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難しい言葉や漢字がなく、とても読みやすい本でした。少年法やメディア、現実の世界でもニュースで見ることのある現実的な問題に、非常に心を打たれました。最後に段階方式で黒幕が現れてくる所は、最後の最後まで目が離せない内容だったと思います。 >> 続きを読む
2018/08/30 by chiiiisim
タイトルと内容がものすごく合ってる。夏目刑事の視点から見ると、優しさと厳しさと悲しみで、味わい深いのですが、やっぱり事件があると、大切なものをないがしろにされた人達がいる訳で、そっちにフォーカスして読んでしまったので、悲しい。ろくでなしも出てくるので苦しい。読んで良かったけれど、面白いっていうのではなく、悲しい。 >> 続きを読む
2018/05/25 by チルカル
「天使のナイフ」を読んで違う作品も読んでみたいと思っていた。いろいろ雑事に紛れて読み始めてからも、一気に読み通すことが出来なかったが、やっと終わった。二冊とも同じ傾向を感じる。人間が持つ善意や、良心に触れる部分がいい読後感に繋がっている。エリート医師が殺害された。犯人に近いと思われる予備校生が姿を消した。検事の志藤と刑事の夏目が、真相を追って捜査を始める。二人の人柄の違いや、異なった立場から、輪郭のはっきりしない事件に向かっていく姿が興味深い。志藤は直感と鋭い分析力で、犯人を割り出す。理詰めで行くと犯人は逃れられない立場になる。殺された医師は、今の地位を手に入れるために何をしたか。志藤の挙げた被疑者は間違いがないのか。殺害された医師の発見のために騒ぎを起こした予備校生の真意は。病院経営者の両親を持って、恵まれた富裕族の子弟は、病院を継ぐ運命のために、医師を目指して予備校で教育を受ける。全ての子どもが医師に向いているとは限らない。運命と自己の間の葛藤を利用して、殺された医師は何をしたのか。事件をはさんで志藤と夏目の人格の違いや、事件の背後の人たちの苦しみが、暗いながらも読みきる力になる。哀切な話もあって解決するが。真実や人生の深みは余り望みすぎてはいけない。上質のエンターテインメントとして十分書ききれている。素直に感動的なシーンを受け入れて読み通した。他の作品も読んでみたい。 >> 続きを読む
2014/10/05 by 空耳よ
今回は刑法39条への訴えだけかと思いきや、それだけでは終わらない薬丸さん。最高です!内容は重いところもあり、主人公の妻が壊れて行く姿にすこし胸が苦しくなるところもありましたが、なんとか最後まで読んだところ、えぇーと、思わず叫びそうになりました。法律については無知に等しい私ですが、薬丸岳さんの本で日本の法律の不備に気づくことが多くなってきています。 >> 続きを読む
2017/01/18 by あんこ
なんでしょうね、この本はあいませんでした…気になるテーマの作品なんで期待してたんですがね。この人の読むの2作目なんだけど僕にはあわないかな? >> 続きを読む
2015/12/08 by 降りる人
最近、少年による凶悪犯罪が目立って増えてきている傾向にあると思う。彼らの多くは、少年法というものに守られ、大人と同等の刑事処分を受けることはない。数年の矯正期間を経て社会復帰した少年が、本当に更生したと言えるのだろうか?被害者や家族の人権は?薬丸岳の第51回江戸川乱歩賞受賞作の「天使のナイフ」は、少年犯罪にまつわる、こうした様々な問題に真っ向から取り組んだ力作だと思う。とはいえ、これは主張が前面に出た堅苦しい作品ではなく、社会派小説でありながら、滅法面白い謎解きミステリに仕上がっていると思う。主人公は、コーヒーショップのオーナー・桧山。愛する妻を惨殺されるが、捕まった犯人は、三人の中学生だった。彼らは、13歳の少年であるがゆえに刑事責任を問われない。桧山は、無念の思いを抱えながら生きていくしかなかった。ところが、事件から4年後、犯人である少年のひとりが殺されるという事件が起きる。警察は、桧山に疑いの目を向けるが、彼には身に覚えがない。桧山は、ひたすら忘れたいと願っていた事件の記憶に直面するとともに、その後の少年たちの軌跡をたどり始めるのだった。こうして、調べを進めるうちに、思いもよらなかった過去の事実が、次々に明らかになっていく。それにつれ、もっぱら被害者の視点に立っていた我々読み手側も、桧山とともに加害者の立場にも目を向け、その心情に思いを馳せざるを得なくなる。著者の薬丸岳が意図したことだろうが、このバランス感覚が、この作品に奥深い厚みを与えていると思う。物語には二重、三重に謎が仕掛けられている。そして、絡まり合った謎の糸は、中盤以降も一向にほどける気配を見せない。ラスト近くになって、やっと、なるほど、わかったぞという気がしてくる。あんな意外な人物が黒幕だったのか、と-------。ところが、そこから話はまた逆転して意表をつく展開となり、最後に思いがけない真実が明かされることになる。そして、それと同時に、真の更生とは何かという問いと、その答えが提示される。緻密なプロット、巧みな伏線、そして何よりも、重いテーマと真摯に向き合った著者の誠実な姿勢が心に残る。 >> 続きを読む
2018/08/06 by dreamer
刑事のまなざしというと、鋭くて冷たくて疑い深くて・・・というイメージがある。悪いヤツを許さない、懲らしめてやる、こいつは嘘をついているのではないか、追い詰めて白状させてやる、そういう雰囲気。でも、中には暖かく涼しげでやさしいまなざしも、、、あってほしいな。夏目刑事のような。>「殺されて当然じゃないか・・・そんな男・・・・」 「そう思うかい?」 ・・・・・ 「人を憎むことを肯定して、憎んだ人間は殺してしまってもいい。きみは希ちゃんにそんなことを伝えたいのか!」>家族が犯罪の被害に遭った者にとって犯人に望むことは刑務所に行くことや重罰にかけられることだけではない。自分が犯してしまった罪の意味を一生噛み締めること。そして痛みを感じ続けること・・・薬丸さんの小説もいいですねえ~。一気読み。 >> 続きを読む
2015/04/30 by バカボン
薬丸さんの本は久しぶり。罪、家族、友情いろんな愛を考えさせられた。最後はやっぱり涙… >> 続きを読む
2014/10/26 by 檸 檬
とても面白かった。薬丸さんと言ったら犯罪加害者&被害者の話が多かったので、今回はようやく違うタイプの本が読めました。そしたらなんかとっても面白く、1日で読了。なんとなく首謀者の予想はつきましたがそれでも面白かった。他の方のレビューで「気づけよ」と書かれてましたが、それも納得。読みながら「普通気づくだろーー!!」と思ってました。どんだけ鈍いんだ(笑) >> 続きを読む
2013/04/25 by igaiga
少年犯罪を扱ったデビュー作「天使のナイフ」で第51回江戸川乱歩賞を受賞した薬丸岳の第2作目の作品「闇の底」のテーマは、子供に対する性犯罪だ。性犯罪者を矯正することの難しさは、以前から指摘されている。性犯罪前歴者の再犯を防ぐには、どうすればいいのだろうか?この「闇の底」では、死刑執行人サンソンを名乗る男が、その問いに答えを提示する。犯罪をなくすには恐怖しかないという信念のもと、男は少女が犠牲になる性犯罪が起こるたびに、陰惨な手口で性犯罪前歴者を殺害するのだ。しかし、男の思惑にもかかわらず、その種の痛ましい事件は後をたたない。世論が次第にサンソン擁護に傾く中、警察は威信をかけてこの連続殺人犯を追うのだった。そして、捜査の一翼を担うのがこの作品の主人公、長瀬刑事だ。小学生の頃、性犯罪者に妹を殺されるという悲痛な体験をしている彼は、そうした罪を犯した者を標的にする犯人を追うことに、ある種の葛藤を覚えつつ、捜査を続けるのだった。やがて、おぼろげにサンソンの影が見えてきた時、長瀬は犯人のみならず、自らの"心の闇"と向き合わざるを得なくなる。前作「天使のナイフ」と違って、筋の面白さで引っ張っていくというより、登場人物の内面にじっくり迫り、濃密な心理描写で読ませる。身勝手な犯行で、我が子を失った両親の悲しみや、卑劣な犯罪の捜査にかける刑事たちの意気込みといった、我々読者にとって共感しやすい心情だけではない。異常な性癖を持つ犯罪者の歪んだ心理も丁寧に描かれており、その浅ましくも惨めな心の在り様が、強い印象を残す。だが、謎解きよりも内面描写に力点が置かれているとはいえ、結末の意外さは出色だ。読み終わった後に、複雑な思いを抱かせる、ひねりの効いた幕切れだ。 >> 続きを読む
2019/01/12 by dreamer
久しぶりの現代小説。1日で読めますね。一気!何の罪もない幼い娘が通り魔(精神病による幻覚でパニックになっている青年)に殺される。罪は軽減されて今もこの街にいるかもしれない・・・。罪を犯す人はみんな心の病気です。というか、人間はみんなある程度の心の病気(怒り、落ち込みetc 煩悩ともいう)をもっている。そして、状況によってはいつ罪を犯す側になるかもしれない。この母親が娘を殺した犯人を殺そうと決めてしまうように。だから、司法は罪を犯した人間の”心の病気を治すため”にあるべきだと思う(少なくとも今後罪を犯さないように)。刑務所ではどんな教育(治療)がされているのか知らないけど、期間を決めて収監しても病気が治ってないなら延長するとか・・・。「心神喪失」なら、ちゃんと治さなきゃ。「心神喪失」であることで罪(やったこと)が軽減されるのはおかしいね。逆差別じゃない?罪(悪行為)は罰せられる(誰に?)、ということではなく、やってしまった悪行為は事実としてその結果がやった自分に戻ってくるということ。反省して心を入れ替えて(治して)、謝って被害者(やその家族)の心の傷が癒えるまで善行為をし続けるしかない。罪ではなく悪い行為。罰ではなく治す。事実は事実。償いは必要。行為の責任は行った本人にある(悪因悪果、自業自得)。 刑務所は決められた期間入ってればいいってもんじゃない。大事なのはそこでいかに心を入れ替えられるか。きれいな心になっているか。まあ、今の社会だときれいな心で出てくる人もいれば、くっそ~と反対に怨みを募らせて出てくる人もいるだろうけど、どっちにしても、人を表面で判断して差別しないことですね。(お釈迦様の教えを学んだらどうでしょう?)すべての人間を差別せず、偏見をすてて、慈しみの心で接することです。 法律は恨みを晴らしたり、見せしめにするためのものであってはいけないのではないかと思います。(抑止効果と言われるけど、要は見せしめ、脅しですからね) 殺すなかれ社会やシステムを変えるために”悪行為”をしてはいけません。元も子もなくなります。母親も、犯人も、現実から逃げた夫もみんな気の毒です。最後、え~!?そうだったのか~~って思います!!救いのある話でよかった。おもしろいです。 >> 続きを読む
2014/09/23 by バカボン
どうしようもなくやるせない、完全な解決策を見いだせない、そんな社会の問題を題材にする薬丸岳今回は幼女への性犯罪です再犯率が非常に高いとされるこの犯罪法によって裁かれた彼らが罪を償い社会へと戻ってくる彼らは会心したのか・・・・・・幼女への性犯罪が起こるごとにかつて同じような事件を起こした幼児性愛者が殺される処刑人は『サンソン』と名乗った『サンソン』の行方を追う若き刑事・長瀬彼もまた妹を幼児性愛者によって殺された被害者家族であった『サンソン』とは何者なのか長瀬は『サンソン』を追いつめることができるのかそれとも・・・・・・・・・・・・・・正義とは悪とは・・・ってお話もちろん重いテーマの物語で加害者や被害者家族の心情と事件を問題定義しながら進んでいくんだけど、『サンソン』は誰ぞや???ってとこも見どころしっかり読んでいけば予想は付きますが、ここは薬丸氏の思惑に乗ってしまいましょう二転三転する犯人像コイツか、アイツか、やっぱりコイツか!!!!!!!!!!!!さすが、薬丸岳!!!秀作です!!!! >> 続きを読む
2015/05/18 by momokeita
【薬丸岳】(ヤクマルガク) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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