こんにちはゲストさん(ログインはこちら) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト →会員登録(無料)


和田竜

著者情報
著者名:和田竜
わだりょう
ワダリョウ

この著者の本を読んでいる会員ランキング

このランキングは1日1回更新されます。
      村上海賊の娘
      カテゴリー:小説、物語
      3.7
      いいね! maruko
      • 歴史小説はあまり得意でないのだが、史実に基づきながらも、新しい解釈や価値観を出力する熱量に満ちた現代性を発する歴史フィクションのシゲキは嫌いじゃない。

        『のぼうの城』以来ふれた本作も、現代の窮屈さをぶっ飛ばす勢いの痛快さが笑えるくらい気持ちよい。

        ジャック・スパロウ、モンキー・D・ルフィー顔負けの海賊の娘(ヒロイン)が醜女(醜い女)、いわゆるブスという当時の価値観を逆手に取った設定が素晴らしいな。

        フォーマット化された現代の美女もイケメンも時代や地域が違えば、チヤホヤされたかどうかは危ういぜ。社会の標準が本当か嘘か、幻か? 

        誰もジャッジできない価値観と差別は安土桃山時代も令和新時代もあまり変わっていないなぁと痛感しながら、難しい歴史用語を可視化するかのごとく漫画版と並行しながら上巻読了。
        >> 続きを読む

        2020/01/25 by まきたろう

    • 他7人がレビュー登録、 41人が本棚登録しています
      のぼうの城
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 秀吉の計略に遭っていた忍城の領主長親はのらりくらりで部下たちを交わしていく。
        その飄々とした姿から、町民はのぼう様と呼んでいた。

        異端児をここまで描いておきながら、秀吉に反旗を翻す瞬間がより鮮明に映る。

        水攻めなどの奇想天外な戦略も、のぼう様ならと納得できる。

        こういう人物が未だに小説化されてないというのは意外だった。
        >> 続きを読む

        2019/06/12 by オーウェン

    • 他6人がレビュー登録、 21人が本棚登録しています
      のぼうの城
      カテゴリー:小説、物語
      4.1
      いいね!
      • 戦国時代に起きた“忍城の戦い”をベースにした
        軽快なタッチの歴史小説。

        天下統一を目前にし、
        ノリにのってる豊臣秀吉が
        小田原攻めで唯一落とせなかった忍城。

        主人公はその忍城の城主である
        “成田長親”=“のぼう”だ。

        “のぼう”は“でくのぼう”の略で、
        不器用で知謀も武勇もなく
        大好きな農作業ですらヘタクソな成田長親が
        家臣や領民からも呼ばれた愛称である。

        のぼうの武器は人柄の良さだけ。
        人に好かれるという才能、たったそれだけで
        豊臣の2万超えの軍勢に
        農民を含めても3千の軍勢で支城する。

        何といっても、のぼうを囲む
        キャラクター設定が魅力だ。
        豊臣秀吉も周りに恵まれたと言われてるが、
        のぼうの方もなかなかである。

        領民以外は全て実在の人物だというのが驚きだ。
        読後にそれぞれの人物を調べるのも楽しい。
        小説では表現しきれなかった個々の奥行きが深まる。

        豊臣軍の指揮者である石田三成が、
        のぼうの「目もくらむような光彩を放つほどの
        的外れた大笑の顔」を見た時に、
        「あけすけな笑顔」を見せる豊臣秀吉と
        オーバーラップするシーンが印象に残る。

        良い人間関係に恵まれる器は
        屈託のない笑顔から育っていくのだと思う。
        >> 続きを読む

        2019/02/07 by NOSE

    • 他6人がレビュー登録、 20人が本棚登録しています
      村上海賊の娘
      カテゴリー:小説、物語
      3.8
      いいね!
      • 【海戦描写が圧倒的に面白い】
         織田信長に土地明け渡しを迫られ、兵糧攻めにあっていた大坂本願寺は、海路からの糧食運搬によりこの窮地を切り抜けようと考え、毛利家に援助を要請しました。
         しかし、要請を受けた毛利家側も、ここで本願寺を支援して信長に反旗を翻しても良いものかは思案の為所でした。
         今後、信長が更に勢力を伸張していくとすれば、信長に刃向かうことは家の維持のためには命取りにもなりかねません。

         毛利家の知恵者である小早川隆景(毛利元就の三男)は、信長と戦うためには上杉謙信の参戦が不可欠であると考えていましたが、毛利家内の主戦派に押しまくられ、渋々本願寺の援助要請に応え、物資運搬のために村上海賊の支援を乞うことを承諾しました。

         一方、村上海賊側は、その最大勢力である能島村上の帰趨が鍵を握っていました。
         能島村上の首領である武吉は、毛利家に一つの条件を出します。
         それは、武吉の実の娘であり、悍婦であり醜女だと言われている愛娘の景(きょう)の願いを叶えてやることでした。
         その願いとは……

         景は、海賊の家に嫁ぎたいと考えていたのです。
         また、景は面食いでもありましたから、毛利家直属の海賊(警固衆:けごしゅう)の長である児玉就英なんか好みだわ~などと考えていたのでした。
         武吉は、毛利家に対し、支援する条件として景を就英に嫁がせることを持ち出したのです。

         毛利家側は、いくらなんでもそんな話は……と困惑し、これはまさかそんな条件は呑めないと毛利家に言わせることにより体良く支援要請を断るつもりなのではないかと勘ぐらざるを得ません。
         また、当の就英自身、そんな醜女なんぞ嫁にもらえるかと断固拒否の態度を早々と表明してしまいます。

         ところで、景は、戦を華々しいものと考えており、自ら海賊として戦いたいと強く願っていました。
         しかし、海賊の定法では、女は海賊行為に加わってはならないと固く禁じられていたのです。
         景は、そんな掟を無視し、度々海賊行為をしていたことから、兄の村上元吉に度々叱られていたのですが、今日も今日と手海賊稼業に出かけていくのでした。

         そんな最中、景は、ひょんなことから本願寺に糧食を運搬中の一向宗の信徒達を助けてしまったのです。
         そしてうまいことその口車に乗せられて泉州まで信徒達を連れて行くことになり、泉州の海賊である真鍋海賊と知り合いになります。
         どんな口車に乗せられたかというと、泉州は外国人の出入りも多く、泉州の男達の女性に対する美醜の基準は現代人と近く、景の様な彫りの深い、目の大きい女性を美人と考えているのだという話なのでした(いや、こんな話をした方も結構でっち上げで言ったことなんですけれどね)。

         そんなパラダイスのような所があるの?ってなわけで、景は泉州行きを決断するのですが、行ってみたらあらびっくり。
         べっぴんの姫さんと、あちこちでちやほやされまくりです。
         話をでっち上げた方も目を白黒しています。「本当だったんだ……」
         景はすっかり舞い上がってしまい、また、真鍋海賊の当主である真鍋七五三兵衛(しめのひょうえ)から真剣に求婚され、「悪くない」などと考える始末。
         景がその様に思った理由の一つは、就英から輿入れを速攻で断られたこともあるんですけれどね。

         しかし、七五三兵衛は、剛力無双の強者ではありましたが、景のタイプであるすらりとしたイケメンというわけではなかったのですね。
         この七五三兵衛は、信長方についていたのですが、この物語においては景と並ぶ、もう一人の主人公と行っても良い存在として描かれています。
         
         さて、七五三兵衛ですが、一時は景にぞっこん惚れ込むのですが、景が戦をただ華々しいものとしか見ておらず、また家の存続など無視する青臭い考え方に失望してしまい、「面白うない奴」と面罵して景への恋心を捨ててしまうのです。

         確かに、この時代、戦をするということは、家を守るということに他ならず、そのために誰につくか、どうやって勝つかは極めて重要な事柄でした。
         景のように、ただ暴れたい、戦いたいという気持ちから、青臭い理想論を振り回すなどちゃんちゃらおかしいとしか言いようが無かったのです。

         景の理想論……それは、ただただ仏を信じて念仏を唱えていれば極楽浄土に行けるという一向宗の信徒達の信仰を逆手に取り、自分たちにとって都合の良い兵力としか考えない本願寺に対する激怒でした。
         本願寺側は、自分たちが劣勢になると、「進めば極楽、退けば地獄」と信徒達を脅して、信徒達を死地に追いやっていたのです。
         信じているだけで極楽に行けると言ってたじゃないか!と景は激怒するのですね。

         さて、この作品、海戦の描写が大変秀逸です。
         逆転に次ぐ逆転でスリリングに読ませます。
         また、登場人物の書き方がそれぞれに個性的に書き分けられており、大変に面白い。
         特に、真鍋海賊達の陽気で開けっぴろげなところなど、読んでいて笑ってしまいました。

         大変面白い作品なのですが、一点だけやや気になった部分がありました。
         それは、作中、昔の様々な文献を引用して、この文献ではこのように語られていると示す部分がかなり多く、ちょっとうるさいかなぁと感じてしまったのです。
        それが一つのスタイルになっていることも事実なのですが、多少やる分には構わないのですが、ちょっと多すぎるんですよね。
         そこだけ、気になりましたが、全体としてはとても面白い作品と感じました。
        >> 続きを読む

        2019/09/14 by ef177

    • 他5人がレビュー登録、 25人が本棚登録しています
      のぼうの城
      カテゴリー:小説、物語
      4.0
      いいね!
      • 戦国時代に起きた“忍城の戦い”をベースにした
        軽快なタッチの歴史小説。

        天下統一を目前にし、
        ノリにのってる豊臣秀吉が
        小田原攻めで唯一落とせなかった忍城。

        主人公はその忍城の城主である
        “成田長親”=“のぼう”だ。

        “のぼう”は“でくのぼう”の略で、
        不器用で知謀も武勇もなく
        大好きな農作業ですらヘタクソな成田長親が
        家臣や領民からも呼ばれた愛称である。

        のぼうの武器は人柄の良さだけ。
        人に好かれるという才能、たったそれだけで
        豊臣の2万超えの軍勢に
        農民を含めても3千の軍勢で支城する。

        何といっても、のぼうを囲む
        キャラクター設定が魅力だ。
        豊臣秀吉も周りに恵まれたと言われてるが、
        のぼうの方もなかなかである。

        領民以外は全て実在の人物だというのが驚きだ。
        読後にそれぞれの人物を調べるのも楽しい。
        小説では表現しきれなかった個々の奥行きが深まる。

        豊臣軍の指揮者である石田三成が、
        のぼうの「目もくらむような光彩を放つほどの
        的外れた大笑の顔」を見た時に、
        「あけすけな笑顔」を見せる豊臣秀吉と
        オーバーラップするシーンが印象に残る。

        良い人間関係に恵まれる器は
        屈託のない笑顔から育っていくのだと思う。
        >> 続きを読む

        2019/01/28 by NOSE

    • 他3人がレビュー登録、 19人が本棚登録しています
      小太郎の左腕
      カテゴリー:小説、物語
      3.4
      いいね!
      • 戦国時代が舞台だけれど、史実ではない。
        ここからはネタバレになります。
        雑賀衆を扱った小説と言うとどうしても雑賀孫一やそれをモデルにした無頼漢のようなイメージが付きまとうが、小太郎はそんな私の雑賀衆のイメージを覆してくれた。
        また「人並みになるとは、人並みの喜びだけではない。悲しみも苦しみもすべて引き受けるということだ。」という言葉がこの物語をより深いものにしていると思います。人並み=人間、と読み替えるとフランケンシュタイン博士によって産み出された怪物がやがて創造主である博士を殺すように、半右衛門によって人間になった小太郎はやがて自分を人間にした半右衛門を殺すことは運命だったのかもしれません。
        そして小太郎に父親がいないことと、小太郎が半右衛門を殺すことからハリウッド映画でよく引用される「父殺し」の物語になっていると思いました。
        >> 続きを読む

        2018/09/29 by beppinudon

    • 他3人がレビュー登録、 13人が本棚登録しています
      忍びの国
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね! niwashi

      • 織田信長の伊賀攻めに、百地三太夫と石川五右衛門と聞けば、真っ先に、山本薩夫監督、市川雷蔵主演で映画化もされた村山知義の「忍びの者」を思い浮かべます。

        今回読了したのは、長篇時代小説のデビュー作「のぼうの城」でブレイクした和田竜の2作目の作品「忍びの国」で、当然のことながら、新しい展開に満ちている。

        一応、群像劇の体裁が取られているものの、軸となるのは伊賀の忍びの無門。
        伊賀でも一番の忍びと言われつつも、自分がさらって来た女房のお国の尻に敷かれ、金とお国のためにしか動こうとはしなかった。

        その一方で、著者の和田竜は、享楽的で欲望に忠実で、殺戮を愛し、時には土の匂いすら感じさせる忍びたちを、独特のユーモアと不気味さの中に描いていて、実に見事だ。

        さらに、味方さえも非情に利用する百地三太夫の知謀を描くことによって、織田信長の伊賀攻めを、史実の要諦を踏まえながらも、巧みに物語化することに成功していると思う。

        加えて、地侍と下人という構造に今日の格差社会を見ることも可能だし、ラストの、自らも人であることを否定していた無門の怒り、すなわち、人の痛みを理解できない者たちへの怒りは、今日の無差別殺人などにおける病巣の一つを巧みについていると言えるだろう。

        この作品は、"忍者もの"に新たなテーマを導入した力作だと思いますね。

        >> 続きを読む

        2018/08/12 by dreamer

    • 他3人がレビュー登録、 17人が本棚登録しています
      忍びの国
      カテゴリー:小説、物語
      3.5
      いいね!
      • 【図書館】 戦の時代。自分の家族を殺されても涙を流さない……道具として育てられた「人ではない」という表現がぴったりな人々の話。 >> 続きを読む

        2015/08/04 by おれんじ

    • 他1人がレビュー登録、 4人が本棚登録しています
      戦国時代の余談のよだん。
      3.0
      いいね!
      • 「のぼうの城」「忍びの国」「小太郎の左腕」といった戦国ものを書く和田竜さんのエッセイ。
        作品の取材話や戦国武将の話。
        上記3作とも読んでいた為(そうでないとまず手には取らないですね^^;)、戦国武将の話は、作品と合わせて作家さんの好みが、感じ取れるようでおもしろかった。
        >> 続きを読む

        2013/01/08 by gats

      • コメント 3件
    • 4人が本棚登録しています

【和田竜】(ワダリョウ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)

会員登録(無料)

今月の課題図書
読書ログってこんなサービス
映画ログはこちら
読書ログさんの本棚

レビューのある本

新・ペットフードにご用心!