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こう言っちゃ変ですが、陰湿で 面白かったです。
2018/07/07 by motti
化粧品会社の卓越した美貌を持つ社員がある日、誰かの手によって黒焦げ死体として発見され、フリー記者・赤星は錯綜する情報に踊らされながら、真実に辿り着く物語。 やがて錯綜する真実の中で、羊の皮を被った悪魔を看破せよ。我々が情報に頼る時、思ってもいない言葉に惑わされる事がある。己の頭で考える事を辞めた人間はその矛盾した情報に苦しむだろう。全てを知りすぎる事は、時として己を蝕む毒となる。雪が溶ければ、自ずと真実が顕になるように、何かを探ろうをするのは愚かな事だ。知らなくても良い真実という物が確かにあるのだ。 >> 続きを読む
2020/10/22 by ebishi
人が死ぬ瞬間を見たいと願う由紀と敦子の女子高生二人。親友の告白によって、見るのならと二人は老人ホームと病院へボランティアすることに。一方はおじさんに、一方は二人の少年に感化されていく。この想いが行きつく先は浅はかな願いなのか。ただし湊さんなので当然イヤミス。ただでは終わらせない。終盤は冒頭の出来事が回りまわってくる。しかしほんと意地の悪い物語だ。 >> 続きを読む
2018/10/03 by オーウェン
話自体は「告白」のように各人が語る形式だが、既に少女が殺されたことは分かっている。その上で4人の友達だった少女たちは成長して、死んだ少女の母親に説明をする。母親も母親なら、4人の女性もかなりのもの。いわゆるイヤミスを地で行くようなドロドロとした展開。ほんのちょっとした掛け違いが負の連鎖となってのしかかる贖罪。いかにしてそこを乗り越えていったのか。分かっていてても後味の悪さは残る結末。 >> 続きを読む
2019/08/18 by オーウェン
映画の方を先に見てしまったので、楽しめないかと思っていたが、犯人が分かった状態で見ると、それはそれで言動がいかに嘘なのかを見れる。他人がどう思っているかの解釈は自分では永遠に知れない。その矛盾を吐き出すのがネットやSNS。それによって殺人犯が出来上がってしまう現代。真実かウソかを雑誌の記者が取材し、対象者が独白していくという構成。この構成が映画と本の一番の違い。独白のみなので物足りなさはあるが、こういう形のミステリもあり。 >> 続きを読む
2018/02/12 by オーウェン
瀬戸内海に浮かぶ島での様々な人間模様を描いた短編小説集。難しい漢字や表現が少なく非常に読みやすく作者の想いが順当に伝わって来る。 >> 続きを読む
2017/04/25 by konil
映画を見た後に原作も読み久しぶりに再読したが、やはりイヤミス度は相当なものがある。クラスの終業日に担任の森口が打ち明けた告白。それは自身の娘がクラスの誰かに殺されたというもの。そこから犯人と目される生徒や、その生徒の母親に、代わりの担任教師など、視点を変えて次々と告白が始まる。6つの話だけど冒頭からがっつりと重い話であり、それが途切れることなく最後の話まで。ここまでくると逆に潔いほどであり、それが湊さんのイヤミスの魅力でもある。ラストの復讐もえげつないものであり、直接じゃないというのがまた嫌らしい。 >> 続きを読む
2020/08/12 by オーウェン
殺人事件が起きた高橋家。その向かいにある遠藤家。そしてひばりが丘に長年住んでいる小島さと子。この3組を交互に描いていき事件を浮かび上がらせるのだが、湊さんの視点は事件そのものに向いてないのは明らか。事件が起きる前から危うい家族間や隣家との関係性。思い込みや言動の積み重ねが悪い方へと流れていくのが手に取るようにわかる。終わりが見えない中でどういう風に解決させるのかと思ったが、やっぱり当該間で話し合わないとお互いの真意は見えてこない。反省はするが、持って生まれた性格が急に変わらないとこなんかも上手いなあと思う。 >> 続きを読む
2019/09/08 by オーウェン
辻褄が合わないんです。冒頭の新聞記事で女子高生が県営住宅の4階から転落し、事故と自殺の両面から調べていると書いています。ところがその当人と思われる女性は確かに高校時代に自宅の庭のしだれ桜に首を吊って自殺を試みるが助かって、その後結婚して子を宿すんです。物語としては母と娘の難しい関係性を巧みに描いているとは思います。矛盾を感じているのは、深読みできない私の読解力不足かもしれませんが、もしご親切な方がいらっしゃればどうか辻褄合わせに手を貸してもらえないでしょうか? >> 続きを読む
2017/06/17 by konil
「二十年後の宿題」がちょっとイイ
2018/07/21 by motti
梨花、美雪、紗月の3人のパートが交互に描かれる。それぞれ悩む人生に影を落としているのは、Kと呼ばれる人物。湊さんだからイヤミスになるかと思っていたが、この3パートが最後の章で収束していく構成。まあ雪月花の頭文字だったので予測はしていたが、どこがどう繋がるのかという確認を最後にしたような感じ。紗月のパートだけやたら人数が多くこんがらがるので、相関図みたいなのがあると2度目も読みやすいのかも。 >> 続きを読む
2019/09/13 by オーウェン
ドラマが話題になってたので派手な展開を期待して読んでしまったのが失敗。作者が伝えたいのはもっとシンプルな事だった。高級住宅地で起きた悲劇。憧れ続けたマイホームを分不相応な場所に建ててしまった遠藤家。無理に受けさせた私立中学受験の失敗から癇癪を起こす娘に振り回される毎日。向かいに住む高橋家は絵に描いたような一流家庭。悲劇が起きたのは意外にもこちらの家庭だった。嫉妬やコンプレックスに苛まれ、常に葛藤しているのはどちらの家庭も同じであったということ。狂気に変わる境目は本人も気付かないほど目の前にある。蓄積された鬱憤は些細なことの積み重ねだと思うと、とても他人事とは思えない。 >> 続きを読む
2019/01/28 by NOSE
3つの時系列が収束していく系。当初、普通に読んでって三者三様な感じも、ぁ、世代が違うのか!というところに面白みを感じる。コレたとえば映画化したとすると画でわかっちゃうから原作ならではのおもしろいミスリード・マジックですな。映画化だったら役者さんの老け演技とかいろいろ難しいところが出てくるよね。ただ、読み進んでいくうちに、だんだんごっちゃになってきて判りづらくなっちゃったね。作者は今回、かなり作りこんだんじゃないですかね。いままでよりも登場人物が多い分、バックボーンが浅いキャラクターもあってあまり入り込めないところもあったかな。 >> 続きを読む
2018/07/28 by motti
高層マンションの一室である夫妻が殺された。でもその犯罪は真実ではなかった。それに至る経過並びにそれに関わった人たちの過去から現在をたどりながら、最後に真相が明らかにされる。捻じ曲がった愛をテーマにしたヒューマンドラマ。 >> 続きを読む
ドラマの方を先に観てから
2016/07/11 by ゆ♪うこ
往復書簡ドラマ化地上波2016/9/30〜十五年後の補習松下奈緒、市原隼人、鹿賀丈史、多岐川裕美他 >> 続きを読む
2016/10/13 by ゆ♪うこ
絵本作家としてベストセラーになった陽子と、そんな彼女を取材する記者の晴美。実は彼女たちは共に養子として出迎えられた過去があり、同じ境遇の者として親友でもある。そんな折に陽子の息子が誘拐され、脅迫状には世間に真実を公表しろという文が。誘拐を糧に陽子と晴美の過去が明かされていく。そして誰が誘拐をしたのかという謎にも。湊さんの本に求めるものを期待すると、肩透かしを食らう可能性が大な作品。つまり誘拐云々は重要ではなく、その理由こそがドラマであると。 >> 続きを読む
2019/10/21 by オーウェン
市議会議員の選挙アルバイトを始めたことがきっかけで、議員の妻となった私は、幸せな日々を送っていた。激務にも関わらず夫は優しく、子宝にも恵まれ、誰もが羨む結婚生活だった。だが、人生の落とし穴は突然やってきた。所属する党から県義会議員への立候補を余議なくされた夫は、僅差で落選し、失職。そこから何かが狂いはじめた。あれだけ優しかった夫が豹変し、暴力を振るうようになってしまった。思いあまった私は…。絶望の淵にいた私の前に現れた一人の女性――有名な弁護士だという。彼女は忘れるはずもない、私のかけがえのない同級生だった…(「ムーンストーン」)。湊かなえさんが角川春樹事務所の月刊誌『ランティエ』に2010年から2012年の間に発表した短編を纏めたものです。タイトルをすべて宝石で統一した、それにまつわる物語の数々。短編集としては、珠玉の逸品です。さすが湊さん、ストーリーテラーぶりは抜群で、後半3作はため息とともに読み終えました。素晴らしい出来ばえです。短編7本。前述したようにタイトルはすべて宝石名です。特に印象深かったのは、冒頭であらすじを引いてきた『ムーンストーン』。それから『ダイヤモンド』。愛する美和の為に、高価なダイヤモンドの指輪を贈った古谷治は、レストランを出た瞬間にゴンっという鈍い衝突音を聞きます。足元には、レストランの綺麗なクリアガラスに誤ってぶつかってしまった雀が一羽。後からでてきたオバサン連中に蹂躙される前に雀を救い上げた治は、優しく雀を蘇生させ、ハッと我に返ったその雀はまた慌てて飛び去っていくのでした。治はつつましい暮らしを送っていました。家賃4万円の狭い部屋にひとり暮らし、仕事は薄給の自動車整備工で、楽しみといえば寝る前の安酒での晩酌。そんな毎日を変えたのは、ほんの軽い気持ちで出かけたある婚活パーティーでの運命的な出会い。山城美和は、まさに治の理想の女性でした。パーティーの席上から意気投合するふたりは、すぐに交際をする約束を交わします。聞けば美和は日中は仕事、夜は苦学をしながら栄養士をめざし学校にかよっているとのこと。だから、夜はふたりのデートはなし。「たくさん美味しいお料理を治さんに食べさせてあげたい、それまでの我慢」と言われ、治は苦しい美和の学費を援助してあげることにしたのでした。そして、今日はダイヤモンドの指輪。徐々に具体的に“結婚”を意識し始める治でしたが、ある夜半、ドアチャイムを鳴らす訪問者が。「寂しいから来ちゃった…なんて、ないよな~」と、期待半分で安普請のドアを開けると、そこには見知らぬおかっぱ頭の少女が。「私はあなたに助けてもらった雀です。お礼がしたくて人間の姿になってやってきました」。頭のおかしい女だと思った治は、適当にあしらって帰らせようとするのですが…。鶴の恩返しならぬ、雀の恩返しという設定も愉快です。登場する雀の化身が、湊さんの登場人物らしくなくかわいらしい。茶色いワンピースと黒いズックのおかっぱの少女です。治がたのみごとをすると、胸を張ってニッとわらい、右の親指をグイッと立ててみせる。最後は湊さんらしくダークなラストですが、とてもかわいらしい楽しい物語でした。後半2編だけは連作になっており(『サファイア』、『ガーネット』)、こちらはイヤミス女王湊かなえの面目躍如、因果応報の物語です。『往復書簡』もそうでしたが、意外と湊さんはハッピーエンドがお好きですね。作中は登場人物たちをこれでもかと苦しめますが、読後はとても爽やかで、さて、また次作を読もうか、という気にさせてくれます。人気作家たる所以ですね。 >> 続きを読む
2015/04/03 by 課長代理
主人公が二人で交互に一人称で語られるスタイルに冒頭少し混乱したけど、あちこちに伏線が散りばめられていて意外性もテンコ盛りですごく面白かった。図書館のお勧めコーナーにあった本をたまたま手に取ったのだけど、地元の図書館のこのコーナー、やっぱり外れが無いな。湊氏の本はまた機会があったら読んでみよう。それにしてもJKから見たら30代は「おっさん」なんだね。 >> 続きを読む
2020/02/01 by キトー戦士
事件の渦中にあった小学生の時の4人の同級生が大人になった現在までを振り返ります。この方式のおもしろさはある程度わかってるパターンなんだけど、それぞれのキャラの独白めいた語り口が読みやすくておもしろかったです。 >> 続きを読む
2018/07/06 by motti
【湊かなえ】(ミナトカナエ) | 読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト(著者,作家,作者)
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