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東野さやか

著者情報
著者名:東野さやか
ひがしのさやか
ヒガシノサヤカ
生年~没年:1959~

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このランキングは1日1回更新されます。
      ボストン、沈黙の街
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • このウィリアム・ランディという作家のデビュー作「ボストン、沈黙の街」は、デビュー作とは思えないほどの語り口のうまさで読ませる小説だ。

        大学院で学問の道を志すベンの日々は、母親のアルツハイマー病の悪化によって、帰郷を余儀なくされ、彼の人生において大きく方向転換を迫られることとなった。

        その母も他界し、現在は生まれ故郷のメイン州の田舎町で、父親の後釜として警察署長の座におさまっている。しかし、この牧歌的な小さな町で、大きな事件が持ち上がったのだ。

        湖畔のロッジで、地方検事補の死体が見つかったのだ。ボストンで起こった事件との関連性に目をとめたベンは、警察OBのジョンとともにボストンへの出張の旅に出るが、ベン自身を巻き込むとんでもない事態が待ち受けていた。

        事件の捜査は、新米同然のベンが、引退している先輩の警官と知り合い、捜査の手ほどきを受けたり、容疑者と目されるギャングのボスとの間に奇妙な友情のようなものが生まれたりと、実に手馴れたタッチで物語は紡がれていく。

        著者は作家になる前はマサチューセッツで検事補をしていたというだけあって、ジョン・グリシャムらの法曹界出身の作家同様に、実に達者なストーリーテラーだと思いますね。

        確かに、卓抜したストーリーテリングとケレン味は、著者の大きな武器となっているが、そのあざとさに目を奪われると、主人公のベンをめぐる成長や、登場人物たちの魅力といった、この本の豊饒な部分を味わい損ねてしまうのではないかと思いますね。

        この小説は、とにかく小説として面白いし、最初は田舎の警察小説という感じで読み進めていくと、途中から主人公が成長する教養小説風の展開になるし、父子小説でもあるという多面性を持った作品なんですね。

        これだけ緊密な構成の作品なのに、最後にびっくりするような落ちがあるところも凄くて、ミステリ好きにはこたえられませんね。


        >> 続きを読む

        2018/04/01 by dreamer

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      キングの死
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
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      • ぬおー!ジョンハートの作品をここの所読み続けて3作目。今回が最も読むのが辛かった。面白く無かったのか?とんでもない。とても面白かったし、今の所ジョンハートに駄作無し状態です。

        あらすじ

        主人公ワークは専制君主の成り上がり弁護士の息子。ある日、妹が同性愛者である事を知った父が、妹と階段で言い争いをするが、仲裁をしようとした母に、父の手が当たり母が転落死。
        クズ野郎の父は「これは事故だ私は悪くない。分かったか!」
        その夜、父は失踪し一年半後他殺体となって発見された。さて真相はいかに!

        何が辛かったのかというと、兎にも角にも主人公ワークがとんでもなく不器用で、父殺しの犯人に仕立て上げられそうな状態にも拘らず、自暴自棄な行動で諸々台無しにしたり、味方に付けなければヤバそうな相手にも悪態をついたりとハラハラし通しで、イライラし通し。
        時々本から目を離して天井を仰いだり、柔軟体操をしてみたりして読み進めないとならなりませんでした。
        僕は冤罪で悔しい思いをするような話が苦手で、フランダースの犬でネロが財布を盗んだと疑いが掛けられただけで、悔しくて悔しくて夜眠れなくなるくらいの小学生だったのであります。

        ワークったら警察から呼び出し食らっているのに2回もすっぽかしてしまったり、証拠隠滅を疑われるはずなのに思いつきでBMWをぼろトラックと交換したり。とにかく考えなしの行動をして私をハラハラさせるのです。本当に勘弁してください。
        しかも基本父の操り人形として生きてきたので、最初の方はとにかくヘタレで何かと責任転嫁するので、何度となく紙面に説教を浴びせました。夜中だったからいいものの、電車の中だったら私不審者ですよ。

        中盤以降急激に話が進行していくので、それ以降は善良な人たちの助けも有りぐっと話に魅力が増していきます。そうなって行くと前半の我慢の時間帯言うのは、バネで言う所のぐいぐいと縮めて反発力を増すための助走だったような気がしてくるので、やはり必要だったんだなと実感します。

        僕の予想はすっかり外れて意外な人が犯人でした。まだまだ読みが甘いです。

        さてアイアンハウスの仕入れをしなければ!
        >> 続きを読む

        2015/04/26 by ありんこ

      • コメント 18件
    • 他1人がレビュー登録、 2人が本棚登録しています
      川は静かに流れ
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • ミステリーやサスペンスで
        疑われた人が
        真相を暴くパターンが好きじゃない私は
        今作、それではないが、
        その系列ともいえる状況に辟易してしまった

        みんないつまでも主人公を
        殺人したのに無罪になった人、
        という目で見続けてる

        だから、
        近しい女の子が暴行されたり
        ある人物の遺体を発見したら
        主人公がまた疑われた

        主人公の恋人は警察だが
        主人公を欺くというか
        隠した状態で主人公に話を聞いたり
        主人公に捜査の邪魔をさせないために
        電話をしたりなどして
        背筋に冷たいものを感じた気がした

        ハリウッド映画などで軍隊が
        「クリア!」
        と言う場面を見かける事があるが、
        今作、警察も言ってる場面があり、
        日本語に訳してくれよ、
        日本じゃあ一般的じゃないやろ、
        刑事ドラマでクリア言うてるの見た事ない
        と思った

        どうしても好きになれない女性が出てきたが、
        この人が
        自分の子供の棺にすがる場面で
        初めて
        この人を理解できた気がした

        トラウマの物語であり、
        卑怯者の物語であり、
        でも、
        筆致が文学的で
        舞台も田舎の集落なので
        淡々と読み進められたと思うし、
        より一層、
        登場人物達の哀しみとか救いとか
        大きく感じられたと思う
        >> 続きを読む

        2017/03/28 by 紫指導官

    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      ラスト・チャイルド
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 空耳よさんお勧めの品。
        あまりに魅力的なレビューに即購入に走りました。
        きっと前から棚で僕を待っていたのでしょう、上下行儀良く揃って居ました。
        昨日まで僕にとって風景だった背表紙が、突然お宝に変化するのですから、本との出会いというのは知る知らないで大きく枝分かれしますね。

        幸せな家族から、誘拐によって双子の妹が失われた。妹を迎えに行けず誘拐を結果的に許してしまった父は、母から責められ失踪。その後母親は地元の権力者に籠絡され酒、薬物に耽溺する。完全に崩壊した家庭を元通りにする為息子のジョニー少年だけはあきらめなかった・・・。

        詳しくは下巻を読んでからの感想文とさせて頂きますが、情景描写の細やかなで状況がとても想像しやすいです。

        それでは下巻でお会いしましょう。
        >> 続きを読む

        2015/04/17 by ありんこ

      • コメント 13件
    • 他1人がレビュー登録、 3人が本棚登録しています
      アイアン・ハウス
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 帯より
        孤児院で育ち、生き別れた兄弟。兄は殺し屋に、弟は作家になった。二人の人生がふたたび交わるとき、壮絶な過去が甦る。
        「川は静かに流れ」「ラストチャイルド」を越えるジョン・ハート待望の長編小説。

        ポケミス555ページの力作。本が重かった。内容もまた一段と重く面白かった。
        貧困の中の、それも極貧の生活ではどんな人間もまともに生きてはいけないだろう。アイアン・マウンテンの奥、崩れかけた孤児院から始まるこの物語は、弱い弟の生活と、兄の強さゆえに味わう悲哀の深さがより深く、心に残る。

        * * *

        アイアンハウスは戦後の負傷兵の収容所だった。そこを買い取り孤児院にしたときは、すでに時の流れで崩れかけた骸のような建物になっていた。
        荒廃は建物だけでなく、収容された子どもたちの心までも荒れ果て、中では暴力と盗みが横行していた。

        孤児院にいた、捨てられた兄弟、弟のジュリアンは弱く、常に彼らの獲物になり虐待を受けていた。これを兄のマイケルがかばってきた。しかし追い詰められたジュリアンは、ヘネシーというボスを刺してしまう。

        兄はその罪を代わり、孤児院から逃げ出す。

        そのとき皮肉にも兄弟を引き取りに、上院議員夫人が来たところだった。
        富豪の妻になった彼女は、一人残ったジュリアンを引き取り、目を向けた窓の外を、汚れた子どもが走って逃げるのを見た。

        23年後、ジュリアンは流行作家になっていた。

        一方マイケルは、孤児を集めてさまざまな生きるすべを探しながら、したたかに成長していった。

        ギャングのボスがマイケルを見つけて手下にした。いつかボスとは親子のような情愛が生まれていたが、ボスは末期がんの苦痛の中でマイケルに殺してくれと頼む。ボスの莫大な遺産は、できの悪い息子にではなく、マイケルに託され、それが闘争の元になった。

        ボスの息子たちはマイケルに手段を選ばず、ボスの銀行口座や暗証番号を聞き出そうとする。

        マイケルには妊娠中の妻がいたボスが死ぬ前に組織から抜ける許しを得ていたが、それで妻も危なくなる。
        妻はおびえ、子どものために姿を隠したいという、マイケルは家族との別れが来たとこと知る。
        妻は空港から故郷に帰り、マイケルは孤独と苦痛にさいなまれる。

        ギャングとの闘争は目を覆うばかりに生々しくおぞましい。だがそこをくぐりぬけ、追っ手を逃れて、ジュリアンの屋敷に逃げ込んで再会する。23年経って二人はよく似た顔立ちになっていた。

        だが、その屋敷内の湖で、孤児院当時ジュアリアンを虐待したメンバーが次々に殺されて沈められていた。
        ジュリアンは、夫人に守られ成長したが、子ども時代の悪夢からは開放されていなかった。

        マイケルはほかの幼い子どもの中から、兄弟だけを引き取ろうとした上院議員夫人の過去を突き止める。

        * * *

        極貧がいかに過酷に神経を蝕むか、いじめられた恐怖がどのように尾を引いているか、哀切極まりない過去が、現在でもまだ癒えず、兄弟はそれから逃れるために命をかける。

        ジュリアンは弱く、マイケルは強い、それぞれが背負った運命と戦う様子が重く、したたかに語られている。

        予想以上の力作だった。精神の異常をきたしたジュリアンのことも、やはり状況によっては必要だったかも知れない。弱さを書きつくしているので、予想される展開ではあるが。ひとつの要素でもある。

        ギャングとの闘争シーンや、残酷な描写は前作と少し違った荒々しさがあるが、彼の新しい面を見せている。

        夫人と運転手の繋がり、かっての孤児院の監督者と頭の怪我で子どものままの孤児の暮らし、読みどころは多い。

        複雑な過去も全てにかたちをつけ、少し新しい傾向を見せながら、解決に導いたジョン・ハートに拍手を送る。
        >> 続きを読む

        2015/04/18 by 空耳よ

      • コメント 8件
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      ジェイコブを守るため
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • マサチューセッツ州の地区検事補アンディ・バーバーの日常は
        ある日少年が公園で何者かに殺された事件によって一変する。
        被害者の同級生だった、彼の十四歳の息子ジェイコブが、犯人と疑われて逮捕されたのだ。
        息子は無罪だ。アンディはジェイコブを救うために闘うものの一家は徐々に孤立し、疲弊していく。

        倫理と愛情のはざまを鋭く突く、巧みな語りと臨場感あふれる描写で全米の絶賛を浴びた傑作サスペンス登場。

        いやー。凄かった。
        同じく、十四歳の子供(娘)を持つ父親としては
        すごくリアルに感じました。

        思春期を迎え、自分の子供に対するある種のバイアス(無意識のうちに持っていた期待)が
        打ち砕かれ
        我が子のことを“分かっていた”なんていうのは
        単なる自分の勘違い・傲慢だったのかという気持ちと
        信じたいという当然の気持ち。
        その葛藤。

        そして息子の学校生活。
        今までのコミュニティからも疎外されることとなり。
        親子の関係だけでなく・夫婦関係にも露わになってくる問題。

        そして、主人公・アンディの過去にもある秘密が・・・

        なんとか、息子の無実を信じ、奮闘する父親なんですが
        その徐々に逸脱していく変遷の書き方がもの凄く上手いです。
        (本人が自分の行動を客観視しているようで
        できていない辺りとか)

        父性愛というべきなのかなんなのか。

        これ以上書くと、これから読む方の興をそぐと思うので
        ここまでにしますが。

        色んな意味で読み応えのある作品でした。
        >> 続きを読む

        2013/10/05 by きみやす

      • コメント 12件
    • 2人が本棚登録しています
      ボストン・シャドウ
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 1963年のボストン
         
        ボストン出身のケネディが暗殺され、
        町には連続絞殺魔(ストラングラー)が横行していた
         
        デイリー家の
        警官の長男ジョー、
        検察官の次男マイケル、
        そして
        空き巣の三男リッキーを主軸に
        ケネディ暗殺を軽く
        こちらも実際にあったストラングラー事件をどっぷり
        デイリー家にのしかけて
        3兄弟の警官だった父の死の真相に読者を導く今作
         
        兄弟の母マーガレットが
        どうしても好きになれなかった
         
        息子が
        必死に言い続けてるのをとりあわず
        恋愛に生きるというのが
        納得できない
         
        しかも
        恋愛に生きてると
        言語化しない
        マーガレットのいやらしさ
         
        その分
        いがみ合ったりしながらも
        3人で行動する兄弟たちは面白い
         
        デビュー作の
        「ボストン、沈黙の街」も
        父と子、父と母、母と子の
        深い物語ではあったが
        今作も
        ボストンを舞台に
        家族の静かな悲劇と絆が
        しっかり胸にしみる物語になっていた
        >> 続きを読む

        2018/05/23 by 紫指導官

    • 1人が本棚登録しています
      ラスト・チャイルド
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • 妹アリッサの誘拐事件から、父親の失踪、母親の薬物依存、地元名士の母親への執着等で、ジョニー少年は最低辺の生活を強いられる。
        そんな中でもジョニーはあきらめる事無く一人で妹を探し続ける。妹さえ見つかれば家庭が元通りになると信じながら・・・。

        話はジョニーの視点と、ジョニーの理解者で、母親キャサリンへ淡い恋心を抱いているハント刑事の2つの視点から話が進んでいく。
        ジョニーはひたすら自分一人で事件を解決すべく動くが、協力を仰ぐのは唯一親友のジャックだけ。大人に反抗するというよりも、自分だけを頼みにして孤独な戦いをしていきます。
        ただ、ハントの存在が無ければ決してジョニーも先へは進めない、このタフで心優しい正義漢は、自分の立場も顧みずにひたすらジョニー、キャサリンの為に息の詰まるような人間関係を掻き分けて突進していく。何も信じられないこの話の中で唯一の光といってもいい存在で、病み切ったアメリカの中でこうありたいと思う理想の男像のような気がする。けれどアメリカ人に知り合いいないので、心の中のアメリカーナに聞いてみました。
        内容的には是非読んで確認して貰いたいけれども、この小説はとにかく面白いです。間延びする瞬間が全くなく、ひたすら目が離せない状態で最後まで進みます。途中妹失踪の真相の部分など集中しすぎて変な声が出てしまい家族から不審がられました。
        優秀なバイプレイヤーの黒人の大男も神託を授ける堂々たる役割を果たし、話に神秘性を与えるための重要存在として登場します。
        盛り沢山の話でありながら印象的にはとてもわかりやすく感情移入して読めます。訳がいいのかもしれませんが、登場人物の行動がとても人間的です。

        最後のジョニーとジャックの友情に一番胸をえぐられました。なんでえぐられたかって?それは読んで確認すること!お兄さんとの約束だ!
        >> 続きを読む

        2015/04/18 by ありんこ

      • コメント 10件
    • 2人が本棚登録しています
      アイアン・ハウス
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • アイアンマウンテンの奥深く、朽ちかけた少年保護施設に兄弟はいた。
        殺伐とした子供社会の中では弱い者は食い荒らされるだけ、兄は牙を磨き、弟は空想の世界へ逃避した。
        時は経ち兄はギャングの凄腕の殺し屋として組織に君臨、弟は養子に貰われた後、一部で熱狂的な支持を受ける絵本作家となった。

        兄は恋人の妊娠を機に組織からの脱退を申し入れるが受け入れられず、ある時恋人の働くレストランが爆破、銃撃を受け多数の死傷者を出す。
        逃亡する最中、組織のボスから弟を殺すと脅迫を受ける。
        弟とは20数年会っていない。でも俺にはいつまでも大事な弟なんだ・・・。

        ジョンハートさんの4作目。ようやっと入手しました。
        まだ上巻なので何とも言えませんが現段階ではラストチャイルドに迫る名作の予感です。
        少年達は自分の人生を手に入れようともがいていますが、選びようも無かった少年時代に未だに縛られて先に進めなくなっています。
        兄は暴力のエリートとして育てられ組織から抜ける事が出来ない、弟は弱い心を抱えていつか見つかるのではないかと、救いの扉をノックし続けるので有りました。

        下巻へ続く
        >> 続きを読む

        2015/05/21 by ありんこ

      • コメント 10件
    • 1人が本棚登録しています

【東野さやか】(ヒガシノサヤカ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

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