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再読。自らを「流通ジャーナリスト」と称し、気付けばテレビでよく見る存在となっていた金子さん。当時は痩せていく姿も「ダイエット中でして…」と周囲を笑わせていたが、その裏では必死に病気と向き合っていた。肺カルチノイド。医療人ですらなかなか耳にすることはないこの病名が、彼を襲った疾患。本書は、彼が流通ジャーナリストと名乗って仕事をするに至った経緯や、病気を知ってからの闘病生活、そして死後の準備を綴ったエンディングダイアリーだ。「生きることと死ぬことは一緒だね」余命幾ばくの彼が、自らの死と向き合って出したこの発言が胸に刺さる。死ぬことは終わりではない。スタートなのだ。終活なんて言葉が数年前に流行ったが、色々考えさせられる本だった。また、死ぬ直前まで仕事をしていたい、と考えていた彼の仕事ぶりもなかなか面白い。高校生の時、友達に何が好きなのか、と問われ、「安く買う事」が好きという事に気付き、それを型破りな方法で職業にしてしまう。好きな事が「安く買う事」って堂々と言えるあたりが、テレビで見ていた彼を彷彿させて面白い(笑)好きな事を仕事にしている人の中でも、そんな変わった理由の人はいない気がする。けど、実際に死ぬ直前まで仕事をした彼は幸せだったのかもしれない。やりたい事とか好きな事というのは、そういう些細で確固たる単純なもののことを言うんだろうな。本書の装丁は、彼のテーマカラー(?)であるオレンジ。どこまでも「彼らしい」と思わせるのは、やはり、彼の計算通りという事なのかもしれない。 >> 続きを読む
2018/10/10 by 豚の確認
【金子哲雄】(カネコテツオ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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