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森達也

著者情報
著者名:森達也
もりたつや
モリタツヤ
生年~没年:1956~

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      職業欄はエスパー
      カテゴリー:超心理学、心霊研究
      3.5
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      • かつて「超能力」がブームとなった時代にマスコミにもてはやされた「超能力少年」たちのその後の人生と人間的すぎる素顔。子供の頃は映画やマンガの影響で「超能力」に憧れたこともあったけど、いいことばかりじゃないんだね。 >> 続きを読む

        2012/08/06 by emily

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      下山事件
      カテゴリー:刑法、刑事法
      5.0
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      • 一時期下山事件にはまっていた時に読んだ一冊。下山事件自体よりもそれを追ったドキュメンタリーを制作している著者らの気持ちの移りが描かれている。 >> 続きを読む

        2011/02/22 by hirokoshi

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      A(エー)3
      カテゴリー:刑法、刑事法
      4.0
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      • 先月実家の近くでオウムの指名手配犯が見つかった。
        けれど、特に恐怖を感じるでもなく、家族の間でもワイドショー的な消費をしただけで次第に興味が失せていった。それはそれらの報道が自分にとって既に処理されていた情報の繰り返しに過ぎなかったから。


        著者の森達也は、地下鉄サリン前、オウム真理教が危険な組織だと社会で取り沙汰されていた時期にTVディレクターとして実像を探るため潜入取材を行い、会社側から取材内容がオウム寄りと見做されたために番組化を断念して映画にした。
        その作品「A」は当時それなりに話題を集め、自分なりに関心はあったものの、「社会からドロップアウトしたエリートの肥大化した自我の暴走」というマスコミの落ち着け方に同意したことで徐々に興味が薄れ、結局観ることはなかった(もちろん、その続編の「A2」も)。


        という訳で、今回多少の感慨を抱きながら「A3」を読んでみたのだけれど、恣意的だったり強引な読みだと感じたりするところはあったものの、客観を装わず、事実と主観を区別した情報提供を誠実に行おうとしているように感じて好感が持てた。

        そんな著者の本書を通じた主張は以下のようなもの。
        ・オウムの犯罪は犯罪としてしっかり裁かなければならない。
        ・ただし、オウムを正面から消化しないことはオウムを産んだ社会の毒を拡散させることになるので、何故それが起きてしまったのかをできる限り検証し社会に還元すべき(信者の入信動機自体は毒どころか、とてもピュアなケースが多いようだが、何故それが毒に変化したのか。。)。
        ・ところが司法やマスコミの対応はこの事件を矮小化し、ステレオタイプなスティグマ化させることに終始している(著者からすると、普遍性を導き出すための位相が低すぎるようだが)。そして、そうなっている原因の一つは民意がそれを求めているから。
        ・しかし、オウムをただ異物化したことで社会の構造は確実に変わっており、速度を増してマイノリティが生きにくい日本になってしまっている。


        著者は自己陶酔を合間に覗かせながら(お蔭で主観的に語られている可能性を念頭に置きながら読むことができた(笑))、知られざる様々なエピソードをもってオウムの中のまさに日本的だといえる部分や、人間の普遍的な要素を見出し、日本社会の合わせ鏡としてのオウムを静かに提示していく。そして、オウムを見つめないで済ますことで無自覚的に自壊していく日本の善なる意識やシステムと、そこに新たに構築されている世界を対比して、そうなることが望ましいことだったのか自問させる。

        読み進める中で、健全な民主主義を成り立たせるため(というと大上段に構えたような感じになるけれど)に必要な要素として、マジョリティがマイノリティの意見を汲む体制を持ち、一定の権利を保障することが挙げられることが思い出された。
        そういう意味では、マジョリティ=社会としてマイノリティを埒外に置くのではなく、マイノリティ、そして悪をなしたストレンジャーをも含めて一つの社会と見なせる視座を個人と社会が持ち続ける努力が必要なのだと思う。

        個人的には著者の視点に同意していて、社会が毒を生み出したのならばどんな毒なのかをしっかり分析し、それを生み出した原因を改善すべきなのだと思う。
        ただし、社会の構造自体が必然的に毒を生む仕組みになっており、その構造で利益を得ている立場を想定すると、毒が自らに向かう可能性があるならともかく、上手く処理できる手法が見つかれば従来の構造を強化することはあれど変化させる理由はない。
        また、マイナスや悪や弱を切り捨ててポジティブに生きることがこの社会のトレンドだと想定し、それはそれで幸せであると認めると、本質的にストレンジャーは存在する価値がなくなる。もしその立場で「共生」が実現したとして、虚栄心に基づいた道徳による「施し」的要素が発生することは免れない。


        と、読み進めてどんどん青臭い気持ちになってきたせいか、末端信者に全く責任がないとは言えないけれど、マジョリティがストレンジャーを組み込むことの本質的にポジティブな意味を提示、発信できていたならオウムも本当に優れた宗教とみなされていたのだろうし、そういうことをこそ探究したかった人がいたのではと夢想して悲しみを覚えた。
        そして、人間も集団も憎む相手に同化していくことがあるのだと強く思わされた。
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        2012/07/12 by Pettonton

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