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舞城王太郎

著者情報
著者名:舞城王太郎
まいじょうおうたろう
マイジョウオウタロウ
生年~没年:1973~

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このランキングは1日1回更新されます。
      煙か土か食い物
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね! ooitee
      • 一気読み必至なパワーというか勢いというか。
        とにかく出てくる人物がぶっ飛んでいて、主役の家族がとにかくパワフルな一家。

        アメリカのERで働く奈津川四郎の元に知らせが。
        それは連続主婦生き埋め事件の被害者が母親だと。
        四郎はすぐに故郷に戻り、犯人を見つけて復讐しようとする。

        四郎という名の通り、一家は4人兄弟。
        中でも二郎の生い立ちは強烈で、小学校時代からケンカに明け暮れ、そのまま成長し、父親に反発して蔵に閉じ込められ、そこから蒸発という過去。

        他の二人も議員と小説家という兄たちで、そんな彼らが追い詰めていく犯人。
        ラストの犯人の殴り込みもまあすごい迫力。

        ドラえもんだったりハンソンだったり、無節操とも思えるカルチャー話まで取り込む、舞城さんの貪欲さにお手上げです。
        >> 続きを読む

        2018/07/24 by オーウェン

    • 他4人がレビュー登録、 15人が本棚登録しています
      好き好き大好き超愛してる。
      カテゴリー:小説、物語
      2.6
      いいね!
      • 内容紹介-------------------------------------------------------
        愛は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。それぞれの願いを叶えてほしい。温かい場所で、あるいは涼しい場所で、とにかく心地よい場所で、それぞれの好きな人たちに囲まれて楽しく暮らしてほしい。最大の幸福が空から皆に降り注ぐといい。「恋愛」と「小説」をめぐる恋愛小説。
        ---------------------------------------------------------------

        あらすじというか、この本に何が書かれているのかといわれても、はっきり答えることができない。
        「愛ってなんだ?」というあたりなのだが、ぴったりそれということでもなくて。

        構成とか改行の少なさは、読みづらい。
        文章自体も、口語なのだが独特のリズムで、慣れないと読みづらい。

        短編形式でいくつかの物語が書かれているが、共通するのは恋人に先立たれた(あるいは先立たれる)男の独白。

        語り手は淡々としていて恋人の死を受け入れているようではあるが、諦めたわけではなくて、死と愛についてひたすら考えている。

        「きっと愛は永遠ではないけど、今はとにかく好き。」という態度は、割り切っているわけでも、とりあえず今だけを見ているなんていう単純なことではないように感じた。
        永遠に彼女を愛していたいけれど、もしかしたらそれが続かないんじゃないかという恐怖を感じていて、将来もしそうなったときのための予防線を張っているように思える。
        それでいてきっと、何十年か後もやっぱり彼女のことが好きで、彼が死ぬ間際になって、「結局ずっと好きだったな」って振り返るんだと思う。

        はっきり言って難しい。
        「ニオモ」なんかはわかりやすいのだが。
        衝撃的、感動的な展開がある話ではないのだが、何かやわらかい文章を読んだな、という感想が残る。

        冒頭の世界中の人への愛とか、知らない人への愛というのは、作品と結びつかないように気がして、よくわからなかった。

        タイトルは批判されがちだが、僕にはこれ以外ないように思える。
        >> 続きを読む

        2017/05/27 by しでのん

    • 他1人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      ディスコ探偵水曜日
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね! ooitee
      • 探偵の名前からして、ディスコ・ウェンズデイという人を食ったような名前。
        6歳の梢を預かることになるのだが、そこから探偵業務へと。
        パインハウスなる山荘で起きた殺人に、12人もの探偵の一人として挑む。

        舞城さんの破天荒な面がこれでもかと出ている、何でもありな物語。
        一応ミステリではあるのだが、SFやらグロやら恋愛やらがほとんどごった煮状態。

        探偵も推理したらその後退場という繰り返し。
        後出しじゃんけんのような推理は気になるが、この勢いに圧倒されそうだ。

        上巻でこれなのだから下巻はどうなるのだろうか。
        >> 続きを読む

        2019/06/19 by オーウェン

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      煙か土か食い物
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!

      • ミステリ作家の中で、鯨統一郎と並んで覆面作家として有名な舞城王太郎の奈津川家シリーズの第1作「煙か土か食い物」を読了しました。

        サンディエゴに住む救命外科医の奈津川四郎は、母親が何者かに襲われて負傷したという報せを受け、急遽、帰国した。

        彼の郷里・福井県西暁町では、中年の主婦ばかりが殴打され、生き埋めにされるという事件が連続していた。

        その捜査に首を突っ込んだ奈津川だったが、兄のミステリ作家の三郎も友人の名探偵とともに介入することになる。

        そして、この一連の事件が、ある法則をなぞって行なわれていることに気づき、次の犯行を予測するのだが-------。

        ミッシング・リンク、密室、暗号や名探偵といった、本格ミステリにつきものの要素を、ノワール的な暴力描写と衝突させて無造作にばらまいた、型破りな作品だと思う。

        明らかに著者の舞城王太郎は、本格ミステリのお約束を切り貼りし、笑い飛ばしていて、ここまで野放図にやってくれると、かえって爽快感さえ覚えてしまうから不思議だ。

        とにかく、ラップ的なリズム感もある一人称で語られ、独自の饒舌すぎる文体を武器としてチープな作品世界をあくまでも計算づくで構築するという彼の手法には、中毒性の魅力を感じてしまうんですね。

        >> 続きを読む

        2018/08/03 by dreamer

    • 3人が本棚登録しています
      暗闇の中で子供
      カテゴリー:小説、物語
      1.0
      いいね!
      • もうわけわかんない。静脈と動脈を繋いだときに、もうあかんわ、ってなった。これが分かる?人は、私とは違う世界に住んでる人だと思う。 >> 続きを読む

        2018/04/27 by たい♣

    • 4人が本棚登録しています
      短篇五芒星
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 流石の舞城作品。全5編の短編全てが舞城氏
        でしかあり得ない。印象的にはスピード感を
        ダウンさせた代わりに、言葉の一つ一つが
        胸に残る言葉で紡がれ、積もっていく雪のように
        のしかかってくる重みを増した気がします。

        流産という理不尽な現象に偏執的に取り憑かれた
        27歳の男の話。
        地味だった姉が突如として鮎(魚の鮎です)と
        結婚した話。
        四点怪談に端を発し、超絶的な推理を披露する
        名探偵の話。
        バーベルとして持ち上げられた過去によって
        その人生が静かに狂う男の話。
        悪の箱と闘う少女、見栄っ張りだけど意地っ張りな
        少女との邂逅。そして善と悪の話。

        どうやってこんなストーリーを構築し、
        さらにあの文体なのに、読む側の人間に
        苦痛を感じさせる事なく、書く事が出来るんでしょう。
        現代の日本に生きる数少ない天才...ですよね?

        大して意味はないのかもですが
        劇団エンジェルバニーズが登場しますw。
        >> 続きを読む

        2013/06/15 by za_zo_ya

      • コメント 2件
    • 4人が本棚登録しています
      NECK
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 小説と脚本で構成されている一冊。脚本部分は別に読んでいても全然面白くなかったので、読み終えたのは最初の書き下ろし小説のみ。それぞれの話が独立しているので最初の小説だけでも十分楽しめる。ひさびさの舞城だったが、あいかわらず勢いのあるバイオレンスファンタジーミステリーなカオス。でも読んでいて気持ちいい。ただ、脚本部分のほうが圧倒的に分量が多いので、購入を進めるべきかは悩ましいところではあるよね。 >> 続きを読む

        2015/10/29 by Ada_bana

    • 3人が本棚登録しています
      阿修羅ガール
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね! Tukiwami
      • 再読。三島由紀夫賞受賞作品。僕は舞城の作品を全て読破したわけではないが、多分本作が最高傑作ではないだろうか。デビュ作「煙か土か食い物」同様の改行のない文体が女子高生主人公の作風と絶妙な調和を見せている。厳密には全く改行がないわけではないのだが、普通の小説と比較して極端に改行の少ない文体は、舞城の小説に多大なドライブ感を生み出している。他の作家も真似すればいいのではと思う読者もいるかもしれないが、このレビュを読めばわかるように、改行のない文体は実は読みにくく、よほどの文章力がないと駄作になってしまう。話は変わるが、今回の再読でところどころジョジョネタが散見され、舞城のジョジョに対する愛情の深さに感心した。 >> 続きを読む

        2019/05/06 by tygkun

    • 10人が本棚登録しています
      みんな元気。
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 最近、僕と娘が始めた遊びが、気に入っている。

        僕が短いコトバを書いたら、それに娘がコトバをくわえたり、イラストを描く。僕がイラストを描いたら、娘がコトバを書き、それに僕がまたまたコトバやイラストをくわえる。ぐるぐるぐるぐる。 ・・・・。ひたすら、思いついたことや、耳から入ったコトバをどんどん二人でつなげてって、ノートの見開きいっぱい、余白がなくなるまでつづける。ひとつひとつに別に意味なんてないのだけれど、できあがった全体を眺めていると、物語性を感じたりするから不思議だ。

        So キュート!

        舞城王太郎さんの『みんな元気。』は、こんな僕と娘の遊びに似ている。

        いろんな楽しいこと、辛いこと、気味の悪こと、痛快なこと、エッチなことをぐるぐるぐるぐるしていったら、こんなお話ができましたよ といった具合。コトバがコトバをうんで、枝葉をつけて、どんどん広がっていく。枝葉ばかりを見ていると、迷子になってしまうから、コトバの森をゆったり見渡してあげる必要がある。

        物語は、主人公の枇杷の姉ゆりが、眠りながら浮かんでいるところから始まる。家族の中で、浮くことができるのは、ゆりと妹の朝ちゃんだけだ。父や母、枇杷、弟の秀之は、真似することができない。

        枇杷が小学六年の頃、竜巻とともに杉山家がやってきた。息子の昭を置いていく代わりに、朝ちゃんを杉山家の娘にするという。そして、朝ちゃんは、強引に空の上のどこかにある杉山家へ連れ去られてしまうのだった。枇杷も、ゆりも、父も、朝ちゃんを追って竜巻に飛び込んでいく。 ・・・

        So キュート!メルヘンなのか、幻想小説なのか。

        そこから物語は、成長していく枇杷と、枇杷の家族との関係だったり、恋愛だったりに広がりをみせる。死体で傘を作る殺人鬼や、空飛ぶ警察官が登場して、現実と非現実がごちゃまぜだ。枇杷が朝ちゃんとめぐり合うシーンは、どーんと悪夢の世界に真っ逆さま。

        一見するとわけがわからない。なにせぐるぐるぐるぐるなのだ。ちょっと離れて見る必要がある。

        僕の解釈はこう。

        本作品は、子を亡くし崩壊した家族、そして愛することに臆病になってしまった女性の物語なのではないか。そう考えると、朝ちゃんが杉山家にいくと決断したときに発した、「みんな元気」は、とても悲しく響いてくる。ラストは、朝ちゃんの赦しを感じ、新しい恋に踏みだす枇杷を描いたのかもしれないな。では、昭は何もの?など、色々と語りあってみたくなる作品である。(考えすぎだろうか)

        同時収録は『Dead for Good』、『矢を止める五羽の梔鳥』。『矢を止める五羽の梔鳥』は殺人鬼の話だろうけど、短いだけに、わけわからない度が高いぞ。


        ちなみに、僕は、娘が二人のつくったノートを枕の下に隠して寝てるのを知っている。

        So So キュート!
        >> 続きを読む

        2013/02/01 by hit4papa

      • コメント 5件
    • 3人が本棚登録しています
      ディスコ探偵水曜日
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • いつか読もうと思っていたんですが文庫化
        (上・中・下とは思わなかったけどw)
        されたのでこれチャンスと読み始めましたが...
        つ、疲れるーw。ミステリ的な入り口から、パラドックス満載なSFに
        展開し、更にはもっとカオティックなもはや何だか分からない
        世界にスピードを伴って突入する、唯一無二の小説なんでしょうね。

        何だか分からないけど、決して読むことが苦痛ではなく
        むしろ追いついていくのが大変というくらいの速度に
        体力も気持ちも持っていかれます。まずはこの上巻の
        終盤のカオス感と、中巻以降に対する期待感は半端じゃないです。
        どこにどう着地しようとしてるのか、全く予想不能。
        いやー、オモロイっす。

        しかし...今作のタイトルの秀逸さと言ったら...。
        ディスコと探偵とウェンズデイを組み合わせるセンス。
        素晴らしすぎです。この時点で圧倒的な勝利でしょうw。
        >> 続きを読む

        2013/05/10 by za_zo_ya

      • コメント 4件
    • 5人が本棚登録しています
      ディスコ探偵水曜日
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 怒涛の485P! 上巻以上に読み疲れるぞーw。
        グルグルと回るパインハウスでのまる
        セオリー無視の異能の推理合戦を
        伏線にしつつ、意識が空間を決定する...という哲学的な
        着地をすることによって、パインハウスでの事件の真相を
        解くとともに、この物語を更に無限な広がりを持たせ、
        よりカオスに雪崩れ込むという荒業を見せるこの中巻。

        しまいにゃラスト近辺で梢を取り巻く不可思議な
        現象にもしっかりとカタを付けつつ、更に事件の
        核心へと切り込んでいく展開はもはやブッチギリで
        こんな作品誰にも書けないし、書かないんじゃないでしょうか?
        大袈裟かもしれませんが...
        もはや奇書の粋にいってるんじゃねーのw?

        これ一回読んだだけで全てを理解する人の脳みそを
        尊敬すると同時に、引きますw。

        さぁ、いよいよ下巻! でも600P超えなんだよなー。
        ぐへぇーw。
        >> 続きを読む

        2013/05/10 by za_zo_ya

      • コメント 3件
    • 2人が本棚登録しています
      ディスコ探偵水曜日
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 怒濤のクライマックス! 一気読みの下巻、603P!!
        正直半分くらいはついて行けない様な展開なのですが
        そこを脳みそを必死コイてのフル稼働で、喰らい付いて
        行く先には、なんとも言えない脳内麻薬がジワーっと!
        いやー、凄い、もの凄い作品ですなー。
        ストーリーの着地点は途中から見えては来たものの、
        そこに至るまでの運びは何度もハラハラさせらるし、
        中盤での推理合戦がこうやって後半に活きてくるのを
        感じるだけでもニヤニヤしてしまう。
        そして何より...「水星C」の存在感! 133Pで書かれた
        イラスト図がこんな伏線だったなんて!! 最高にカッコいい!!

        単に紙に印刷された文字の羅列を目が追い、その内容を
        理解しようとするだけで、自分の中で、その紙に書かれた
        活字は上下左右、奥行きを持ち、自由に脳内にその世界を
        構築するのだ。きっと自分が小説を読む事が止められない
        理由がそこにあるんだろーなー。
        ラストに書かれるインドのムンバイのカエルのシーンには
        あまりの美しさに思わず涙が溢れ出てしまった。

        もっと自分がジジイになった時に必ず読み返そう!
        >> 続きを読む

        2013/05/11 by za_zo_ya

      • コメント 4件
    • 2人が本棚登録しています
      阿修羅ガール
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!

      • 舞城王太郎の第16回三島由紀夫賞受賞作「阿修羅ガール」を読了。

        映像を喚起するリアルな描写とスピード感あふれる文体によって、舞城王太郎は一貫して、現代における暴力の問題を描き続けてきた作家だと思う。

        ジャンル的な定義を無化するかのような表現の地平から繰り出される、"舞城ワールド"としか表現しようのない独自の世界は、私を含む多くの舞城ファンを惹きつけていると思う。

        ノベルス系作家としてデビューしながらも、著者の前作「熊の場所」によってミステリの枠組みを軽々と乗り越えただけでなく、新しい小説の表現の可能性さえ指し示し、この作品ではさらに一歩踏み込んだ世界を表現していると思う。

        好きでもない同級生の佐野明彦と寝てしまい、自尊心を傷つけられた桂愛子は、明彦を残し、ひとりホテルを出る。
        翌日、明彦の自宅に脅迫状とともに、明彦のものと思われる右足の小指が届けられる。

        時を同じくして、調布の街ではネットの掲示板とリンクする形で「アルマゲドン」と呼ばれる無差別中学生狩りが横行し、三つ子を殺害しバラバラにして多摩川河川敷に遺棄した犯人「グルグル魔人」が出没する。

        それらの事件と微妙に関わりあうことになる愛子であるが、同級生の少女の報復によって瀕死の重傷を負わされてしまう。

        愛子は、三途の川から、足踏みヘリコプターに乗って、あの世からの脱出を試み、殺した子供たちのバラバラの体でできている怪物が住む暗い森を経由し、「グルグル魔人」の中に魂として入り込むのだった。

        愛子は、自己の内部で根源的な恐怖を体験することによって、人間の内に潜む怪物的なるものの本質に、深いレベルからアプローチをすることになる。
        そのような内的体験を経て生還した愛子は、絶対的暴力の中に"善"の本質を見い出す人間へと成長を遂げるんですね。

        荒唐無稽な状況設定やグロテスクなシーンに目を奪われがちだが、作品の中心にあるのは、"人間存在の絶対的肯定の精神"であると思う。

        この作品は、思春期小説、青春小説として優れていて、その圧倒的な筆力で現代人の心の風景を描ききった野心作だと思いますね。

        >> 続きを読む

        2018/11/02 by dreamer

    • 3人が本棚登録しています
      ディスコ探偵水曜日
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 冗談のような名前、ディスコ・ウェンズデイイイ!は冗談のような理由で探偵になった迷子専門の探偵である。
        (※Wednesdayでなく、Wednesdayyyのため注意!表紙にも書いてある。)
        こんな名前は探偵と相場は決まっているという理由で探偵になり、常に意外な真相、どんでん返しというハリウッドばりの冗談のような日常を潜り抜けてきた。
        そんな男がひょんなことから、日本で捜した6才の女の子、梢を育てることになったところから物語は始まる。
        ある日、梢の体が一瞬にして大人になり、未来の梢が現在の梢の中にタイムスリップする現象が起き始める。その後、すぐに元の梢に戻るのだが、徐々に未来の梢でいる時間が長くなる。そして、その間は現在の梢は体から追い出され、よくわからない場所に独りで寂しく怯えていることを知る。
        愛する梢を救うため、文字通り三千世界をディスコは駆けずり回る。あの世にだってダイブするし、その思いは時空をも超える!そして、このクソくらえな宇宙に引導を渡し、新たな宇宙の創造へと辿り着くのである。
        そして、子供を愛しすぎる迷子探偵ディスコは、子供を3億人誘拐したレコードホルダー・子供攫いであったのだ!ジャスト・ファクツ!

        何を書いているのかわからないと自分でも思う、コンテキストのお化けのような小説で、ただ作品の構造自体はかなりしっかりしているので、直接本を読んだ方がわかりやすいかも。というか読まないとこんなのはわからない?

        また、途中でディスコが関わる推理小説家の事件が、メフィスト賞受賞作家らしすぎる内容で、名探偵の終焉を描いてしまっている。
        迷子探偵がいるくらいだから、名探偵もこの世界にはいるわけで、この事件の謎を解くため、日本中から名探偵が集る。
        しかし、名探偵が真相を暴き推理すると、新たな事実が浮かび上がり、推理を間違えた名探偵は片目を箸で突き刺され死んでいくというもの。
        話を聞く分には面白くも思えるが、この部分が非常に長く、主人公の気持ちと同じく、うんざりしてくる可能性が高い。それでも意味はあるため、きっちりと読まなければいけない。なんという苦行、参入儀礼!

        上下巻あわせて1000ページを超えてたり、容赦のないエグイシーンがあったりとスーパーサディスティックの名に恥じない、怪作と呼ぶに相応しい怪作。
        ・・・あと、正直、ネタバレをここまで気にせずに書ける作品も珍しいです(きっと、わからないという意味で)
        >> 続きを読む

        2015/08/29 by ミコト・T

      • コメント 1件
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【舞城王太郎】(マイジョウオウタロウ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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