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大泉康雄

著者情報
著者名:大泉康雄
おおいずみやすお
オオイズミヤスオ
生年~没年:1948~

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      「あさま山荘」籠城 無期懲役囚・吉野雅邦ノ-ト
      カテゴリー:個人伝記
      4.0
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      • 妊娠中の妻までをも殺害し、あさま山荘に立て篭もった犯人の半生。

        崇高な理想を掲げても、自分のしていることを自分で判断できなくては仕方が無い。

        政治犯とか思想犯という響きには、どこか憧れが含まれているような気がしていた。
        獄中書簡とか獄中説法とかいう言葉も同様ではなかろうか。

        これまで連合赤軍や、あさま山荘については正直ほとんど知らなかったため、革命の志に燃える思想犯なのだろうと思っていたが、読後考えを改めた。

        あまり思想的なものを表明したくは無いのだが、一般論として、革命を目指す学生運動と聞くと、社会に出ていない学生の身分で何を。と考えるのが普通では無いかと思う。

        本作品の主人公で有る吉野青年も同様に考えたらしく、労働者が中心の組織へ所属することを希望し、自身、職を持ちながら活動を続けたという。

        暴力などの犯罪に走りさえしなければ、自由な思想を持つことが許されている日本においては、万人に受け入れられる活動の仕方だと思う。

        しかし実態は、おそまつと言わざるを得ない。
        幾らでも列挙できそうだが一点に絞ると、妻との関係に尽きる。

        愛より革命と豪語しつつ、安らげる逃げ場として、妻(当時は恋人)との関係を続け、結果2回の堕胎。そして有ろうことか妊娠8ヶ月の段階での殺害。

        彼は幹部で有りながら、その末端に位置することも有り、自らの意志で妻の殺害を決めたわけではないのだが、むしろ他人の指示で、妻を殺害するという理不尽さまでも感じられないほど、思考を停止させていたようで有る。

        正直、思想犯、政治犯が聞いて呆れる。
        愛する人も守れない(むしろ殺害している)で、何が思想だ。何が革命だと言いたい。

        若き日の溢れ出す情熱を注いだ先を誤ったため、たまたま最悪の結果を招いた例で有ることは理解しているが、思考を停止して他者に身を委ねた以上、その責任は追求されてしかるべき。

        近しい人への愛を失い、国家に対する反逆を企てるという構図は、オウム事件にも共通するところが有るように思われ、改めて恐怖を感じた。

        地に足を着け、ささやかでも暖かい家庭を守る。まずこれをしっかりやるべき。
        >> 続きを読む

        2011/10/07 by ice

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