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片山ユキヲ

著者情報
著者名:片山ユキヲ
かたやまゆきお
カタヤマユキオ

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      花もて語れ = Say it with flowers
      カテゴリー:漫画、挿絵、童画
      4.0
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      •  iceさんの「宮沢賢治全集」のレビューに反応して。
         
         朗読をテーマにした漫画。まったく何でも漫画になってしまう今日この頃ですが、朗読の奥深さ、言葉の持つ力を伝えるこの漫画の説得力には毎回感心させられます。考えてみれば、映像で同じことをやろうとすれば朗読そのものになってしまって身も蓋もないし、小説でやろうとすれば、朗読部分は、単に他の作品の引用になってしまいます。この漫画が与えてくれる感動は、やはり漫画ならではのものなのでしょう。

         これまでさまざまな作品の朗読が取り上げられてきました。いま思い出せるものでは、斎藤隆介の「花さき山」、芥川龍之介の「トロッコ」、太宰治の「黄金風景」、小川未明の「野ばら」…。
         しかし、作者片山ユキヲが最も愛しているのは、なんといっても宮沢賢治だと思われます。
         主人公佐倉ハナは、幼い頃に両親を亡くし、地方に住む叔母に育てられた引っ込み思案の少女。彼女が上京して朗読教室に通いはじめ、最初に取り組むのが宮沢賢治の「やまなし」です。
         一つ年下の妹を亡くして以来、自室に引き籠もっていた佐々木真理子が、ハナの朗読を聴いて回復の途を歩み始めるところから二人の物語が始まります。真理子が、ハナへの感謝を込めて朗読するのも、賢治の「春と修羅」でした。
         そして朗読会での二人の対決。真理子は「おきな草」を、ハナは「注文の多い料理店」をテーマに選びます。

         朗読者は、自分が朗読する作品の意味が分かるまで読み込む。しかし、その「意味」とは、絶対正しい解釈を意味するものではなく、読み手が確信をもって朗読することができる読みなのだ。だから、それ自体が一つの作品にまで高められた朗読は、決して独善的なイメージの押しつけにはならない…といった意味のことが何巻かで語られていました。第8巻は最初から最後まで、ハナによる「注文の多い料理店」の朗読であり、一言ひとこと丁寧に読み込まれた「注文の多い料理店」の世界が展開されます。
         それに納得するにせよ、首を傾げるにせよ、賢治を読む新たな視点が得られることは間違いありません。賢治ファンのみならず、読書好きな方には是非お読みいただきたい漫画です。
        >> 続きを読む

        2013/08/12 by 弁護士K

      • コメント 4件
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