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荻原浩

著者情報
著者名:荻原浩
おぎわらひろし
オギワラヒロシ
生年~没年:1956~

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このランキングは1日1回更新されます。
      家族写真 = Family Photograph
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね! momomeiai kissy1986
      • すべて家族を描いた短篇小説全7篇
        軽くあっさり読めるのですが、じんわりした暖かさ、ほろ苦さがこもっていて
        読後には少し元気になれる作品の数々。

        中年以上老年未満のオヤジが必ずでてくるのだけれど
        作者年齢に近い「彼」には実感のこもったと思われるリアリティがあります。

        意外や意外。
        7篇の異なる小説を読み終わった感想は。彼はテクニシャンかもしれない。でした。


        『結婚しようよ』
        ポスト団塊の世代の私は、59歳、定年まであとわずかだ。
        妻に先立たれ息子と娘を育て上げてきた。
        ある日、娘の準子が結婚相手を紹介したいと言って男を連れてくる。

        娘を持っている人なら誰でも、じわじわきてしまうででしょう。こんなお話は。
        吉田拓郎の「結婚しようよ」の歌詞に乗せ、自分の青春時代からの半生を振り返る仕掛けで、
        子供にも話したことのない若い頃の夢や妻との馴れ初めなどが語られますが、
        小説というよりも実話のエッセイであるかのように錯覚してしまう自然さなのです。

        拓郎ファンならさらに青春を共有しているような、懐かしく甘酸っぱい気分になるでしょう。

        「私は、もう一度、始めようと思っている。泰代との二人暮らしを。
         ようやく子どもが手を離れたのだ。
         家の中では、子どもたちの顰蹙を買っていた、俺たちの時代の曲をがんがんかけよう。」

        いいね。いいね。オヤジだってね。若い頃はあったんだよ。
        これからの人生。応援してあげたい。

         
        『磯野波平を探して』
        井上は53歳。あと2ヶ月磯野波平と同じ54歳になると知って愕然とする。
        「訳もなく俺は焦燥感に駆られた。
        まじかよ、などど頭の中でさえ息子と同じ言語体系で思考している自分に対して
        「けしからん」と、ちょび髭オヤジに叱られた気分になった。」
        そして「磯野波平になろう。五十四歳らしい五十四歳になるのだ」と、開き直る
          ↑
        いや、こんな枯れた54歳、今の日本には生息していないから。(^^;;

        これも実感を込めた冗談エッセイに思える。けれどそれがいつしか意外な展開に…。
        (実際には意外とも言えないんですが。)

        父は家族から無視されバカにされそれでも支えられていた。

        「思うに、年は、取れるから、時々が面白いんですな、わしに言わせれば」

        余談ですが、私はバカボンのパパが41歳だったことを思い出したときの衝撃の方が
        ずっとずっと大きかったです。


        『肉村さん一家176kg』
        内村さんは自分が太ってしまっていることを認めざるを得なくなった。
        気づかぬふりをしていたのに。こどもの頃、太っていた頃の悪い思い出が蘇る。
        あだ名は「肉村ブー」だった。
        同じく肥満気味の妻と息子とダイエットを始めようとするが…。

        あーあー。ありがちですなあ。人間ってやつは弱いもんです。(^O^)


        『住宅見学会』
        マイホームは一生に一度の大きな買い物。
        紗代子は夫と息子と共に注文建築のハウスメーカーが行う「居住宅見学」へとでかける。

        モデルハウスのような豪邸に住む同年代の田野倉夫妻は品がありCMに出てくる家族そのもの。
        自分の境遇と比べてだんだん惨めになってくるのだが…。

        これもありがちなお話しなのですが、決してつまらなくない。女性を書くのも上手いし。
        ちょっと微笑ましいエンディングも自然でした。
        家族には家族の数だけ様々な幸せと瑕を抱えているものです。


        『プラスチック・ファミリー』
        仕事をくびになった51歳のダメ男。
        雨宿りをした廃材置き場に置きざられたマネキンは22年前に失恋した女性、菜実子にそっくりだった。

        話のきっかけはどっかで見たような…ですが、さてどういう展開になるのやら。
        と心配したけれど、逆の意味で予想を裏切られました。
        ちょっぴりほろりとさせられる優しい終わり方になっていて、がんばって。と応援してあげたくなりました。

        でも51歳まで引きずっているのって結構気の毒な人生だよね。もっと早く気づけよって思いますが。


        『しりとりの、り』
        これはまた。叙述ミステリーのような(・∀・)
        家族揃ってファミリーカーでドライブ。
        今日一日は一家団欒をとムードを盛り上げようと張り切る夫としらけムードの家族。
        会話がないなら『しりとり』をしようと無理やり始まったしりとりが
        どんどん夫を追い込んでいく。
        明らかになる家族の問題とは。

        結局しりとりでコミュニケーションできるってことですね。
        すごいよ、しりとり。侮れないです。


        『家族写真』  書き下ろし
        写真館を営む頑固者の父が脳梗塞で倒れた。
        東京に出てカメラマンのアシスタントをしている長男、春太。
        駆け落ち同然で家を飛び出した美容師の長女、夏乃。
        中学から引きこもり、最近は父の写真館を手伝っていた次女、葉月。
        3人の目で自分と家族の今昔が語られる。

        家族でありながら、それぞれの目に映る家族は別の形をしていた。
        二人の娘は互いに父親が自分より他の娘を愛していると思い込んでいるし
        息子から見た母は父の横暴の犠牲になっていたかのように映っていた。

        その通り。家族といえど、誤解の中で成り立っているものなのです。
        人はひとりひとり違う。心の奥で何を考えているかなんて本当にはわからない。
        だからこそ、人生を明るく生きやすいものにするために、
        人は協力し、思いやることが必要なんです。
        ひとつの写真に収まることを繰り返して、そんな作業や思い出を積み重ねることで、
        家族は家族になるのではないでしょうか。
        >> 続きを読む

        2013/12/15 by 月うさぎ

      • コメント 16件
    • 他3人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      噂
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね!
      • 刑事モノのとして楽しんで読めました。

        主人公を始め、キャラクター設定が個性的で上手く書かれており感情移入しやすかったと思います。

        ストーリー展開も良く、約500ページをあっと言う間に読んでしまいました。

        「ラスト一行」。確かに怖かったですね。
        >> 続きを読む

        2016/07/23 by STALIN

    • 他2人がレビュー登録、 22人が本棚登録しています
      幸せになる百通りの方法
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね!
      • 様々な少し「痛い人」達の話。

        今の時代に生きる人々をいろいろな視点から描いています
        それぞれの登場人物に大小様々な悩みがあり、それらが物語中に全て完全に解決するわけではなく日々は続いていく。
        そんな現実の厳しさを描きながらも、どこか救いのある雰囲気が流れている小説でした。
        >> 続きを読む

        2015/04/04 by autamn

      • コメント 2件
    • 他2人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      明日の記憶
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • アルツハイマー怖い。。
        腹周りを気にする箇所がもどかしい。「運動しろ!」って何度も思ってしまった。これから進行がさらに進み、本格的な介護が始まることを考えると、少し大げさだが暗澹たる気持ちになってしまった。

        怒りっぽくなり、被害妄想が現れる、自分は大丈夫だろうか?簡単な試験を試してしまった。→まだ大丈夫(汗)

        読書としては面白く楽しめた。
        >> 続きを読む

        2017/03/19 by Matching

    • 他2人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      あの日にドライブ
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 主人公の心の葛藤と変化から、過去にこだわらず、今を受け入れることの大切さを教えてもらえた一冊でした。 >> 続きを読む

        2017/02/13 by hachi

      • コメント 1件
    • 他2人がレビュー登録、 11人が本棚登録しています
      明日の記憶
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 「海の見える理髪店」で直木賞を受賞した荻原浩の2004年の作品。若年性アルツハイマーと戦う主人公が一人称で語る物語。


        日常生活の中で物忘れがひどくなっていくさまや、会社で電話している相手の名前が結局最後まで出てこないなどの描写が切ないほどに伝わってくる。病状の進行を、読者が一緒に見守っているような錯覚に陥る。


        日を追うごとに日記に綴られる誤字が多くなっていく点や、小説中にて思考を記述するにあたっても同じことを繰り返してしまったりと読み進めていくと見落としかねないような仕掛けも多い。


        「未払い」だと思い何度も「支払い」してしまう場面でのちょっとした裏切りは読んでいて辛すぎた。


        細かい描写がリアルで本当に素晴らしい作品だと思います。



        誰もがなりうる可能性のあるアルツハイマー。身近な人があるいは自分が同じような状況に置かれた時、どう受け入れるのか。団塊の世代、そして団塊の世代を父や母に持つ子の世代にはぜひお薦めしたい傑作。
        >> 続きを読む

        2016/08/23 by hibiki

      • コメント 1件
    • 他2人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      愛しの座敷わらし
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • なるほどねえ。なんとなく題名から座敷童萌えを想像していましたが、まさにそれでした

        うだつの上がらない父が東北の地方都市に転勤になりました。
        家族皆で引っ越す事になりましたが、父が僻地の古い一軒家にすっかり入れ込んでしまい、家族の了承もそこそこに移り住むこととなりました。

        お調子者で会社でもいやと言えず、家庭を犠牲にしがちの父

        父の身勝手に振り回されながらも、家庭を切り盛りする母

        内弁慶で友達との関係が上手く作れず人知れず悩む姉

        ぜんそくで今まで好きな事が出来なかった弟

        老人性うつという診断で家に籠りがちの祖母

        お互いの距離感が上手くつかめずにどこかバラバラな家族。新しい環境にとまどいつつも、田舎の独特リズムに併せているうちに次第に溶け込んでいく家族たち。

        そんな中時々家に響く「と と と と」という小さな足音。鏡にうつる小さな顔。仏壇から出てくる手。
        この家には何かがいる!

        さて、この座敷童ですがおかっぱで頭のてっぺんにはちょんちょりん結わき。色が真っ白で顔が真ん丸。大きな目を見開いて、鼻水を垂らしている。
        縁側でタンポポの綿毛を吹いて飛ばして、耳に種が入らないように「きゃ!」という感じで耳をふさぐ。一人ぼっちで歌らしきものを歌って口をぱくぱくしている。けん玉をやってみせると目を真ん丸にして喜ぶ。お母さんの背中にしがみつく。買い物の籠に乗って一緒に出掛ける。弟の服の裾を一生懸命つかんでついてくる。

        こんな座敷童がいたらかわいくて仕方が無いでしょう。はっきり言って座敷童にきゅんとする為の本であってそれ以上でもそれ以下でもないでしょう。諸々いいエピソードはありますが、繰り返し言おう。これは座敷童に萌え萌えになるための本なのであります。
        あー、ほっぺたぷにぷにして、一緒におにぎり食べたりもふもふしたりしたい。
        >> 続きを読む

        2015/05/28 by ありんこ

      • コメント 23件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      砂の王国
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 上巻だけでも読むのに体力がいる~。
        下巻はますます疲れそう。
        仲村の素性が気になる~
        いつものノリの軽い荻原節が消えているのでこの先どうなるんだろう!?
        >> 続きを読む

        2013/02/23 by igaiga

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      オロロ畑でつかまえて
      カテゴリー:小説、物語
      3.3
      いいね!
      • 荻原さんを読むなら、課題図書で受賞作「海の見える理髪店」なのだが、日々うかうかと暮らして読書もなんとなく選んできていると、こうしてすれ違いが生じる。

        少し前に読んだ「母恋旅烏」も荻原さんだったと今頃知った。文庫本の中でひときわ変な題名で「タビドリってなに?」「タビガラスでしょう」と突っ込まれ、あぁ~…と読んでみただけですっかり忘れていた。
        生活に行き詰った父親が擬似家族が要る人に、自分の家族を貸し出すというのが始まりだったような。(レビューがないとこうなる)
        それが、立ち読みをしてみて、コミカルな文章がすっかり気に入って買った中の一冊がこれ。
        後に「仲良し小鳩組」が残っている。

        さて、この本にかける期待は、三浦しをんさんの素晴らしい青春小説「神去りなあなあ日常」が源で(ただ表紙の雰囲気で)田舎のほのぼの、わくわく話しだろうと見当をつけた。

        ところが主役は、東京の広告代理店で、資金繰りに切羽詰って、東北の奥の奥にある村おこしをするという話だった。
        社長とは名ばかりの総勢4人の会社で、一人はアルバイト。みんな一癖あるがコピーライターの杉山だけがややまとも(過去はあるが)

        そこで現地を見に行くと。着くまでに一日かかり、過疎地らしく青年団も8人だけ。

        「たった八人で祭りはどうすべ。」「おはよう野球が塩梅悪ぃだな、ライトさカカシでも立たせっか」

        言葉には通訳が必要だ。そこに東京で4年間大学に行ってUターンした慎一がいた。気のいい人たちにほだされてと言うか、現金に目がくらんで引き受けてしまう。
        何の当てもないところで、偶然見つけた湖で閃いた、恐竜見つかる!!でいこう。
        カメラも入らない道を、村人だけが知っている場所から望遠レンズで写した。それでマスコミが湧いた。

        村は大騒ぎ、巫女さんも、鎮守さんも、首が折れてちょっと傾いた狛犬も、崖から転げ落ちそうだった家も、旅館も、人がどよめいて押しかけ、地場野菜の筆頭「おろろ豆」も売れ出した。アンテナショップを作って野菜を売ろうか、通販はどうか。小躍りどころか祭のみこしも踊りまくった。
        世間は飽きやすい。そうなっても素朴な村人は、めげない。
        ささやかなハッピーーエンドもあり、それが夢の後に来た夢でも、前向きにやる気は失せない素朴さに少し涙。

        風刺が効いたうえに、また作家がコピーライターだったとかで、ユーモア満開で、楽しかった。
        冒頭では、ちょっと会社紹介。
        ゴム会社のコピーを考え、プレゼンでは…、読んでいておなかの皮がよじれる。いい滑りだしだ。


        だが「神去り~」に比べると、ここぞという盛り上がりが弱い。なんか聞いたような話で、人々が善良で心地よい分、内容にアクやクセがうすく、読みやすいがもの足りない。
        でもユニバーサル広告社の中で特異なイラストレーターの村崎さんが気になって、続編でも彼に会えるなら読んでみようかなと思う。ミーハー魂だけが残った。


        余談
        「オロロ畑でつかまえて」を検索したら「ライ麦畑でつかまえて」も出た。
        さすが「ライ麦」「オロロ豆」より強し。
        >> 続きを読む

        2016/08/05 by 空耳よ

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      メリーゴーランド
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • あきれるほどだめな部分が面白おかしく書かれている。
        楽しかった。

        2016/03/09 by kurobasu

    • 他1人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      オイアウエ漂流記
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 漂流記初めて読んだけど、これは良かった。
        登場人物もいい感じ。

        2016/02/19 by kurobasu

    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      ひまわり事件
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 面白くなってからは途中で止められず最後まで読んだ。心の交流の素敵さと、闘うことの大切さを教えてもらったなぁ。(10.05.14 読了)

        >> 続きを読む

        2015/05/14 by のこ☆

      • コメント 3件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      神様からひと言 長編小説
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 面白かった。
        登場人物もいい感じ。

        2016/02/24 by kurobasu

    • 他1人がレビュー登録、 14人が本棚登録しています
      ハ-ドボイルド・エッグ
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • なんか少し読みにくかったなぁ。

        面白かったんだけど。

        2016/05/02 by kurobasu

    • 他1人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      僕たちの戦争
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 考えさせられる。戦争を考えさせられる本。
        でも、面白い。笑えるところも多くあった。

        2016/07/24 by kurobasu

    • 他1人がレビュー登録、 9人が本棚登録しています
      砂の王国
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • こういう宗教ものの行き着く先の展開が予想できましたが、結果としては私が予想していたのとは違うラストで驚きました。
        荻原さんにはいつも驚かされるから好きー。
        しかし、タイトルの「砂の王国」との通り、宗教ってそういう事なのかな。
        >> 続きを読む

        2013/02/26 by igaiga

      • コメント 6件
    • 5人が本棚登録しています
      砂の王国
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ホームレスに身を落とした証券マンが、宗教法人を立てて人生逆転を企てる話。あらすじだけでも絶対面白くなると思わせる内容で実際かなり面白かった。ラストは賛否両論あるが支持します。
        ただもう少しコンパクトにした方がスピード感が出たのではないのかと思わせる部分も有りました。
        >> 続きを読む

        2015/02/06 by ありんこ

    • 4人が本棚登録しています
      千年樹
      カテゴリー:小説、物語
      2.5
      いいね!
      • へこみます。

        2012/09/12 by Piicca

      • コメント 5件
    • 7人が本棚登録しています
      あの日、君と
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 色々な少女たちの物語をつづった短編集。全体的に少し切ない話が多く、読後感はちょっといいものとは言えない短編が多いけれど、村山由佳さんの話は短いながらもこれから何かが始まりそうな、そんな予感がするラストに久々に読んでいて好感が持てた。あといいと思ったのはあさのあつこさんの話と本多孝好さんの話。荻原浩さんの話はちょっと読みにくかった。感想はこんなところです。
        >> 続きを読む

        2016/07/10 by oniken0930

    • 1人が本棚登録しています
      なかよし小鳩組
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね! kurobasu
      • またも切羽詰ったユニバーサル広告社、のんきなのはバイトの猪熊エリカ(姓が気に入らず結婚願望が強い)。
        杉山は久々のクライアント、結婚式場、鶴亀会館のコピーだが、頭を男にしたり女にしたり悩んでいる。
        村崎はなめこの味噌汁にハンバーガーのいつもの朝(昼?)食中。出来上がったイラストは、<鶴亀>だが彼好みの図柄で、鶴亀が空に舞っている、かと思えば火を噴くキングギドラvsガメラだ。真面目にやれ!!
        社長の石井はよたよたと出勤。「冬来たりなば春遠からじ、大丈夫だといって、ナ、ナ」いよいよ会社の危機(らしい)

        石井が張り切って言う「きたで、CIや」 CI(企業イメージ統合戦略)
        小鳩組?本当にヤクザだったりしてね。村崎は言う。「ウホホホ」石井は笑ったがおかしくもなんともないことに気づく。

        さて小鳩組。ピース・エンタープライズ・スクエアビルに居を構える、指定暴力団だった。三人は借りてきた猫、三すくみの「見猿聞か猿言わ猿」で、窓に鉄板を貼り付けた薄暗い応接室に座っている。周りはスキンヘッドや紋紋のおにいさん。
        しかし、組にはインテリが控えていて追い詰められ(経済的危機でもあり)断るつもりが引き受けてしまう。

        杉山は元妻の入院で娘の早苗を預かる。この子、サッカーフリークで、昼メロのファン。父性に目覚めた杉山は仕事を家に持ち込む。早苗の「鳩」の落書きがなかなかいい、村崎の妙な「ひょうたん」もいい。というので、紆余曲折、侃々諤々の脅しをあびながら、小鳩組長の鶴の一声でシンボルマークが決まる。

        しかしCM、スポットにしても莫大な費用と時間が要る。社長の石井が何の考えもなく先払いの手形を使ってしまった手前、予算内で何とか納めたい。

        市民マラソンがあるという、チャ~ンス!!杉山が閃いた。ゼッケンとひょうたん、鳩マークのシャツが5分映ればどうだ。いい宣伝になる。
        さて、エントリーしたのは健康マラソンで少し体を作った杉山。高校時代驚異の記録を持つチンピラの勝也。
        招待選手の横に並んでテレビに映らねば。
        小鳩組挙げての応援と、2メートル近い村崎に肩車された早苗の声を背に走り出す。
        でもこの際は、私、杉山より再生をかけた勝也を応援する。


        いやまたまた面白かった。笑あり涙(?)あり。で一気読み。
        娘の早苗がいい。組員のヤクザたちが、過去もありつつ何気に怖いを越える愛嬌もある。猪熊エリカさんは猪熊組の組長の娘だった!?、いいのこんなこと。でもこちらは小鳩組と対照的な義理と人情の統制の取れた集団(面白し)
        ユニバーサル広告社、崖っぷち。
        次の作品で落ちていなければいいが…。
        >> 続きを読む

        2016/08/15 by 空耳よ

    • 7人が本棚登録しています

【荻原浩】(オギワラヒロシ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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