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レビュー600冊記念はプログラミングにおける歴史的名著を。C言語とUNIXの生みの親ベル研究所のD.リッチー氏とカーニハン氏自ら描き下ろしたC言語の解説書籍。C言語は現在でも自動車や家電機器など身の回りの多くの製品開発で使用されその歴史を刻み続けています。またUNIXはWindowsやLinuxに多大な影響を与え、iPhoneに搭載されているiOSなど今でもUNIXを系譜とするOSは数多く存在します。C言語が成功した要因としてその言語仕様が標準規格化、開発者自ら言語仕様の解説を書籍化したことで90年代に爆発的にプログラマが増加したことが要因と考えられます。そういう意味では本著はコンピュータ科学の歴史を動かした記念すべき1冊とも言えます。故・リッチー氏の偉大な功績および本書籍が果たした役割については賛辞を惜しみません。しかしながら、敢えての星1評価を。今年も新入社員達が配属されてきましたが、中にはC言語のプログラミング教則本として本書で勉強している若者を見かけて愕然としました。本著は古典であり、現役の教則本ではありません。C言語はK&Rと呼ばれる誕生初期からC89/90(ANSI C), C99(ISO), そしてC11(ISO/IEC 9899:2011)と現在に至るまで改訂を重ねることで言語仕様の機能強化・不備の改善を行ってきました。少なくとも今日においては殆どのコンパイラがサポートしているC99言語仕様で開発を行うことが主流になっています。開発現場で使える実践的なプログラミングを学びたいなら30年前の書籍を読んではいけません。現在では使われない記法や誤った記法が記載されていたり、逆に現在では常識として多く使われている記法については本書では当然言及されません。本書籍が歴史的名著として有名であるがゆえ、教科書に使われたりすることが多く、それが混乱を招きC言語の敷居を高くしてしまってようにも思えます。まあ、いきなり新人が組み込み開発の現場で動的配列宣言(C99)なんかしやがったら説教ですが。 >> 続きを読む
2018/07/19 by ybook
【RitchieDennis M.】(RitchieDennis M.) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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