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立川志らく

著者情報
著者名:立川志らく
たてかわしらく
タテカワシラク
生年~没年:1963~

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このランキングは1日1回更新されます。
      落語名人芸「ネタ」の裏側 秘蔵資料三越落語会十一名人の「感どころ」
      カテゴリー:大衆演芸
      4.0
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      • 落語の名人芸「ネタ」の裏側と、立川志らが、
        三越落語会+十一名人の「感どころ」と各噺家が当日のプログラムに書いた「感どころ」と、
        志らく自身の解説を加えたもの、各噺家の自筆の原稿も掲載されており、
        書体と推敲ぶりが窺えて、興味がそそられる。

        その十一名人とは、五代目志ん生、八代目文楽、六代目圓生、三代目金馬、
        三代目三木助、八代目可楽、八代目正蔵、五代目小さん、十代目馬生、
        五代目圓楽、五代目談志・・・・・の十一人。


        実際に高座を見た小さん師匠、憧れだった馬生師匠、そして圓楽師匠、
        志らくさんの師匠である、談志師匠と後半になればなるほど、
        志らくさんが、実際噺家になってから、自分の落語を究めるのに、
        芸のサンプルとして細やかに分析しているので、おもしろい。


        ただ、すべてが、師匠との比較論であり、離れようとすればするほど近づいてしまう。

        例えば、一門の志の輔、談春、志らく、の談志十八番への接し方は、三者三様である。
        全く触れない志の輔、オマージュとコピーの談春、否定しても元に戻る志らく、と
        自己分析している。

        前半は「三越落語会」の正しい芸の継承との形を取りながら、
        後半は「三越落語会」を通じて、志らくの落語論を遠まわしに披露。

        何れにしても、一つの噺をものにする為の、各噺家の思い、「感どころ」が知れる。

        同時代の噺家を意識しながら、如何に自分の十八番とするか、
        「ネタ」の裏側の、工夫と悩み、そして芸人としての自己肯定。

        「感どころ」、一つにしても、各人各様の思いが伝わってくる。


        でも、この名人さん達の生の高座を見たのは談志さんだけに・・・・・残念です。

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        2016/01/03 by ごまめ

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      らくご小僧
      カテゴリー:大衆演芸
      4.0
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      • これもまた、才能がほとばしった、立川志らくの本。

        少年時代から、落語家入門を決心するまでの、出来事を落語の演目に、なぞなえて進めていく。
        いかに、落語が普段の生活に浸透しているか、またその後の志らくの古典落語が現代に活き活きと新鮮に投影されているのが解る。

        好きな女の子との想い、妄想は「湯屋番」であり、人にさからわない友達、出井君紹介では「太鼓持ち」
        癇癪持ちの山田君は「大工調べ」、林間学校での大騒ぎは「宿屋仇」と次々、落語の世界が現在に、今の出来事を、落語の世界に。
        行ったり来たり、自在にタイムトリップさせてくれる。

        友達に仕返しをするがそこからの教訓は「天災」であり、ピアノ先生の怒りは「堪忍袋」で紹介。
        自分小さい時分の我儘ぶりは「初天神」になぞなえ、タレントになるべく、日大芸術学部を目指す気持ちは、一途であり、
        映画小僧、落語小僧として、真直ぐな信念をもった者が登場する「井戸の茶碗」がでてくる。

        尻尾が生えてくる奇病の為入院、動物園の狐にピーナッツをぶつけ、その祟りと、まるで「王子の狐」。
        最後には、十代目金原亭馬生と、立川談志に出会うところで、終わる。

        でも、凄いのは、あとがき・・・。

        この本を読んできたきた読者に、ちゃんと、オチが用意されている。

        この「らくご小僧」に書いた内容は、ほとんど事実である。だから、これは小説ではない。
        ならば、ノンフィクションかというと、そうでもない。
        それは、登場人物の大半が架空の人物だからで(ええ、そうなんだ)、家族、落語家については、すべて事実(ええ、どこまでがほんと)。

        夢と現実を狭間を彷徨わせる、志らくの術に、してやられたという心境、でもほのぼのした心地良さが残る。

        そして、志らくさん、次は一人前の落語家になるまでの、続編は必ず書くと・・・今から、楽しみである。
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        2013/06/15 by ごまめ

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      落語進化論
      カテゴリー:大衆演芸
      5.0
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      • 「落語進化論」、立川志らくの新潮選書からの二冊目。

        題だけ見ると、「落語が消えゆく世界」、「稽古をする落語家にろくな奴はいねえ」
        「たちきりなんざ誰にでもできる」、「名人の落語を聴くと眠くなる理由」とか、
        まるで、喧嘩を売っているような題が並ぶ。

        でも中身は、落語を愛し、真っ向から落語に挑戦している志らくさんがいる。

        落語は、演者と客が価値観を共有してこそ、共に楽しめると、「落語は客を笑わせるのが
        第一義だから、一人でも多くの客を笑わせなければならない」という考えもあるが、
        談志の生き方を是とする志らくさんは、「いけなくはないが間違いだ」と言いきる。

        そして、志らくはその日の気分でネタを選ぶ。お客さんを楽しませようという意志は勿論あるが「自分が楽しく感じなければその日の落語会は負け」だと・・・・芸術肌と称されたりもしたが、これでは来た客全員を満足させることは出来ないと自覚しながら、客を横に広げるのではなく、縦に広げる芸であると自己分析している。

        そこには、落後はただの娯楽だと考える落語家と、落後を自分の活き様を見せる芸術だと考える落語家が存在する。

        そして、落語を面白く表現する一番の近道は「噺の本質」を見抜くことと・・・。
        歌舞伎の富十郎さんが、対談で「芸を継ごうとするとテンポが遅くなる。近頃の芝居はだらだらと長い。」
        落語でも、「長い噺、すなわちいい芸」と思いこんでる節がある。
        落語は極力、刈り込むべきである。覚える時には目一杯の長尺で覚え、稽古をしながらそぎおとしてゆき、年齢を加え人間としての深みが出てきたら、演出を変えて少し長くする。志らくさんが現時点でのベストの作品へのアプローチを披露している。

        落語は、落語家自身を主体に考えるならば、必ず飽きがくる。真剣にし続けてもいつかは飽きる。それが芸の本質だと、落語に飽きない落語家の芸には安定感があり、いつでも楽しめるが、刺激が少ない。反面、落語に飽きる落語家の芸は不安定だが、客をも狂わせるぐらいの衝撃を与える可能性がある・・・揺れ動く、志らくさんの本音が揺れ動く。

        そして最近、「普通に落語を演じているだけなのにここまで面白いなら、勝負にならないな」と志らくさんに思い知らせた落語家として、柳亭市馬さんをあげている。観客に戻っている自分を発見し、素直に良いものはものは良いと素直に認めている。

        この本ででてくる志らくさんが思う、魅力的落語家さんを列挙すると、
        志の輔、談春、談笑、市馬、昇太、白鳥、花禄、三三、たい平、喬太郎、彦いち、百栄、一之輔、白酒、などなど。
        将来のスター候補も頭角をあらわし、落語界の未来は明るいとまで、明言している。

        そして、流行は時代を動かすが、文化はマニアがつくるというのが、志らくさんの持論であり、今の落語が単なるブームで終わるこのと無いよう、進化すべき落語とは、進むべき道はと、心の内が語られている落語本でおます。
        >> 続きを読む

        2013/06/09 by ごまめ

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      談志のことば
      カテゴリー:大衆演芸
      3.0
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      • 立川談志が亡くなって、多くの方が本を出版するようだが、

        一番読みたかったのがやはり志らくさんの本・・・・タイトルはズバリ「談志のことば」

        談志師匠の名言集といいながら、一言ひとことに、悩み、喜び、悲しんだ
        志らくさんと談志師匠の言葉の交換日記である。

        志の輔、談春、志らく、談笑の四人が立川流四天王と、この四人のことがライバルなのか
        はたまた志らくさんにとって気になりすぎる存在なのか、終始再三、ことあるごとに登場するが
        まずは、談志さんのことば・・・・・・・タイトルだけを列挙いたしあす。

        「談志が死んだ」
        「ふとした病で死にたい」
        「立川クリスマスになる」
        「田楽は円楽よりうまい」
        「努力とはバカに与えた夢」
        「プライド料をよこせ」
        「働いていないからお年玉はなしだ」
        「俺は自分が偽物だとわかっているから本物なんです」
        「落語なんておもしろいもんじゃねぇな」
        「お辞儀は丁寧に」

        「電気、消せ」
        「へい駕籠、へい駕籠」
        「酒や煙草をやめるやつは意志が弱い」
        「癌は未練の整理によい」
        「小言は己の不快感の解消だ」
        「勝手に生きろ」
        「死んだらみんなの了見がわかる」

        「江戸の嵐」
        「馬鹿は群れたがる」
        「生き甲斐なんて少ないほうがよい」
        「おまえがいるから助かる」
        「馬鹿とは情況判断できないやつのことだ」
        「人生成り行き」

        「ありがとう」
        「電気つけろ」
        ・・・・・・・・・・・(一部、割愛)

        最後の「ありがとう」は志らくさんのことばであり。
        「電気つけろ」は談志師匠が直接言ったことばではないが、
        志らくさんが心の中で談志師匠と会話した言葉である。

        「師弟とは価値観の共有である」との言葉どおり、愛と敬意に満ちあふれている。
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        2013/06/26 by ごまめ

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      シネマ落語
      カテゴリー:大衆演芸
      3.0
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      • 立川志らくが、名作洋画のおもしろさを古典落語の世界で表現。

        “シネマ落語と称して、ニュ―ヨークが江戸になり、ヒーローが八五郎に、
        落語的展開で、志らくの世界に引きこむ。

        ただ、非常に理屈っぽいというか、暗くドロドロした世界が展開される、
        ヒントになったのが、三遊亭圓朝が明治時代に、イタリアオペラを題材に
        古典落語を創ったというエピソード、師匠談志の落語は人間の業という教えを
        実践するべく、志らくさん、重たい、暗い、・・・・。

        読んでいるからかもしれないが、落語の底に流れるたのしさが薄くて辛い。

        さて、何と何がくっついたのか・・・興味あるところ
        問題形式にしようかとも思ったのですが・・・ずばり、書いていくと。

        「天国から来たチャンピオン」・・・・重ねる落語は「死神」

        「タクシードライバー」・・・・・・・・・・重ねる落語は「素人鰻」

        「ライムライト」・・・・・・・・・・・・・・・・重ねる落語は「たいこ腹」

        「タイタニック」・・・・・・・・・・・・・・・・重ねる落語は「抜け雀」

        「ローマの休日」・・・・・・・・・・・・・・・・重ねる落語は「唐茄子屋政談」

        「シャイニング」・・・・・・・・・・・・・・・・重ねる落語は「鰍沢」

        すべてが、鰍沢ぐらい、暗く重たく、このまえ食べた肉のお寿司ようで
        美味しいのですが、そればかりは飽きてしまうようで、
        やはりお寿司はお寿司、お肉はお肉で、別々に味わいたいもの、
        そんな気にさせる志らくさんの「シネマ落語」でおました。

        いずれにしても、生で聞かないと落語としての評価はできませんが・・・・。

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        2018/08/13 by ごまめ

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      雨ン中の、らくだ
      カテゴリー:大衆演芸
      5.0
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      • 志らくの「雨ン中のらくだ」、談志一門の最高傑作である。

        凄い、落語に対し、これほど考え、自問自答し、
        すべてに自分なりの答えをだしている志らく。

        談志に、「狂気の部分をお前は引き継いでいる」と言わしめた、志らく。

        この本の題になっている、「雨ン中のらくだ」・・・
        ある日、らくだが雨の中でぼんやりしているのを屑屋が目撃し、声を掛けます。
        らくだは、「おい、この雨を買え」と言い、屑屋が勘弁してくださいよと言うと、
        淋しそうに笑ってその場を去っていく。
        乱暴な男の哀愁を映像的に言葉で表現した、「雨ン中のらくだ」の場面で、
        談志の「らくだ」の真骨頂に到達。

        聴いてみたい・・その雨ン中のらくだに遭遇してみたい・。

        十八の演目ごとに、落語論と師匠談志と、「同じ価値観」を求めての
        落語家人生を綴る・・・・落語ファンにとっては、「赤めだか」以上に
        中身は濃く、その演目に出会う度に、何度でも読返す価値のある本である。

        最後に、全てが語られている・・・師匠談志が志らくへの真打認定書を・・


        ・・・・・・・・・・・・・・・・真打認定書・・・・・・・・・・・・・・・・

        立川談志門下の志らくを真打と認定する。
        理由は家元談志の眼に叶ったからであり升。
        落語は人間の持つありとあらゆる不条理な事柄を認め、
        その裏に潜むイリュージョンとでもいうべきものまで内容の対象とするのです。
        志らくはそれをわかっています。わかっている芸人に何も云うことはない。
        落語に全人格を賭けているのだから・・・・・・・。

        平成七年十一月
        落語立川流家元、、、、立川談志
        >> 続きを読む

        2013/05/30 by ごまめ

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【立川志らく】(タテカワシラク) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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