読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト
こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)
1クリック登録
期待した程でなかった。まあサクッと軽く読むのには良いか。
2020/05/16 by hiro2
話の流れがすっきりしてて好き。且つちゃんと最後にカタルシスあって幸せ。シンプルな展開の事件に3人の解決案が順に提示されて主人公が順にその可能性を否定。主人公の案を提示し、解答として取り上げられ、しかしその後・・・。みたいな。「叙述トリックは、ドイルの時代には存在しない」が良かった。えるが理詰めじゃなくて感情で真相に近づくのもうまいと思う。感情ではあるけどほとんど合理的だし。ちなみに読後にWebで書名を検索すると考察とかが出てて面白い。「チョコが7個の理由はXXXXのオマージュ」とかはこういうの読まないとわかんないし。wikiはオチまで全部書いてあってちょっとびっくり! >> 続きを読む
2020/06/13 by W_W
上流階級の裏側を覗いた5編。本格ミステリーってわけじゃないけど…仄暗いミステリー。共通して出てくる単語が「バベルの会」という読書会、最後にどんな繋がりか分かる。◆身内に不幸がありまして 孤児院で育った村里夕日は五歳の時、名家の丹山家に引き取られそこで吹子お嬢様の身の回りのお世話をすることに歳も近かった2人は使用人とお嬢様の立場ではあるが友人のように接しやがてお嬢様は大学生に…丹山家には長男がいたが素行が悪く勘当実質、お嬢様が後継ぎに…品格も素行も立派なお嬢様だけど、幼少の頃からの圧で…そんなお嬢様の楽しみは『バベルの会』という読書サークル。夏休みの間、毎年別荘を借りてのお泊り&読書会をとても楽しみにしていたが…お嬢様を想うばかりに自分の行動に不信を覚えてた夕日だったけど実は……『身内に不幸がありまして』◆北の館の罪人 六綱家の妾の子・内名あまり。母が死に六綱家を訪れると父は前当主で今の当主は次男の光次今後の身の振り方を聞かれ小切手ではなく別館に住む長男・早太郎のお世話をする事にしたがそこで命じられたのは早太郎を別館から出さないことだった。早太郎に頼まれ買い物をするあまり。やがてあまりは早太郎置かれてる立場の真実を知る。あまりが早太郎に頼まれてたのは絵具になる材料体調が悪くなる早太郎早太郎の描いた絵早太郎と光次の妹・詠子は『バベルの会』の会員であり絵具の秘密を見抜くそしてあまりを描いた絵あまりを描いた絵の手袋は紫色…しかし?『殺人者は赤い手をしている。しかし彼らは手袋をしている』◆山荘秘話 貿易商(辰野)が所有する八垣内にある『飛鶏館』屋島守子は辰野に雇われて飛鶏館の管理人へ…最初、麓の集落まで車で一時間もかかる飛鶏館への話は断るつもりだったが建物を見て惚れこんでしまう丹念に毎日飛鶏館のお手入れに励むが気が付いたら1年間誰もお客様が来ていない…!!お客様をもてなしすることに喜びを覚える屋島はこの状態を不満に思い以前雇われていた前降家での様子を思い出す。前降家のお嬢様が参加してた『バベルの会』のお手伝いは楽しい思い出の一つ。ある日、屋島は登山中に雪を踏み抜いて意識を失っている大学生・越智靖巳を助けるが?口約束を信じない屋島は常に、手付金を払う…って事は?『これで、あなたの沈黙を買いましょう』◆玉野五十鈴の誉れ 高台寺という土地の一帯に君臨する小栗家。跡取りは孫の小栗純香。ここの当主は祖母で苛烈な性格で横暴常に跡取りとして恥ずかしくない様にと幼少の頃から容赦のない仕打ちを受け育つが15歳の誕生日に人を使うことを覚えなければならないと純香の同い年の女の子・玉野五十鈴をよこした。友達のいなかった純香は最初は戸惑うもののいつも自分に寄り添ってくれる五十鈴が大切な存在に…そして大学に入り五十鈴と2人暮らし純香は大学でバベルの会に所属し幸せな時間を過ごしていたが純香の伯父に当たる人物が人を殺し事件に…そして祖母から『カエレ』の電報が届き実家に戻るとここから純香の人生は地獄へ…五十鈴から引き離され祖母の仕打ちに命の危機…歌に込められた秘密『始めちょろちょろ、中ぱっぱ。赤子泣いても蓋取るな』◆儚い羊たちの晩餐 荒れ果てた場所に一人の女学生…円卓には本が置かれていて「バベルの会はこうして消滅した」という書き出しがあり、それは『バベルの会』を除名された大寺鞠絵の手記だった…大寺は成金の家で鞠絵の父は見栄っ張り大寺家に厨娘(宴の料理を作ることが専門)の夏という女性と見習いの文が住み込みで働くことに…。噂通りのおいしい料理だが、後日請求された金額は尋常じゃなく心づけも払わされる父親は夏からの異常な請求額に不満を覚るがまだ誰も夏に作らせたことのない珍しい料理を作らせたいと思い…鞠絵からの助言を受けて『アミルスタン羊』を希望する鞠絵は夏の蓼沼にアミルスタン羊が集まることを教え夏はそれが何がを理解しつつ入手するため旅立つアミルスタン羊とは?印象に残ったのが『北の館の罪人』あかりは自分をそこそこ賢いと思ってたみたいだけど早太郎は真実を知ってたんだな、と。そして『玉野五十鈴の誉れ』w(*゚o゚*)w おぉ!!そう言うことか…と、思ったけどその前に、このおばあ様の性格がね、酷いわ、逝っちゃってる。家が大事なのは分かるけど人としての心がない。このおばあ様がインパクト大!!絶大な権力怖いヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ >> 続きを読む
2020/08/15 by あんコ
高額のバイト料につられて集まった男女が閉ざされた施設な中で、殺人を犯したり探偵するという話。いかにも日本映画になってそうと思いながら読んだがあるみたい。主人公の結城が、最後に自分はミステリーファンでといろいろ解説しだす展開に笑うが、トリックとか興味がないので、特に面白いという感じではなかったというのが正直な感想。 >> 続きを読む
2020/02/07 by 和田久生
【5つのリドル・ストーリーに秘められた謎】 「おっ!リドル・ストーリーか!」と飛びつきました。 リドル・ストーリーは、ストックトンの『女か虎か』とか、本書中でも触れられているモフェットの『謎のカード』など色々読んで興味を持っていたので本書も読んでみようと思ったわけです。 物語は、伯父が経営する古書店で居候をしている主人公の芳光が、店を訪れた可南子の依頼で、可南子の父が残したという5編のリドル・ストーリーを探すというものです。 5編のリドル・ストーリーは、マイナーな同人誌に掲載されるなど、一筋縄では見つけられないものばかりですが、幸運も手伝って芳光は次々と見つけていきます。 芳光は大学生という設定なのですが、それにしては結構な博識で、振る舞いも落ち着いており、大学生にはちょっと感じられなかったんですけれどね。 この辺りは、むしろ芳光の伯父である古書店主の方を主人公にした方がしっくりしたかもしれないなどと思いました。 さて、問題のリドル・ストーリーですが、これは作中作のように、本作の中で次々と紹介されています。 読んでいて最初に違和感を感じたのは、可南子の父はリドル・ストーリーの結末の一行を書き残していたという設定で、その結末が示されてしまうのです。 これじゃあ、リドル・ストーリーにならないなぁ…… などと、若干の不満を抱きながら読み進めて行ったのですが、実はそれには訳があったのです。 そもそも、可南子の父は文筆家でもなんでもなかったのですが、そんな父が何故リドル・ストーリーを残したのか? それは、可南子一家の過去が絡んでいたのでした。 実は、可南子の父は女優と結婚してスイスに移住し、その際に可南子が生まれたということです。 可南子が4歳の時、一家はアントワープに旅行したのですが、その旅先のホテルで可南子の母が首を吊って死んだのです。 最初は自殺と思われたのですが、拳銃が発射されて母の腕をかすめていることが発見され、父が拳銃を持っていたことから父が母を拳銃で脅して自殺を強要したのではないかという疑惑が持ち上がり、アントワープの警察に疑われたものの、結局真相は明らかにならず、父も処罰されることなく可南子を連れて帰国したということがあったのです。 この事件は『アントワープの銃声』と称されて日本のマスコミも騒ぎ立て、マスコミの論調では、父が母を殺したけれどうまく逃げおおせたのではないかというものだったようです。 父は、その件について一切口を閉ざしましたが、真相を書き残すためにリドル・ストーリーに仮託したと思われるのです。 つまり、リドル・ストーリーを扱ってはいますが、そこに本旨があるのではなく、それにまつわる『アントワープの銃声』事件の真相こそがミステリになっているという大変凝った構成の作品でした。 『アントワープの銃声』事件を解き明かすためには、リドル・ストーリーの結末が重要になってくるので、敢えて結末まで書かなければならなかったというわけですね。 いや、この構成は大したもんだと思いました。 結末のつけ方にも捻りがあって良くできた作品だと思います。 ちょっと異色のミステリということで評価したいと思います。読了時間メーター□□ 楽勝(1日はかからない、概ね数時間でOK) >> 続きを読む
2020/09/17 by ef177
小市民シリーズの新作が出るということで、改めて読み返し。やたら美味しそうなタイトルだが、それが事件に関わるきっかけに。目立たずに推理好きも隠し、小市民として学園生活を過ごすと決めた小鳩と小佐内。でも日常に起こる事件についつい顔を出してしまう日々。学園ものだが、ちょっとしたミステリであり、殺人などのような事件ではない。でも本人たちからしたら関わりたくないわけで、そこら辺の微妙な心理が見どころ。なぜ小市民を目指すのか。また起こる事件の規模が大きくなっていくが、あくまでも控えめな解決が魅力にもなっている。それにしても春季限定のいちごタルトってどんな味なんだろう。 >> 続きを読む
2020/01/22 by オーウェン
〈ベルーフ〉シリーズ第1弾。この本は太刀洗万智はまだ脇の1人。高3の守屋路行と太刀洗が出会ったのはユーゴスラビア人の少女マーヤ。場所を探して同じ地域で住むようになり、日本のイロハを知っていくマーヤだったが、故郷で内戦が起きてしまう。日本の文化を知っていく中で、国としての違いが明確に。また守屋との仲が進展していく過程も見どころ。ユーゴスラビアが分裂して6つの国に分かれることは確定しているので、自ずと未来も予想できるのがせつない余韻を残す。 >> 続きを読む
2020/02/29 by オーウェン
古典部メンバーは二年生になり、文科系部活動が盛んな神山高校ではどこも新入生勧誘が盛んに行われていた。古典部もそれに漏れず、新入生を引き抜こうと活動していた時に、前で勧誘している製菓研究会の奇妙な行動が気になり、謎解きを始めていた。そこに新入生大日向友子は聞き耳を立て、介入してくる。見事解決した古典部に仮入部し、仮入部期間はとても良好で、プライベートも共にする仲になれ、此れは本入部も決定だと皆が感じていた。所が大日向は突如入部しないと拒否。誰にも理由は解らない、だが千反田には心当たりがある模様。。。折木はその謎を解決するべく星ヶ谷杯(マラソン大会)を駆ける。いや~久し振りに古典部シリーズ読んだのですが、内容が全部焦らしますね~。早く次!ってどんどん「気になります!」と言うか折木本当に天才か!喫茶店の名前当ても大日向の謎も全然分からなかった。安楽椅子探偵も真っ青な推理力です。と言うか最早妄想力? >> 続きを読む
2020/10/06 by ヒデト
チョコ事件はいただけない。罪なき人を犯人に仕立て上げる愚行、釈然としない動機。シリーズ通してだが大人過ぎて、距離を感じるのよね。 >> 続きを読む
2020/06/20 by hiro2
小市民シリーズ第2弾で季節は夏。1作目でも結構2人の小市民になりきれない部分はあったが、今作は短編ではなく連作として最後に大きな衝撃が。まずは小佐内さんのスイーツセレクションがどれもこれも美味しそうと、気を取られているとすでに仕掛けに入っている。どう見ても単純な描写が実は意味を持っており、終章の推理で次々と明らかになる。そもそもが小佐内さんの本性は知られているし、小鳩くんの推理好きは分かっている。だから必然的に小鳩くんの推理も納得させてしまう。ラストはそこまでやるかという部分にまで言及しているが、これでよく秋編に続いたと思わせる締め方。物語としては完全に終わっているので、早く秋編が読みたくなってくる。 >> 続きを読む
2020/01/26 by オーウェン
夏季限定からどうやって展開させるのかと思っていた秋季限定。なんとお互い彼氏彼女を作り、別のパートとして進んでいく。それが次第に放火事件と新聞部という形で繋がっていく。小鳩くんは彼女が出来ても相変わらず推理癖が抜けず、小市民になりきれない日々。一方小佐内さんは後輩の瓜野くんと付き合うが、こちらもあっさりした空気感は変わらず。ラストでは小鳩くんに関するある情報がもたらされ、下巻へと。 >> 続きを読む
米澤穂信の「折れた竜骨」の舞台は1190年のイングランド。ロンドンから船で三日ほど離れた海に浮かぶソロン諸島を一組の主従が訪れる。騎士のフィッツジョンと、その従者のニコラと名乗った二人は、仇敵である暗殺騎士を追って、放浪の旅を続けてきたという。折しも、島には呪われたデーン人の襲来に備え、傭兵たちが集められようとしていた。その夜、領主であるローレント・エイルウィンが、何者かに惨殺される。フィッツジョンとニコラは、暗殺騎士の魔術に操られた"走狗"を突き止めるべく、ローレントの娘・アミーナと共に捜査を開始するのだが-------。魔術や呪いが跳梁跋扈する世界で、謎解きが繰り広げられる、著者・米澤穂信の異色の歴史ミステリであり、ランドル・ギャレットの系譜に連なる特殊設定ミステリの傑作だと思う。とはいえ、著者の意図は、魔術や呪いを巡る議論をトリックの成立ではなく、徹底的に犯人を限定するための論理に結びつけるところにある。オーソドックスな消去法ではあるが、その真っ直ぐさは"理性と論理の力は魔術を打ち破れるのか?"というテーマにふさわしいものだ。思えば、米澤穂信作品における推理は、作品毎に何かしら記憶に残る色をまとっていた。「さよなら妖精」でマーヤの出身地を突き止める消去法、「インシテミル」での存在するはずのない凶器を巡るアクロバット。あるいは「氷菓」、「追想五断章」の書かされ残されたものから、真実を掘り起こす文献ミステリとしての側面を、この作品に加えてよいかもしれない。この作品のラストには、真実の追求よりも、ある種の"説得"を優先させる一瞬があるが、これもまた「愚者のエンドロール」はじめ、古典部シリーズで数多く変奏されてきた光景だった。こうしてみると、著者の道行きは、説得の技術としての論理への目配せを一方ならず感じさせるし、この作品はその一通過点として屹立しているのだ。そして、謎解きが終わった後に語られるのは、本ルートの消去法とは別の切り口からの犯人指摘であり、その哀切さは教養小説としての色彩を作品に添えていると思う。 >> 続きを読む
2019/11/16 by dreamer
小鳩くんにある事実が聞かされ始まる下巻は、いよいよ本格的に放火事件への解明へと向かう。放火事件の法則を突き止める瓜野くんと、別の角度から推理する小鳩くん。そして現場になぜかいる小佐内さん。犯人が誰かということが解決する件では、それはほとんど置いてけぼりという珍しいシチュエーション。探偵が推理すると同時に打ちのめされる過程が恐ろしい。すべてがある人物の思惑によって動かされている部分も、夏季限定に通じるものがある。ラストの一言も強烈で、いずれ出るであろう冬季限定は残り半年の学園生活になるのだろうか。 >> 続きを読む
2020/01/27 by オーウェン
ミステリーでは無いが、終わり方が最高に好きです。金沢の町を舞台にしており、聖地巡礼したくなります。 >> 続きを読む
2018/03/21 by たい♣
満願と同様、薄ら恐ろしい話も巧い。個人的好みは身内に不幸がありまして、山荘秘聞。
2020/02/24 by hiro2
始めは軽く読める内容でしたが、後半からは重い内容でした。でも十分たのしめる本です。素人探偵が本当は犬捜しがやりたかったが、人探しを依頼され、後輩のハンペーと解決する内容ですが、帯に「衝撃のラストを見逃すな!!」とあるがまさにそう来るかといった内容です。それと後輩のハンペーが一見頼りなさそうに見えるが要所要所で活躍して物語を締めてる感じが隠れヒーロー的でいい感じです。 >> 続きを読む
2018/04/14 by rock-man
想いを寄せていた恋人が崖から転落死。リョウはその地で誤って自分も転落。目覚めるとそこは自分が存在しない世界。家には自分の代わりにサキがいた。パラレルワールドはSFだが、それ以外はすべて真実。それというのはリョウ自身であり、いない世界によって逆に幸せになっていることを見ると、自分の存在意義を気づかされる。決して後味が良い物語ではない。リョウが下す決断は非常に切なく、ある意味残酷な世界でもある。幸せだろうけど、自分の居場所はここにはないと。タイトルの意味も切なさをより際立たせることになる。 >> 続きを読む
2018/04/27 by オーウェン
アニメでは神視点っぽくなってたので一人称の原作はどうなってるのか不思議でしたが複数視点でしたか。たまにはいいですね。一人称の複数視点は好きです。米澤先生は若者の苦さを描くのが上手いですね。心に男子高校生でも飼ってるのでしょうか。あと今回のトリック好きです。※ここからネタバレ今回は「嫉妬」というテーマがあったのかなと思いました。聡のほうたるへの嫉妬、河内の安城への嫉妬、田名辺の陸山への嫉妬。聡は切なかったですね。「そんなことないよ」と言ってあげたいけど、『氷菓』からほうたるの活躍を見ているこちらとしてはちょっと難しいです。田名辺は嫉妬だけでなく、「才能があるのになぜ活かさない」という怒りもあったのではないかと。今回で「失望」も加わったわけですが。安城が転校したのはストーリーに関わりのあることじゃなかったんですかね。前作の本郷みたいな感じかとてっきり。今作も面白かったです。つくづく米澤先生は外れがありませんね。 >> 続きを読む
2019/10/09 by Judith
ヒリヒリした「ボトルネック」と同じような味わいを持つお話。母と共に故郷に帰ってきた姉のハルカと弟のサトル。だがその頃から弟は妙な予言を口にするようになり、ハルカはその過程でタマナヒメの伝説を知る。青春物語のようなミステリのような、次第に伝奇もののような、ひんやりした怖さが漂ってくる。それが結実するのがラストであり、そのためにそこまでするかという執念が見える。ハルカもサトルも一回り成長したかのような姿。米澤作品では地味だけど、スラスラ読める手ごろさではある。 >> 続きを読む
2018/05/20 by オーウェン
紺屋は紺屋S&R社という探偵社を開いたが、探すのは犬専門。ところが来た依頼は人探しと古文書の解読という二つ。しかし経過していくと実はこの二つに関連が。紺屋の過去だったり、妹がやってる喫茶店だったり、雇われる部下になるハンペーだったり。かなりキャラの設定が出来上がっており、それが謎解きの過程で魅力的になっていく。そしてラストである事態によって苦みが残る結末に。これは探偵としての能力なのか。限界なのか。だからこそ犬でも飼うかとなる。普通に続編は作れそうだけど、もう出てから10年以上経つし難しいかな。それにしてもGENよ。有能すぎだろ(笑) >> 続きを読む
2018/05/10 by オーウェン
【米澤穂信】(ヨネザワホノブ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
ページの先頭に戻る
会員登録(無料)
レビューのある本