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春江一也

著者情報
著者名:春江一也
はるえかずや
ハルエカズヤ

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      プラハの春
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
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      • 1967年東欧の共産主義国家・チェコスロバキアで発生した自由民主化運動「プラハの春」を若き日本大使館職員・堀江亮介の目を通して描いた東欧史ロマン。

        東ドイツ(DDR)の美しき女性活動家とのロマンスを織り交ぜつつ、「人間の顔をした社会主義」の理想に燃えるチェコスロバキアの政治家、市民達の人々の闘いの記録。

        著者は現役の外務省職員でまさに当時チェコスロバキア日本大使館に在勤していたため改革を目の当たりにしていた。そのため実体験を元にした緊迫した当時の情勢を臨場感を持ってうかがい知れることが出来る。惹きこまれ上下巻一気に読了。最期は涙が溢れそうになりました。

        完全な平等社会を目指したはずの共産主義。しかし権力を持った途端人民を完全にコントロールしようと検閲や批判者の不法逮捕等ファシズムに奔ってしまう。
        「プラハの春」はファシズムを捨て革新的な共産社会を目指し言論・芸術の自由を認めた進歩的な社会的実験。

        しかし、その理念は周辺国家の首脳を戦慄させる。若者を中心にプラハの春の理念に共感する者が増加。ソ連、東ドイツなどの同盟国が共産圏を崩壊させると即刻改革を中断するように威圧的な態度で非難。そしてソ連を中心とする60万人のワルシャワ条約軍がチェコスロバキアを侵攻。無抵抗の同盟国市民に対して銃弾の引き金が引かれる。

        それでも市民たちは愛国心により結束し忍耐と対話、地下に潜ったマスメディアで非暴力の抵抗を行い、決してソ連軍に対するテロ行為には働かなかった。
        チェコスロバキアの人々の気高き精神に心をうたれます。

        しかし「検閲の復活」「ソ連軍の駐留」「改革派の更迭」を認めるモスクワでの調印により「プラハの春」はソ連に潰されてしまう。
        葬られる「プラハの春」。改革の後退に悲観した学生はヴァーツラフ広場でガソリンを被り焼身自殺という非常手段により抗議の声を訴える。
        沈黙の時代に突入するが彼ら理念、志は受け継げられ無血革命となったビロード革命へと繋がっていくのでしょうね。

        プラハには数年前に旅行に行きました。「百塔の黄金」、「建築の宝石箱」と称される中世の街並みを残した美しい都には息を飲むばかりでした。できれば訪れる前に本作を読んでおいて、美しい街を守るために流された血があった事を知っていれば感慨ひとしおであったなと思います。
        >> 続きを読む

        2013/12/03 by ybook

      • コメント 7件
    • 6人が本棚登録しています
      プラハの春
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
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      • 詳しいレビューは上巻に。

        本作の主人公・堀江亮介が西ドイツに赴任、ベルリンの壁崩までを描いた「ベルリンの秋」という続編があるのでそちらもいずれ読みたいです。 >> 続きを読む

        2013/12/03 by ybook

      • コメント 4件
    • 5人が本棚登録しています
      ベルリンの秋
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • プラハの春の続編で、東側諸国の独裁政権による市民への弾圧や、ベルリンの壁の崩壊、ソ連の崩壊の過程を描いた物語です。
        世界史が苦手だった私には、東欧の政治的な動向や政治家の名前を覚えながら読み進めるのは難しい作業でしたか、主人公とかつての恋人の娘との恋の物語は、話の難しさを中和する役割を果たしてくれた気がします。
        >> 続きを読む

        2012/02/19 by okd

      • コメント 1件
    • 4人が本棚登録しています

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