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おじいさんのランプ

新美南吉童話集
4.0 4.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 840 円
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    「おじいさんのランプ」 の読書レビュー (最新順)

    最新のレビュー順 | 人気のレビュー順
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    • 評価: 4.0

      孫が倉の中で見つけた古いランプ。
      そのランプにまつわる話(自分の身の上話)を孫にするという心温まる話です。



      おじいさんは父母兄弟、親戚もいない貧しいみなしご。子供にできることは何でもして村においてもらっていた。が、次第に何とか自分で身を立てたいと思うようになった。
      あるきっかけで、初めて村を出たおじいさんは町でランプと出合う。村には灯りというものがほとんどなかった。これが文明開化か!と何とかそのランプを手に入れ一人でランプ屋を始める。
      ランプ屋ははやり、やがて大人になり、家をもちお嫁さんをもらうこともできた。ランプがあれば夜でも新聞が読める。でも、自分は字が読めない。そこで、字を習い本も読めるようになった。

      ところが、村に電気というものがやってきた。村会で村にも電気をひく、ということが決まった。そうなるとランプは売れなくなってしまう。電気はランプの敵。どうする。あせった彼は頭の調子が狂ってしまった。誰かを怨みたくなって、それで村会で議長の役をした区長さんを怨むことにした。区長さんの家に火をつけようとしたのだ。

      たまたまマッチがなかったので、古い火打ち道具を持って行った。ところがうまくつかない。
      「古くせえなア、いざというとき間に合わねえ、・・・古くせえなア間に合わねえ・・・」
      つぶやいて、彼ははっと気がついた。

      「文明開化が進んだのである。自分も日本のお国の人間なら、日本がこれだけ進んだことを喜んでいいはずなのだ。古い自分の商売が失われるからとて、世の中の進むのにじゃまをしようとしたり、何の怨みもない人を怨んで火をつけようとしたのは、男として何という見苦しいざまであったことか。・・・」

      彼は、家にあるすべてのランプ(50こほど)に火をつけて木につるし、一つ一つ石を投げて割った。3つめのランプを割った時、涙でもうランプに狙いを定めることができなくなった。大好きなランプ。なつかしいランプ。
      ああ、ランプ、ランプ、ランプ・・・(感動の場面~)

      こうしておじいさんはランプ屋をやめて、本屋になった。


      おじいさんは孫に言う。
      「日本がすすんで、自分の古いしょうばいがお役に立たなくなったら、すっぱりそいつをすてるのだ。
      いつまでもきたなく古い商売にかじりついていたり、自分の商売がはやっていた昔の方がよかったといったり、世の中のすすんだことをうらんだり、そんな意気地のねえことは決してしないということだ」



      新しい物がすべていいとは限らないし、残すべき物もある。でも、それをきちんと見極めけじめをつける。
      よりよい変化を受け入れる。前へ、前へと。
      (昔には戻れません。過去には戻れません。前にしか進めません。日本は”取り戻す”ものじゃないですよね。いったい誰が誰から取り戻すのか←何の話?)
      ・・・かっこいいおじいさんだなあ
      >> 続きを読む

      2014/05/18 by

      おじいさんのランプ」のレビュー

    • >いつまでもきたなく古い商売にかじりついていたり、自分の商売がはやっていた昔の方がよかったといったり、世の中のすすんだことをうらんだり、そんな意気地のねえことは決してしないということだ

      これはわかっていてもなかなかできることじゃないですよね。おじいさんになってコレを言えるってのがまたカッコイイ。
      >> 続きを読む

      2014/05/18 by ただひこ

    • > おじいさんのランプ

      おじいさんと言えば、古時計のイメージがあります。

      おおきなノッポの的な意味で...
      >> 続きを読む

      2014/05/18 by ice


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