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リンドバーグの世紀の犯罪

5.0 5.0 (レビュー1件)
著者: グレゴリー アールグレンスティーブン モニアー
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    「リンドバーグの世紀の犯罪」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0


      リンドバーグと言えばアメリカ合衆国の生んだ国民的な英雄の一人だと思う。ビリー・ワイルダー監督の名作「翼よ! あれがパリの灯だ」でのジェームズ・スチュアートの印象が強く残っている。

      1927年5月、ニューヨークとパリ間の単独飛行の成功で、たちまち彼は世界的な名士となったのです。ニューヨークでの凱旋パレードには、空前の大群衆を集めたと言われています。彼は1929年に結婚し、1930年には長男チャールズが誕生した。そして、1931年には夫妻で日本を訪れています。

      だが、この幸福な若い夫婦を奈落の底に落とすような事件が起こったのは、その一年後のことだった------。

      1932年2月、ニュージャージー州ホープウェルの人里離れたリンドバーグ邸から、一歳半の息子チャールズが誘拐されたのです。二階の子供部屋に梯子をかけて窓から連れ出し、五万ドルを要求する脅迫状が部屋に残されていた。

      この有名人の息子の誘拐事件は、全米に報道された。その後、誘拐犯と称する連中と身代金のやり取り騒ぎなどがあったが、二か月半後にチャールズは、近郊で死体となって発見されたのだった。そして、二年後に犯人としてドイツ系移民の大工ハウプトマンが逮捕され、犯行を否定したが死刑に処せられたのだった。

      これが、歴史上有名なリンドバーグの息子の誘拐殺人事件であり、たいがいの犯罪実話集に掲載されているほどだ。

      だが、この犯人は実は無実で、冤罪ではなかったのかと以前から問題にされてきた経緯があるのです。この本では、それを一歩進めて、息子殺害の真犯人は、実は父親のリンドバーグではなかったのかという疑問を提示しているのです。

      この本はノンフィクションですが、最初にこの意外な犯人説を立て、数々の証拠を挙げて緻密に検証していくアプローチが実に素晴らしいのです。

      物的証拠はなく、あくまでも状況証拠なのですが、その推理の積み重ねには非常に説得力があるんですね。さながら、倒徐ミステリの傑作を読んでいるようなワクワク感があるんですね。

      リンドバーグという人は学校嫌いで、孤独癖が強く友人もいない、あくどい悪戯好きの変人だったと推論を進めていきます。そして、後にヒトラーを礼讃して、ルーズベルト大統領と対立し、アメリカ国民に嫌われるようになったという意外な事実も提示していくのです。

      この本では、このようにして、英雄に仕立てられた男の暗い裏面を暴露していくのです。

      果たして、彼が真犯人なのか、グレゴリー・アールグレンとスティーブン・モニアーという二人の著者の単なる推理なのか、リンドバーグは1974年に死去し、真相は永遠に闇の中なのだ。


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      2018/02/06 by

      リンドバーグの世紀の犯罪」のレビュー

    • 坂本龍馬ね〜!!その検証は面白そうですね。謎のままで終わりそうですが。
      私は漠然とですが、坂本龍馬英雄論は怪しんでいます。
      小説上のヒーローなのはいいとして、史実としては。
      忠臣蔵だって今でいうテロですし。
      歴史の中の英雄譚ってそのまま鵜呑みにしてはいけないですね。
      >> 続きを読む

      2018/02/07 by 月うさぎ

    • 坂本龍馬というのは、やはり司馬遼太郎の「竜馬がゆく」でその大半の人物像のイメージが作られたのではないかと思っています。司馬さんがこの小説を書くまでは、それほど脚光を浴びていませんでしたからね。

      私がコメントで書きました、歴史上の黒幕説ですが、ある人物を暗殺するという政治的なテロは、その人物を暗殺することによって誰が一番得をするのかという視点から考えると、そこにヒントが隠されているような気がします。

      例えば、織田信長で言えば、彼は天皇家にとって非常に危険な人物でしたので、そこに危機感を抱いた当時の京都の公家の連中が、明智光秀をそそのかして本能寺の変を行なわせたと思っています。

      坂本龍馬で言えば、倒幕のために彼の大政奉還論が邪魔な人物、つまり西郷隆盛か、あるいは、彼の存在がやはり邪魔で船中八策を自分の論であるかのように山内容堂に進言した土佐の後藤象二郎。幕府見廻り組や新選組とかの説は違うと思っています。

      源頼朝で言えば、源氏を傀儡政権にして、実権を握ろうとした北条一族の北条時政か北条義時で間違いないでしょう。

      足利義満は、自分が天皇になろうという野望を抱いたため、それを恐れた公家を中心とする勢力が中心となって行ったのではないかと思っています。

      孝明天皇で言えば、彼が唱える過激な攘夷論が邪魔で、若い後の明治天皇を擁立することで、その実権を握ろうとした岩倉具視だろうと思います。

      歴史の探索って、限りない夢とロマンがあっていいものですね。

      >> 続きを読む

      2018/02/07 by dreamer


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