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宇月原晴明

著者情報
著者名:宇月原晴明
うつきばらはるあき
ウツキバラハルアキ
生年~没年:1963~

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      安徳天皇漂海記
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 今回読了した「安徳天皇漂海記」は、第十一回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した、デビュー作「信長 あるいは戴冠せるアンドロギュヌス」以来、一貫して異形の幻想伝奇小説を描き続けている宇月原晴明の作品です。

        鎌倉幕府、源氏最後の将軍である源実朝は、ある時、都を騒がす天竺丸という怪しげな男に誘われ、江ノ島の洞窟へと赴くのだった。

        そこで実朝が見たものは、輝く琥珀の玉の中に眠る幼子の姿だった。
        平家滅亡の折り、壇ノ浦で入水した安徳天皇の玉体は、神器のひとつである真床追衾に包まれ、二十六年の間、眠り続けていたのだ。

        幼帝の言葉に従い、実朝は天竺を目指す。
        そして、物語の後半では舞台は滅びゆく南宋の地へ移り、元の宮廷に仕えるマルコ・ポーロが漂泊の安徳帝を追うのだった-------。

        この作品のような伝奇小説の醍醐味は、無関係な史実や伝説を結びつけ、歴史の裏側に大輪の妖花を咲かせる想像力だと思いますが、この「安徳天皇漂海記」は、まさに伝奇的想像力の極北を示す作品だと思いますね。

        金槐和歌集や吾妻鏡、さらには澁澤龍彦の「高丘親王航海記」といったフィクションに至るまでの文献をアクロバティックに駆使し、異形のヴィジョンを見せてくれるんですね。

        壇ノ浦で入水した安徳帝と南宋最後の幼帝を結びつけ、クビライ・カーンの宮廷で、平家物語を語る琵琶法師など、まるでありえない絵を見てきたように語る著者・宇月原晴明の手腕には、感嘆するほかない。

        >> 続きを読む

        2018/05/26 by dreamer

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