こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


中村文則

著者情報
著者名:中村文則
なかむらふみのり
ナカムラフミノリ
生年~没年:1977~

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      掏摸
      カテゴリー:小説、物語
      3.6
      いいね! KEMURINO
      • 読み終わったのに、最後が気になる……。

        2017/10/01 by あーか

    • 他11人がレビュー登録、 27人が本棚登録しています
      何もかも憂鬱な夜に
      カテゴリー:小説、物語
      4.3
      いいね! KEMURINO
      • うむむ……

        『何もかも憂鬱な夜に』
        タイトルどおり内容はまぁ暗いです。笑
        児童施設で育った刑務官の主人公、死刑判決を受けたが控訴をしない山井、施設で時間を共にした真下や恵子、施設長である「あの人」、主人公の上司にあたる「主任」、、

        登場人物はさほど多くないけれど、それぞれの(暗い)エピソードがとても印象に残るし、台詞もなんというか…人の心の闇まで抉り出す感じ。自分の心も炙り出される。

        暗い暗いってさっきから何度か言ってるけど、暗さがあるぶん差し込む光が余計に眩しく感じられてなんだか自分が救われたような気分になるのも確か。
        『何かになりたい。何かになれば、自分は生きていける。そうすれば、自分は自分として、そういう自信の中で、自分を保って生きていける。まだ、今の自分は、仮の姿だ。』
        自分を保たないと生きていけない、っていうところ。それはその通りだと思う。

        ラスト、山井からの手紙の最後の部分。
        主人公にとって希望なのか絶望なのか、、、
        思わず唸ってしまった。
        >> 続きを読む

        2018/01/12 by ねごと

      • コメント 2件
    • 他6人がレビュー登録、 26人が本棚登録しています
      悪意の手記
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね! KEMURINO
      • 『悪意の手記』(中村文則) <新潮文庫> 読了です。

        総ページ数190の短編ですが、読むのに三日かかりました。
        厚くてもすぐ読める作品もあれば、薄くても時間のかかる作品もあるものです。

        正直、この作品はうまく消化しきれていません。
        自分の中に取り込むには、かなり長い時間がかかりそうです。
        この作品を三作目で発表できるなんて、すごい!

        とにかく、どんな形にしろ、人との交流って大事なことですね。
        >> 続きを読む

        2016/07/28 by IKUNO

    • 他4人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      最後の命
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 『最後の命』(中村文則) <講談社文庫> 読了です。

        少年期に秘密基地近くで親友と共有したある事件。
        それが成長する二人を引き離し、また引きつける。

        少年期の友達という、ほのかに漂う甘酸っぱさが何ともいえない感情を引き起こします。

        これまでの作品から引き継がれる深いテーマとは別に、そんな要素も感じることができました。
        デビュー作『銃』のようなシンプルで強烈な作品もいいですが、このような複雑性を持った作品も面白く読めました。

        何度も同じようなことを書いちゃいますが、これが五作目の作品とはすごい!
        >> 続きを読む

        2016/08/22 by IKUNO

      • コメント 2件
    • 他3人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      遮光
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 誰にでもこういった「闇」はあるとは思うが、それをストレートには表現できない。なんかモヤモヤとした感覚であって、これがそうだよと表現できるものでもない。この小説を読むと全体にその「陰鬱なもの」が漂っている感じがする。
        最初から虚言癖のある男がでてくるあたりから興味をそそられるが、次第に読んでいて気分が悪くなる。死んだ彼女の指を瓶に詰めたり、死んだのにさも生きているように友人に話をしたり・・・。とても普通の人の感覚とは外れている。
        しかし、そういった闇の部分があるのも人間だと思う。誰でも人に言えない「秘密」を持っているし、愛していた彼女の一部を常に持ち歩いていたいと思うのもわからない事でもない。
        この小説は、そういった普通の感覚をもっている人にすれは、たしかに異様とでも思うように感じるかもしれないが・・・これが中村文則の世界なのかもしれない。
        >> 続きを読む

        2016/07/24 by sumi

    • 他3人がレビュー登録、 10人が本棚登録しています
      土の中の子供
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • 『土の中の子供』(中村文則) <新潮文庫> 読了です。

        コテンパンに打ちのめされました。

        ものすごい作品です。
        この小説に比べたら、世に出回っている大半の小説はヤワいです。

        本当に、中村文則の作品に出会えて良かったと思いました。
        >> 続きを読む

        2016/07/13 by IKUNO

    • 他2人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      世界の果て
      カテゴリー:小説、物語
      3.2
      いいね!
      • 『世界の果て』(中村文則) <文春文庫> 読了です。

        「月の下の子供」はいつもの中村作品で面白く読めたのですが、「ゴミ屋敷」「戦争日和」「夜のざわめき」はどうでしょう。
        何かの実験でしょうか。
        あとがきに、こういった作品も最近は書いている、とあったので、ちょっと危惧しています。
        決して成功しているとは思えないです。

        「世界の果て」は、普段の中村作品と上記実験作品をうまく混ぜ込んだような作品で、これはこれで面白く読めました。
        これくらいの実験ならいいのですが。

        とにかく、先の作品が少し心配になってしまう短編集でした。
        >> 続きを読む

        2016/09/09 by IKUNO

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      何もかも憂鬱な夜に
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 読んで楽しい話ではない、中村さんの今までの作品から感じられる、心の底の暗部が露呈したような特殊な日常が、今回では明確な形になって、人物や、境遇に見出される。人なり仕事なりに具体性があり、読みやすく実在を感じることが出来る。
        すこし今までと印象が変わってはいるが、テーマはやはり、重い感じに閉じ込められてしまうような作品になっている。

        施設育ちで、刑務官になった僕。同じ施設育で育った真下が自殺し、そのノートが送られてくる。
        家族も兄弟もなく自分の求める小さな幸福の当てもなく、真下の持つ憂鬱や混沌が彼を水に誘う。僕は水に入り流された真下の心情が理解できる。

        僕も施設で身を投げようとした過去があった、だが、施設長によって心身ともに救われて成長する。本や音楽をあたえられ人生の深さや広がりを感じるようになっていく。

        しかし、いまでも僕の心の底には暗い川が流れている。
        交代制で収監者を看、罪について語るのを聴きながら、自分をもてあます事もある。

        山中と言う一月の差で、少年法が適用されなかった男が入ってくる。二人の男女を意味もなく殺害した罪で、二週間後に処刑されることになっていた。説得してもがんとして控訴をしないと言う。
        今まで生きてきて虐待にはなれてはいたが、ついに逃げ出して熱が出て倒れ、夜空の月を見たとき、深い深い孤独を感じた。気がついたとき二人の人を意味なく殺した。彼は死にたかった。殺した後は「死ぬのが俺の役割だ、なるべく早く」と刑務官に言っている。
        僕は、「控訴をして心情を話せ」と言う。彼の死刑は変わらないが。今ある命というものについて、お前は使い方を知らない、お前は知るべきだ。控訴してみるべきだ。死刑は変わらなくても。

        僕は、何も知らない彼に、昔施設長が貸してくれた 本や音楽や映画のことを話しかった。彼は何も知らないまま死ぬ。
        死刑という制度とは別に自分に与えられた命について考えて欲しかった。

        遺族と死刑囚の間にある死刑制度について、刑務官も考える。そして囚人も考える。刑務官と言う仕事は、命の重みにじかに接する仕事である。

        控訴した山中から手紙が来る、本を読み音楽を聴き、罪について考えをめぐらし始めていることを知る。そして自分と殺した人たちの本当に人生について考えるのが遅かったが、やはり罪は死で購いたいという気持ちは変わらないと書いてあった。

        私の大雑把な書き方では表しきれない、僕と真下の関係、何も持たない身軽さとそれゆえに孤独に死を求めた真下と、命の世界の重みと広がりを施設長から受け取った僕。
        何も持たないどん底で虐げられて生きてきた山中の孤独。時に闇の世界に迷い込みそうになる僕の夜。本書は特殊な世界でありながら、人の持つ自分だけの命を生き続ける寂しさや、支えられている周りの人々との繋がりが、ありふれた生活の中に潜んでいることを考えさせられる、名著だと思った。
        >> 続きを読む

        2015/02/09 by 空耳よ

      • コメント 4件
    • 他1人がレビュー登録、 5人が本棚登録しています
      銃
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • 中村さんの小説は3冊目だけど、この作品が一番読みやすかった。平易な文章で、あまり凝ってないからかもしれない。まあ、デビュー作だからかもしれないけど・・・。

        内容的には、「昨日、私は拳銃を拾った~」という出だしで始まり、そこから大部分が拳銃と自分の観点から話が進んでいく。拳銃と自分が一体になったような表現が多く、そこまでするかと突っ込みたくなる。

        まあ、もし自分に当てはめたらどうなるかと考えてはみたが、どうも主人公みたいにはなれない気がする。それは、怖いもの見たさで本物の拳銃を拾ったりしたら心が動くだろうが、その前に私は決して拾ったりしないだろうと思う。

        それにしても、やはり最後はちょっと哀れな気もする。ちょつと読後感は良くないが、ああいう終わり方しかできなかったのかなあと思う。ネタバレなので言えないが、もう少しハッピーエンドで終わって欲しかった。
        >> 続きを読む

        2016/09/27 by sumi

    • 他1人がレビュー登録、 8人が本棚登録しています
      最後の命
      カテゴリー:小説、物語
      いいね!
      • 初めての中村文則さん。

        これは、レビューが難しいよ…
        主人公と幼馴染の男の二人の物語なんですが、
        幼い時のある出来事を胸に生きています。。。
        なんだかんだあるけど主人公は強いね。
        幼馴染はあーなるのに最後は希望あるみたいな感じだし。

        レビューで見かけなかったら手に取らなかったと思います。
        レビューしてくれてありがとうございます!


        >> 続きを読む

        2016/06/23 by 降りる人

      • コメント 8件
    • 2人が本棚登録しています
      悪と仮面のルール
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 父から「悪の欠片」として育てられることになった僕は、「邪」の家系を絶つため父の殺害を決意する。
        それは、すべて屋敷に引き取られた養女・香織のためだった。
        十数年後、顔を変え、他人の身分を手に入れた僕は、居場所がわからなくなっていた香織の調査を探偵に依頼する。
        街ではテログループ「JL」が爆発騒ぎを起こし、政治家を狙った連続殺人事件に発展。
        僕の周りには刑事がうろつき始める。
        しかも、香織には過去の繰り返しのように、巨大な悪の影がつきまとっていた。
        それは、絶ったはずの家系の男だった。
        刑事、探偵、テログループ、邪の家系…世界の悪を超えようとする青年の疾走を描く。

        らしくない中村作品でした。

        「邪」を継がなければいけないという宿命の主人公という設定がまず唐突すぎます。
        父親からその宿命を告げられると同時に、ヒロイン香織も紹介されるのですが、「邪」の体現とは、香織を損なうことだというオチは、この段階でわかってしまうので興ざめしました。
        また、父親を殺害するまでの主人公の心象描写は、いかにも無理矢理小説を書いた感が否めません。

        香織を守る為、自分というものを完全に喪失させて、直接的に香織に接触を試みようとする後半部分は、一気に読ませてくれました。
        このあたり、さすが中村さんです。

        本作を読んでいる間中、中村さんが、純文学の体を崩さずに書くことに腐心されたように見受けられました。
        エンタメ性、もしくは雰囲気はミステリ調になってしまった作品を、どう整形するか苦しんだ痕跡があり、読み手側としても、その辺の不自然さを孕んだまま読み進めなければいけないので、ちょっと苦しい思いをしました。

        「設定」の重要さを改めて感じました。
        最初に設定ありきで小説が始まると、著者の意に反した構造を作り始め、修正作業が困難になるという典型的な例だと思います。

        ラストシーンもらしくないです。
        ごく稀なことだと思います。中村作品で読者に希望を感じさせるラストは。
        もっと絶望や虚無に満ちた主人公の、虚ろな世界を書き続けてほしいものです。

        初期の頃には戻れないかな~。
        >> 続きを読む

        2014/10/09 by 課長代理

      • コメント 2件
    • 3人が本棚登録しています
      悪と仮面のルール
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 『悪と仮面のルール』(中村文則) <講談社文庫> 読了です。

        最初はなかなか物語に入っていけなくてどうなることかと思いましたが、「第三部」に入ってから面白くなりました。

        中村文則は一貫したテーマを持っていて、この作品もその中で何とか答えを出そうとしているように読めます。
        それが成功しているかどうかはまた別の問題として。

        しかし、それにしても何かと饒舌すぎるように思われます。
        もうちょっと落ち着いてはどうかな。
        作品自体も、第三部から入って全く問題ないように思います。
        というか、第一部、第二部は書きすぎです。
        第三部以降もちょくちょくそんな感じがします。
        >> 続きを読む

        2016/10/17 by IKUNO

      • コメント 3件
    • 3人が本棚登録しています
      銃
      カテゴリー:小説、物語
      1.0
      いいね!
      • 雨が降りしきる河原で大学生の西川が見つけた動かなくなっていた男、その傍らに落ちていた黒い物体、一丁の拳銃。
        圧倒的な美しさと存在感を持つ「銃」に魅せられた彼の心の様を描く。

        こむつかしい感想はいくらでも述べられそうなのだが。
        西川にとって、というか著者、そして世界を共有する僕らにとって「銃」とは何なのか。
        独特の浮遊感のなかで、あらぬ方向へ踏み出す西川の孤独、迷い。
        絶望はいつも隣りあわせということか。
        >> 続きを読む

        2014/07/21 by 課長代理

    • 3人が本棚登録しています
      迷宮
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • この迷宮事件に、強く惹かれるのはなぜか。
        「僕」がある理由で知りあった女性は、一家殺人事件の遺児だった。密室状態の家で両親と兄が殺され、小学生だった彼女だけが生き残った。
        「僕」は事件 のことを調べてゆく。
        「折鶴事件」と呼ばれる事件の現場の写真を見る。そして …。
        巧みな謎解きを組み込み、圧倒的な筆力で描かれた最現代の文学。


        物語は前記の殺人事件と、その遺児である女性を軸に展開する。
        主人公は事件に捕われ、順調であったはずの日常生活が破綻してゆく。
        その過程が本作の醍醐味であると感じた。
        過去の忌まわしい事件と、偶然(仕組まれたものであったが)から、生き方を振り回されてゆく主人公と周囲の人々。
        関わりあう謎めいた登場人物たち。
        これこそが中村文学の真骨頂。
        140頁以降の、“独白”部分は、正直、蛇足。
        不可解な殺人事件の真相を知りたいわけではなく、壊れてゆく人間たちとその過程、または繰り返される内面の葛藤が魅力。
        だから、いつものような独特の浮遊感を持った世界に心奪われて読み進めたが、最終局面でちょっとがっかりした。

        なにも、推理小説のように真相をあからさまにすることはないのに。

        「人間にとって、悪は可能だろうか?」
        いかにも、わざとらしい問いかけ。
        その答えはもう用意されている。

        「…人間には色んなパターンがあるだろう?例えば私みたいなケース。。二十代で夢を持ち、三十代でそれをある程度叶えスタートラインに立ち、でも次第にその業界に失望してゆく。…そして四十代で馬鹿になる。もしくは馬鹿になる振りをする。精神を安定させるためにね。」
        猫を二匹飼っていた弁護士の言葉が突き刺さる。
        まるで、僕のことじゃあないか!
        >> 続きを読む

        2014/08/18 by 課長代理

      • コメント 4件
    • 4人が本棚登録しています
      王国
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 組織によって選ばれた、利用価値のある社会的要人の弱みを人工的に作ること、それが鹿島ユリカの「仕事」だった。
        ある日、彼女は駅の人ごみの中で見知らぬ男から突然、忠告を受ける。
        「あの男に関わらない方がいい…何というか、化物なんだ」男の名は、木崎…某施設の施設長を名乗る男。
        不意に鳴り響く部屋の電話、受話器の中から静かに語りかける男の声。「世界はこれから面白くなる。あなたを派遣した組織の人間に、そう伝えておくがいい…そのホテルから、無事に出られればの話だが」圧倒的に美しく輝く強力な「黒」がユリカを照らした時、彼女の逃亡劇は始まった。

        中村文則さんの著作はほとんど読んでいるのですが、本作だけはなぜか縁遠く、今になるまで読んでいませんでした。
        著者曰く「『掏摸』の兄妹編のような小説」にしたかったとのことです。
        僕的には、本作から『掏摸』を読んだときに受けた衝撃的な面白さは感じられませんでした。

        物語は冒頭にアマゾンから内容紹介をひきましたが、それ以上付け加えることはありません。
        また違った角度から紹介すればこのレビューに価値が出るものと思うのですが、冒頭のあらすじだけでも少し盛りすぎの感です。

        孤児として育ったユリカが何とも実態感の乏しい組織に振り回され、意味があるのかないのかわからない任務を遂行し、あまつさえ命まで狙われるというもの。
        その過程で描かれる退廃的なエロスと、運命や人生の意味を問う禅問答のような会話、夜の物語全体を照らしだす善と悪を象徴する月の満ち欠け。

        『掏摸』のような手ごたえのある物語感に欠け、どこまでいっても実態感の無い空虚な言葉の連なりだけで繋がれた鎖のような物語です。
        著者の言いたいことはしっかり書かれているとは思うのですが、読者には伝わり辛い、僕の感性の問題なのかもしれませんが『掏摸』や『銃』、『何もかも憂鬱な夜に』、『悪意の手記』、『最後の命』といった著者の傑作を知る者としては、いささかあきたりない読書となりました。

        近年の著書『悪と仮面のルール』、『去年の冬、きみと別れ』などが出来のいい作品と言えないのは、自分の作品の雰囲気を盛り込めばなんとか読者はついてきてくれると著者自身が思っていて、陰謀や家系、組織といった、ほんとどうしちゃったの?っていうくらい、初期の頃には考えられなかったむちゃくちゃな設定で小説世界を構築しはじめ、更に、そのことをどうやら著者自身が自覚していらっしゃらないということが益々その傾向に拍車をかけているというあたりが要因としてあげられるのかな、と思っています。

        ただ、本作を書き上げた頃の中村さんの筆力はまだ全盛期のバランス感覚を幾分か残していたように思われ、ボーダーライン上の危うい歩みをギリギリのところで踏みとどまって、“中村さんらしい雰囲気をまとった小説”ではなく一本の中村作品として仕上げられたようにも思われました。
        その危うい均衡に終始、ドキドキしながら、祈りながら読み終えましたが、評価は大甘の☆3つで。
        最新刊の『教団X』ですが、すでに手にする前から臆病になっています。
        また“組織”が前提の小説のようですから。
        なんで、こんな風になっちゃったんだろうな。不条理ですね。
        >> 続きを読む

        2015/03/23 by 課長代理

      • コメント 2件
    • 6人が本棚登録しています

【中村文則】(ナカムラフミノリ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本