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この本、タイトルの「記憶力を強くする」具体的な方法について書かれているのは、結構後半です。ただ、それまでに書かれた脳科学的な知見も、実践の部分と密接に結びついているので、なかなか面白い一冊です。今は、茂木健一郎先生とか、川島隆太先生とかの影響もあって、一昔前と違って「脳は大人になってからでも鍛えられる」という考え方が浸透してきましたね。ただ、子供の脳大人の脳との違いを見た時に、具体的に重要になるのが、加齢に伴い「意味記憶向き⇒エピソード記憶向き」へと変化するという話でしょうか。あとは、コンピュータと比較することで、人間の脳の利点と欠点を考察している箇所や、実際の記憶力の伸び方は、勉強量に対して線形ではなく指数関数型だという記述など、「なるほど」と思わされます。記憶力を高めるお薬の話は非常に目新しい話題ですが、やっぱり科学的には可能なことでも、医学とか生物系については、倫理的な問題がどこまでも付きまとってくるんですね… >> 続きを読む
2017/08/04 by ピース
ずいぶん前に出版された対談集だが、「海馬」というミステリアスなな部位の役割と人の記憶に興味を覚えて読んでみた。最近AIの進歩に感心することが増えたが、人の脳のメカニズムのすごさがとても分かりやすく、おもしろく言語化されていて、万能に捉えがちなAIよりも、人ってよくできているんだな、とうなずくことばかり。特におもしろかったのは、暗記メモリーと体験メモリーの話。海馬は入力された情報を常に取捨選択し、必要な記憶残すためにフル稼働している。記憶は感情とのつながりも密で、体験記憶は人のスキル、才能に何乗にも作用するようにできているそう。天才棋士の藤井聡太さんの知能も体験メモリーに関係しているのかも?なんて想像を広げながら、楽しく読めた。脳科学者とクリエイターという異ジャンルの二人が交互に交わす言葉で互いを刺激しあい、関連性をつなげていく対談そのものが、ミクロな神経細胞の働きにも思える一冊だった。 >> 続きを読む
2019/03/10 by まきたろう
脳とはどういうものなのか科学的に根拠や推論などをハッキリ提示していて説得力があった。巷で言われている脳トレ的なモノは脳科学的にはどうなのかがわかった。著者の脳科学に対する膨大な知識をどうしたら伝わるのか噛み砕いて丁寧に説明していてとてもわかりやすかった。特に面白かったのは・人の脳は案外適当に出来ていて例としてコインの裏表を当てるのに根拠がないのに表か裏か答えるように多くの行動で宇宙の中で起こる力の反応のように「ゆらぎ」で決定しているらしい・実は異性を選んだ基準もゆらぎでとても曖昧・色は言語によって認識できるようになっていて日本人は青と緑が曖昧・記憶は一度思い出すと消えてしまう・人はほとんど限定的にしか見ておらず目の前の人が別人に変わってしまおうがそのまま話し続ける・スポーツはユニフォームの色で勝率が変わる。いかに厳格な審判が着く大会でさえ勝てる色は確立で出ている・人間は計算ではコンピュータに敵わないが、ボールをキャッチするなどの動きはコンピュータには難しい・人間は二足歩行で手が器用になったというが二足歩行のカンガルーやティラノサウルスは逆に手が退化した・記憶は寝ているときに倍速再生されているらしい・脳科学的には勉強は寝る前と空腹時になどこれだけ文明が発展しているのに一番身近な脳のことについては曖昧なことが多くフラクタルのようにどこまで行っても解明されない部分が出てくる新しい発見がでてくるのは面白いと思った >> 続きを読む
2016/05/24 by くじら
脳をだましてやる気を出す方法が・めんどくさいと考える前に、とりあえず動いてみる。・マンネリ防止に、いつもと違うことをする。・何日か達成出来たらごほうびを用意する。・憧れの人になりきる。・楽しく出来ている時こそ、腹八分目でおさえておくと次回が待ち遠しくなる。・やめようと思った時は、最初の気持ちを思い出そう。など、結構色々な方法が書かれていました。他にもペンや割り箸などを噛んで本を読むと、通常より面白く感じるらしい。ペンを噛んだ時の表情が笑った顔になるため、脳が面白いとだまされると書かれていました。この方法を作業をしながらやってみました。ただ、よだれが出てきて気が散ってしまうのが難点でした。 >> 続きを読む
2019/04/18 by May
面白く分かりやすかった。高校生への講義の内容が口調形式で収録されている。心ってどこにあるのか心が痛いと言う時わたしたちは胸を抑える胸に心があるのか脳で心が痛いと感じているだけではないのかという疑問を十年ほど前から持っていた。この本を読んでとても分かりやすく理解できたように感じる衝撃的なこともたくさん書かれていて勉強になった。脳にこんなにも自分が支配されているとは驚愕だった >> 続きを読む
2016/08/16 by snoopo
先月の中旬(2011年11月当時)、名古屋でのセミナーで聴いたのが、著者の池谷裕二さん。「脳」について、興味ある噺をあれこれと、早速手に入れて読んだのが、この、「単純な脳、複雑な私」の本。でも、おもしろいが、なかなか進まず、ようやく読了。脳について、おもしろい話が満載。例えば、「人の顔など左側半分しか見てない」では、モナリザを例に、モナリザが微笑んでいるのは向かって右側、左半分は神妙な顔つきで、これが俗にいう、神秘の微笑を生んでいると・・・。「長い時間一緒にいれば好きになる」タイプの違う男性の写真を交互に見せたとき、長く見た方を好きになる。視線を動かしたことがポイントで、わざわざ見にいってるんだからそれだけ魅力ある人に違いないと、脳は解釈するらしい」と。「吊り橋の上の告白は成功率が高い」本当は、吊り橋が怖くてドキドキしているのに脳はおバカさんなので、告白してきたあの人が魅力的だら、ドキドキしていると」早とちりする。「行動と感情が食い違う」プレゼントを貰う、仕事を手伝って貰う。仕事を手伝わされた相手は「どうして自分は手伝っているのか」「そもそも嫌いな人になんか手を貸すはずがない」「やはり、自分はこの人が好きなのか」脳は、行動と感情が背反した不安定な状態を安定させようするらしい。でも、池谷さんが研究しているのは決して、心理学ではない、脳のどの部分がどの機能を携わっているのか、丁寧に解剖し、心の病に役立つものはないかと研究している。「心が痛む」「胸が痛む」、というが除け者にされた時、MRIで調べると実際〈痛み〉を感じる脳部位と同じ領野が活動したとか、心=脳が解剖される。あと、意志(意図)と行動については、これはちと説明が難しい。最後になればなるほど、まるで禅問答のごとく、複雑になっていく。まあ、こんなことを研究されている方がおられるということが発見ですな。 >> 続きを読む
2013/06/16 by ごまめ
車を運転する時は、たいてい音楽を流している。ラジオの場合もあるが、音楽CDが多いな。この人が、こんな曲を・・・ということで、新鮮さを感じた。どうしても、自分の年齢と近い方は、なんとなく馴染める曲(ミュージシャン)も多いかな。ドンピシャなのは、ポリス、マイク・オールドフィールド、ピンク・フロイドあたり。そうだよね~と納得。人生を変えるかどうかはわからないが、ふと繰り返し聴きたくなる曲は実際にある。それは、ある意味、影響されてはいるんだろうな。 >> 続きを読む
2014/07/23 by けんとまん
たくさんの論文を引用し独自の解釈で解説してくれていて、それぞれがすごく興味深かった。いくつかピックアップすると、「将来への不安こそが脳にとっての栄養源」実はそうなんです。「記憶は寝ている間にインプットされる」睡眠はとても大事。「マンネリは脳の老化を促進する」これは怖い。思い込みや錯覚のメカニズムなど、こんな事まで科学で解明されていたことに驚きでした。子育てにも応用できそうなものも多々あったし、「脳は育てることができる」この言葉に勇気をもらえないでしょうか。 >> 続きを読む
2016/03/09 by がーでぶー
実際に本を持っていたのにも関わらずkindleでも購入していました…wとても分かりやすい解説で納得のいく内容でした。いくつか既に知っていることもありましたが、私の中で一番納得がいったのは、嗅覚と脳の関係です。アロマテラピーを一時期勉強していたこともあり、そのテキストにはアロマの香りを吸い込むことによって、血中に変化をもたらし、身体的にも効果効能があるということが書いてありました。しかし、この本には「脳にも香りは、とても大きな効果がある」と書いてありました。視覚、聴覚、触覚、味覚は脳の視床という中継点を通る必要がありますが、嗅覚は視床を経由せずに直接、大脳皮質や扁桃体に送られます。五感と言われるので、てっきり全て一緒くたに考えてしまいがちですが、嗅覚は少し特別なんだなぁと納得しました。それを読んでから、アロマって脳にも良い効果があるのだなぁと関心し、改めてアロマテラピーの必要性を感じました。今は心理学ブームですが、脳を知ればもっとシンプルに根本的なことが理解できる、ということを最後の章で書いてありました。まさにその通りかもしれないなぁと私も思いました。自分を知る為にもやはり脳を知るって大きいと思います。 >> 続きを読む
2014/07/30 by snoopo
脳の海馬と呼ばれる領域を研究する著者による,脳科学の見地から見た科学的勉強法の書.科学的裏付けがあるため効果が期待できる. >> 続きを読む
2014/11/20 by 物理と数学
【池谷裕二】(イケガヤユウジ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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