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二代目春團治の芸と人といいながら、話し手である奥さんの、河本寿栄さんの半生。聴き手はあの小佐田定雄さんで、編者としてまとめている。清荒神の家に長谷川幸延先生が、「二代目の一代記を書きたい」と来られた時、私(寿栄)を見て、「師匠。えらい若い嫁さんもろて。」と言いながら、春團治が身の上話をちょっと申しあげたら、えらいおもしろがってくれはって、「こら、師匠書くより、奥さん書く方がおもしろいと・・・・主人は芸界の隠語を踏まえて「カカれてたまるかい!」と、まさに、二代目のこの時、未亡人になっておられた「樟葉」さんの半生記、凄いでっせ。昭和19年、当時50才の春團治に、19の年で嫁入りするが、借金の問題で吉本との確執、大都市での興行を禁止されたりしながらも、二代目を亭主として、そして噺家として後ろから、マネジャー役、興行師として盛りあげていく。旅興行には、小屋主が一座ぐるみで買うてくれる「売り」と、小屋と一座が七三とか六四という歩合でやる「歩合」、そして小屋は劇場を貸すだけという「手打ち」という型があったと。興行の買主にお金を持ち逃げされ、取りかえしに乗込んでいくのは、春團治さんではなく、寿栄さん、男勝りというか、「二度となめたまねしたらあかんぞ」の啖呵。年上の春團治さんにとっても、頼りになる肝っ玉母さんでしたな。女性問題でも、動じることなく、晩年病気がちだった春團冶を支えきった。頼もしい限り・・・・・良き芸人の陰に、良き女房ありでおますな。 >> 続きを読む
2013/06/26 by ごまめ
【河本寿栄】(カワモトヒサエ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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