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阿寒に果つ (角川文庫 緑 307-2)

5.0 5.0 (レビュー1件)
著者: 渡辺 淳一
カテゴリー: 小説、物語
定価: 567 円
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    「阿寒に果つ (角川文庫 緑 307-2)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      18歳で夭折した、天才少女画家・時任純子。
      著者の自伝的な要素を踏まえながら、彼女への思いを綴った小説。

      思い出したくない、青臭い若かりし頃を
      半ば、強制的に思い出させられる作品です。

      ヒロイン・純子のキャラクターが
      まず、ここまで、やるのかというのか。
      最初は、意図してやっていたのか
      最終的にはそのプロデュースしていた自分の“像”に
      飲み込まれてしまったような印象を受けました。

      「こんなインパクトのある人間が
      身近にいたらそりゃあ小説家にでもなるわなー」
      と思ったのを思い出します。

      (お姉さんが望んでいた小説家ではなく
      その当時、なろうとも思っていなかった
      著者が小説家になっているのも
      人生の皮肉というか、不思議なものを感じますが・・)

      画家の浦部が
      「純子にいちばん影響を与えたのは私だと思います」と
      言っている辺りなんかは、特に・・・

      本当に、男の下らない独占欲というのか
      最初に彼女の才能に気がついた、(かつ、手をつけた)のは自分だと

      (おそらくは、女性にとってはどうでもいい事柄なんでしょうが・・・)

      誇るのが
      同性からしても馬鹿だなぁ・・・と思いながら
      半ば理解できるところが
      なんとも複雑なところです.

      著者も書き終えて、自らの青春に決着をつけたように
      ラストでは自分も愚かな男の一人として
      ある種の笑いまで提示するのですが。

      実はその当時、高校生で
      何も持っていなかった青年が

      登場した、画家、記者、医師、カメラマン、姉、(教師)に対して
      あなた達は記憶の中に
      封じ込めていただけかもしれないが

      自分は、ここまで(作品として仕上げるまで)
      彼女にこだわっていたんだと

      やっぱり、自分が一番彼女を愛していたんだ、と
      証明したいという気持ちと

      (自我の強い)彼女にとって
      死後も自分の存在を他者に知らしめることができる
      この作品こそが
      一番、彼女の喜ぶものだと。
      自分が一番の彼女の理解者だと。

      確信犯的に、
      彼女のために捧げられた作品のような気もします。

      ・・・・本当に、男というのは
      救いがたいというのか、愚かなもんですね(笑)
      >> 続きを読む

      2013/07/13 by

      阿寒に果つ (角川文庫 緑 307-2)」のレビュー

    • 皆様 コメントありがとうございます。

      sunflowerさん
      >こういうのってけっこう嬉しいんじゃないかなぁと思いますけどねー。

      なるほど!
      自分ももちろん(笑)天才ではないのであくまで想像の範疇なのですが。
      こういう風にコメントを頂くことで気づきを与えてもらえるのは
      とても、ありがたいです。

      どちらかというと、自分の周囲の女性は過去に拘泥しない人が多く
      自分の周囲(無論、自分も含めて)男性の方が結構、なんのかんの拘る人間が多いので(恥)
      こういう感想を抱いていたのですが
      次回、再読するときにはまた、そこも含めて読んでみたいと思います。

      seleniteさん
      >それだけ真っ直ぐなのかそれとも本当に愚かなのかはその人を知る人しかわかりませんしねぇ

      その通りですね。
      ただ、読んだ限り、韜晦も含めて
      愚かっていえるほどのめり込める対象があるというのは
      ある意味、人生の中では数少なく、そんな出会いが
      羨ましくもあります。

      tadahikoさん
      >私もそういうことあるなぁ…(*´・ω・)シミジミ
      ありがとうございます。
      ほっとしました。

      iceさん
      >周囲が引くくらい恋に没入できる男性ってダサカッコイイように思います。
      ラストで著者がみせる文章も、愚かさを含め
      笑いに転化しながら、一瞬、若かりし頃の生真面目な表情が
      みえるような感じもして、その辺も好きです。






      >> 続きを読む

      2013/07/15 by きみやす

    • アカーン!!w

      2013/10/15 by makoto


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