フレーズがとてもうまい作家で、いわゆるキャッチーな台詞が多くて、当時の文学サロンに集う人々を揶揄して嫌味たっぷりに描く筆運びとか、「私」とストリックランドの皮肉に満ちた会話の味わいとか、実に見事だと思う。

        また、モームという作家は、短篇小説がとても巧いんですね。
        つまり、大人を楽しませるという読み物を、きちっと構成できる力量があると思う。
        だからこそ、長篇小説でも、決して読む者を飽きさせないんですね。

        それと全体がとても軽い。あくまでも軽さを基調として、人生の"きつさやつらさ"を克明に表現している。

        私がこの小説を読んで、特に面白かったのは、視点になっている「私」という人物。
        「平凡な人間が天才に出会って」と解説に書いてあるのですが、この人は、全然、平凡な人間ではない。

        何か凄く嫌な奴、海賊とか手癖の悪い奴とか、そういう人種の方が話しやすくて落ち着くみたいなことが書いてあって、とても平凡ではないんですね。

        そして、モームの面白さというのは、映画化したくなる類のものだから、かつてケン・ヒューズ監督が「人間の絆」を、カーティス・バーンハート監督が「雨」を「雨に濡れた欲情」というタイトルで、それぞれ映画化していて、かのスリラーの神様アルフレッド・ヒッチコック監督の「間諜最後の日」の原作もモームなんですね。

        この「月と六ペンス」も、ストリックランドの描いた絵を、ずいぶん後半まで「私」に見せないようにしておいて、読む者を最後まで引っ張るあたり、すこぶる映画的な手法なんですね。

        >> 続きを読む

        2018/10/26 by dreamer

      • コメント 1件
    • 4人が本棚登録しています
      読書案内 世界文学
      3.0
      いいね!
      • 文豪モームによる本の案内書です。

        文はそこまで難解なものではなく、海外文学に詳しくない自分がそれを知るための一助になってくれた良書だと思います。

        特にイギリス文学の章のジョージ・エリオットの文が印象に残ってます。

        紹介文にもある「読書は楽しみのためでなければならぬ」というモームの言葉を見て、丸谷才一さんの「本の読み方の最大のコツは、その本をおもしろがること、その快楽をエネルギーに進むこと。」という言葉を思い出しました。

        「楽しむ」ことはすごく重要なことなんだな、と改めて思います。
        >> 続きを読む

        2015/11/30 by けんいち

    • 1人が本棚登録しています
      人間の絆
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • あっという間に上中下巻を読破。
        ちょっとだけトルストイっぽい雰囲気があった。

        2016/06/02 by one

    • 1人が本棚登録しています
      夫が多すぎて
      カテゴリー:戯曲
      5.0
      いいね!
      •   幸せ~って 何だっけ 何だっけ♪
         うまい醤油のある家(うち)さ うまい醤油はキッコーマン♪

         七月某日、ぼくは木場公園で一時間ばかり泣きました。そして何か笑える本を読もうと思い立ち、大型書店に寄ってこの『夫が多すぎて』を買い、さらにスーパーにも行って減塩醤油などを購入した。減塩醤油はいざ知らず、モームの戯曲であるこの本は抱腹絶倒もので大当たり。それではあらすじをと行くまえに、ちょっと愚痴をいいですか(読み飛ばしても構いません)。


        <愚痴>
         
         三十代の頃に腎臓を摘出し、おまけに二度大きな手術を経験してから、三か月ごとに健康診断を受けていて、今月は検査の月。去年あたりからずっと健康数値が芳しくなく、病院に行くのを考えるだけで身の毛もよだつ。この恐怖は、病気になって死ぬこともよりも、かなり健康に気をつかった生活をしているのに関わらず、それが結果として表れないため、医者と話すのが辛いといった方が正しい。試験でわるい成績が返ってくるよりも試験を受けることが辛いといえば納得されようか。
         
         悩みはまだある。ぼくは月に二回カウンセリングを受けているのですが、その先生(60才)がなんと再婚した。しかもお相手の方は36才ですって。だからぼくは、
        「絶対に遺産目当てですね」
        と茶化してかかるのだけど、向こうは、
        「いや、前世からの契りだから」
        とおどける始末。なんか腹が立つ。とはいえ病院を代えることもできなくて、受付の子が好みだし、この先生、今のぼくが本の貸し借りをする唯一の友だちなんです。今度会わせてくれるらしいけど、それを喋るときの先生の表情がめちゃくちゃムカつく。次は若い妻が浮気に走る小説を貸し付けてやる(なにかいい本があったら教えてください よろしくねぇヽ(〃´∀`〃)ノ)
         
         最後の悩み、それは最近なんだか淋しい。心なしかカミさんも冷たい気がするし(更年期かな?)、妙に胸がつまる。河合隼雄の著作によく「中年の危機」というフレーズが出てくるのだけど、もしかしたらそれかもなあ~。ぼくは何事にも打ち込んで来なかったから、積み上げたものが一つもないのね。だから悲しいのかなあ? 一昨日上司に、
        「近況はどうだ?」
        と訊かれたから、かくかくしかじかで公園で泣いちゃいましたと返すと、肘でぼくの腕をつつきながら、
        「おまえは友だちがいないわりには休日が充実してるんだな」
        と冷やかされたので、
        「ほっとけ」
        と微熱のこもった声を漏らした。


        <あらすじ>
         
         舞台は第一次大戦後すぐのイギリス。美人で我が儘のヴィクトリアは、夫であるウィリアム少佐を戦争で失ったため、きちんと喪に服したのち、ウィリアムの親友のフレデリック少佐と再婚した。
         この戯曲はヴィクトリアとマニキュア師(婚約したばかり)との会話からはじまり、ヴィクトリアは前の夫も今の夫も両方愛しているけれど、もしフレデリックが死んでも、三番目の夫を心から愛すると言う。
         マニキュア師が帰ると、母親のシャトルワース夫人が訪ねてきて、お金持ちのレスター・ペイトンと結婚してほしかったとヴィクトリアに打ち明ける。噂をすれば何とやらで、ペイトンも家にやって来る。彼はヴィクトリアに惚れており、不足している生活物資を持って来てくれるので、ヴィクトリアも好意を持たずにおれない。
         そこへフレデリックが家に戻るとヴィクトリアはおかんむり。約束していたランチをふいにされた事情も訊かずに延々とまくしたて、
        「ウィリアムに帰ってきてほしい」
        と嘆けば、フレデリックがそれを聞いて嬉しい
        「三分後には彼はここに到着するはずだから」


        <補足>
         
         ウィリアムがなかなか面白い男で、フレデリックとヴィクトリアが結婚したことに言われるまで気づかないのが可笑しい。もっと可笑しいのは、ウィリアムとフレデリックが彼女を譲り合うところ。どちらが夫になるか争っていたはずなのに、じつは二人ともヴィクトリアと別れたがっていた(フレデリックは浮気してるらしい)。
         ヴィクトリアが弁護士を連れてきて、二人の夫と離婚交渉するのだけれども、そのやり取りも愉快で笑える。とにかく笑えます。そして三番目の夫になるペイトンの多難を案じて幕が下ります。
         
         かなり無茶苦茶な話ですが、この戯曲は笑劇であり、笑えれば何でもありの芝居です。一年くらいまえかな、大地真央さんがヴィクトリア役の舞台が公演されてました。
        >> 続きを読む

        2015/07/29 by 素頓狂

      • コメント 12件
    • 1人が本棚登録しています
      サミング・アップ
      4.0
      いいね!
      •  とてもお世話になった名エッセイ集の一つに、サマセット・モームの『サミング・アップ』がある。
         学生の時分、アルファベットの羅列が目に入るだけで目眩を起こしていた私は、懸命になって外国語から逃げていた。が、いよいよ崖のふちまで追い込まれ、「困ったなあ~」とだらだら勉強をはじめる。挿入文の多いものや、語句のつながりに割り込みが入る文章が不得手だったので、英国の作家のエッセイで慣れることにした。とりわけ、オルダス・ハクスリーの難解な言い回しについて行けたとき、すこし自信を深めたものだ。そういう学びの事始め、俗にいう英学事始の第一歩が『サミング・アップ』だったのである。
         正直に白状すると、南雲堂が出している現代作家シリーズに『対訳モーム4』という本があって、この本のように日本語付きでないと不安だったのだ。しかし、さすがかつての東大入試によく顔を出したモームの英文。モームとこのシリーズのオーウェルの本を何冊か読むと、辞書さえあれば原書でもおおよそ大丈夫になった。(この「おおよそ」の解釈はむずかしいが、もちろん全てには程遠い)
         最後に、内容を紹介せねばならないが、いかんせんサミング・アップ。題名のように上手くは要約できない。今では、モームの小説をたくさん訳した行方さんの翻訳があるので、この翻訳本を一つ、英語の学習が必須の方は原書でも一つどうでしょうか。
        >> 続きを読む

        2015/03/03 by 素頓狂

    • 2人が本棚登録しています
      月と六ペンス
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 有名な本はとりあえず読んでおこう、と図書館で借りたんですが、

        1ページの字数が少なくて字も比較的大きい。あれ?子ども向け?と思いながら読み、、、あとがきを読んで、これ、原作の3分の2弱しかないそうです^^;。内容はわかったんですが、ちょっと残念。ちゃんとしたのを読んでみたいと思いました。

        芸術家小説というのは、
        >だいたい、この種の小説に登場する芸術家で人格円満な者はいないと相場は決まっていて、常軌を逸した行動、狂ってるかのごとき情緒不安定、一途な情熱といった要素を必ず持っている。

        と訳者があとがきで書いているが、「ジャン・クリストフ」もそうだったな、たしか・・・。

        このストリックランドも、なんちゅう非道い、自己中人間。普通に生活してる人間から見ればそう見えます。

        タヒチは彼にとっていい場所だったのでしょう。でも、いきなり妻や子どもを捨ててしまう、親切な友人の妻を寝取って無慈悲に捨てる、、、傍若無人で、人の親切にも嫌悪感丸出しの振る舞い、、、絵を描くためなら何やってもええんかいっ!て思うわ。

        自分の人生を生き切る…って、自己中人間は結局本当の幸せを感じることはできないんじゃ? だって、”自分”に縛られてて自由じゃないから。

        けれど、きっと彼は世の中の常識が嫌になって、何もかもから(特に女性や家族や世間)自由になりたかったんだろうなあ、と思います。自分を放っておいてくれることを望む、てところはわからなくはない。ただ社会に暮らすと難しい。なので、100%嫌なヤツとは思えない、ちょっと気の毒な人。”自分”からも解放されればもっと楽に生きられたんだろうけど。

        ちなみにゴーギャンはここまで非道い?人ではなかったそうです。
        ついでに、月は芸術 六ペンスは俗世間を表してるそうです。


        ・・・カットされてないのをもう一度読んでみようかな?でも、けっこう面白かったです。
        >> 続きを読む

        2015/10/13 by バカボン

      • コメント 1件
    • 1人が本棚登録しています
      昔も今も
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! Tsukiusagi
      • 面白い小説だった。
        マキャヴェリという人物を通じてモームという作家の考えが表現されていたと思うが、賢い人の頭の中を垣間見た気がする。
        マキャヴェリは人と会うと自己の目的に合う相手かを瞬時に推定し、会話を通じて判断を施す。自己の目的に合うと判断された場合は、巧みに自己の印象を演出して、利用する。小説中でうまくいったか、というと一枚上手の相手がいたりするし、思い通りに行かないこともある。現実でもこんな風に考えている賢い人はいるのだろうな、思った。

        マキャヴェリの洞察力、推理力は、古典の読書によって培われたような書きぶりになっていた。多少なりとも聡明になれたらなと思っている私には、参考になった。面白いし、ためになるし、モームの別の作品を読みたいと思っている。
        >> 続きを読む

        2016/01/31 by harubou

      • コメント 2件
    • 1人が本棚登録しています

【サマセット・モーム】(サマセット・モーム) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本