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音研の集大成を振り絞ったライブ大会を無事に完遂させた後、二学期の怒濤のイベント目白押しの中、真冬の旧友を名乗る少年が現れる事で、真冬の悩みの種が霧散し、隣に居る事の出来たナオに葛藤の嵐が舞い込む物語。音楽が繋いでくれた君との絆、心からの願いで護ってみせる。才色溢れる者が傍に居るだけで、凡才は様々な感情と闘わねばならない。羨望と嫉妬を紙一重に抱き、矮小な己に葛藤する。傍に居る為には、それ相応の誇れる己に進化せねばなるまい。近づく程に遠のく憧れを、何処までも一心不乱に追い続けてこそ、絆はより結ばれるのだ。 >> 続きを読む
2020/02/06 by ebishi
一世一代の文化祭のライブを見事、成功に納めた音研一同は、次のライブに向けた練習を本始動する最中、真冬の体に異変が起こり、様々な季節を共に巡ったナオは、長年暖めてた万感の想いを遂に告白する物語。あの黒歌鳥の本物の双翼になりたい、だから私は彼方へと飛び立つ。距離が近すぎる余り、己の芽生えた感情が何なのか迷う事がある。お互いが掛け値ない大切な仲間だからこそ、想いを本当に伝えて良いのか。その想いを告白する事で、どうしよもなく別離を迫られたとしても。お互いが更に高く飛ぶ為の翼になる決意を別れとは呼ばないだろう。 >> 続きを読む
2020/02/09 by ebishi
内容紹介-------------------------------------------------------前触れなく人間が消滅し、その痕跡も、周囲の人々の記憶からも消え去ってしまう世界。人々は普段通りの生活を続けながらゆるやかに訪れる世界の終わりを待っている。そんな世界でぼくは例外的に消えた人間の記憶を保持することができた。そしてぼくは気がつく。人が消えていくばかりの世界の中、いなかったはずの少女がいつのまにかクラスの一員として溶け込んでいることに―。ゆるやかに終わっていく世界での、切ない恋を描く感動の物語。---------------------------------------------------------------情景描写はいいが、物語のボリュームに対して描写が厚すぎる。ちょっと目に入ったものとか、場面転換ごとにいちいち触れられていたら飽きてくる。世界観自体が陰鬱だから描写も暗くて、美しいなんて感じることもない。ずっとストレスフル。登場人物たちは全然会話を交わさなくて、というかコミュニケーションしていない。思っていたことをいいかけてやっぱりやめる→相手が怒るみたいなことをずっと繰り返していて、ああもうストレス。こんな状態でどうやって感情移入すればいいのか。序盤から登場する莉子だけはそこそこキャラが立っていて、この子との物語なのかと思ったら、なんとメインヒロインじゃなかった。途中出場の奈月が主人公にとって重要な位置を占めているみたいだが、会話もない、主人公とのこれまでの関係性も描かれない。親の死もあっさり受け入れた様子の主人公が、どうして奈月だけは忘れたくないのかがわからない。話しかけたら怒る、なのにくっついてくる女。その理由も明らかにされない。もうわけがわからない。正体不明のヒロインに共感できるはずがない。というか大嫌いだ。莉子の方がよほど主人公と結びついてないか?二人を一人の人物として書き直せばましになるかもしれない。実在する古い音楽をひたすら挙げるのは勘弁してほしい。数曲程度ならいいが、ことあるごとに何曲も引っ張り出してくるのは反則だ。物語ではなくて、その音楽の雰囲気で読者を取り込もうとしてるだろ。解説もなしに知らない話を延々されると飽き飽きする。こういうやり方をする小説を好きになれたことがない。物語は終始たった一つの謎を引っ張っていて、なにも明かされないまま終わる。どうして人が消えるのか?奈月だけ覚えていられたわけは?主人公が人の死を悲しまないように制御するきっかけとなった出来事は?謎のまま終わるのもありだと思うが、それが多すぎると目につく。致命的なのは、感動を狙っていると思われるのに、盛り上げ方が下手すぎること。地の文は暗くて淡々としていて、印象的なシーンはないし、主人公の目を通して世界を見るのが嫌になってくる。一人称小説なのに。ラストももっとやり方あるはずだ。最後にDJが奈月との思い出の曲を流すとかそういうベタなのでもいいのに。起承転結なんてものはない。起・結これだけ。最後に根本的な事。皆で写真持ち合えば誰も消えないんじゃないか? >> 続きを読む
2017/05/02 by しでのん
群雄割拠を繰り広げる音楽業界で、何でも屋を営む音楽家・蒔田の元に、様々な事情を抱えた依頼者達が次々と訪れる中、天布の才を持つ歌姫の無理難題を応え、平凡自若だった心持ちが才能開花し、時流を捉えた最高傑作を創造する物語。誰しもの心に熱烈に響く、切っても切り離せない音の塊をぶつけよ。歴史を辿れば、世に云う人気楽曲にはある種の普遍性が存在する。その時の時流を抑えた広くの聴衆の心を掴む法則がある。そんな楽曲は簡単には産まれる訳も無く、常人には想像も付かぬ血の滲む努力から、僕らの心を惹き付けて止まないのだろう。 >> 続きを読む
2020/02/13 by ebishi
転校つづきで人付き合いも苦手で新しい学校でもほとんど口をきかずに過ごしてきた高校生ナルミが、唯一友達になったクラスメイトの彩夏を通じてラーメン屋で知り合ったヒモやパチプロやミリタリーオタク、引きこもりのハッカーと一緒にハングレのヤクザまがいの連中と関わったりしながら麻薬事件を解決していく。 ラノベっていうにはぜんぜんライトではない。魔法少女も出てこなければ俺TUEEEEなヒーローも出てこない。本当に人と関わるのが苦手な人間の弱さやいじらしさを真正面から描いているので、そういうフシがある人にはすごく共感できる。 最初は「人間嫌いな俺」という殻の中で不感症的に生きていたナルミがラーメン屋で出会ったどうしょうもない連中から仲間に引き込まれていくことで強引に殻が破られていく。殻が破られたことから人間関係の喪失を恐れる、つまりはまた一人に戻りたくないという気持ちが芽生えていく。 それと同時に意外と類まれな才能を持ったラーメン屋の仲間たちと自分を比べて引け目を感じてしまうナルミ。そこで本当に自分はこの仲間うちにいいのかという気持ちに駆られてしまうのがいじらしい。 自分の存在価値を能力というところに結びつけてしまうのはいちばんしんどい考え方だというのをまだ知らない。 そんなナルミは麻薬事件解決のため自らを犠牲にしてクスリをキメてバッドトリップに陥る。このバッドトリップのシーンは街の景色がゆがんだ所に彼の持つネガティブな感情がドロドロとわいてきて幻想的だし読んでいて気持ちがすごく揺さぶられる。 トリップから回復したナルミだが肉体の遊離感がひどく残ってしまっていたが、事件の解決の過程で体の感覚を取り戻せたとき、そこに掛け値なしの一人の少年としての存在というものが実感できる。 そもそも彼の存在そのもの価値をラーメン屋の仲間たちは最初から認めるもなにも受け入れっぱなしだったのだ。物語全体をとおしてもパチプロとミリオタとヒモだけはナルミのことを全部肯定しっぱなしの激甘だった。それをナルミ自身の中で猜疑心を膨らませたりしているところがいじらしい。 結局のところ誰かが提供してくれているポジティブな気持ちを自分が掴みにいけるかどうかで自分や世の中への肯定感が生まれる。どこまでもその手をさしのべてくれるところがものすごく優さに溢れていて嬉しくなる。 >> 続きを読む
2018/08/28 by Nagatarock
世界が崩壊したかのような廃棄場で、美しいピアノの旋律を奏でる天才少女・真冬に、偶然にも邂逅した音楽評論家の父を持つ平凡な少年・ナオが惹かれ合い、部活の創設を目論む先輩や幼なじみをも巻き込み、恋と革命が加速する物語。儚くも美しき旋律、孤独に打ち震える哀しみさえも解きほぐして行け。心に傷を負った時、救いを求めて音楽にすがり付こうとする。その奏でる旋律で、弱りきり死さえもよぎる心象に踏み留まれる理由が産まれる。音楽で、どうしよも無く救われたからこそ、同じ様に誰かを音楽で、救ってあげたいと切望するのだろう。 >> 続きを読む
2020/02/01 by ebishi
超絶技巧のピアノの才を持つ真冬をギタリストとして勧誘した音研は、部長である響子の提案により、ライヴ大会に向けた夏合宿を開催する中、淡い恋心が波間に揺れ、夏の薫りに胸がさざめく物語。まっさら青嵐に旋律を溶かして、此処から僕らの存在証明を二重奏しよう。目的は違えど、同じ志を抱いて集った仲間がいる。どんなに歪な物でもその仲間達と奏でるからこそ、意味がある。少しでも掛け違えればその奇跡は産まれなかった。心象を共にし、感情を噛み合わせながら、更に高みを目指すからこそ、誰も見た事のない景色を皆で見下ろせるのだ。 >> 続きを読む
2020/02/04 by ebishi
【杉井光】(スギイヒカル) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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