こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


米澤穂信

著者情報
著者名:米澤穂信
よねざわほのぶ
ヨネザワホノブ
生年~没年:1978~

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      氷菓
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね! Tukiwami
      • 特に何も考えずこの著者の本を借りて読んでいたら、このシリーズの最初の話を読んでいないことに気付いて購入した。
        やっぱキャラがはっきりしてるこの本を最初に読んだ方が良かったかなと思う。

        雰囲気はポップなんだけど、地の文に小難しい言葉が多い印象。
        本全体のストーリーや仕掛けが充分面白いんだからもっと砕けた言葉でいいんじゃないかと思ったりする。
        でも、舞台が高校だとなんだか楽しいのは自分がおっさんで昔を思い出すからだろうか。
        キャラクター造形のバランスもあるんだろうなー。
        主人公は面白いことや楽しいこと言う訳じゃないからその周りの人物が雰囲気作ってる気がする。

        「斗争」の文字は通常には変換されないことを今回知った。
        ゲバ文字と言うらしく、常用漢字ではないようだ。
        確かに自分も大学生の時に学内の看板で知った漢字だ。
        高校生なら尚のこと分からないだろう。
        >> 続きを読む

        2021/06/23 by W_W

    • 他13人がレビュー登録、 87人が本棚登録しています
      愚者のエンドロール
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • 文化祭間近の古典部に舞い込んだ事件は、文化祭での2年F組の出し物、ミステリ仕立てのビデオ映画に関するもの。

        2年F組の入須冬美から千反田えるに、一度映画を観て欲しいという電話が入ったのだ。
        えるは、古典部の折木奉太郎、福部里志、伊原摩耶花という3人を連れて2年F組へ。

        それは、文化祭のために6人の生徒が、既に廃村となっている楢窪地区に取材に訪れ、しかし、そこで殺人が起きるという物語。

        しかし、脚本を書いている生徒が倒れたため、1人の男子生徒が密室で死んでいるところまでで、その映画は終わっていたのだ。
        入須冬美は、古典部の面々に、この映画の解決編を探り出して欲しいと言うのです。

        そして、古典部の4人は、2年F組の映画に携わった人々に順番に話を聞くことに--------。

        米澤穂信の「愚者のエンドロール」は、「氷菓」に続く、古典部シリーズの2作目の作品。

        アントニィ・バークリーの「毒入りチョコレート事件」風の作品で、映画制作に関わった、様々な立場の人間から、色々な論理が繰り出されるのが、実に愉しい作品です。

        一見単純に見えるビデオなのですが、単純だからこそ、なかなかトリックの穴が見つかりません。
        しかし、この作品のトリックは、それだけではなかったんですね。

        むしろ、映画の決着がついた後の方が驚きましたし、最後まで読んで、チャット部分をまた何度も読み返してしまいました。

        どうやら、作者の意図にまんまと嵌ってしまったようです。
        作中で、ずっと不思議に思っていたことも、最後まで読んでみて納得しました。

        そして、事件自体は解決しても、人間それぞれの心や受け止め方はまるで違うのだということも、改めて認識させられました。
        こういう結末が用意されていたことが非常に嬉しいですね。

        >> 続きを読む

        2021/05/23 by dreamer

    • 他11人がレビュー登録、 57人が本棚登録しています
      追想五断章
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 菅生芳光という休学中の大学生が叔父が営む古本屋に身を寄せている最中に、ある依頼が持ち込まれることから始まる物語。
        ある客から菅生が「壺天」という同人誌を探してほしいという依頼を受ける。
        真っ先に倉知淳「壺中の天国」を連想したが、そうではなく「壺中の天」という中国の故事の桃源郷から命名したものらしい(ちなみに倉知作品のネーミングも「壺中の天」由来のようである)。
        「壺天」以外にも4つの雑誌を探してほしいという依頼を受け、なんと一編につき10万円の単価を提示される(岩井俊二「リップヴァンウィンクルの花嫁」の住み込みメイド並に割のいい案件である)。
        その際、菅生が店長にはそのことを告げず、同僚の女性に2割のマージンを提示し、自分たちだけでその依頼を達成するという、自民党の中抜きみたいなことを決意するのは笑かしてくれた。
        菅生が調査する最中に市橋教授という人物に面会したところ、市橋から「自分で調べもしないで人に訊くのは怠け者のすることだ」というセリフを投げかけられ、自分としても耳が痛かった。
        菅生が探してくれと頼まれた小説は結末のない物語であるリドル・ストーリで、それがこのミステリの最も重要な部分と直結している。
        本作のミステリとしての基本的な構造は、島田荘司の御手洗物の某傑作と非常に似通っている(米澤が島田作品から着想を得たかどうかは定かではないが)。
        作品のラストはとても哀愁漂うものであり、法月綸太郎「頼子のために」を彷彿とさせた。
        本作はリドル・ストーリ物とはいえ、最終的には物語が完結するので、個人的にはすっきりとした(ちなみに東野圭吾「どちらかが彼女を殺した」は本当に結末がないため、要注意である)。
        本書は、米澤穂信の転機ともいうべき重要な作品であると思う。
        マンハッタン・トランスファ「Route66」のように渋い小説である。




        >> 続きを読む

        2021/07/04 by tygkun

    • 他9人がレビュー登録、 37人が本棚登録しています
      儚い羊たちの祝宴
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね! niwashi Tukiwami
      • 上流階級の裏側を覗いた5編。
        本格ミステリーってわけじゃないけど…
        仄暗いミステリー
        共通して出てくる単語が「バベルの会」という読書会、
        最後にどんな繋がりか分かる。


        ◆身内に不幸がありまして 
        孤児院で育った村里夕日は五歳の時、
        名家の丹山家に引き取られ
        そこで吹子お嬢様の身の回りのお世話をすることに
        歳も近かった2人は使用人とお嬢様の立場ではあるが
        友人のように接しやがてお嬢様は大学生に…
        丹山家には長男がいたが素行が悪く勘当
        実質、お嬢様が後継ぎに…
        品格も素行も立派なお嬢様だけど、
        幼少の頃からの圧で…
        そんなお嬢様の楽しみは『バベルの会』という読書サークル。
        夏休みの間、毎年別荘を借りての
        お泊り&読書会をとても楽しみにしていたが…


        お嬢様を想うばかりに
        自分の行動に不信を覚えてた夕日だったけど
        実は……

        『身内に不幸がありまして』



        ◆北の館の罪人 
        六綱家の妾の子・内名あまり。
        母が死に六綱家を訪れると父は前当主で
        今の当主は次男の光次
        今後の身の振り方を聞かれ
        小切手ではなく
        別館に住む長男・早太郎のお世話をする事にしたが
        そこで命じられたのは早太郎を別館から出さないことだった。
        早太郎に頼まれ買い物をするあまり。
        やがてあまりは早太郎置かれてる立場の真実を知る。

        あまりが早太郎に頼まれてたのは絵具になる材料

        体調が悪くなる早太郎
        早太郎の描いた絵

        早太郎と光次の妹・詠子は『バベルの会』の会員であり
        絵具の秘密を見抜く

        そしてあまりを描いた絵
        あまりを描いた絵の手袋は紫色…しかし?

        『殺人者は赤い手をしている。しかし彼らは手袋をしている』



        ◆山荘秘話 
        貿易商(辰野)が所有する八垣内にある『飛鶏館』
        屋島守子は辰野に雇われて飛鶏館の管理人へ…
        最初、麓の集落まで車で一時間もかかる飛鶏館への話は
        断るつもりだったが建物を見て惚れこんでしまう
        丹念に毎日飛鶏館のお手入れに励むが
        気が付いたら1年間誰もお客様が来ていない…!!
        お客様をもてなしすることに喜びを覚える屋島は
        この状態を不満に思い
        以前雇われていた前降家での様子を思い出す。
        前降家のお嬢様が参加してた『バベルの会』のお手伝いは
        楽しい思い出の一つ。

        ある日、屋島は登山中に雪を踏み抜いて意識を失っている
        大学生・越智靖巳を助けるが?



        口約束を信じない屋島は常に、手付金を払う…って事は?


        『これで、あなたの沈黙を買いましょう』





        ◆玉野五十鈴の誉れ 
        高台寺という土地の一帯に君臨する小栗家。
        跡取りは孫の小栗純香。
        ここの当主は祖母で苛烈な性格で横暴
        常に跡取りとして恥ずかしくない様にと
        幼少の頃から容赦のない仕打ちを受け育つが
        15歳の誕生日に人を使うことを覚えなければならないと
        純香の同い年の女の子・玉野五十鈴をよこした。
        友達のいなかった純香は最初は戸惑うものの
        いつも自分に寄り添ってくれる五十鈴が大切な存在に…

        そして大学に入り五十鈴と2人暮らし
        純香は大学でバベルの会に所属し幸せな時間を過ごしていたが
        純香の伯父に当たる人物が人を殺し事件に…
        そして祖母から『カエレ』の電報が届き実家に戻ると
        ここから純香の人生は地獄へ…
        五十鈴から引き離され
        祖母の仕打ちに命の危機…

        歌に込められた秘密


        『始めちょろちょろ、中ぱっぱ。赤子泣いても蓋取るな』





        ◆儚い羊たちの晩餐 
        荒れ果てた場所に一人の女学生…
        円卓には本が置かれていて
        「バベルの会はこうして消滅した」という書き出しがあり、
        それは『バベルの会』を除名された大寺鞠絵の手記だった…

        大寺は成金の家で鞠絵の父は見栄っ張り
        大寺家に厨娘(宴の料理を作ることが専門)の
        夏という女性と見習いの文が住み込みで働くことに…。
        噂通りのおいしい料理だが、
        後日請求された金額は尋常じゃなく心づけも払わされる
        父親は夏からの異常な請求額に不満を覚るが
        まだ誰も夏に作らせたことのない珍しい料理を作らせたいと思い…
        鞠絵からの助言を受けて『アミルスタン羊』を希望する



        鞠絵は夏の蓼沼にアミルスタン羊が集まることを教え
        夏はそれが何がを理解しつつ入手するため旅立つ

        アミルスタン羊とは?








        印象に残ったのが
        『北の館の罪人』
        あかりは自分をそこそこ賢いと思ってたみたいだけど
        早太郎は真実を知ってたんだな、と。
        そして
        『玉野五十鈴の誉れ』
        w(*゚o゚*)w おぉ!!そう言うことか…と、思ったけどその前に、
        このおばあ様の性格がね、酷いわ、逝っちゃってる。
        家が大事なのは分かるけど人としての心がない。
        このおばあ様がインパクト大!!
        絶大な権力怖いヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ


        >> 続きを読む

        2020/08/15 by あんコ

    • 他9人がレビュー登録、 45人が本棚登録しています
      インシテミル
      カテゴリー:小説、物語
      3.1
      いいね!
      • 高額のバイト料につられて集まった男女が閉ざされた施設な中で、殺人を犯したり探偵するという話。いかにも日本映画になってそうと思いながら読んだがあるみたい。主人公の結城が、最後に自分はミステリーファンでといろいろ解説しだす展開に笑うが、トリックとか興味がないので、特に面白いという感じではなかったというのが正直な感想。

        >> 続きを読む

        2020/02/07 by 和田久生

    • 他9人がレビュー登録、 48人が本棚登録しています
      ふたりの距離の概算
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • 古典部シリーズ。
        マラソン大会中に走りながら関係者から情報を集めて謎を解くというあらすじ。
        この構成は過去の名作海外ミステリーのオマージュになっているらしい。

        鈍感な主人公男性が女性関係の心情の機微を理論的に紐解いていく過程が丁寧。
        というか情報が揃っていれば理解できるので鈍感とは言えないかも。

        全般的にシリアスではあるけれどもクスっと笑える部分が所々にある。
        とてもささやかなユーモアだけど。
        >> 続きを読む

        2021/12/10 by W_W

    • 他7人がレビュー登録、 47人が本棚登録しています
      春期限定いちごタルト事件
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね!
      • 小市民シリーズの新作が出るということで、改めて読み返し。

        やたら美味しそうなタイトルだが、それが事件に関わるきっかけに。
        目立たずに推理好きも隠し、小市民として学園生活を過ごすと決めた小鳩と小佐内。
        でも日常に起こる事件についつい顔を出してしまう日々。

        学園ものだが、ちょっとしたミステリであり、殺人などのような事件ではない。
        でも本人たちからしたら関わりたくないわけで、そこら辺の微妙な心理が見どころ。

        なぜ小市民を目指すのか。
        また起こる事件の規模が大きくなっていくが、あくまでも控えめな解決が魅力にもなっている。

        それにしても春季限定のいちごタルトってどんな味なんだろう。
        >> 続きを読む

        2020/01/22 by オーウェン

      • コメント 2件
    • 他7人がレビュー登録、 35人が本棚登録しています
      さよなら妖精
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 〈ベルーフ〉シリーズ第1弾。

        この本は太刀洗万智はまだ脇の1人。
        高3の守屋路行と太刀洗が出会ったのはユーゴスラビア人の少女マーヤ。
        場所を探して同じ地域で住むようになり、日本のイロハを知っていくマーヤだったが、故郷で内戦が起きてしまう。

        日本の文化を知っていく中で、国としての違いが明確に。
        また守屋との仲が進展していく過程も見どころ。

        ユーゴスラビアが分裂して6つの国に分かれることは確定しているので、自ずと未来も予想できるのがせつない余韻を残す。
        >> 続きを読む

        2020/02/29 by オーウェン

    • 他7人がレビュー登録、 34人が本棚登録しています
      夏期限定トロピカルパフェ事件
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね! ooitee
      • 小市民シリーズ第2弾で季節は夏。
        1作目でも結構2人の小市民になりきれない部分はあったが、今作は短編ではなく連作として最後に大きな衝撃が。

        まずは小佐内さんのスイーツセレクションがどれもこれも美味しそうと、気を取られているとすでに仕掛けに入っている。
        どう見ても単純な描写が実は意味を持っており、終章の推理で次々と明らかになる。

        そもそもが小佐内さんの本性は知られているし、小鳩くんの推理好きは分かっている。
        だから必然的に小鳩くんの推理も納得させてしまう。

        ラストはそこまでやるかという部分にまで言及しているが、これでよく秋編に続いたと思わせる締め方。
        物語としては完全に終わっているので、早く秋編が読みたくなってくる。
        >> 続きを読む

        2020/01/26 by オーウェン

    • 他6人がレビュー登録、 29人が本棚登録しています
      秋期限定栗きんとん事件
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 夏季限定からどうやって展開させるのかと思っていた秋季限定。

        なんとお互い彼氏彼女を作り、別のパートとして進んでいく。
        それが次第に放火事件と新聞部という形で繋がっていく。

        小鳩くんは彼女が出来ても相変わらず推理癖が抜けず、小市民になりきれない日々。
        一方小佐内さんは後輩の瓜野くんと付き合うが、こちらもあっさりした空気感は変わらず。

        ラストでは小鳩くんに関するある情報がもたらされ、下巻へと。
        >> 続きを読む

        2020/01/26 by オーウェン

    • 他6人がレビュー登録、 25人が本棚登録しています
      遠まわりする雛
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね!
      • ほうたるからえるへの心情の変化が好きです。こういう、恋になるかならないかぐらいの淡い感情が好物なので。
        表題作のラストシーンはアニメ版がとても綺麗でした。ほうたるの言おうとして言えなかった台詞も好きです。
        アニメはここまでやったので、次からは完全初見です。ほうたるとえるの関係がどうなるのか、わたし気になります!
        >> 続きを読む

        2019/10/15 by Judith

    • 他5人がレビュー登録、 42人が本棚登録しています
      折れた竜骨
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね! ooitee

      • 米澤穂信の「折れた竜骨」の舞台は1190年のイングランド。
        ロンドンから船で三日ほど離れた海に浮かぶソロン諸島を一組の主従が訪れる。

        騎士のフィッツジョンと、その従者のニコラと名乗った二人は、仇敵である暗殺騎士を追って、放浪の旅を続けてきたという。
        折しも、島には呪われたデーン人の襲来に備え、傭兵たちが集められようとしていた。

        その夜、領主であるローレント・エイルウィンが、何者かに惨殺される。
        フィッツジョンとニコラは、暗殺騎士の魔術に操られた"走狗"を突き止めるべく、ローレントの娘・アミーナと共に捜査を開始するのだが-------。

        魔術や呪いが跳梁跋扈する世界で、謎解きが繰り広げられる、著者・米澤穂信の異色の歴史ミステリであり、ランドル・ギャレットの系譜に連なる特殊設定ミステリの傑作だと思う。

        とはいえ、著者の意図は、魔術や呪いを巡る議論をトリックの成立ではなく、徹底的に犯人を限定するための論理に結びつけるところにある。

        オーソドックスな消去法ではあるが、その真っ直ぐさは"理性と論理の力は魔術を打ち破れるのか?"というテーマにふさわしいものだ。

        思えば、米澤穂信作品における推理は、作品毎に何かしら記憶に残る色をまとっていた。

        「さよなら妖精」でマーヤの出身地を突き止める消去法、「インシテミル」での存在するはずのない凶器を巡るアクロバット。
        あるいは「氷菓」、「追想五断章」の書かされ残されたものから、真実を掘り起こす文献ミステリとしての側面を、この作品に加えてよいかもしれない。

        この作品のラストには、真実の追求よりも、ある種の"説得"を優先させる一瞬があるが、これもまた「愚者のエンドロール」はじめ、古典部シリーズで数多く変奏されてきた光景だった。

        こうしてみると、著者の道行きは、説得の技術としての論理への目配せを一方ならず感じさせるし、この作品はその一通過点として屹立しているのだ。

        そして、謎解きが終わった後に語られるのは、本ルートの消去法とは別の切り口からの犯人指摘であり、その哀切さは教養小説としての色彩を作品に添えていると思う。

        >> 続きを読む

        2019/11/16 by dreamer

    • 他5人がレビュー登録、 16人が本棚登録しています
      秋期限定栗きんとん事件
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • 小鳩くんにある事実が聞かされ始まる下巻は、いよいよ本格的に放火事件への解明へと向かう。

        放火事件の法則を突き止める瓜野くんと、別の角度から推理する小鳩くん。
        そして現場になぜかいる小佐内さん。

        犯人が誰かということが解決する件では、それはほとんど置いてけぼりという珍しいシチュエーション。
        探偵が推理すると同時に打ちのめされる過程が恐ろしい。

        すべてがある人物の思惑によって動かされている部分も、夏季限定に通じるものがある。

        ラストの一言も強烈で、いずれ出るであろう冬季限定は残り半年の学園生活になるのだろうか。
        >> 続きを読む

        2020/01/27 by オーウェン

    • 他5人がレビュー登録、 25人が本棚登録しています
      ボトルネック
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね! Ryoun taiji
      • ミステリーでは無いが、終わり方が最高に好きです。金沢の町を舞台にしており、聖地巡礼したくなります。 >> 続きを読む

        2018/03/21 by たい♣

    • 他4人がレビュー登録、 37人が本棚登録しています
      儚い羊たちの祝宴 the babel club chronicle
      カテゴリー:小説、物語
      3.4
      いいね! ooitee
      • 米澤穂信の短編集「儚い羊たちの祝宴」は、ミステリ短編集というよりは、ホラー短編集という趣が強いように感じられた。

        それぞれが独立した短編作品となっているが、共通項がいくつかあり、女性が主人公、資産家の屋敷、"バベルの会"というものが挙げられる。

        「身内に不幸がありまして」
        昭和のミステリ作品を思わせるような内容と雰囲気がマッチした作品。
        タイトルに付けられている一言が、ラストで大きな効果を挙げている。

        「北の館の罪人」
        資産家の館で働く事になった女性の視点から、その館に閉じ込められている人物の謎について言及していく内容になっている。
        これもまた、うまくどんでん返しが用いられた作品だと思う。

        館に閉じ込められている人物の不可解な買い物という謎だけにとどまらず、資産家の家族全体を前面に押し出してくるような、終盤の展開が見事だ。

        「山荘秘聞」
        山の中の山荘の管理を任された女性の物語。
        いかにもという展開がなされながらも、読者の予想を上まわる展開に裏切られることになる。
        極めて現実的な主人公による現実的な作品だ。

        「玉野五十鈴の誉れ」
        資産家の娘とその使用人の娘との物語。
        設定は「身内に不幸がありまして」に似ているのだが、全く異なる話の展開が繰り広げられる。

        物語の流れとしては、平凡のように思えるのだが、最後に口にされる一言については、この短編集の中で、一番薄ら寒くなる一言であった。

        「儚い羊たちの晩餐」
        海外の「料理人」という作品を思わせるような内容。
        ただ、ちょっと幻想的すぎる内容になってしまったかと思われる。

        特に、この作品では、他の作品の中に出てきた"バベルの会"そのものについて言及しているせいもあってか、他とは少々趣の異なるものになってしまったと感じられた。

        他の作品に比べると食い足りない気もするのだが、一連の物語の結末をつけるうえでは必然とも言えるだろう。

        >> 続きを読む

        2021/05/06 by dreamer

    • 他4人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      犬はどこだ
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね! mizukiyuno
      • 始めは軽く読める内容でしたが、後半からは重い内容でした。でも十分たのしめる本です。素人探偵が本当は犬捜しがやりたかったが、人探しを依頼され、後輩のハンペーと解決する内容ですが、帯に「衝撃のラストを見逃すな!!」とあるがまさにそう来るかといった内容です。それと後輩のハンペーが一見頼りなさそうに見えるが要所要所で活躍して物語を締めてる感じが隠れヒーロー的でいい感じです。 >> 続きを読む

        2018/04/14 by rock-man

      • コメント 2件
    • 他4人がレビュー登録、 24人が本棚登録しています
      ボトルネック
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね! ooitee
      • 想いを寄せていた恋人が崖から転落死。
        リョウはその地で誤って自分も転落。目覚めるとそこは自分が存在しない世界。
        家には自分の代わりにサキがいた。

        パラレルワールドはSFだが、それ以外はすべて真実。
        それというのはリョウ自身であり、いない世界によって逆に幸せになっていることを見ると、自分の存在意義を気づかされる。

        決して後味が良い物語ではない。
        リョウが下す決断は非常に切なく、ある意味残酷な世界でもある。
        幸せだろうけど、自分の居場所はここにはないと。

        タイトルの意味も切なさをより際立たせることになる。
        >> 続きを読む

        2018/04/27 by オーウェン

    • 他3人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      クドリャフカの順番
      カテゴリー:小説、物語
      4.2
      いいね!
      • アニメでは神視点っぽくなってたので一人称の原作はどうなってるのか不思議でしたが複数視点でしたか。たまにはいいですね。一人称の複数視点は好きです。米澤先生は若者の苦さを描くのが上手いですね。心に男子高校生でも飼ってるのでしょうか。あと今回のトリック好きです。

        ※ここからネタバレ
        今回は「嫉妬」というテーマがあったのかなと思いました。聡のほうたるへの嫉妬、河内の安城への嫉妬、田名辺の陸山への嫉妬。聡は切なかったですね。「そんなことないよ」と言ってあげたいけど、『氷菓』からほうたるの活躍を見ているこちらとしてはちょっと難しいです。田名辺は嫉妬だけでなく、「才能があるのになぜ活かさない」という怒りもあったのではないかと。今回で「失望」も加わったわけですが。安城が転校したのはストーリーに関わりのあることじゃなかったんですかね。前作の本郷みたいな感じかとてっきり。

        今作も面白かったです。つくづく米澤先生は外れがありませんね。
        >> 続きを読む

        2019/10/09 by Judith

    • 他2人がレビュー登録、 45人が本棚登録しています
      クドリャフカの順番 「十文字」事件
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね! ooitee
      • 第42回神山高校文化祭、通称カンヤ祭が始まる。それに先駆けて、古典部も文集「氷菓」を作成。

        しかし「氷菓」は、無事完成するものの、30部の予定だった発行部数は、何かの手違いで200部出来上がってしまっていたのだ。
        自分のミスに青くなる伊原摩耶花。古典部の面々は、過剰在庫を捌くためにそれぞれに行動を始める。

        具体的には、古典部の名前を宣伝し、新しい売り場を求めるという作戦。
        そして、地学講義室の売り場は、折木奉太郎が担当することになる。
        しかしその文化祭で、なんと奇妙な盗難事件が発生する。

        占い研究会、アカペラ部、囲碁部、お料理研究会、園芸部などから小さな物がなくなり、それぞれの現場には「十文字」という署名のある、グリーティングカードが残されていたのだ-------。

        米澤穂信の「氷菓」、「愚者のエンドロール」に続く、古典部シリーズ3作目の作品「クドリャフカの順番 『十文字事件』」を読了。

        この作品では、折木奉太郎、千反田える、福部里志、伊原摩耶花の視点から順番に描かれていく。
        このそれぞれの視点に、それぞれの個性が感じられて、実に楽しいですね。

        特に、豪農のお嬢様・千反田えるが、いい味を出していますね。
        そして、福部里志の「データベースは結論を出せないんだ」や、伊原摩耶花と漫研の河内先輩のやりとりが痛かったですね。

        「なにしろ才能というものは、望んでいる人間にのみ与えられるものではないからな」という某映画のセリフを思い出してしまいました。

        モットーの省エネな生き方に基づいて、地学教室に残る奉太郎。
        しかし、売らなくてはならない文集「氷菓」に、文化祭での出来事がいい感じに絡んできます。

        特に楽しかったのが、奉太郎が姉にもらった万年筆から始まる「わらしべプロトコル」。

        お料理研究会のワイルドファイア・カップへの繋がりも楽しかったですし、一見お料理などしたことのなさそうな千反田えるの手際も、読んでいて楽しかったですね。
        しかも、そのオチも、あまりに千反田えるらしいですね。

        因みに、クドリャフカとは、スプートニク2号に乗って宇宙にいった犬のこと。
        人間の都合で、宇宙に送り出され、二度と帰ることのなかったロシアのライカ犬。

        その時は仕方のないことだったのかもしれませんが、身勝手な人間の行動が産んだ、悲しい出来事でしたね。
        しかし、この作品の中で、この「クドリャフカ」は十分生かされきっていなかったような気がします。

        それだけが少し残念でしたね。

        >> 続きを読む

        2021/07/10 by dreamer

    • 他2人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      リカーシブル = RECURSI-BLE
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ヒリヒリした「ボトルネック」と同じような味わいを持つお話。

        母と共に故郷に帰ってきた姉のハルカと弟のサトル。
        だがその頃から弟は妙な予言を口にするようになり、ハルカはその過程でタマナヒメの伝説を知る。

        青春物語のようなミステリのような、次第に伝奇もののような、ひんやりした怖さが漂ってくる。
        それが結実するのがラストであり、そのためにそこまでするかという執念が見える。

        ハルカもサトルも一回り成長したかのような姿。
        米澤作品では地味だけど、スラスラ読める手ごろさではある。
        >> 続きを読む

        2018/05/20 by オーウェン

    • 他2人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています

【米澤穂信】(ヨネザワホノブ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本

哲学。