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杉井光

著者情報
著者名:杉井光
すぎいひかる
スギイヒカル

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      終わる世界のアルバム
      カテゴリー:小説、物語
      2.0
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      • 内容紹介-------------------------------------------------------
        前触れなく人間が消滅し、その痕跡も、周囲の人々の記憶からも消え去ってしまう世界。人々は普段通りの生活を続けながらゆるやかに訪れる世界の終わりを待っている。そんな世界でぼくは例外的に消えた人間の記憶を保持することができた。そしてぼくは気がつく。人が消えていくばかりの世界の中、いなかったはずの少女がいつのまにかクラスの一員として溶け込んでいることに―。ゆるやかに終わっていく世界での、切ない恋を描く感動の物語。
        ---------------------------------------------------------------

        情景描写はいいが、物語のボリュームに対して描写が厚すぎる。
        ちょっと目に入ったものとか、場面転換ごとにいちいち触れられていたら飽きてくる。
        世界観自体が陰鬱だから描写も暗くて、美しいなんて感じることもない。
        ずっとストレスフル。

        登場人物たちは全然会話を交わさなくて、というかコミュニケーションしていない。
        思っていたことをいいかけてやっぱりやめる→相手が怒るみたいなことをずっと繰り返していて、ああもうストレス。
        こんな状態でどうやって感情移入すればいいのか。

        序盤から登場する莉子だけはそこそこキャラが立っていて、この子との物語なのかと思ったら、なんとメインヒロインじゃなかった。

        途中出場の奈月が主人公にとって重要な位置を占めているみたいだが、会話もない、主人公とのこれまでの関係性も描かれない。
        親の死もあっさり受け入れた様子の主人公が、どうして奈月だけは忘れたくないのかがわからない。

        話しかけたら怒る、なのにくっついてくる女。
        その理由も明らかにされない。
        もうわけがわからない。

        正体不明のヒロインに共感できるはずがない。
        というか大嫌いだ。
        莉子の方がよほど主人公と結びついてないか?
        二人を一人の人物として書き直せばましになるかもしれない。

        実在する古い音楽をひたすら挙げるのは勘弁してほしい。
        数曲程度ならいいが、ことあるごとに何曲も引っ張り出してくるのは反則だ。
        物語ではなくて、その音楽の雰囲気で読者を取り込もうとしてるだろ。
        解説もなしに知らない話を延々されると飽き飽きする。
        こういうやり方をする小説を好きになれたことがない。

        物語は終始たった一つの謎を引っ張っていて、なにも明かされないまま終わる。
        どうして人が消えるのか?
        奈月だけ覚えていられたわけは?
        主人公が人の死を悲しまないように制御するきっかけとなった出来事は?
        謎のまま終わるのもありだと思うが、それが多すぎると目につく。

        致命的なのは、感動を狙っていると思われるのに、盛り上げ方が下手すぎること。
        地の文は暗くて淡々としていて、印象的なシーンはないし、主人公の目を通して世界を見るのが嫌になってくる。
        一人称小説なのに。

        ラストももっとやり方あるはずだ。
        最後にDJが奈月との思い出の曲を流すとかそういうベタなのでもいいのに。

        起承転結なんてものはない。
        起・結これだけ。

        最後に根本的な事。
        皆で写真持ち合えば誰も消えないんじゃないか?
        >> 続きを読む

        2017/05/02 by ともひろ

    • 2人が本棚登録しています
      神様のメモ帳
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      •  転校つづきで人付き合いも苦手で新しい学校でもほとんど口をきかずに過ごしてきた高校生ナルミが、唯一友達になったクラスメイトの彩夏を通じてラーメン屋で知り合ったヒモやパチプロやミリタリーオタク、引きこもりのハッカーと一緒にハングレのヤクザまがいの連中と関わったりしながら麻薬事件を解決していく。
         ラノベっていうにはぜんぜんライトではない。魔法少女も出てこなければ俺TUEEEEなヒーローも出てこない。本当に人と関わるのが苦手な人間の弱さやいじらしさを真正面から描いているので、そういうフシがある人にはすごく共感できる。
         最初は「人間嫌いな俺」という殻の中で不感症的に生きていたナルミがラーメン屋で出会ったどうしょうもない連中から仲間に引き込まれていくことで強引に殻が破られていく。殻が破られたことから人間関係の喪失を恐れる、つまりはまた一人に戻りたくないという気持ちが芽生えていく。
         それと同時に意外と類まれな才能を持ったラーメン屋の仲間たちと自分を比べて引け目を感じてしまうナルミ。そこで本当に自分はこの仲間うちにいいのかという気持ちに駆られてしまうのがいじらしい。
         自分の存在価値を能力というところに結びつけてしまうのはいちばんしんどい考え方だというのをまだ知らない。
         そんなナルミは麻薬事件解決のため自らを犠牲にしてクスリをキメてバッドトリップに陥る。このバッドトリップのシーンは街の景色がゆがんだ所に彼の持つネガティブな感情がドロドロとわいてきて幻想的だし読んでいて気持ちがすごく揺さぶられる。
         トリップから回復したナルミだが肉体の遊離感がひどく残ってしまっていたが、事件の解決の過程で体の感覚を取り戻せたとき、そこに掛け値なしの一人の少年としての存在というものが実感できる。
         そもそも彼の存在そのもの価値をラーメン屋の仲間たちは最初から認めるもなにも受け入れっぱなしだったのだ。物語全体をとおしてもパチプロとミリオタとヒモだけはナルミのことを全部肯定しっぱなしの激甘だった。それをナルミ自身の中で猜疑心を膨らませたりしているところがいじらしい。
         結局のところ誰かが提供してくれているポジティブな気持ちを自分が掴みにいけるかどうかで自分や世の中への肯定感が生まれる。どこまでもその手をさしのべてくれるところがものすごく優さに溢れていて嬉しくなる。
        >> 続きを読む

        2018/08/28 by Nagatarock

    • 7人が本棚登録しています

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