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MankellHenning

著者情報
著者名:MankellHenning
MankellHenning
MankellHenning
生年~没年:1948~

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このランキングは1日1回更新されます。
      殺人者の顔
      4.0
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      • 謎解きミステリーではなく
        警察のクルト・ヴァランダーとその部署が
        一丸となって
        犯人を追う
        失敗も試行錯誤も盛り込んだ警察物

        なので
        高齢のマリア・ルーヴグレンが
        瀕死の状態で言う

        「外国の…」

        という台詞は
        犯人が外国人という短絡的なものじゃない
        …という推理小説の王道を踏まえることなく
        そのまま
        外国人相手の捜査が進んでいく

        そこから
        外国人を憎悪するヘイトクライムも絡まって来て
        スウェーデンの外国人問題の深さがよく分かる

        シリーズ化されてるとのこと

        この後もヴァランダーの
        がんばるカッコ悪さが続くのだろうか
        >> 続きを読む

        2018/11/01 by 紫指導官

    • 他3人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      リガの犬たち
      3.5
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      • 今回読了した「リガの犬たち」は、次々に登場する謎で読ませる、スウェーデンの鬼才ヘニング・マンケルが書いた、センスあふれる警察小説の傑作だ。

        ヘニング・マイケルという作家は、今やスウェーデンのみならず、ミステリ界全体を代表する警察小説の書き手だと思う。

        デビュー作の「殺人者の顔」で、いっぺんで彼のファンになりましたが、この「リガの犬たち」は、ヴァランダー警部シリーズの2作目の作品ですね。

        スウェーデン南部の海岸に、赤いゴムの救命ボートが打ち上げられた。
        なかには、スーツ姿の若者の死体が二つ横たわっていた。

        ラトヴィア人だとわかると、バルト海を挟んだリガの警察から中佐が派遣され、死体を引き取っていったが、帰国直後に中佐は何者かに殺されてしまう。

        ラトヴィア側からの要請を受けて、ヴァランダー警部は、異国へと旅立つことになるのだった----。

        ほんとに、つかみの上手な小説だ。
        ボートの漂着を知らせる謎の電話がかかってくるプロローグから、主人公がラトヴィアへと向かうまでの展開が、実に素晴らしい。

        次から次へと不可解な謎が提示され、たちまち読む者を、この物語の世界へと引き込んでしまう。

        そして、後半は、知られざるラトヴィアの姿が描かれていくが、この小説が発表された1992年は、旧ソ連邦から独立した直後であり、首都リガの生々しい描写が、暗い世相を映し出しているようで、実にリアルなんですね。

        東欧社会主義の暗部、裏切り、密告-----、これは何と言っても、懐かしの正統的冒険小説の魅力も湛えた、国際政治スリラーになっているんですね。

        「人が闘うのは自由と独立のためだ」という登場人物のセリフも泣かせますね。

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        2018/05/06 by dreamer

    • 4人が本棚登録しています
      白い雌ライオン
      4.0
      いいね!
      • 再読。スウェーデンの警察小説ヴァランダーシリーズ第三弾。
        第一作と第二作ではスウェーデンをめぐる国際情勢がからんでいたが、今作ではさらにスケールが大きくなって地球の反対側の南アフリカで秘かに進行する暗殺計画にヴァランダーが巻き込まれる。

        スウェーデンの田舎町で不動産業者の女性が行方不明になる。捜索する警官たちの目の前で謎の空き家が突然、爆発炎上する。現場に残されたのは、黒い肌の指とロシア製の通信機器、南アフリカ製の銃。行方不明の女性と関係があるのか? 謎を追うヴァランダーは、娘リンダの命までも危険にさらす陰謀に巻き込まれていく。

        仕事に疑問を抱いてきたヴァランダーだが、正当防衛とはいえ容疑者を射殺し、リンダまでもが狙われたことで精神が音を上げ、ついに長期の疾病休暇をとることになる。

        今作で活躍したスヴェードベリは、この先の第七作で悲劇に遭うことになっている。それを知った上で読み直すと、誠実なスヴェードベリの優しさが感じられて、またしても惜しい人物をヴァランダーは失うのだなと胸が痛んだ。

        本作は700ページの大作だが面白いので、いつものように夢中になって読んだ。特に、最後の緊迫した展開はどきどきした。ただ、南アフリカ側の描写の部分は訳者が違うのではないかと思うほど直訳調の固い訳文で、読むのに時間がかかった。初読みのときは、プロローグですでに挫折しそうになったものである。

        >> 続きを読む

        2018/04/11 by Kira

    • 2人が本棚登録しています
      目くらましの道
      5.0
      いいね!
      • 目くらましの道 上下  CWAゴールドダガー賞受賞

        シリーズの5作目、ちょっと先に順不同で読んだがやはり面白い。
        「ミレニアム」で難しかったVの多い名前、その上登場人物も多くて頭も目もぐるぐる。
        しかしそんなことは二の次で、面白かった。慣れれば一気読みで、解決したときはほっとした。

        倒叙型ミステリというのか、はじめの方で犯人がわかる。それを追い詰めるヴァランダーが率いるイースタの警察官チーム、事件が大きくなるにつれ、近隣から応援が来る。

        読み始めて少しすると、全貌はこうでないかと予想が付く。
        その上で、捜査の過程や、心理上の葛藤が興味をひく、巧い。
        文章も静かで、残忍なシーンや緊迫した場面でも読者は静かに深く引き込まれていく。



        ドミニカ共和国にドロレス・マリアという娘がいた。話はここから始まる。


        6月の終わり、ヴァランダー警部は、やっと暖かくなったスウェーデンの季節を楽しんでいた。夏休みには恋人と旅行する計画だった。
        そこに通報があり、出かけた先は農地一面に菜の花が咲いていた、その中で、ガソリンをかぶって少女が自殺した。

        しばらくして、以前法務大臣だった人物が鉈で背骨を切りつけられ即死、頭の皮をはがされていた。
        次に裕福な画商がパーティの途中に、東屋で頭をまっぷたつに切られ頭の皮をはがされていた。
        次に、駅前の工事中の穴から、目を焼かれやはり斧で切られた死体が出た。
        暫くして、不審なペーパー取引で話題になり、その後も犯罪の臭いがしていた会計士が殺された。

        連続する殺人事件を捜査する警察官は泥のように疲れた体を動かして事件を追っていた、
        一方犯人は、特異な儀式のように、綿密な計画でことを成功させてきた。

        ヴァランダー警部は発病した父を見舞うことも、夏休みの旅行の期限が迫ることも、菜の花の中で残酷な自死を遂げた少女のことも心から離れない。


        捜査官にも個人的な生活があり、それぞれ性格も違っている。読むうちのそれも事件捜査に深くかかわってきて、面白い。
        指揮を任されたヴァランダー警部は、心の奥深くに自分でも立ち入りたくない思いを抱えている。それがいつの間にか、犯人に向かう捜査線からはずれ「目くらましの道」に踏み入っていた、と解決した後で自戒することになる。

        ホラーチックなサスペンスであり、捜査官たちの群像劇でもある。

        スウェーデンの変りつつある世相を背景に、穏やかだった昔と違って現代の殺伐な事件を嘆く、ヴァランダー警部の心が迫ってくる、少年の犯した罪の背景はものかなしい。
        >> 続きを読む

        2015/07/24 by 空耳よ

      • コメント 6件
    • 2人が本棚登録しています
      タンゴステップ
      3.0
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      • タンゴステップ(上下)

        ヴァランダー刑事に代わって主人公は、ボローズ署のステファン・リンドマン。
        彼は舌癌に罹り、検査や治療のためにに入院することになっているが、それまで暫く休職している。

        定年で引退した先輩が殺された。彼は北部の森の中で訪れる人も無い山奥に隠れるように住でいたが、リンドマンにはすでに過去の人になっていた。
        訪ねてみると現場は凄惨で、無残に殺され、タンゴを踊ったような血に染まった足跡が残っていた。

        地元警察の捜査とは別に、先輩の過去を追っているうちに、彼は次第に警察に協力することになる。

        そして森の中でまた一人殺された。
        二つの殺人に、つながりがあるのかないのか、手がかりを求めるうちに、次第に過去の出来事、戦争中のドイツとスウェーデンの関わり、などが明らかになっていく。

        ここで犯人が登場する。彼は復讐のための警官殺しは成功したが、その隣人は殺してない。復讐はやむなしとしても、犯行は元警官を殺しただけ、二件目まで疑われるのは納得できない。
        そこで犯人は、帰国を延期し、次の殺人犯を追うことにする。
        この犯人の心理も巧くて面白い。

        昔の出来事につながる糸が見つからない。警察は手詰まりになるが、次第に縺れた糸がほぐれてくる。

        読みなれると、ストーリー展開に新味はないが、癌を恐れながらも事件に引きずり込まれる警官の心の揺れが細かく実感がある。
        また管轄の違う警官同士の付き合いもなかなか味わい深くいい感じがする。

        立場を競って、神経を削りあうような日本の警察小説とは肌合いが異なる。

        タンゴを踊ることが好きだった孤独な警官になぜ人形を相手に踊らせたのか犯人(作者)の意図がなんとなく不明。

        裏社会で密かにナチの精神を受け継ぐ人がいる。
        当時はどうであったかわからないにしても、今になってはコントロールされたというわけでない、ドイツ近隣諸国にまで広がったナチスムがまだ生きていて題材になっていることに驚いた。

        島国でない、多くの国々と国境を接する欧州の国には、同じ地球上に住みながらも人々の意識に大きな相違があることに、驚きを感じることも多い。
        >> 続きを読む

        2015/05/01 by 空耳よ

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      ファイアーウォール
      4.0
      いいね!
      • これでヴァランダー刑事との付き合いは4作目になる。題名を見て、ITに疎い所はどうするのかと思った。同僚の刑事達が何とかするのだろう。まぁ読んでみよう。
        そして見事に外れた。

        ヴァランダーは理解できない世界に迷い込んでしまう。

        こんなことが起きるなんて、分からない。どうなっているのだ。
        それぞれにどんな繋がりがあるのだ。ITの宇宙とはなんだ。

        少女が変電所の高圧線の上に放り投げられて焼死した残虐な事件、少女たちはタクシー運転手を惨殺していた。
        その後ATMの前で男が突然死した。ITのプロらしいこの男は二箇所に仕事場を持っていたが、手がかりは残されたパソコンだけだった。
        突然死で彼はデータを隠す暇が無かったらしい(唯一の手ががり)でもヴァランダーはパソコンは苦手でスタートさせることもできない。
        運転手殺しの首犯は焼け死に、残った相棒の少女は関係ないとばかりに全く協力的でない。

        同僚の多少できるマーティンソンがパソコンを開けて見るが全く歯が立たない。そこでペンタゴンのシステムに入った前科のあるハッカーの少年を呼んでくる。

        彼はシステムを解読しながら進んでいくが、強力な厚いファイアーウォールの前で、現れては消えるプログラムを呆然と眺めるだけだった。

        ただ20という言葉が頻発するという。彼は自己のプライドをかけて不眠不休でキーボードと格闘する。

        20とは確かな情報なのか、何か意味があるのか。モニターの前でヴァランダーの思考は前に進まない。

        一方、ウガンダでは、世界規模の破壊工作が進んでいた、彼はITのエキスパートだった。彼のプログラムを実行するだけで世界経済を破壊するシステムを構築していた。
        彼の趣旨に賛同して集まった数名の中で、リーダーになっていった。


        一方何も分からないと頭を抱えるヴァランダーも、地道に頭と脚で捜査する以外に無いと思いながら、少女たちや突然死した男の背後を調べだす。

        しかし、繋がりのわから無い事件はやはりあのパソコンでなくては解けないのか。

        そして、少女ガ以前交際していたという少年が行方不明になり、フェリーのスクリューに巻き込まれて死んだ。

        ちらちらと見え隠れする東洋人、ヴァランダーは二度狙撃されて命拾いをする。
        ハッカー少年も狙われる。

        ヴァランダーが優れているのは、その鋭い観察力と総合判断の正確さと些細な出来事の細部のねじれや不具合を感じ取る能力だが、理解不能なIT社会の中では機能することができない。疎外感と無力感にさいなまれる。

        読んでいても、なぜこんなテーマで困らせるのか、作者の意図が、現代社会に対する警鐘だとしても、物語の主人公が彼では解決は遠回りでじれったいではないか。

        いつファイアーウォールにひびが入るのか、警察のエキスパートでも歯がたたないところでハッカー少年の執念は実るのか。
        その間、ヴァランダーの捜査が続くが、これが隔靴掻痒というのか、もうじりじりした。

        頼りはひらめきなのかと思っていたところに、20日のITテロの実行を前に、東洋人がヴァランダーに殺され、ATMの前で死んでいた男(ファルク)が経済コンサルタントであったことが分かり、ついにハッカー少年が壁の裏から入り込みそうになっている。

        業を煮やした犯人はついに姿を現す。

        というような話だったが。20日が近づくにつれて緊張感が増すはずが、乗り切れなかった。
        少女の事件も特に重要な手がかりにならずくたびれもうけのようだし、無残にフェリーで死んだ少年もただ捜査を賑わしただけのようだった。多少関係は有るが。

        ああ、これはまずいのじゃないか。ヴァランダーとパソコンではいけないなぁという感想で、上下巻を読み通したのは、今まで面白い話を読ませてくれたマンケルさんと、婚活に踏み切ったがうまく行かなくて、捜査では同僚と齟齬が生じ、あらぬ誤解で世間から非難される、横顔がステキなヴァランダー刑事にエールを送るつもりだけでがんばって(?)読み切ったのだった。
        >> 続きを読む

        2014/10/02 by 空耳よ

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