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長年警察に所属した著者による警察の裏側。警察の裏側という点では類似書は多いが、警察組織に対する愛とリアルな逸話が特徴。何にしてもそうだが、一方的な糾弾はどうしても嘘っぽくなる。類似書で有りがちなのは、ジャーナリストによる警察組織の暗部を書き立てるタイプのもの。もちろん、国家権力を代表する警察組織に対して、ペンで戦う姿勢は高潔で有り、そこに異論を差し挟むつもりは無いのだが、警察の日常に近い部分を、実際に、長年所属していた方に語ってもらうような作品が有っても良いと思っていた。そういう意味では待ちに待ったとも言える内容で満足度が高い。警察に限ったことではないが、ほとんどの組織では、大部分が忠実に職務をこなしているはず。交通違反で捕まった瞬間の怒りはともかく・・・、基本的には我々の平和な生活を守ってくれる彼ら。そんな、彼らが抱える不満や問題点を知っておくことは国民として、とても重要で有ると思う。確かに警察官が犯す犯罪は、他の職業よりも一段高いところで、糾弾されるべきだとは思うが、具体例を上げて説明されると、確かにそれくらいは許容範囲というものが多い。残念ながら、その一部には大罪を犯す者も存在する。しかし、これもすぐに警察組織の腐敗みたいな論調に持っていかず、局所的なものとして冷静に捉えることがフェアだと思うのだが、日常の彼らを知ることで、これが出来るようになる気がする。踊る大捜査線は結構リアルだと聞き、室井/青島の構図が好きなので、ちょっと嬉しくなってしまった。 >> 続きを読む
2011/06/13 by ice
OBによる警察組織の裏。少し引いてしまうような事例も多いが、警察を身近に感じる。OBとは言え、警察に属していた人間として語るには、結構厳しいところまで踏み込んでいると思う。正義を貫き通したくても、上からの圧力や、民事不介入原則などが邪魔をし、泣く泣く諦めなければならない場合、横の繋がりや、場合によっては国際的な現場の警察ネットワークを通じて目的を果たす場合も有るという。泣く泣く諦めなければならない場合とは、それを実行すると越権行為になる場合なので、直接自分が手を下さなくてもリスクは大きいだろう。何とか正義を貫こうとする人、そして自分の信念を貫くため、間接的では有っても組織人としてのリスクを背負おうとする人。良い悪いは別として、いくら警察とは言え、生身の人間が集まって構成しているわけで、こういう人間臭いエピソードを聞くと、警察にも血が通っていることに安心する。警察においてキャリアコースに乗ることの重要性を実感した。 >> 続きを読む
2012/06/24 by ice
【北芝健】(キタシバケン) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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