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黄金のローマ

法王庁殺人事件
4.5 4.5 (レビュー1件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 630 円
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    「黄金のローマ」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      今回ローマへこの本「黄金のローマ」を連れて行った♪
      この小説は、作者曰く「都市が主人公」。つまり主役はローマなのだ。
      (殺人事件というサブ・タイトルですが、ミステリーとはいえません)

      じっくり読み返す時間はなく、舞台となっている街並み、広場、屋敷などを
      個別に見て回る時間がなかったのが返す返すも心残りだけれど、
      それでも、地図を見て、位置関係、景観の記憶などが
      全く未知な町の時とまるで異なってくることに驚く。

      「百聞は一見にしかず」という言葉には、一理ある。
      哀しいかな自分の想像力の限界よ…。

      例えばテヴェレ河をはさんで、サンタンジェロがどう見えるか。
      それをイメージできるだけでも、物語から『みえてくる世界』が変わるのだ。


      時は1537年夏。ローマは、ルネサンス最後の法王と呼ばれる法王パオロ三世の治世。

      ヴェネツィア貴族・マルコ・ダンドロとコルティジャーナ*のオリンピア
      2人の美しい中年の恋人たちが、道案内役だ。
      (この二人以外の名のある登場人物は全部実在人物だそうだ)

      *コルティジャーナ(高級遊女):この時代に突出した存在の高級娼婦。売春婦とは別物。
      日本の江戸代の花魁にもちょっと近いかな。
      芸術、教養にたけ、社交界に出入りし、貴族との交友を持つ。
      もちろん美女。


      ローマの名門ファルネーゼ家出身の法王は、息子のピエール・ルイジ・ファルネーゼを教会軍総司令官に、
      孫アレッサンドロは枢機卿に据え、絶大な影響力を持っていた。
      人文主義者で、ローマ出身の彼は、古代文明への愛と芸術への理解も備え
      ドイツのプロテスタント問題の解決などにも心砕いていた。

      ミケランジェロの才能を高く評価し、システィーナ礼拝堂の最後の審判を描かせた人でもある。

      この小説で何よりも嬉しいのは、ミケランジェロが作中に登場することかも。
      (私はミケランジェロのファンなんです。作品も人物も両方の意味で)

      システィーナ礼拝堂の壮大な天井画、「天地創造」を書き上げた彼は、
      今は正面祭壇画の「最後の審判」(1541年~)を描いている真っ最中。

      カピトリーノの丘(カンピドリオ広場)の改修、
      サン・ピエトロ大聖堂のクーポラの設計もミケランジェロの手によるものだ。
      ファルネーゼ家との親密な関係により都市計画も想定されていた。
      古代とルネッサンスの時代の融合を夢みたミケランジェロの息吹が伝わってくるように思われた。

      彼はフィレンツェ人だが、ローマでより完成した仕事をしているのは、
      単に法王がスポンサーとして強力だったからだけではなく、
      ローマに本物の古代があったからなのだろうと、改めて理解できた気がした。


      『すべての国の歴史は、もっとも華やかに見える時期こそが「終わりのはじめ」であったことを実証している』

      ヴェネツィア、スペイン、法王庁の連合艦隊がプレヴェザの海戦でオスマン=トルコに敗れるという大事件が起こり、
      マルコにはヴェネツィア共和国への想いが熱くよみがえる。

      ヴェネツィアという現代的な都市国家も、衰退への道を歩み始めたのだ。

      マルコは一介の私人としてオリンピアと結婚を考えていたが、
      2人の恋の行方は果たしてどうなるのか?
      恋愛はどうでもいいや。という読者も結構いるかもしれませんが(^^;)


      『緋色のヴェネツィア』『銀色のフィレンツェ』『黄金のローマ』
      と3部作の完結編。
      今回、ローマに行くので再読したのですが、あとの2冊も読み直してみよう♪
      いつか、ヴェネツィアとフィレンツェも行かなくては。と心に誓う私です。
      >> 続きを読む

      2013/04/08 by

      黄金のローマ」のレビュー

    • iceさん
      人は殺されるのですけど。

      自分がやったと言っちゃうし、殺人シーンそのものが描かれるし
      こういうのはミステリーとは言いませんよね。
      平気で人がごろごろ死んじゃう時代ですからね~。
      >> 続きを読む

      2013/04/09 by 月うさぎ

    • chaoさん ありがとうございます♪

      本と一緒にヴィア・ジュリアからナヴォーナ広場を歩きたかったなあ。
      急ぎ足の旅行だったので、自由時間少なくって。
      次回は自分で自由に行きます。絶対に。
      >> 続きを読む

      2013/04/09 by 月うさぎ


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