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ChristieGregory

著者情報
著者名:ChristieGregory
生年~没年:1971~

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      とどまることなく 奴隷解放につくした黒人女性ソジャーナ・トゥルース
      カテゴリー:個人伝記
      5.0
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      • 十九世紀のアメリカで、奴隷制廃止のために大きな働きをしたソジャーナ・トゥルースの生涯を描いた絵本。

        ソジャーナ・トゥルースは、もとはイザベラという名前で、1797年に黒人奴隷として生れた。
        女性だったが、とても身体が大きく、辛抱強く、働き者だった。

        小さい時から何度か別の主人へと売り飛ばされ、鞭のあとが背中に数多く残った。
        主人の命令で同じ黒人奴隷の男性と結婚した。

        何度も白人の主人からだまされながらも、働きづめに働き、ついに他の白人の手助けもあり、自由の身となった。
        しかし、子どもが、その元主人によって奴隷としてアラバマ州の農場に売り飛ばされてしまった。

        イザベラは、ニューヨーク州の法律は、他の州に奴隷を売ることを禁止していることを知り、元主人に対して訴訟を起こした。
        自由になっているとはいえ、黒人が白人を相手に訴訟を起すことは前代未聞だったが、イザベラは堂々と法廷で自らの主張を述べ、勝訴し、子どもを取り戻す。

        その後、イザベラは、自ら名前をソジャーナ・トゥルースと変えた。
        ソジャーナとは「たえず先へすすんでいく人」という意味。
        ソジャーナとなって、真実(トゥルース)を人々に伝えようという思いで自らなのった名前だった。

        ソジャーナ・トゥルースは、聞いてくれる人がいればどこにでも赴いて、奴隷制の実態がどのようなものか、自らの生い立ちと体験と思いを語り続けた。
        徐々に、ソジャーナの話は反響を呼び、奴隷制廃止運動の中心人物となっていった。

        しかし、脅迫や妨害も次々に起こるようになった。

        ある集会では、妨害者が大勢やってきて、とても話などできそうもない状態になった。
        だが、その時、ソジャーナは大きな声で朗々と歌い出し、その歌声にあたりはしんと静まりかえり、妨害者たちはおとなしくなり、もう危害は加えないと約束したという。

        脅迫に対しても、ソジャーナは「わたしは灰になっても話をする。」と答え、どこへ行くにも「自由を宣言する」と縫い取りをした白い旗を持って歩いていき、奴隷制廃止を訴え続けた。

        南北戦争が終ると、ソジャーナは解放された奴隷たちのために、すすんで意見を述べ、女性の権利獲得のためにも語り続けたそうである。
        首都ワシントンで、白人しか乗車できなかった乗り物に、乗る権利を要求し、その権利を勝ち取った最初の黒人ともなった。

        本当に、十九世紀アメリカの奇跡のような、偉大な人物だったと読んでいて思った。
        フレデリック・ダグラスやハリエッド・タブマンと並んで、ソジャーナ・トゥルースは名前は当時の奴隷制廃止運動の中心人物として挙げられるのだけれど、あまりその生涯について私は恥ずかしながらよく知らなかったので、この絵本はとても印象的な絵とともに、とてもためになった。

        読み終えた後には何か大きな勇気をもらった気がする、素晴らしい一冊だった。
        >> 続きを読む

        2013/03/21 by atsushi

      • コメント 6件
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      ぼくの図書館カード
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      5.0
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      • 作家のリチャード・ライトの若い日々を、自伝を元に描いた絵本。

        リチャード・ライトは貧しい黒人の家に生まれ育った。
        おじいさんは、南北戦争で北軍に加わった思い出話を話してくれ、お母さんは忙しい仕事の合間に新聞の漫画欄を声に出して読んでくれた。
        やがて文字を覚えたリチャード・ライトは、本を読みたいと思うが、家にはほとんど本がなかった。
        図書館で本を借りることもできなかった。
        当時、1920年代のアメリカの南部では、図書館も運動場も公園も、黒人の利用が禁止されていた。

        若者になり、いつかシカゴに行こうと思い、そのためのお金を稼ぐため、リチャード・ライトはメンフィスのメガネ屋さんで下働きの仕事を見つけた。
        大人しく、まじめに働き、コツコツお金を貯めた。

        しかし、本がどうしても読みたいと思った。

        たまたま、職場に本好きな白人のジム・フォークさんという人がいた。

        ある日、勇気を出して、図書館カードを貸して欲しいと頼むと、ジム・フォークさんは多少とまどいながらも、貸してくれた。

        それから、ジム・フォークさんから頼まれたといい、図書館でトルストイやディケンズやスティーヴン・クレインの本を借りて読んだ。
        世界が一変した。

        図書館の人から、本当にあなたが読む本ではないのでしょうね?と尋ねられ、僕は字が読めません、と答えると、白人たちは笑って本を貸し出してくれた。
        そうした屈辱に耐えながらも、すばらしい文学をせっせと読んだリチャード・ライト。

        やがて、メガネ屋の下働きをやめて、貯めたお金で北へと旅立つ時が来た。
        ジム・フォークさんは黙って手をさしだし、皆が見ている中でかたい握手をリチャード・ライトと交わした。
        当時は、白人と黒人がそのように握手することは極めてめずらしいことだった。

        リチャード・ライトは、黒人の作家として、名前だけは猿谷要の『歴史物語 アフリカ系アメリカ人』で知っていたけれど、まだその作品は読んだことがない。
        ぜひいつか読んでみたいと、この絵本を読んで思った。

        自由に図書館を使うことができ、いろんな文学の名作を読める。
        この、現代日本ではごく当たり前に感じていることが、当たり前ではなかった過去の歴史を思うと、あだおろそかにはできないとあらためて思った。
        >> 続きを読む

        2013/03/16 by atsushi

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