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人が他者(家族でも友人でも)に対してできる最良のこと。愛を伝えつつ最後まで寄り添うこと。可能な限り不安を取り除き手助けし、そして笑顔で接すること。人が命の大切さを知るには、死を理解することが絶対に必要です。全ての人は、死を知って初めて、命というものの存在を知るのです。他者がいて初めて「自分」を発見するのと同じことです。この本は、まだ字が読めないほど幼い子どもにも、死そのものの意味を伝えることに成功している稀な本だと思います。特定の宗教観に縛られることなく、穏やかな死を描いている点にも好感が持てます。大人である我々も、大切な人や自分の死への覚悟と心構えが必要です。身近な人を失ったばかりの方にもなぐさめとなるような。とても優しい本になっていると思います。号泣というタイプの激しい感情ではありません。けれども、心にじんわりくるあたたかい涙が浮かんでくるでしょう。良書だと思います。【ストーリー】年若いネズミと年老いたゾウは、互いに愛し合い、仲良く暮らしていました。ゾウは経験と知識を、ネズミは親切と明るい気持ちを相手に与えます。年老いたゾウは、やがて自分の死期を考え始めます。死にゆくゾウの集まる国へ行くことが彼の願いでした。おさないネズミは、ゾウとお別れするのがつらくて、吊り橋を渡らないでほしいと頼みます。ネズミは老いていくゾウの世話を一所懸命にしますが…。【蛇足】翻訳は作家の柳田邦男さんです。民俗学者の柳田國男さんとは別人です。 >> 続きを読む
2013/06/06 by 月うさぎ
【D'HeurValérie】(D'HeurValerie) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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