こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


東山彰良

著者情報
著者名:東山彰良
ひがしやまあきら
ヒガシヤマアキラ
生年~没年:1968~

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      逃亡作法
      カテゴリー:小説、物語
      2.4
      いいね!
      • こんな世界もあるのかと驚きました。
        様々な犯罪を犯し、投獄されている犯罪者たちの逃亡劇です。
        こういったタイプの本はあまり読まないので、こんな世界もあるのかーと関心しました。
        ただ何故かどのキャラクターも好きになれないまま終わってしまい、
        自分の中では不完全燃焼でした。
        >> 続きを読む

        2012/08/23 by sky

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      ファミリー・レストラン
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • あなたが死ぬか、子どもが死ぬか、二つに一つ。
        究極の選択を迫られた「家族」の運命は
        金持ち整形外科医に誘われて、郊外の瀟洒なスペインレストランを訪れた女と客たちの前で、突然、店の主人は自分の首をナイフで切る。
        「あなたもサバイバーですか」という謎の言葉を遺して。
        やがて客たち全員を巻き込んだ「死」のゲームがはじまる。

        『月刊ジェイノベル』2010年7月号~2011年5月号に連載されたものをまとめて、2011年8月に実業之日本社から刊行されたもの。
        非常に難解、かつ東山さんらしい作品で、読み手を選びます。
        初めての東山作品が本作ということであれば、お気の毒としかいいようがありませんが、何作かを経ていれば何とかついていけるかな…といった塩梅です。
        間違いなく万人受けする作品ではありません。
        ちなみにタイトルの『ファミリー・レストラン』、そこいらのファミレスをイメージしてはダメです。
        僕はデニーズとか、ロイホを念頭に置きながら読み始めたので、失敗してしまいました。
        直訳して、まさに“家族が集うレストラン”が舞台です。

        子持ちのナンバーワンキャバ嬢・深月(みづき)は、モグリで金持ち整形外科医・天本の誘いを受け、カウンタックで郊外のスペイン料理店へ同伴営業に。
        店内の先客には老夫婦と思しき二人組と、カウンターに陣取るひとりの中年女性がいました。
        深月と天本がワインで舌を湿らせた頃、突然やってきた場違いな雰囲気の中年男・渡瀬。
        無精ひげにだらしなダークスーツを着崩した彼が、「この中の誰が俺をここへ呼び出した!」とテーブルを叩いた瞬間から、惨劇は始まります。
        店の飼い犬の巨大なシェパードが渡瀬の腕に食らいつき、店のマスターは「あなたもサバイバーですか?」と、謎の問いかけを残した後、自らの首にナイフを突き立て、左から右へ大きく傷口を広げるのでした。
        サバイバーとは生き残りのこと。
        大人から虐待を受け、幸いにして死に至らず、生還した者のこと。
        やがて彼らは、携帯電波の使えない郊外のレストランの地下のワイン貯蔵庫で、全裸で凍結した少女の死体を発見するのでした。

        全編を通して、不可解、意味不明、難解な文章が続きます。
        ま、これぞ東山ワールドと言ってしまえばそれまでなのですが、本作は特にその傾向が著しく、全く読者におもねってくれていません。
        苦笑を交えつつ読み終えました。

        結局、本作のテーマは“家族”と“幼児虐待”、もしくはそこから派生した“恨み”と“トラウマ”。
        登場人物たちのすべてに、何かしら“虐待”に通じる過去を持っていて、一堂に会した晩餐の機会を狙って、虐待を受けた者達の復讐が始まるといったもの。

        ●妻の名を呼びながら、娘に性的虐待を続けていた渡瀬が、生と死について語るには、

        「怒り、悲しみ、悔しさ、理不尽さ、恥ずかしさ、怖さ、苦しさ、威圧感、喪失感、生き残ったことで生じる安心感、生き残ったことで生じるうしろめたさ。虐待を受けているときはいっさいの感情をシャットアウトする。何年ものあいだ、なにも感じない。感じられない。それは不思議な感覚なんだ。ときどき自分で手首を切って、ちゃんと痛みを感じられることをたしかめたくなる。だけど、あまり感じ過ぎてはいけない。ちょっとでも油断したら感情に飲まれちまう。そうなったらとても耐えられない。だから、悪夢が終わった後あとでサバイバーがいちばんにやらなきゃならないことは感情をとりもどすことなんだ。生き残ってしまったのに死んだままではいられないから」
        深月は黙って話を聞いた。
        「日本って国はアメリカみたいに男の感情を制限しない」渡瀬は言いつのった。「もし俺が怒りしか許されてない社会に生まれていたら、学校に拳銃を持ち込んで乱射していたと思うよ。それでみんなが納得する。日本はそうじゃない。日本では男だって、まるで…まるで、ショッピングでもするように自分の感情にお気に入りの名前をつけてやることができる。怒りはたくさんある選択肢のひとつにすぎない。専門家たちは名前さえつけてやれば感情を飼い慣らすことができると思っている。それはある程度までは正しい。名前は大切なんだ。だけど、この人生にそこまでしてやる義理があるのかという疑問はずっと残る」
        「死んだ方がましってこと?」
        「名前は死を見えにくくしてくれる。いまあんたを襲っているその混沌とした感覚には、どんな名前をあたえてやろうと、ちょっとずつ死が紛れ込んでいるはずだ」
        「そうかもしれない」
        「ようこそ俺の地獄へ」
        「え?」
        「その感覚が魂の自由ってやつだ」渡瀬が言った。「いま、あんたのなかで生と死が対等になったんだよ」

        ●そんな言葉を受けながら、深月が考える人生は、

        選択の余地がなければ罪は軽くなる。深月はレストランホールで椅子を運んでいる渡瀬を眺めやった。愛を伝えるために娘を踏みにじった男。だけど、もしそれが彼らの状況を変え得る唯一の打開策だったとしたら?冬美という娘に選択肢をしめすために、敢えて他の選択肢を奪おうとした結果なのだとしたら?
        「でも、そのときはそれ以外の道なんて見えない」深月はほとんど冬美に語りかけていた。あなたになにがあったの?「あとは死ぬことしかできない」
        「だからこそ選択肢がないと思えたあの瞬間、たぶん、わたしはそれ以上ないくらいにわたし自身だったのよ」
        涙が雲のように、この地球上のすべての女性にかかるブルーグレイの雲のように湧き上がり、深月に降りそそぐ。悪徳の風に吹かれる涙雨。ああ、男って、きっとあたしたちがやっと掴んだ傘なんだわ。
        「人生って」老女が言った。「その瞬間の自分とどう折り合いをつけてゆくかなのね」

        ●結局、深月がとらえた希望とは、

        むかしからそうだった。
        希望が捏造されるのは、いつも決まって絶望が底をついたときだった。背中にはちゃんと痕跡があるのに、頭の中をどんなにひっかきまわしてみても、絶望がしまいこんであるはずの抽斗は空っぽのまま。そこに入れられるものなら、たとえそれが虐待の記憶でもかまわなかった。それすら、希望になった。空っぽのままでいるくらいなら、他人の記憶だろうがなんだろうが、抽斗の中へぶちこんでいった。あたしは背中を焼かれたことをちゃんと憶えている。あたしはママにいじめられても平気な冷たい子じゃない。そうやってバクテリアのように分裂増殖した希望がいつしか新しい記憶となって定着していった。あたしはあの五分間に解放感なんか味わわなかった。あたしは子供たちの死など願わなかった。


        ふむ…
        ちょっと著者の人格破綻の兆しがみられる作品ですね。
        >> 続きを読む

        2015/02/22 by 課長代理

    • 1人が本棚登録しています
      逃亡作法 TURD ON THE RUN
      カテゴリー:小説、物語
      いいね!
      • 最初は面白かったのよ・・・途中からはなんかねー
        脱獄防止のシステムはよかったんだけど、脱獄後の話がなんかね・・・ >> 続きを読む

        2015/09/25 by 降りる人

      • コメント 3件
    • 1人が本棚登録しています

【東山彰良】(ヒガシヤマアキラ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

会員登録(無料)

読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本