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ScalziJohn

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著者名:ScalziJohn

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このランキングは1日1回更新されます。
      老人と宇宙
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
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      • 【何だって~?! 75歳以上しか入隊できない軍隊だって?!】
         まずこの設定に一発かまされます。
         そんな老人ばかり集めてどうするんだろう?使い物になるのか?
         と、思ったら、なるほど、噂話によれば、入隊すると最先端の科学技術によって立派な若い体に改造してもらえるらしいとか(入隊した者は、退役後も植民星で生活することが入隊の条件となっており、二度と地球に戻ってくることはできないため、地球に住む人たちは、入隊した人がどうなっているのかは知らないのです)……正確にはちょっと違っていたんですけれどね。

         大変ユーモアに溢れた作品です。
         主人公は、愛していた妻を亡くし、老い先も短いことから、もはや地球には何の未練もなく、もう一度若返ることができるのならという気持ちで、今は亡き妻と二人で既に10年前に登録してあったCDF(コロニー防衛軍)に入隊希望を出します。集まった志願兵はおじいちゃん、おばあちゃんばっかり!
         特に前半は笑わせてくれます。
         読んでいて思わず噴き出してしまう場面もいくつもありました。

         その後、主人公の新兵としての生活が始まるのですが、この辺りの感じは、オーソン・スコット・カードの「エンダーのゲーム」の雰囲気を思い出させるなぁと思っていたら、なるほど、巻末解説では、「エンダーのゲーム」や、ハインラインの「宇宙の戦士」が引き合いに出されていました。
         そうですね、確かに「宇宙の戦士」でもあります(本作の方がもうちょっとウェットではありますが)。

         徐々に軍隊にも慣れ、結構な活躍を見せるおじいちゃん、おばあちゃん達。
         何故わざわざ年寄りを徴兵しているのかという理由も明かされます。
         主人公も、いくつものミッションを経験し、生き残り(CDFの生存率はわずか25%という、かなり過酷な運命です)、そして昇進していきます。
         そこで出会ったのがとある特殊部隊。
         この点についてはネタばれになるので詳しくは書けませんが、この特殊部隊の兵士達は、とある事情からその精神は無茶苦茶若いのです。
         6歳とか、かなりのベテランでも14歳とかです。
         身体はもちろん、壮健な若者の身体なんですよ(いや、それどころかスペシャルに改造されたエリート達です)。

         ここで特殊部隊の悲哀みたいなものも描かれます。
         彼らには過去が無いんですね。
         語るべき子供時代も何もなく、ただ兵士としてこの世に生まれ落ちるわけです。
         その辺りのモノローグは、過去の記憶を持たない悲哀を描いた「ブレード・ランナー」(アンドロイドは電気羊の夢を見るか)のレプリカントを思い出させます。
         そして、最後には……

         いや、なかなか秀逸な作品でした。
         何よりも老人しか入隊できない軍隊という設定が頭抜けています。
         でも、面白いだけではないのです。
         面白うて、やがて悲しき……。
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        2019/02/17 by ef177

    • 他1人がレビュー登録、 6人が本棚登録しています
      遠すぎた星
      カテゴリー:小説、物語
      3.0
      いいね!
      •  SFネタのちりばめ方が上手いと思います。前作の説明補強もあってCDFの存在がより理解できるし、単巻で読んでも問題ないストーリーの主軸が秀逸、前巻に劣りません。ゴースト部隊って、あれか、攻殻ネタからだったのか、この巻で軽く意識のコピーとか魂とか出てきます。

         SFと、主軸の謎、それだけではなく特殊な状況で生まれた主人公ディラックの成長がストーリーを織りなし、最後に彼が人類を救います。
         終わりも良いです、大切な人は守られました。悪く言われたCDFフォローされていますし次の作品にも行けそうです。(5まで出ていました)
        >> 続きを読む

        2014/12/21 by pasuta

      • コメント 1件
    • 2人が本棚登録しています
      アンドロイドの夢の羊
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      •  先日、認知心理学をやっている友だちが仕事場に来て、久闊を叙する運びとなった。一昔まえに流行したアフォーダンス周辺について研究しているらしい。冴えない研究ばかりしているくせに、いろいろな本を読んでいて、ことに科学めいた知識が豊富。そんな彼が茶菓子とこの本を置いてかえった。
         わたしはフィリップ・K・ディックに親しくなかった。『マイノリティ・リポート』を読んだことがあるくらい。だからジョン・スコルジーが有望な若手作家にとどまらず、アメリカを代表するSF作家と知っていても、読むまえは少々ありがた迷惑を感じていた。しかし、いざ読み終えると、そういう気持が打って変わってほんとうに有難い気持へと変わり、人付き合いの奥深さ、むずかしさを教えられる。茶菓子は無条件でありがたいけれど。
         まず、導入が巧みだった。スムーズに物語が動きはじめる。読んでいるあいだの緊迫感は、高野和明さんの『ジェノサイド』に近いものがあり、勢力同士によるしのぎを削る争い、そのなかでも協働作業の展開の器用さが目立つ。そしてスコルジーが偉いのは、科学的知見を物語の底に沈めようと工夫していること。『ジェノサイド』はたしかに面白かったが、この辺りがまずかった。
         もうひとつ、スコルジーの偉いところに、日常に根ざしたユーモアの鋭さがある。とにかく会話がうまい。色情を漂わせるフレーズの使い方がうまい。『老人と宇宙』も読んでみたくなった。褒めてばかりではあれなので、この小説の弱みをひとつ。結末の辺りにやや物足りなさを感じた。とはいえ、そのまえに最大の見せ場があるので、仕方のないことなのかもしれない。
        >> 続きを読む

        2015/02/13 by 素頓狂

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