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【きゃー!! 蛇よ! 蛇よ!】 主人公クララは、イギリスの小さな村に住む野生動物専門の獣医です。 ある日、仕事から帰ってくるとご近所の家から電話が。 何でも、赤ちゃんが寝ているベッドに蛇がいるというのです。 急いで駆けつけたところ、確かに赤ちゃんのベッドに蛇がとぐろを巻いています。 蛇は毒を持ったクサリヘビでしたので、下手に刺激すると赤ちゃんを咬んでしまうかもしれません。 クララは、治療の際に使う厚手の手袋をして素早く蛇を排除することができました。 今年は春から気温が高かったので、蛇が大量に繁殖したのかもしれない。 ところがその後、村のある家に蛇が十数匹も入り込んだという事件が起きたのです。 家人のお年寄りは蛇に咬まれ、また頭を打ったらしく、意識を失って倒れているのが発見されて病院に搬送されました。 クララは、協力を申し出てくれた近所に住むマットという男性と一緒に、家中を探して次々と蛇を捕獲していきます。 それらの蛇は有毒のヤマカガシだったのですが、一匹だけ違う蛇がいました。 その蛇を捕まえようとするマットに対して、クララは「触らないで!」と叫びます。 その蛇は、猛毒を持っていることで知られるタイパンという蛇でした。 イギリスでは野生の状態では生息していない蛇です。 クララとマットは何とかタイパンを捕獲して閉じこめることに成功しました。 しかしこんなに大量の蛇が家の中に入り込むなんていうことがあるのでしょうか? 確かにヤマカガシは集団で行動する場合があり、あり得ないとまでは言えないけれど……。 タイパンについては、誰かが飼っていたものが逃げ出した? 病院に搬送されたお年寄りは、一時は落ち着いたように見られたのですが、その後容態が急変して亡くなってしまいました。 死因は蛇毒による中毒死。 検査の結果、確かにヤマカガシの毒であることは成分から明かでした。 しかし……毒の濃度が濃すぎるとクララは気付くのです。 クララは、タイパンを引き取ってくれたショーンという世界的に有名な爬虫類学者に意見を求めたところ、確かに毒の濃度が濃すぎるということでした。 ただ、ヤマカガシは数回咬みつくことがあるので、被害者も何カ所か咬まれているのではないかとも思われます。 再度被害者の遺体を確認したのですが、やはり咬み傷は1か所だけ。 しかも、咬み傷を拡大して調べたところ、ヤマカガシの咬み傷ではないことが分かりました。 これは蛇の咬み傷を偽装して、何者かが高濃度に濃縮したヤマカガシの毒を注入したのか? さらに不審な出来事が次々と起きていくというストーリーになっています。 クララ自身の身にも危険が迫るのですね。 死んだはずの男性と思われる男が目撃されたりもします。 上巻ではまだ謎が深まっていくばかりなのですが、何か人為的な殺人の臭いもしてきます。 また、クララは過去に何かの事故にあったようで、顔の左側に醜い傷跡が残っているようなのです。 そのせいもあるのか、クララは人との交わりを極力避けて生活してきたのです。 特に、男性との関わりを避けてきたのですね。 しかし、この蛇騒ぎの結果、望まないにしても否応なく、マット(後に警察隊の次長だと分かります)やショーンらと関わらざるを得ない状況になっていきます。 クララは苦々しく思い、またとまどうのですが、マットからは「もっと人と接するべきだ」とも言われ、心のどこかではそれを望んでいる自分に気付いたりもするのです。 そんなクララの過去の謎もはらみつつ進んでいく物語です。 下巻をお楽しみに。 >> 続きを読む
2019/12/05 by ef177
【むしろ蛇嫌いの人の方が楽しめるかもしれない作品】 下巻を読了しました。 ストーリーの概要は上巻のレビューを参照して頂くとして、本作はなかなかサスペンスフルな作品に仕上がっていると思います。 顔にひどく醜い傷跡を残しているため、なかなか心を開くことができない女性獣医クララを主人公とし、クララが住む小さな村で連続発生する蛇による殺人事件がスリリングに描かれていきます。 本作は、何と言っても毒蛇を持ってきたところがおぞましい雰囲気を盛り立てており、秀逸だったと思います。 蛇が好きという方もいらっしゃると思いますが(作中人物の中にもそういう人が出てきます)、多くの方は蛇は苦手でしょうし、ましてや毒蛇となるとこれはもうそれだけでゾゾゾっとしてしまいます。 そんな毒蛇がうじゃうじゃと登場し、その蛇毒によって次々に人が殺されていくという設定は、否が応でも恐怖心をそそります。 また、サイドストーリーとして語られるクララの人生も、主人公への思い入れを強くさせますし、何とか心を開いて魅力的なショーン(世界的に有名な爬虫類学者でテレビ出演も多数)や、頼もしいマット(警察隊次長)とうまくいくといいのにねと思ってしまいます。 サスペンス、ミステリ作品として水準に達している作品だと思いますが、登場人物がやや複雑だったかもしれません。 特に、本作では根深い恨みが事件の背景にあり、それは50年も前の出来事に端を発しているため、誰が誰なのかちょっとつかみにくいところもありました。 特に、4人兄弟だか5人兄弟だかが出てくるところは余計複雑になってしまいました。 作者もなるべく整理して書いてはいるのですが、その点だけはちょっと残念な気がしました。 謎解きの点に関して言えば、本作の謎は、犯人は誰なのかの一点に絞られます。 殺害方法もやや謎めいた点はあるのですが、それは興味の本質ではありません。 既に死んだはずの人間がうろうろしているのを目撃されたり、警察が死亡を断言している人が生きていたりと、ミスリーディングもちりばめられており、謎解きの主眼はまさに誰が犯人なのかに集中している作品と言えるのではないでしょうか。 ですから、本作はトリックの鮮やかさなどを楽しむタイプの作品ではなく、毒蛇というおぞましいシチュエーションの中で次々と殺人が繰り返される陰惨さ、おどろおどろしい雰囲気に魅力がある作品だと感じました。 「蛇なんて出てくるだけで嫌だ」という方にはちょっと辛いかもしれませんが、むしろ蛇が嫌い、恐いという方の方が怖さを十分に堪能できて楽しめる作品なのではないでしょうか? >> 続きを読む
2019/12/06 by ef177
主人公ペンドラゴンの個人的な感想なんかも入った記録をもとにストーリーが進むので、砕けた調子の言い回しがあったりして読みやすかった。また、どうなるんだろうという展開の面白さがあり、たのしめた。 >> 続きを読む
2020/05/05 by うえしん
表紙がマンガみたいでジュブナイルなのかなと思ったらそれに近いなあミステリーなのに読んでいて答えがわかりやすいしヒネリもないハッキリ言うて、これ、意外な結末やーと思う人はおらんでヴィンス要らんわ、推理が素人、見た侭とらえすぎ、正直じゃましかもファロ警部補とヴィンス医師の親子シリーズ物とは知らずにいや、知らんでも独立した作品でいけると言えばいけるがシリーズ1作目から読んだ方が絶対おもろいやろなと思われる展開もあるしでもけなしてばかりでなくどこか褒めたいなあ、ピアノソナタの熱情が出てくるところは個人的には良かった、あんなん急に弾けるなんてすんばらな弾き手やわ…くらいにしとこかなあ私には物足りなかったや、残念… >> 続きを読む
2018/07/13 by 紫指導官
【法村里絵】(ノリムラリエ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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