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伊藤計劃

著者情報
著者名:伊藤計劃
いとうけいかく
イトウケイカク
生年~没年:1974~2009

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このランキングは1日1回更新されます。
      虐殺器官
      カテゴリー:小説、物語
      3.9
      いいね!
      • 生物とマシンが融合進化した近未来で、世界中の開発途上国で起こるジェノサイド(大量虐殺)。それらの国に常に関わっているジョンポールという妻子をサラエボの核爆弾で亡くした元言語学者。ジョンポールをジェノサイドの仕掛け人と判定して、暗殺を命令されたアメリカの特殊工作員との世界をまたいだ追跡劇。
        なぜジョンポールがジェノサイドを仕掛けるのか?なぜ元言語学者にそんな事が出来るのか?そしてその思想は暗殺者へも影響を及ぼしていく。
        派手で異様なSF小説にとどまらず、人とはどんな種なのか、小集団では助け合いが起こるのに、大集団になると大殺戮を起こしてしまう複雑な仕掛けなど、人間そのものを深掘る会話が面白かった。
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        2019/04/30 by aka1965

    • 他15人がレビュー登録、 63人が本棚登録しています
      ハーモニー
      カテゴリー:小説、物語
      4.6
      いいね! gens
      • 伊藤計劃さんの小説はワクワクしながら読めます。この本もまさにワクワクしてドキドキしてあっという間に読み終わってしまう本でした。

        かなり前に『虐殺機関』を読んだことがあります。細かなストーリーは忘れてしまいましたが、その本も読んでるうちにのめり込んでしまう話でした。この本も同様のドキドキが味わえます。

        特に中盤のあのシーンは本当に最高でした。それが何かを言ってしまうのがもったいないと思うほど好きなシーンです。
        >> 続きを読む

        2020/01/02 by esa

    • 他7人がレビュー登録、 35人が本棚登録しています
      ハーモニー
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね! KEMURINO
      • HTMLならぬETMLというプログラミング言語のタグが随所に散りばめられていて感情描写を補佐している。
        単に見た目を凝っている訳ではなくて最後にその理由が明かされて「おぉー」となった。
        主人公の女性を代表として登場人物全般が非常にドライでサバサバで感情的にならないにもかかわらず、物語は着実に盛り上がってクライマックスに向かって読む方の感情はぎゅぎゅっとなっていくのが気持ちいい。

        ジャンルはSFに分類されるようだけど、自分が本作をほぼ純文学として楽しんだのは結局、この世界の価値観と主人公の価値観の違いによるマイノリティ意識とか、友人や親類に対する感情とか、そういった人の心の動きをとても丁寧に追っていて、終盤のオチに至るまでの価値判断とかまでがとても人間的だったからだと思う。


        本作はエヴァンゲリオンに似ているという評価があるようだ。
        最後のオチ以外は全く似ていないが、確かにエヴァの人類補完計画が宗教的な終末だったら、本作は科学的な人類補完計画かも。


        <以下印象に残った本文や、他者レビューを備忘録>
         ※ややネタバレ※
        「わたしは逆のことを思うんです。精神は、肉体を生き延びさせるための単なる機能であり手段に過ぎないかも、って。肉体の側が生存に適した精神を求めて、とっかえひっかえ交換できるような世界がくれば、逆に精神、こころのほうがデッドメディア(フロッピーディスクのような)になるってことにはなりませんか。」

        「人類は身体の健康を外注に出し、人体を標準化するため、制御下に置いた。では、なぜ意識だけが、そうしてはならない聖域たりうるのだろうか。」

        「とても綺麗な人類滅亡劇」

        >> 続きを読む

        2021/05/01 by W_W

      • コメント 2件
    • 他6人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      屍者の帝国 = The Empire of Corpses
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 読み終わるのに、時間がかかった記憶があります。

        二章目半ばからようやく本格的にエンジンがかかってきた感じの物語でした。

        てっきり、屍者を使った『地獄の黙示録』のような作品かと思っていたのですが
        それは、早々に終わりを迎え
        実在の人物・架空の人物を、多数取り揃え
        今とは違う歴史(物語)を紡ぎ出し
        “死”と“生(意識)”についても描かれた作品でした。

        首謀者の登場。その目的。
        決着のつけ方も
        王道というか、ある意味、お約束で良かったです。

        良くも悪くもペダントリー溢れた作品でした。

        物語の記述者と主人公の関係。

        死が現世に干渉(噴出する)ラスト付近の描写を含め

        円城塔と伊藤 計劃という二人の作家の関係。

        “死”を悼みかつ

        『虐殺器官』『ハーモニー』
        その他の作品群にもリンクするように構築された
        この作品は、たった一人の読者に書かれた
        餞のように感じられてなりません。
        >> 続きを読む

        2013/07/13 by きみやす

      • コメント 3件
    • 他2人がレビュー登録、 12人が本棚登録しています
      メタルギアソリッド ガンズオブザパトリオット
      カテゴリー:小説、物語
      4.8
      いいね! khodi_k
      • 自分が大好きなゲームであるメタルギアソリッド4を大好きなSF作家である伊藤計劃さんが小説化したということで迷いなく読みまいた。


        個人的な思い入れがある分、甘い評価になっていると思いますが、最高でした。

        伊藤さんのメタルギアシリーズへの愛が伝わってきます。実際に伊藤さんの他の作品はもろにメタルギアシリーズに影響を受けています。
        また、ゲームをやったことの無い人でもしっかりと理解できるように書かれています。

        たしか、ゲームのメタルギアソリッド4はムービーだけで9時間あるらしく、2周目以降はムービーをスキップしていたのでストーリーの深い部分は理解できていませんでした。
        しかしこの本を読んでこのゲームが本当に伝えたかったことを感じることができました。

        とりあえず、ゲームシリーズのファン、伊藤計劃さんのファン、SFファンの人は手に取ってみてはいかがでしょうか。
        >> 続きを読む

        2013/06/04 by kawa

      • コメント 6件
    • 6人が本棚登録しています
      The Indifference Engine
      カテゴリー:小説、物語
      4.5
      いいね!
      • 「The Indifference Engine」を読んでみたのですが
        表題作の読後感、どうしようもなさはクセになりますね。
        『虐殺器官』のある登場人物登場しますし。

        個人的なイチオシは『女王陛下の所有物 
        On Her Majesty's Secret Property』
        そして、『From the nothing, with Love.』

        特に『女王陛下の所有物』は
        この作品を読んでから007最新作『スカイフォール』が
        製作されたのではと邪推したくなる程
        シリーズの構造をこう認識するSF作家のセンスの良さと

        『屍者の帝国』とはちょっと違いますが
        アイディアの萌芽とも取れるものも
        感じられて楽しめます。
        >> 続きを読む

        2013/06/14 by きみやす

      • コメント 3件
    • 8人が本棚登録しています
      虐殺器官
      カテゴリー:小説、物語
      5.0
      いいね!
      • wikiによると今は亡き作者が、癌が寛解状態だった2006年5月、10日間をかけて執筆した本だそうだ。
        このボリュームと質を考えると驚異的。というか質とか量じゃない部分でも凄くてやばい。

        今現代に生きている自分たちが享受している平和が実は他者の犠牲の上に成り立っていないかどうか、今後そうならないかどうか、ハッとさせられる。

        視覚はまぶたを閉じれば遮れるけど、聴覚はまぶたが無いから遮れない、という叙述が本書全編にわたって意味深い。

        ポールという悪役的な人の感情が常に一定でいい。
        主人公が宗旨替えする前後も落ち着いていて、一方で主人公のその瞬間の感情の振れ幅が際立つ。

        科学が発展した世界を描いていて、且つ科学の限界を際立たせる描写になっているのが本当にすごい。政治や社会がそれに伴って変化する様が非常に説得力がある。

        ラストもとてもいい。
        そこに至る主人公の感情の変遷も、何と言うか、先天的なものではなく事件からその後の環境からそうなっていくだろうという不自然でない感じがいい。


        <以下備忘録としての引用>
         「文明は、良心は、殺したり犯したり盗んだり裏切ったりする本能と争いながらも、それでもより他愛的に、より利他的になるよう進んでいるのだろう」

        >> 続きを読む

        2021/05/31 by W_W

    • 3人が本棚登録しています
      伊藤計劃記録
      カテゴリー:作品集
      4.0
      いいね!
      • 【もし彼がもっとこの世界にいたのなら……】
         伊藤計劃は、享年34歳という若さで亡くなってしまいました。
         彼が残した作品は決して多くはありません。
         商業媒体に発表されたもので言えば、長編4作(うち1作は未完)、短編2作のみです。
         私はこれまでそのうち『虐殺器官』と『ハーモニー』を読んだのみでした。

         本書は、そんな伊藤が残した文章を集めた一冊です。
         小説パートには3編の短編と、未完に終わった長編の書かれた部分を。
         散文パートには、ゲームや小説について語った文章を。
         3本の対談を挟み、最後は伊藤が好きだった映画について書いた文章が収録されています。
         映画のパートでは、作品ごとに思うところを書き残しているのですが、これが結構な量になっており、映画好きだったことがうかがわれます。

         ここでは小説のパートをご紹介しましょう。

        〇 The Indifference Engine
         伊藤の短編のうち、商業誌(SFマガジン)に発表された作品です。
         民族紛争に巻き込まれた少年兵が、唐突に訪れた終戦に戸惑い、これまで敵に向けられていた無条件の憎しみを処理することができず、『ある治療』を半強制的に受けさせられるという物語です。
         出だしのテイストはちょっと『虐殺器官』っぽい感じもあり、治療が強制されるところは『時計仕掛けのオレンジ』を思い出させます。

        〇 セカイ、蛮族、ぼく。
         いや、笑った。
         普通の学校生活の中に、蛮族のぼくが紛れ込んでいるという超トートツな設定です。
         何せ蛮族ですから、すぐに女性を犯すわ、手斧で頭をカチ割るわ、生肉喰うわで、もう大変なんですから。

        〇 From the Nothing,With Love.
         oo7もどきのエージェントのお話(これもSFマガジンに発表された作品です)。
         oo7みたいなエージェントは得難い存在であるため、そのバックアップが準備されており、万一彼に何かがあった時には、すぐにその知識、記憶、経験が代替のボディ用に使うことになっている他人の身体に刷り込まれ、以後、その者がエージェントとして生きていくことになるという設定。
         今のエージェントも何代目かの刷り込みがなされた後の者です(彼はそんな自分のことを自嘲的に『写本』というのですが)。
         で、その組織の研究者であるアクロイド博士が何者かによって殺されたかもしれないという疑惑が持ち上がります(表面的には事故なんですけれどね)。

        〇 屍者の帝国
         フランケンシュタインとドラキュラとホームズを引っ張り出そうとした作品のようです。
         これは長編のうち、未完に終わった部分の書かれたところまでを収録。
         死者を蘇らせる技術が確立されているロンドンが描かれるのですが、その研究の大家の名前がヴァン・ヘルシング教授!
         教授に見込まれた優秀な学生の名前がワトソン。
         彼が連れて行かれた先の秘密の組織に所属している人物Mは、マイクロフト・ホームズくさい。
         なんだか、キム・ニューマン作の『ドラキュラ紀元』シリーズのような、楽しい登場人物満載の作品を狙ったのかもしれませんね。
         是非完成させて欲しかったなぁ。

         伊藤計劃という、傑出した才能を持った作家を失ってしまったことの損失は計り知れません。
         もし、彼が今でもこの世界にいたのなら、さらにどんな傑作をものしただろうかと思うと惜しんでも惜しみ切れないというのが多くの方が思うところではないでしょうか。
         そんな伊藤のトリビュート・ブックが本書ということになると思います。


        読了時間メーター
        □□□     普通(1~2日あれば読める)
        >> 続きを読む

        2021/04/17 by ef177

    • 1人が本棚登録しています

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