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何者かによって新聞社や雑誌の編集部に届けられた怪奇な童話「メルヘン小人地獄」は、恐るべき連続殺人の序章にすぎなかった。そこには、毒薬の材料として惨殺された小人たちの復讐譚が綴られていたが、やがて、その内容をなぞるかのような惨劇が勃発したのだ。絶対に検出不可能な最強の毒薬「小人地獄」をめぐる事件の因果の糸を解きほぐすべく、名探偵・瀬川みゆきが乗り出した-------。この城平京の「名探偵に薔薇を」は、「メルヘン小人地獄」「毒杯パズル」という二つの中篇が繋がって長篇の体裁を成すという、特異な構成になっているんですね。「メルヘン小人地獄」だけを単独で読んでも、出来栄えはなかなかいいのだが、「毒杯パズル」を続けて読むことで著者の意図が浮かび上がる仕掛けになっていると思う。赤ん坊の屍体を原料として精製された完璧な毒薬という、非現実的な設定に辟易としてしまいますが、解決の論理は堅牢そのもので、パズラーとしてのミステリの醍醐味を堪能させてくれる。のみならず、瀬川みゆきという名探偵が抱えている苦悩の描写が、事件の謎と乖離することなく融合している点も、とてもよかったと思いますね。 >> 続きを読む
2018/08/14 by dreamer
最近、『マガジンイーノ』(QEDが載ってる雑誌)で漫画版の連載が始まり、それが面白かったのでネタバレ覚悟で原作に手を出してみました。妖怪から『一眼一足』と呼ばれるヒロイン、岩永琴子と妖怪から恐れられる青年、桜川九郎のコンビが『鋼人七瀬』と呼ばれる怪人と戦うというストーリー。この二人に九郎の元カノ、紗季も加わり、三人の掛け合いがいい味を出しています。推理と銘打ってはいますが、そういった要素はほぼ皆無で最終的には討論、ディベートものの様相を呈します。恐らく、作者が一番書きたかったのはここでは無いかと思います。虚構に更なる魅力的な虚構をぶつけ、それを打ち消すという発想には脱帽しました。後に続きそうな伏線も用意されているので、是非続きが読みたいですね。 >> 続きを読む
2015/08/16 by UNI
【城平京】(シロダイラキョウ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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