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昔英単語を憶えるために買った参考書はたしか「ゲリ単」と呼ばれていました。久しぶりに出会ったお勧め単語集は本書「肉単」。タイトルで思わず手に取りました。医学向けに筋肉の名称を解説している本です。シリーズ物で「骨単」「臓単」「ツボ単」「生薬単」「骨単Map & 3D」がありましてだめ押しなのか「3D踊る肉単」というものもありました。裏表紙には鍼灸 ・カイロ・介護・スポーツ科学・美術解剖学・ボディビルダーにも、と書かれており、大変ふところの広い単語集です。図版はとても豊富。各筋肉の漢字の名称にかな・ギリシャ語・ラテン語が表記されています。なにより本書(このシリーズ全体)で特筆すべきはうんちくの守備範囲です。ギリシャ語・ラテン語表記の語源の解説やコラムがとても面白いです。例えば、「ヒラメ筋」の解説はこんな感じです。ラテン語でソレア「靴底、サンダル」に由来。英語のソウル「足底、ソール」も同根語。サンダルの形に煮た「舌ビラメ」も英語でsoleという。コラムだと「肛門括約筋とスフィンゴ脂質とスフィンクス」「広頚筋(こうけいきん・あごから鎖骨にのびている筋肉)と血小板、プラザと高原とプラトン」「腓腹筋(ひふくきん・ふくらはぎの筋肉)と大根役者と無線通信」といった具合で雑学的に楽しめます。2004年の初版から自分の手元にある2007年版でなんと29刷目。発行部数は分かりませんがものすく売れている本ではないでしょうか。シリーズをざっと見た限りどれも面白そうでした。「ツボ単」はさすがにラテン語表記はなかったようです。次は「生薬単」を読もうかなと思ってます。こちらの本の情報量は半端なかったです。いまから楽しみ。追記 著者はイラストも担当。「歴史・サイエンスライター。古代言語愛好家で明治大正時代の絵はがき収集家」と紹介に書いてあり納得しました。序文にレンブラントの「トゥルプ博士の解剖学講義」の間違いについて詳しく書かれていてこの本は大丈夫だと確信しました。他所で書いたものを転載しました。 >> 続きを読む
2017/11/10 by katabami
【河合良訓】(カワイヨシノリ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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