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笹本稜平

著者情報
著者名:笹本稜平
ささもとりょうへい
ササモトリョウヘイ
生年~没年:1951~

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このランキングは1日1回更新されます。
      未踏峰
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
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      • ビンティ・チュリ(祈りの峰)僕ら3人が出会った山小屋「ビンティ・ヒュッテ」から名前を取って命名した。未だ名前の無い未踏峰。7000m満たない目立たぬ頂きだが、僕らを残し亡くなったパウロさんと僕らの希望の頂だ。パウロさんと僕らは4人のチーム、必ず彼と共に祈りの峰に辿り着こう。胸にはパウロさんの遺骨と、彼が僕らに残してくれた希望を抱いて・・・。

        元敏腕システムエンジニアだった裕也は、万引きにより逮捕され職を追われた。
        派遣社員として先の見えない仕事に明け暮れる毎日の中、ふと目にした北八ヶ岳の山小屋の募集に応募する。
        山小屋「ビンティ・ヒュッテ」のオーナの蒔本(パウロ=洗礼名)は裕也を即決で雇い入れ暖かく遇した。
        パウロは世界的に名の知れたクライマーだったが、現役を退き登山用品店経営を経て、北八ヶ岳で山小屋を経営するに至った。
        ビンティ・ヒュッテのスタッフには、卓越した料理の才能が有りながら、アスペルガー症候群であるが故に職場に馴染めずなかったサヤカ。
        知的障害はあるが頑強な体と繊細なスケッチ能力を持つ慎二が働いていた。
        彼らはパウロの大木のような魅力の下で伸び伸びと仕事を続けていた。
        4人は共通の夢を見るようになる。それはエベレストに有る名も無き未踏峰に挑み4人で頂きを踏む事。
        具体的に実現する為4人は冬の富士山で訓練を繰り返し着実に実力を伸ばしていった。

        山小屋はシーズンオフは働く事が出来ない。3人はそれぞれ違う職場でシーズンインの日を夢見て仕事に勤しんでいた。
        そんなある日、山小屋が火事になりパウロは焼死してしまう。
        彼らは嘆き悲しんだが、弁護士を通しパウロから3人に遺言が届く。
        その遺言にはパウロの生きてきた足跡、そして遺産を彼らに譲り各々の人生に役立てて欲しいという記載が有った。
        サヤカは言った「パウロさんを連れてってあげようよ・ビンティ・チュリへ」
        分かった。登ろう、ビンティ・チュリに。パウロさんと僕らの夢を実現する為に・・・


        この本を山岳小説と読むか、成長小説と読むかで正反対の評価になります。
        評判があまりよろしく無い本ではありますが、僕はこの本とても感動しました。
        山に夢中でしがみつく事で生きている喜びを全身で感じて、新たな人生の扉を開く原動力にしていく姿を頭に描いて、自分も頑張らなくっちゃと高校生みたいな安直な感想を抱きました。
        朝読了したので今日はやる気満々ではつらつ会社員でした。おかげで今日はなんだか疲れた・・・。
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        2015/06/04 by ありんこ

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      駐在刑事
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • 警視庁捜査一課で活躍していた江波は、取り調べ中に容疑者が服毒自殺をしたことによって、青梅警察署水根駐在所所長へ左遷される。
        奥多摩の自然と、周囲の人たちの協力によって次第に自分自身を見つめ直し、地域の一部として溶け込み始めた。
        ある日彼は非番で鷹ノ巣山を登っていた江波は、女性の悲鳴のような声を聴いたのであった・・・。

        山岳小説が主の笹本が、山間の駐在所の所長を主人公とした連作集に挑戦した。
        当然山歩きが重要な要素を占めていて、独創性の有る刑事小説になっていると思う。
        刑事小説とは言いながら、あくまで主人公は駐在さんであって刑事ではない。事件に主体的に関わっていくはずはないのだがそこは小説。彼の周りではバンバン事件が起こり、どんどん解決していく。
        そもそも奥多摩なんて辺境の地でそんなに沢山事件が起こったらとっても怖い。はっきり言って非常事態でしょう。
        コナン君か?と言う位事件に巻き込まれますが(警察なんで機会は多いでしょうが)そんなに事件無いと思う。
        何故そんな事を言うかと問われれば、私この辺りまで一山越えれば一時間以内で着けるお隣さんなのであります。実際は平和な町なのである意味十年一日のような日々を送っております。

        所で私、文句付けながらこの小説とっても好き。
        江波と地元に戻った女性の、恋愛とは言えないけれども好意を抱いている淡い感情とか、登山中に出会った少年との友情とか、近所の小学生が持ち込んだラブラドールの雑種「プール」とのウキウキするようなモフモフ生活とか魅力が満載にあります。
        地元の小学生や、登山家との交流もとても楽しいし、単純に人情話として胸打たれる瞬間もちらほら。

        それだけに警察物としての若干の現実離れが残念。いっそのこと村の人の悩みを解決するほっこりミステリーにしてもよかったのではないかと思う次第です。


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        2015/06/16 by ありんこ

      • コメント 17件
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      還るべき場所
      カテゴリー:小説、物語
      4.7
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      • 「BOOK」データベースより

        世界第2の高峰、ヒマラヤのK2。未踏ルートに挑んでいた翔平は登頂寸前の思わぬ事故でパートナーの聖美を失ってしまう。事故から4年、失意の日々を送っていた翔平は、アマチュア登山ツアーのガイドとして再びヒマラヤに向き合うことになる。パーティに次々起こる困難、交錯する参加者の思い。傑作山岳小説、待望の文庫化。


        ようやっと、ようやっと読んだところまでレビューが追いつきました。お盆万歳!!おじいちゃんありがとう。

        山にも登らないくせに山岳小説好き、野球やった事無いくせに野球漫画が好き。実際にやるかと言われれば二の足を踏みますが。
        僕の中では夢枕獏の「神々の頂」という金字塔が有るのでそこを超える事は困難ですが、この本は純粋に山岳小説としての素晴らしさでは比肩していると思います。
        翔平の人生立て直しの物語、商業登山の功罪、自然に存在する山を登る権利の所在など、色々な要素が有りますが全て登山に関する事なので、集中力を欠く事無く読めます。


        主人公の翔平以上に、大会社の会長でありながら山にのめり込み、公募登山に応募してくる神津の存在がとても大きい。
        彼の事が大好きになってしまったのでむしろ彼の魅力を大いに語りましょう。

        神津物語
        ①還暦だが50代に見える

        ②医療メーカーを一代で大企業に

        ③役員を押し切って見通しの立たないペースメーカー業界へ参入

        ④自分が心臓疾患なのでそのペースメーカーを付けてエベレストに登り自らが広告塔になり、数年で世界シェア10%へ。

        ⑤ペースメーカー付けているにも関わらず、世界的なクライマーの翔平から見ても実力が高い

        ⑥山登りしているうちに会社が乗っ取られそうになるが、一度うまい汁吸わせておいて一気に足元を掬う獰猛な経営者の面も

        ⑦お金を払って山登りに来ているが、旅行会社からは重要な戦力とカウントされている

        かっこいいなあ。こういうかっこいいおっさんと知り合ったら付いて行っちゃうなあ。


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        2015/08/15 by ありんこ

      • コメント 6件
    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      サハラ
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 砂漠で目を覚ました記憶喪失の傭兵。

        彼が巻き込まれるストーリーは国際謀略までのスケールに至ります。

        笹本稜平は以前から気になる作家で、スケールの大きな作品に優位性が有るイメージを持っています。

        そういう点で、この作品のスケールの大きさは、彼お得意のパターンで有り、期待にしっかり応えてくれています。

        主人公の檜垣は記憶を取り戻すために世界を飛び回ることになりますが、彼は国家機密級の文書を持っていると疑われているため、複数の国家による、見えつ隠れつの介入に苦しめられます。

        最後までスピード感は持続しますが、後半は少し詰め込み過ぎの印象が有り、賛否両論有りそうな結末も楽しめました。
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        2013/01/25 by emi

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      恋する組長
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • 「BOOK」データベースより

        “おれ”は、東西の指定広域暴力団と地場の組織が鎬を削る街に事務所を開く私立探偵。やくざと警察の間で綱渡りしつつ、泡銭を掠め取る日々だ。泣く子も黙る組長からは愛犬探しを、強面の悪徳刑事からは妻の浮気調査を押しつけられて…。しょぼい仕事かと思えば、その先には、思いがけない事件が待ち受けていた!ユーモラスで洒脱な、ネオ探偵小説の快作。


        ネオ探偵小説ってなんぞや??初めて聞いたぞそんなジャンル。

        それは置いといて、最近僕の中で好きな作家さん登録された笹本稜平さんのライトなテイストの探偵物です。
        登場人物がみんなユーモラスで現実離れしているのですが、漫画的な意味でとてもいい味出しています。
        刑事もヤクザもヒロインもみんなどうしようもない奴なのですが、頭の中で3頭身に変換されてしまいそうな可愛らしさが有って、悲壮感や使命感等とは縁の無い話でした。
        特に何も残らないと言えばそれまでなのですが、お風呂入りながらとか、暇をつぶすお供とかにうってつけな気がします。
        こき下ろしているようですがそんなことはないです。こういう本もいいと思います。何となく樋口有介さんの本を髣髴とさせるフットワークの軽さを感じます。僕は好きです。
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        2015/08/13 by ありんこ

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    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      偽りの血
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
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      • 固い男の約束で繋がれた兄。その不自然な死に疑問を持った弟が真実に迫る。

        盛りだくさん詰め込まれたおトク感満載のハードボイルドエンターテイメント。

        恋する組長に続き、知人からお借りした。445ページという中々のボリュームながら一気に読める。

        前作品はコメディタッチ。本作品では、とても同じ作家とは思えないほどのシリアスな展開。

        この振り幅の有る作風。そして底辺に流れるハードボイルドな雰囲気には、前レビューでも書いたように、大沢在昌的なものを再び感じてしまった。

        スケールの大きさや視覚化されているかのような臨場感は、そのまま映画化できそうな完成度だが、唯一残念だったのは、結末でもう一捻り欲しかった点。

        エンターテイメント作品としては秀作でも、推理小説として読んでしまうと、もうほんの一味足りないのだろう。

        お気に入りの作家になりそうだが、深みにハマると他の著者の作品が読めなくなりそうで怖い。
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        2012/08/20 by ice

      • コメント 1件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      還るべき場所
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 登山を題材とする山岳小説です。
        登山と言うスポーツにはあまりなじみが無かったのですが、いろいろと奥の深い世界のようで。以前「エデン」と言うサイクルスポーツをテーマにした書籍を読んだ時には、日本ではサイクルスポーツと言う文化が無く、知られていない世界だと感じましたが、登山と言うスポーツも文化として全く浸透していないと感じました。世界で一番高いエヴェレストに登るのが登山家の一番の勲章の様に理解していましたがそれは日本での報道等によりガラパゴス化された間違った物差しと知識であった事がよく分かりました。

        さて、小説のほうはスケールの大きな題材で、登場人物も魅力的でありかなり楽しく読み終わることができました。
        アマゾンのレビューでも評価の高い一冊ですのでおすすめします。
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        2015/07/24 by 甘口カレー

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    • 3人が本棚登録しています
      春を背負って
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
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      • 仕事に燃え尽き脱サラした主人公は、亡き父が残した山小屋を引き継いだ。
        生前父に世話になったという、半分ホームレスの男の力を借りて、山小屋経営を軌道に乗せていく。
        文明の恩恵からほど遠く、不自由で、時には人の命を奪う側面を持つ山に、人はなぜ惹かれて登っていくのだろう。
        私もその魅力に取りつかれているひとりだが、山小屋とかかわる登山客と伴に、山の怖さ、癒しなどを追体験できた。

        人間も本来自然の一部。
        自然から離れれば離れるほど、言葉では表せない自分の身を守る直感が鈍って、正しい答えを出せなくなるのかもしれないなあ。
        >> 続きを読む

        2016/02/13 by shizuka8

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      時の渚
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 「BOOK」データベースより

        元刑事で、今はしがない私立探偵である茜沢圭は、末期癌に冒された老人から、35年前に生き別れになった息子を捜し出すよう依頼される。茜沢は息子の消息を辿る中で、自分の家族を奪った轢き逃げ事件との関連を見出す…。「家族の絆」とは何か、を問う第18回サントリーミステリー大賞&読者賞ダブル受賞作品。


        うーん書けば書くほどネタバレに近づいていくので多くは語れませんが、おいおいそんなに偶然が沢山あるのかね?という位の偶然が過去から現在へと綿々と繋がって行きます。
        でもそれくらいの事を言っておいても読者に全部分かってしまう事は無いで有ろうという位にリンクしていきます。ピタゴラスイッチかよ!!と思うかも。偶然恐るべし。
        それでも登場人物にぐっと感情移入してしまうので、なんだかんだ感動してしまうんですね。ここは昭和のドラマの波風に慣れた昭和の男としては有りですね。いいんです力技でも面白ければ。

        >> 続きを読む

        2015/08/14 by ありんこ

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    • 4人が本棚登録しています
      天空への回廊 長編冒険小説
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 壮大なスケールの山岳冒険小説。

        「ホワイトアウト」「ミッドナイトイーグル」など
        似た設定の物語たくさんありますが、
        個人的にはトップクラスの作品です。

        エベレストという過酷な状況での死闘はスリリング!
        山の厳しさを通して、生きる事の意味を考えさせられます。
        >> 続きを読む

        2012/10/05 by アスラン

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      極点飛行 長編冒険小説
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 南極を主としたスケールの大きな冒険小説。

        南極に物資を輸送するパイロットの桐村が
        ある日突然大きな闇に巻き込まれていく。

        南極、アルゼンチン、チリ、アメリカ・・・
        ナチスの残党やヒトラーの子孫まで登場し
        残虐な歴史はまだ終わっていないという恐ろしさに背筋が凍る。

        大自然の脅威の前では無力な人間。
        その極限の状況の中で次第にふくらんでいく恋心。

        とにかく早く次の1ページが読みたくてたまらなくなる傑作です。
        >> 続きを読む

        2016/08/26 by アスラン

      • コメント 1件
    • 2人が本棚登録しています
      素行調査官
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      •  警察という組織、その中で「素行調査官」という職名。
        文字通りに組織内の不正・不品行を取り締まる立場。
         鬱陶しがられる役割だし、だれからも好かれない。
         
         主人公の本郷は元私立探偵、警察のエリートが同級生にいて
        その同級生入江に引き抜かれて中途入庁した。
         入江は「警視庁監察係」のトップ「素行調査官」の元締め。
        「素行調査官」本郷の仕事が始まる。

         それは公安刑事と中国人実業家女性との不倫調査だった。
        ところがその女性の妹が殺され、事件は二転三転し錯綜してくる。
        中国人女性の背後には「蛇頭」の存在が見え隠れし。
        警察内部のキャリア同士の暗闘も見えてくる。
         謎が謎を呼びストーリーは展開してゆく。
        読んでる方も本郷と一緒に混迷の最中に入って行く。
        そしてしだいに解き明かされる真相は・・・・。

        >> 続きを読む

        2015/06/13 by 俵屋金兵衛

      • コメント 2件
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【笹本稜平】(ササモトリョウヘイ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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