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93歳で曹洞宗の大本山永平寺貫首になり、108歳まで勤め上げた高僧、宮崎奕保禅師の生涯を8年かけて取材したもので元々はNHKスペシャルで放送されたんだけど、反響が大きく単行本化された。老僧ならではの言葉選びと禅問答のような会話があり、何度か読み返しながら意味を吸収する。禅師と著者の会話を引用してみると〜第三章 平気で生きる〜「正岡子規の『病床六尺』という本には、“人間は、いつ死んでもいいと思っておったのが悟りだと思っておった。ところが、それは間違っておった。平気で生きておることが悟りやった”と書いてある。いつ死んでもいいと思っておったのが悟りやったと。ところがいつ死んでもいいどころではない。平気で生きておることが悟りやったと。わかるか。ー中略ーー平気で生きていることほどいいことはない。いつ死んでもいいと思っておったって、それが安心みたいだけれど、平気で生きておるか。平気で生きていることは、難かしい」〜第四章 自然に生きる〜「自然は立派だーーー私は日記を付けておるが、何月何日に花が咲いた。何月何日に虫が鳴いた。ほとんど違わない。規則正しい。そういうのが法だ。法にかなったのが大自然だ。法にかなっておる。だから、自然の法則を真似て人間が暮らす。人間の欲望に従っては、迷いの世界だ。人情によって曲げたり縮めたりできないもの、人間が感情によって勝手に変えられない自然。そういう生活をして生きておられたらいいね」こういう本こそたまに読み返えそう。1日坐禅を組む禅師の行動や考え方は一般人には難しいかもしれないけれど人の根本的なところに忘れず置いておくべき言葉がいくつも語られている一冊だった。こ難しい本ではないので、ある程度大人になった人はこんな本も一度読んでみるといい。心にストンと落ちる言葉が見つかるかもしれない。 >> 続きを読む
2014/08/15 by achiko
【石川昌孝】(イシカワマサタカ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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