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初めて西尾維新さんの作品を読んでみました。アニメ化されたり、映画化されたりと人気のこの作品。まずは原作から読んでアニメを見たいと思って読んでみましたが、もしかしてこの作品は文章だからこそ面白い作品なのでは?!と思うくらい会話文が斬新で面白く、文面で見るからこそ分かる面白さがここにあるぞ!!!という感じでした。次々と登場してくるキャラクターの個性も豊かで、阿良々木くんのきれっきれのツッコミには本当に笑わされそうになりました。非現実的な話のわりに、すいすい入っていけるというか。現実逃避にはいいかもしれません。(もちろん現実逃避じゃなくてもいいですが。)結構面白かったです! >> 続きを読む
2017/05/12 by ゆきの
~ミステリーの感想はどこまで書くのが許されるのか、それがわからない~5人の天才たちがカラスの濡れ羽島に招集され、そこで殺人が起こっていく。探偵役が不在の中で5人の天才のうちの1人である玖渚友と彼女の付添人かつ凡人であるいーちゃんが事件の解決に乗り出す。というサブカル要素という化学調味料をどばーっとふりかけたかのようなクローズド・サークルもののミステリー。事前に読んだ綾辻行人の殺人方程式で、よくも悪くも2時間ドラマを視聴したかのような感覚を味わった僕は喜々としてこの本を手に取った。ところが、この作品が最低最悪なものであることを300ページほど読み進めて確信することになる。まず、天才キャラの描写は作者が調べたであろう知識のひけらかしやどこぞのすごい機関に所属してるんだぞーという設定のみによってなされる。天才たちはサトラレかと思うほどに思想をそのまま垂れ流すし、探偵役は自ら謎を作り出す。キャラクターを記号化することによって、12人もの登場人物がいるにもかかわらず、5以上の数はフレア(たくさん)としか認識できない僕にそれぞれのキャラを区別させる手腕は見事だったけれど、それにしても天才たちがあまりにもアホっぽい。どこまでも作り物めいていて、背後で糸を操っているのが丸見えな人形劇を見ているかのようだった。さらに天才の占い師であるESP(テレパシー)の超能力もちで他人の心を読むことのできるの女性がいる。超能力、別にそれはいい。しかし、彼女は超能力によって私は君のことをなんでも知っている、といって主人公のことをいじめだす。確かに主人公は自意識過剰でモノローグで長々とご高説を垂れた挙句に、戯言なんだけれどとか言っちゃうイタいやつなんだけれど――でも彼は一切合切誰とも関わることを望まない傍観者なのだ。どこまでも何もしてない人畜無害な主人公に執拗なまでにつっかかる彼女には主人公同様、戸惑うばかりだった。そしてさらに主人公の情報がほとんどなく人となりがつかめなかった。のっぺらぼうなので感情移入がしにくいのだ。これらの理由で読み進めるのが苦痛だった。そして意外性に欠けるトリックで事件はあっさり幕を閉じる。事件が終わり平穏な日常を過ごす主人公の元に探偵役が遅れてやってくる。探偵はいきなり主人公に暴力を振るう。はいはいインパクトのある登場シーンで癖のあるキャラクター設定乙。白けきった気分で読み進めると、島でおこった事件の真相について探偵が語り始める。決して一文で全てがひっくり返るとか、バラバラだったピースがつながっていくとかいう感覚ではない。嘘だらけの世界がさらに嘘で塗り固められることによって真相が語られるのだ。これは僕にとって新鮮な感覚だったので心地よかった。ここまで堂々と嘘で畳み掛けられるとかえって悪い気分にならない。だから章のタイトルがまっかなおとぎばなしなんだなぁ、作者もこれがこじつけであることは自覚しているのかもしれないな。まぁこれはこれでいいのではないかとある程度満足して本を閉じた。でも、それならなぜ探偵は主人公にわざわざ会いに来て、初対面にもかかわらずボコボコに殴ったのち、事件の真相を語りはじめたのだろう?さらにこの事について考えると僕が散々挙げ連ねた不満のほとんどは作者が計算づくでやったように思えてくる。人畜無害な(少なくとも作中で問題行動を起こしていない)主人公がことごとく作中の人物から否定され、天才は愚かで、殺人事件という重大な事態が起きているのにもかかわらず、警察に通報したくないからという理由で人為的なクローズド・サークルを発生させるという作り物めいていて嘘くさい世界にしたのかがわかった気がした。案外、新本格ミステリだとかキャラクターノベルとかいうのはこの作品の一面でしかないのかもしれない。西尾維新は個性的な文体によるエンタメ乱造作家というイメージがあったのだけれど、少なくともこの作品に限っていえば若さを感じさせない高い構成力と熱い想いを感じられた。まぁ、全部言ってみただけの戯言なんだけれど――。 >> 続きを読む
2017/03/29 by けやきー
前作「化物語」(上)が非常に面白かったので下巻も読んでみました。前回よりもさらに面白くなったような気がしました。個人的に撫子がすごく好きで、可愛いなぁと思いながら読み進めていきました。そして阿良々木くんとひたぎちゃんのデートもあってなんだか可愛い内容な感じがしました。個人的に好きだった言葉遊びも沢山取り入れられていて、会話が多い分内容が進みずらい傾向もありますがそれ以上に面白いやり取りだったので楽しく読めました。「物語」シリーズはすごく長い作品なので読み切れるか分かりませんがどんどん読み進めていきたいです。 >> 続きを読む
妹が死ぬ度に、映画を見に行くという兄の悪夢を眺めるような狂気の関係性が紐解かれる事で、何度も様変わりする幻惑に酔いしれる物語。狂い出す惑いに侵されて、輪廻する醒めない悪夢。寝苦しい夜に汗を掻きながら、うなされるように見た夢を言葉として書き綴られる。整合性もなく、何もかもがあやふやだからこそ、不安定な波が押し寄せる。奇天烈な突拍子が無い兄の自分語りは、支離滅裂なようでいて、独創的な絵画を眺めるような酩酊感を生み出す。際限も制約も取っ払ってしまえば、あまりにも途方がなさ過ぎて、常人は困惑してしまうだろう。 >> 続きを読む
2019/02/07 by ebishi
どこにでもいる少女と大学生の「僕」が過ごすありきたりでどこか歪な日常の物語。たとえ間違っていたとしても、日常を非日常にしてでも、人との繋がりを求めようとする少女の孤独に寄り添えない寂しさで胸がざわつくように悲鳴を上げる。大学生の「僕」がある日出逢った少女Uと共同生活を送るという不思議な体験をする。戸惑いつつ、居心地の良い日常に身を委ねながら、徐々に少女の闇に浸食され、後戻りが出来ないほど崩壊していく様は、虚しさで途方に暮れるような切なさを覚えずにはいられなかった。 >> 続きを読む
2018/06/23 by ebishi
誰も幸せにならないことでしか解決しないこともある
2014/12/30 by book-nic
不気味な転校生・扇が、暦の正義の原点を紐解く中で、重要な鍵となる人物・老倉育との長年に亘る因縁が発覚し、封印した過去に清算をつける物語。どうしても忘れてしまいたい過去、それでも燻り続ける記憶の成れの果て。誰しも過去を遡った時に自分の思い出に影を落とす出来事からは眼をそらしたくなる。その青春の残骸と忌むべき記憶は、それでも此れからを生き抜く上で何処かで決着を付けねばなるまい。余りにも辛い出来事も喉元を通りすぎれば、その痛みさえも鈍感になる。その痛みさえも糧に出来たのなら、過去の失敗も無駄ではないのだろう。 >> 続きを読む
2020/04/04 by ebishi
初めて読んだ西尾維新の本今思えばこれが原点だったのかも。これがあったから分厚い本にも挑めた、のかな >> 続きを読む
2015/02/27 by 後ろの正面
忍野さんの手紙ただもんじゃねー
一連の怪異の元凶たる武者が永劫の時から眼を醒ます中で、怪異専門の情報屋・臥煙が暦に課した最終試練を巡って、神原の隠された才が発揮される物語。たとえ傷付き疲れ果てても、人は出逢いを欲して物語を求め続ける。傷付く事を恐れ、己だけで世界を閉じれば、そこで物語は完結する。その生き方は不幸ではないが幸福でも無い。己の存在理由を決めるのは、良くも悪くも他人なのだから。人と関わる事で、屈強な困難に遭遇する事もある。しかし、その不幸を上書きする程の幸福も、また受け取っているからこそ、人は物語を求めて止まないのだろう。 >> 続きを読む
2020/04/07 by ebishi
前作に比べると少ーしだけミステリとしてはパワーダウンした感もありますが、その分キャラものとして、そして何よりページを捲る毎に襲ってくる喪失感みたいなモノは凄いです。こんな感覚を共有できる若者が多いこのクニは大丈夫なんだろうか? と怖くなってきますw。ニヤニヤとイヤーな薄ら笑いを浮かべながらカッターナイフを振り回しながら歩行者天国を原チャリで走り回っている様な恐怖感。今作に於いてはその恐怖感は一見萌えキャラの「葵井巫女子」ちゃんに終始感じます。こあいよー。...でも、面白いなぁ。困った困った。 >> 続きを読む
2013/05/18 by za_zo_ya
シリーズ第三弾。今作では赤き征裁、哀川さん、大活躍。というか超人っぷりの活躍をしてます。今までの登場人物の全てがキャラ立ちまくってますが、この哀川さんは別格。過去も詳細もなんも説明なし。ただ人類最強の請負人としてすでに刷り込まれてしまったw。 学園というひとつの密室。その中で起こるべくして起こった密室での首くくりのスーパー・バラバラな遺体。そしてこれまたキャラ立ちした美少女「一姫」を救うべく、学園内を舞台にした戦闘<バトル>ノベルと化してます。少年コミックの世界ですなー。小ネタも満載w。会話も言葉遊びも、更にエスカレートしてもはや文学としての構図も遺体同様にバラバラっすw。凄いなー。 その遺体としてしか登場しなかった学園長の密室トリックは例によってエピローグで明かされますが...その探偵役すらミステリのルール外って気もしますw。痛快ですなー。 >> 続きを読む
2013/06/09 by za_zo_ya
この辺りから一作のボリュームが一気に増えてくるんだよ。ってな具合で上・下巻。ほぼ一冊を使った前振り...ってのはある程度予想の範疇。上巻ラストで待ち受ける衝撃の展開も範疇内。いーちゃんのなんだか放っておけない謎めいた過去。その過去を知る恩師。そしてその恩師とともに研究者として登場する春日さん。気になるキャラが続々と登場。ここまでこの前フリに付き合って乗っかって読んだのだから、下巻での引っくり返し、驚愕、破壊...etcetcに期待しちゃいますよー。 >> 続きを読む
殆ど前振りで終わってしまった上巻。ここから事件が動いていく...と思って期待していたら今作は苦悩(主人公のいーちゃんのね)がひたすら続く。そしていーちゃんの大冒険活劇でもある。積極的にひたすら「友」を救うためだけに、どんな手段、どんな嘘でもつくいーちゃん。そして請負人「哀川」さんに対する友人としての感情の吐露。なかなかに萌えます。 大人びた19歳。冷血人間に見えて、実はこんな可愛い男の子なのね。なかなか正体を現さないその過去も少しづつ...見えてきた...のかな? ミステリ的には...その手法や定石を破壊<クラック>するが如く、まさかの...テンドン(笑)。大胆っつーか...甞めてるっつーかw。 >> 続きを読む
いよいよクライマックスへ。ここまでダメ人間だったいーちゃんの崩壊、破壊、葛藤、闘争、自我...etcにより物語は進む。ある意味、ここで終わってるじゃなかろーかという展開。最初からミステリでも何でもなかったですが、もはやそのミステリ的な装丁は一切、放棄してるかのようなド反則w。途中で「ノックスの十戒」に触れてるくーせーにーw。こうして戯言シリーズを読んでみるとようやく「嘘つきみーくん...」がこのシリーズい酷似していたかわかりますな。個人的には別にディスってる訳ではないですが、やはり戯言使い>嘘つき って感じですね。いーちゃんの方がよりクズなのに、世界や世間に繋がっていようとしてるだけ見苦しいし、切ないし、人間なんだなーと好感度充分。しかしよもやの再登場の看護婦さんも含めまともな人間が一人も登場しない小説って...。それ故に新青春エンタなのか!? >> 続きを読む
自分の中では手を出してはいけなかった作家...西尾維新。家に職場に積みあがった未読の山...これをこなさずしては手を出すまい...と決めてたのに...。決めてたんだよぉ。だって作品数がまず多いし、そのほとんどがシリーズものっていう状況は結構シンドいよね。今作が面白くなかったらよかったんですが...残念ながら...面白いですねー。これで続編も読むことが義務化。超謎だらけの天才、社会不適合少女「病院坂黒猫」のくちを借りて様々なことを語りまくり、しゃべりまくりの言葉の速射砲に圧倒。ただしゃべるのみならず、その軸はブレずに言いたい事は伝わるってのはなかなか凄い。作家としての能力って事ですよねー?さらにミステリ的にストーリーも展開させつつ、その動機面も意表を突く動機を用意しておくなんざ、周到ですねー。西尾維新というイヤーな感じの沼にまんまと引きずり込まれました。 >> 続きを読む
2013/04/24 by za_zo_ya
西尾維新さんの醍醐味とも言える、キャラ一人一人についた二つ名の中の意味は、それぞれのお話を読めば読むほどなるほどなあと色々解釈出来る素敵な特徴だと思います。中でも曲識さんの「少女趣味(ボルトキープ)」が私は一番印象深いと言うか、戯言シリーズ本編で殆ど出てこない分、この巻で補完されてるのでほっとします。戯言シリーズを読んだ方は是非人間シリーズもお薦めです。零崎一賊がそこまで好きじゃなくても、にやにやしながら新事実を拾いつつ、沢山のキャラに会えます。 >> 続きを読む
2015/01/16 by わんこ
くろね子さんと様刻くんのたった2人だけの(ある意味)ベタ甘な卒業&修学旅行...しかもロンドンへ! 既にコンセプトの学園を離れてしまってます。もはや好き勝手に書き放題ですねー。おちょくってるようでいて、実はミステリもライトノベルも好きなんですねー。実験的ではありますがその両方を実に上手く繋ぎ止めたような怪作なのではないでしょうか?...ってのは穿った見方ですか?連続する作中作に惑わされながらも、ギリギリでミステリの体裁を保っています。トリックや解釈はバカっぽいですけどねw。でも面白い。続きが気になって仕方ないです。そしてその連続したカオスの結末がまた人を舐めたドンデン返し! 脱力する事すら忘れますw。お見事!! >> 続きを読む
2013/04/25 by za_zo_ya
去年からぽちぽち読み返してました、個人的にはこの「戯言遣いとの関係」を最後にした順番が好きです。 >> 続きを読む
悲痛な別れを経験した地球撲滅軍室長・空々空は、市民が突如として消失した四国へと現地調査の為に赴く中、何者かの陰謀により仕組まれたゲームからの脱出を計画する事で、謎めいた魔法少女と同盟を結ぶ物語。最低最悪な閉鎖空間において、英雄に成るべく生き残れ。原因不明の惨状に巻き込まれた時、人はまず究明すべく行動を起こす。右往左往しながら、手探りして解決の糸口を模索する。それでも、原因が究明したからといって、全ての問題が解決する訳でない。一朝一夕に往かぬ問題を、情報を取捨選択しながら、欠片を嵌め込むように試すのだ。 >> 続きを読む
2020/03/28 by ebishi
【西尾維新】(ニシオイシン) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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