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津村記久子

著者情報
著者名:津村記久子
つむらきくこ
ツムラキクコ

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このランキングは1日1回更新されます。
      ポトスライムの舟
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね!
      • 『ポトスライムの舟』(津村記久子)<講談社文庫>
        読了。

        うーん、好きなタイプの作風かもしれない。

        特に大きな事件が起こるわけでもなく、日常の様子がユーモアを交えながら丁寧に描かれている。
        作品の世界が一度には説明されず、少しずつ描かれる日常から読者が少しずつ組み立てなければならない。
        すべてを説明しないから、それでもどこかに謎が残されたままになる……。

        うーん、いや、良いです!

        仕事や職場を舞台にした作品と聞いていたので読むつもりはなかったが、あまりに評判がよかったため、ほとんどイヤイヤ購入してイヤイヤ読み始めたぐらいなのだが、読んでよかった!

        さて、気になるのは主人公の人称。
        こういう作品を読むと、「“わたし”でええやん」と思ってしまうことが多い。
        この作品もそのように思いながら読み進めるうちに、そういう思いを忘れてしまった。
        読み終わってふと思い出して、改めて「“わたし”でいいのか?」と考えると、どうも“わたし”ではしっくりこない。

        解説で安藤礼二がそこをうまく説明していて、「実は外面から見た客観的な描写なのである」がために、“わたし”だとしっくりこないのだ。
        そういうところはほとんど経験したことがない表現だった。

        解説については、後半で津村記久子のその他の作品の解説も始まってしまうので、まだあまり読んでいない方は、前半だけ読むことをおすすめしたい。

        併録の「十二月の窓辺」は重い内容だった。
        さらにテーマ性のようなものや伏線回収のようなものもあり、私にとってはあまり好みの作品ではなかった。
        最初にこの中編を読んでいたら、もう津村記久子は読まなかったかもしれない。

        しかし、このテーマ性は実は今私が実生活で感じているところでもあり、そこは勉強になった。

        なにはともあれ、今後も読んでいきたい作家がまた増えた。
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        2019/12/13 by IKUNO

    • 他2人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      ポトスライムの舟
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • どんな状況にある人物であっても、それが文章化されることでその人の生活や人生は、間違いなく価値のあるものに思えてくるなぁと感じられるお話で、私も、地味であっても良いじゃない、の元気をもらえました。生活しているだけで物語として成立する、それはナガセの心の中のつぶやきから感じるものでもあったし、文章のさらっと静かで楽観も悲観もしていない雰囲気から感じられるものでもありました。良かったです。
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        2014/12/29 by yuko1510

      • コメント 2件
    • 他1人がレビュー登録、 7人が本棚登録しています
      ミュージック・ブレス・ユー!!
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね! KEMURINO
      • 聴いている楽曲こそ違うが、主人公アズミのようにロックばかり聴いていた高校時代を思い出した。

        進路ややりたいことが見つからないまま訪れる3年間の節目に実態の薄さを感じながら、まるで酸欠をおぎなうように本、音楽、映画に自分に合った呼吸のリズムを求めていた気がする。

        主人公がまだ外すことができないヘッドフォンと歯の矯正器に青春の普遍性を感じつつ、おっさんになってもまだヘッドフォンをつけたときの風景に安らぎを覚えている己に?
        >> 続きを読む

        2018/06/10 by まきたろう

    • 4人が本棚登録しています
      ダメをみがく "女子"の呪いを解く方法
      4.0
      いいね!
      • 津村記久子さんと、深澤真紀さんの対談集。

        面白そうな題だったので、どんな人たちなんだろうと著者紹介を読んでみたら…津村さんは芥川賞作家、深澤さんは「草食男子」の名付け親のコラムニスト・編集者って書いてありました。全然ダメじゃないじゃないか…とも思ったのですが、この二人のダメトークってのはどんな内容なのか興味がわいたので読んでみました。

        前半は仕事編、後半は生活編です。どちらも面白かったです。対談なのでサクサク読みやすいです。この二人、全く同じタイプの人達ってわけではなさそうで、それだからか「二人だけで盛り上がっちゃって読んでる人おいてけぼり」状態にはならずに読めました。

        変わり者って思われるくらいがちょうどいいとか、幼児性は大事とか、しんどいときは逃げちゃってもいいんだとかそういう話を読みながら、なるほどなーって思いました。上手に生きなくてもいいんだよって感じでしょうか。人それぞれ自分のペースってのがありますからね。周りとひどい摩擦がおきない程度に、自分との折り合いをつけてやっていけばいいのでしょうね。
        >> 続きを読む

        2013/08/04 by kuroyagi

      • コメント 5件
    • 2人が本棚登録しています
      アレグリアとは仕事はできない
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 主役は複合機。しかもその複合機が命ある女性のごとく物語が進む。
        ごくありふれたオフィスの日常を描写しているだけの内容なのに、
        飽きさせない著者のテクニックに感嘆。
        個人的には女性視点で話が進むのがとても興味深い。
        >> 続きを読む

        2011/07/11 by taitoshuu

    • 2人が本棚登録しています
      まともな家の子供はいない
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      • 働かない父親、不倫してる母親、夫婦仲が上手くいってない等、まあ多かれ少なかれ皆何かしらの事情はあるでしょう。
        父親が働いていない(リストラとかじゃなく、父親の子供っぽさで)家の子供の人生詰んだ感は分からないでもない。昼間からゲームとかされてたら、イラッとするだろうし、家に居場所が無いのはしんどいだろう。でもネグレクトとかではないし、宿題とか、やるべき事をやらないで家族のせいにできる、子供時代特有の甘えもあるのかなと。本当に嫌だったら、勉強して遠くの全寮制の学校に行くとか、逃げ方も色々あるだろうけど、当事者でダメ人間を目の当たりにしてたら、そういうガッツもないのかも。その先で自分の居場所が作れるっていう保証もないけれども。
        諦める、期待しない、スルーする、割り切る、折り合いをつける事ができれば、わざわざ事を荒げて余計な軋轢を生む事も無く、もう少し疲れないやり方もあるよーとしか言えない。それが成熟とか洗練とか、大人ってものなのか?という疑問もあるが、親の問題は子供がどうこうできる事も少ないし、相性もあるから、ババ引いたと思って、その上で自分はどうするか?感情ではなく現実問題として試行錯誤していくしかないのかも。まともな家庭っていうのも定義が難しいし、正解は無いように思う。
        自分はこんなに可哀そう!っていう話ならイラっとして読めないけど、淡々としてるので、何となく読めてしまう。
        >> 続きを読む

        2018/02/19 by チルカル

    • 4人が本棚登録しています

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