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藤井邦夫

著者情報
著者名:藤井邦夫
ふじいくにお
フジイクニオ
生年~没年:1946~

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このランキングは1日1回更新されます。
      追跡者 結城半蔵事件始末
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 図書館本。シリーズ第三弾。
        清廉潔白な半蔵が格好よすぎて、読んでいた通勤電車の中で頬がゆるんでしかたがなかった。

        「追跡者」では、元武士で上意討ちをかけられている指物師とその妻を半蔵が守ろうとする。支配違いの大名を町奉行所が裁くことはできない。しかし、半蔵には切り札がある。亡き妻の親戚にあたる大目付永井主水正の名を出せば、大名や旗本は震えあがって半蔵の意のままになる。
        「生け贄」では、ある藩主のお家騒動にからんだ町人のスリが殺され、すられた家来が無実の罪を着せられて斬られる。その家来の無念を晴らそうとする高村源吾を支える半蔵の格好いいこと。直心影流の遣い手である半蔵の剣が冴え渡る。
        この巻は手元に置きたいと思う。

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        2018/06/27 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      彼岸花の女 文庫書下ろし/長編時代小説
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。
        この作家さんの人気シリーズ「秋山久蔵御用控」のスピンオフともいえるシリーズの第一弾。南町奉行所吟味方与力秋山久蔵の命を受けて、秘密裏に探索する隠密廻り同心乾蔵人の活躍が描かれる。

        冒頭から土左衛門が浮かぶ「本所業平橋」で旗本の家督争いをあぶり出し、「大蛸の義平」では死に瀕した盗賊の頭の親心に情けをかける。「斬り抜ける」では辻斬りをはたらいた大名家の馬鹿息子を追いつめ、「彼岸花の女」では二十年まえの非道な振る舞いを成敗する。

        蔵人は手練の剣客で、とにかく強い。隠密廻りは単独で探索するので、殺される前に殺さなければならない非情がつきまとう。蔵人は弱い者には情け深いが、悪人には容赦なく、ときには残酷な責めもいとわない。さすがは「剃刀」久蔵の懐刀だと思わせる。テレビ時代劇の脚本を手がけた作家さんだけに、殺陣の描写はまるで映像を見ているような気分にさせてくれる。「秋山久蔵御用控」も読みたいシリーズである。

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        2018/06/07 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      政宗の密書 文庫書下ろし/長編時代小説
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。シリーズ第五弾。

        表題作の「政宗の密書」は、二百年も前の密書が藩の存在をおびやかすという設定で面白かった。行方不明になった徒目付を捜すよう命じられた蔵人は、伊達政宗がイスパニアに送った密書と、その使者支倉常長の一族の恨みが引き起こす騒動に巻き込まれる。
        いつもながら、窮地に追い込まれてもびくともしない剣客蔵人の剣が冴え渡っている巻だった。

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        2018/07/24 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      素浪人稼業 時代小説
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。シリーズ第一弾。
        初読みの作家様。図書館でなんとなく手に取り読んでみると面白かった。最近、そういう本との出合いが多くて、わくわくしながら図書館に通っている。

        地蔵長屋に住む矢吹平八郎は剣の遣い手だが、その日暮らしの浪人。口入屋の萬屋に仕事を斡旋してもらっているが、わけありの仕事が多い。面倒なことに巻き込まれているうちに岡っ引きの伊佐吉と親しくなり、探索の手伝いをすることもある。仕事の悩みの相談にのってくれるのは萬屋の主人万吉。剣術道場「撃剣館」の兄弟子榊原右京には弟のように可愛がられている。

        女性の幸せを願う平八郎の気持ちが優しくて、今まで読んだ剣客ものとひと味違うのが魅力的。クールな榊原右京に魅かれたので、続編にも登場してくれるかなと期待している。

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        2018/05/22 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      命懸け 素浪人稼業 5
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。シリーズ第五弾。

        口入れ屋の万吉が手土産持参で平八郎の住む長屋に現れて仕事を依頼する異例の幕開けの「命懸け」では、信仰に命をかける隠れ切支丹の側室を平八郎は命懸けで守る。「家灯り」では駕籠かきに臨時に雇われ、その相方のささやかな家庭をなんとしても守ろうとする。「用心棒」では、春画を描く絵師に食い物にされた女たちの代わりに復讐する。

        貧しいけれど卑屈にもならず堂々と日々を過ごす平八郎の剣は、ますます冴える。この巻でも榊原右近は出てこなかったが、息災だろうか。

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        2018/06/13 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      死に神 素浪人稼業 7
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。シリーズ第七弾。

        相変わらず変な仕事ばかりする羽目になる平八郎だが、「死に神」では死神に取り憑かれたのではと商家の親に心配された、災難続きの優男を守ることになる。優男が命を狙われる理由を探りながらも、甘やかされた男の行動に平八郎は呆れかえる。「敵持ち」にも甘えた武士が出てきて平八郎は苦笑する。

        こうした甘い考えの男たちに比べると、貧しいが正義感の強い平八郎の優れた気質が際立つ。それにしても毎回期待しているのだが、榊原右近がしばらく出ていない。


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        2018/06/17 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      銭十文 書下ろし
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。シリーズ第八弾。

        「影武者」で平八郎は、ある旗本の御落胤を演じて命懸けでお家騒動に決着をつけるが、己の命の値の低さに少しばかり不服を覚える。「悪餓鬼」では誘拐狂言を暴き、十六歳の甘ったれ御曹司を懲らしめる。「銭十文」では隣家に越してきた母子家庭の十歳の娘に十文で雇われて、盗賊に誘拐された父親を無事に探し出してみせる。「助太刀」では、何かと謎の多い口入れ屋の万吉が仇討ちの助っ人になり、万吉のことはよく知らないままだったと、平八郎はあらためて自覚する。

        シリーズの半ばまで読んできたが、面白い話が多いので飽きることなく、続きが楽しみ。これで榊原右近が出てきてくれたら、尚いいのだが。

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        2018/06/21 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      迷い神
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。シリーズ第九弾。

        「ご隠居」嫡男を見殺しにしてしまったことを後悔し、罪滅ぼしのために敵討ちをもくろむ隠居の用心棒に雇われた平八郎は、隠居老人の淋しさにほだされてしまう。

        「酒一升」夜更けに川に身投げしようとした娘を家に連れ帰った平八郎は、ある旗本の毒殺とその家督相続争いを探ることになる。

        「迷い神」商家の隠居の妾を見張る仕事に雇われた平八郎は、女の色香に惑わされて身を滅ぼしていく男達をまのあたりにする。

        「立ち腹」人足仕事で平八郎が知り合った年配の男は元武士で、愚かな藩主を諌めたために上意討ちを掛けられていた。病の妻を看取った後、その武士は藩主を殺害し、立ち腹を切って妻の後を追う。
        この話に結城半蔵が出てきて、またしても刃傷沙汰をさっそうと収拾して楽しませてくれた。半蔵は登場の仕方からして格好いい。町方の支配が及ばない旗本にも、大目付への報告をちらつかせて脅しをかけるのが痛快。

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        2018/06/23 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      姿見橋 書き下ろし長編時代小説
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。シリーズ第一弾。

        柳橋の弥平次シリーズに出てきて気になっていた、北町奉行所の臨時廻り同心白縫半兵衛を主人公にしたシリーズ。これもまた人気があるらしく、二十冊を数える第一シーズンのあと、第二シーズンが展開中である。

        なぜ人気があるのか、第一話で半兵衛が初登場するシーンでわかったような気がする。あまりにも格好いい。肩の力の抜けた自然体が粋である。「知らぬ顔の半兵衛」とあだ名されてはいるが、弱い者を見捨てることはない。そういう優しさを持ち合わせながら、難産で妻と子どもを失って以来の虚無感に囚われているところもある。出世や保身に興味がないのは当然である。

        うれしいことに、この巻では弥平次とその手下たちや神代新吾も出てきて活躍する。さらに、第四話で半兵衛と秋山久蔵が初顔合わせするのが楽しい。半兵衛の粋な人情裁きに魅了された巻だった。

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        2018/08/11 by Kira

    • 2人が本棚登録しています
      影法師 書き下ろし時代小説
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。
        南町奉行所与力秋山久蔵シリーズに出てくる岡っ引、柳橋の弥平次を主人公にしたシリーズの第一弾。

        久蔵が厚い信頼を寄せるだけあって、弥平次も情け深く、咎人を作らないという意志を貫く。その手下である幸吉、勇次、由松、雲海坊たちのチームワークが抜群で、人望を集める弥平次は江戸で名高い岡っ引となっている。

        この巻は中編一篇と短編三篇で、「大八車」には「知らぬが半兵衛手控帖」シリーズの白縫半兵衛が出てきて飄々とした味わいを感じさせてくれた。半兵衛のシリーズも読みたくなったので、本書の続巻と共に図書館に予約をせねば。
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        2018/08/03 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      宿無し
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。シリーズ第三弾。

        第一話「宿無し」に養生所見廻り同心神代新吾が出てくる。その神代を主人公にしたシリーズもまた弥平次や秋山久蔵とつながっているのだとわかって、読みたくなった。すべてのスピン元は久蔵のシリーズだと思うが、楽しみがまた増えた。
        幸いにも我が市の図書館にはこの作家さんの本がほとんどあるようで、しばらくは楽しませてもらえる。読めば読むほど面白い、弥平次と久蔵の捕物噺である。

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        2018/08/09 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      埋み火 秋山久蔵御用控 (ベスト時代文庫)
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
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      • 図書館本。シリーズ第四弾。

        第一話から第三話の「凶剣」「遺恨」「埋み火」は人情裁きの話だが、最終話「密告」は緊迫した展開の捕物で久蔵の魅力をたっぷり楽しんだ。
        八年前に弥平次に捕われて遠島になっていた男が恩赦で江戸に帰ってくる。自分を弥平次に売ったお袖に恨みを晴らそうとする男を弥平次は警戒し、お袖を守り抜こうとする。最悪の場合は十手を返して男と刺し違える覚悟の弥平次を、そうはさせじと久蔵が守り抜く。その久蔵の格好いいこと。ほれぼれして、ため息とともに読み終えた巻だった。

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        2018/08/12 by Kira

    • 1人が本棚登録しています
      彼岸花 秋山久蔵御用控 (ベスト時代文庫)
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • 図書館本。シリーズ第六弾。

        第二話の「土壇場」が緊迫した話でとてもよかった。ある死刑囚の処刑が寸前で中止になる。アリバイを証明する者が出てきたのだが、それを偽証だと証明しないかぎり取違えとなり、久蔵はお役御免となる。弥平次たちが探索するも、期限が5日と切られて日限尋(ひぎりたずね)になる。

        何があっても自分の部下と岡っ引たちを信じる久蔵の潔いこと。その久蔵の信頼に応えるべく、弥平次たちは奔走する。
        第三話の「美人局」では、久蔵が用心棒に雇われるという面白い展開があった。心形刀流の遣い手である久蔵は、着流し姿だと浪人に見えるらしい。
        >> 続きを読む

        2018/08/15 by Kira

    • 1人が本棚登録しています

【藤井邦夫】(フジイクニオ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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