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月と六ペンス

4.0 4.0 (レビュー3件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 660 円

チャールズ・ストリックランド。海に浮かぶ極彩色の島で、全身を病魔に蝕まれながら最期まで絵筆をおかなかった画家。その絵は忘我の境地に達し、見るものを捉えて離さない―絵以外を愛さず、地位も家族も捨てたこの放埒で孤独な男は、しかし不思議と人々を惹きつけた。彼が各地で残した愛と不幸の痕跡を、やはり彼に魅了された作家である「私」が辿る。ストーリーテラーの才能が遺憾なく発揮された、モームの代表的傑作。

いいね! tomato chao Minnie

    「月と六ペンス」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 5.0

      月は夢。理想。
      六ペンスは現実。とるに足らないつまらない物事。

      この話は、妻子がある普通の勤め人だったストリックランドが、突然芸術的衝動を爆発させ、家庭や仕事、人からの評価も道徳さえも捨てて「月」だけを見て絵を描くことだけに情熱を注いだ、その生き様を描いた作品です。

      現実は地に足を付けて、社会的な責任を果たしつつ自分の夢を追うのが正しいことは言うまでもありませんが、ひたすら夢に情熱を注ぐ人生にもきっと少なからず憧れのようなものがあるから、この本はこんなに人を惹きつけるのかもしれません。

      後半物語の舞台はタヒチになります。
      タヒチの青い空と青い海と緑に囲まれて、世の中の損得とか、妥協とか、そういったものとは一切無縁の、純粋で原始的・芸術的な衝動のみで絵を描くストリックランドの姿が印象的です。
      >> 続きを読む

      2012/08/08 by

      月と六ペンス」のレビュー

    • >家庭や仕事、人からの評価も道徳さえも捨てて

      ここまで極端じゃなくても、やっぱり夢は持ってたいし、追いかけてたいですよね! >> 続きを読む

      2012/08/08 by ただひこ

    • >現実は地に足を付けて、社会的な責任を果たしつつ自分の夢を追う

      そろそろ地に足をつけろと言われる機会が多くなってきたんですけど・・・w >> 続きを読む

      2012/08/08 by makoto

    • 評価: 4.0

      ストリックランドの吹っ切っている訳でもなく、それ以外の一切を最初から欲していない状態って賛否両論あれど理想だな。
      全く無理をしている感じがない。
      一つの事にここまで情熱をかけられたら幸せだろう。
      六ペンスを捨てて月だけ見ていたいもんです。

      先日たまたまゴーギャンの絵を見たのだけど、正直良さは分からなかった。
      しかし、この本の中で最後にストリックランドが描く絵は見てみたいと思った。 >> 続きを読む

      2012/03/12 by

      月と六ペンス」のレビュー

    • >一つの事にここまで情熱をかけられたら幸せだろう。

      これだけ芸術に情熱をかけられるエネルギー、すごいですよね。
      最後の絵、私も見てみたいです!
      >> 続きを読む

      2012/08/08 by Minnie

    • 評価: 4.0

      ポール・ゴーギャンの生涯をモデルにした作品。月は理想や夢、六ペンスは現実を表しているらしい。

      主人公のストリックランドの生き方にはなかなか共感はできないが、芸術に対する情熱には心を打たれる。また、私が男性だったらこの作品から受ける印象は大きく違ったように思う。

      人間の普遍的な性質に対する指摘や問いかけもかなり鋭い。読んでいてドキっとするような箇所が沢山ある。

      何度も読み返したい小説。

      ゴーギャンの作品を見たくなった。
      >> 続きを読む

      2011/10/31 by

      月と六ペンス」のレビュー

    • 私も何度も読み返したい小説の1つです。
      これは絶対ずっと大切に持っている本だろうなーと思います! >> 続きを読む

      2012/08/08 by Minnie

    • Minnieさん
      ずっと本棚に置いておきたいなーという本が少しずつ増えていくのは嬉しいことですよね♪いつか本棚を大好きな本でいっぱいにしたいです♪ >> 続きを読む

      2012/08/08 by chao

    関連したレビュー

      岩波書店 (2010/07)

      著者: サマセット・モーム , 行方昭夫

      • 評価: 5.0


        久し振りにサマセット・モームの「月と六ペンス」を再読。

        サマセット・モームと言えば、この「月と六ペンス」が代名詞のように思い出される作家ですが、他にも青年の魂の遍歴を自伝的に綴った「人間の絆」や、第一次世界大戦下で従事した諜報活動の経験をもとにしたスパイものの連作短篇集「アシェンデン」があり、とても作風の幅が広い作家だと思っています。

        それから、意外なことに、軽いコメディタッチの戯曲もたくさん書いていて、イギリスでは劇作家としても有名な人なんですね。

        モームは、当時から風俗を描く作家と呼ばれ続け、自らも「どうせ俺は通俗作家だよ」と居直っていましたが、その当時言われた風俗とは、現代の「俗情との結託」のようなそれとはまるで違ったわけで、当時の風俗を陳腐でも紋切り型でもない上品な表現で描いた芸術小説だったということが、この「月と六ペンス」を読むとはっきりとわかりますね。

        ゴーギャンをモデルにしたという天才画家ストリックランドの飛び抜けて利己的な生き方を貫いた生涯を、彼に知己を得た平凡な物書きである「私」の視点から描いていて、モームの代表作だと言われるだけあって、文句なしに面白い。

        きちんとプロットが立てられているし、そろそろ読む者が飽きそうだなというところで、巧みに人物を旅に出させたり、そのへんの手練手管が大人の鑑賞に堪えられるんですね。

        とにかく、人物の造型が凄く達者で、「芸術の魔」に魅入られてしまった人間の、だからこその"苦悩と歓び"が、ありありと描写されていると思う。

        妻も職も捨て去り、貧困を引き受けてまで、なぜ芸術の道に飛び込んだのかと訊かれたストリックランドが、「自分ではどうしようもないのだ。いいかね、人が水に落ちた場合には、泳ぎ方など問題にならんだろうが。水から這い上がらなけりゃ溺れ死ぬのだ」というところとか、実に巧いんですね。
        まさに名台詞ですね。

        フレーズがとてもうまい作家で、いわゆるキャッチーな台詞が多くて、当時の文学サロンに集う人々を揶揄して嫌味たっぷりに描く筆運びとか、「私」とストリックランドの皮肉に満ちた会話の味わいとか、実に見事だと思う。

        また、モームという作家は、短篇小説がとても巧いんですね。
        つまり、大人を楽しませるという読み物を、きちっと構成できる力量があると思う。
        だからこそ、長篇小説でも、決して読む者を飽きさせないんですね。

        それと全体がとても軽い。あくまでも軽さを基調として、人生の"きつさやつらさ"を克明に表現している。

        私がこの小説を読んで、特に面白かったのは、視点になっている「私」という人物。
        「平凡な人間が天才に出会って」と解説に書いてあるのですが、この人は、全然、平凡な人間ではない。

        何か凄く嫌な奴、海賊とか手癖の悪い奴とか、そういう人種の方が話しやすくて落ち着くみたいなことが書いてあって、とても平凡ではないんですね。

        そして、モームの面白さというのは、映画化したくなる類のものだから、かつてケン・ヒューズ監督が「人間の絆」を、カーティス・バーンハート監督が「雨」を「雨に濡れた欲情」というタイトルで、それぞれ映画化していて、かのスリラーの神様アルフレッド・ヒッチコック監督の「間諜最後の日」の原作もモームなんですね。

        この「月と六ペンス」も、ストリックランドの描いた絵を、ずいぶん後半まで「私」に見せないようにしておいて、読む者を最後まで引っ張るあたり、すこぶる映画的な手法なんですね。

        >> 続きを読む

        2018/10/26 by

        月と六ペンス」のレビュー

      • 新潮文庫で読みました。

        いつも思うのは、こういう読書サイトでは、同じ本でも分断されてしまうこと。
        もちろん、翻訳本であれば訳者が違うとか色々あるのは承知の上なのですが。
        少なくとも同じ本を読んで、レビューしたなら、何かつながりをつけてでもいただけないかと、ずっと思っています。

        だって、今のままではレビューが分散してしまいますよね。
        リンクでもなんでもいいのですが、同じ本を読んで感じたことは、できるのならつながっていて、読めたらいいのにと、思うのです。

        読者がどの本を選んだかで分断されてしまう現状はどうにかならないかと。
        >> 続きを読む

        2019/03/02 by ef177

      小学館 (1995/08)

      著者: サマセット・モーム , 大岡玲

      • 評価: 4.0

        有名な本はとりあえず読んでおこう、と図書館で借りたんですが、

        1ページの字数が少なくて字も比較的大きい。あれ?子ども向け?と思いながら読み、、、あとがきを読んで、これ、原作の3分の2弱しかないそうです^^;。内容はわかったんですが、ちょっと残念。ちゃんとしたのを読んでみたいと思いました。

        芸術家小説というのは、
        >だいたい、この種の小説に登場する芸術家で人格円満な者はいないと相場は決まっていて、常軌を逸した行動、狂ってるかのごとき情緒不安定、一途な情熱といった要素を必ず持っている。

        と訳者があとがきで書いているが、「ジャン・クリストフ」もそうだったな、たしか・・・。

        このストリックランドも、なんちゅう非道い、自己中人間。普通に生活してる人間から見ればそう見えます。

        タヒチは彼にとっていい場所だったのでしょう。でも、いきなり妻や子どもを捨ててしまう、親切な友人の妻を寝取って無慈悲に捨てる、、、傍若無人で、人の親切にも嫌悪感丸出しの振る舞い、、、絵を描くためなら何やってもええんかいっ!て思うわ。

        自分の人生を生き切る…って、自己中人間は結局本当の幸せを感じることはできないんじゃ? だって、”自分”に縛られてて自由じゃないから。

        けれど、きっと彼は世の中の常識が嫌になって、何もかもから(特に女性や家族や世間)自由になりたかったんだろうなあ、と思います。自分を放っておいてくれることを望む、てところはわからなくはない。ただ社会に暮らすと難しい。なので、100%嫌なヤツとは思えない、ちょっと気の毒な人。”自分”からも解放されればもっと楽に生きられたんだろうけど。

        ちなみにゴーギャンはここまで非道い?人ではなかったそうです。
        ついでに、月は芸術 六ペンスは俗世間を表してるそうです。


        ・・・カットされてないのをもう一度読んでみようかな?でも、けっこう面白かったです。
        >> 続きを読む

        2015/10/13 by

        月と六ペンス」のレビュー

      •  ずいぶん昔に読みました。
        偏屈な芸術家の変人を描いてますが
        読み終わって、不快感が不思議になかった記憶です。
        やっぱり何かしら「普遍」のテーマをもってるからでしょうね。
        どこかで共感したからでしょう。
        ポールゴーギャンの傑作のタイトル
        「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」
        にも通じるような。
        >> 続きを読む

        2015/10/13 by 俵屋金兵衛

      新潮社 (1959/09)

      著者: サマセット・モーム

      • 評価: 4.0

        「男女の差異は、女が四六時中恋愛ばかりしていられるのに反して、男はただ時にしかそれができないということ」
        当時心に重く刺さった言葉。

        2016/03/15 by

        月と六ペンス」のレビュー

      光文社 (2008/06)

      著者: 土屋政雄 , サマセット・モーム

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      • 評価: 5.0

        【あらすじ】

        「私」がストリックランドとはじめて出会ったとき平凡な男であるという印象を受けた。17年間株式仲買人をして妻子を養ってきた平凡な男。そんな男がある日 なんの前触れもなくパリに出奔してしまう。夫人の依頼を受けて「私」はストリックランドを連れ戻そうとする。なぜ17年間も連れ添った妻と子供を捨てて、パリに訪れたのかと問うと彼は絵を描きたいからとおよそ常人には理解できない返答をするのだった。

        今でこそ天才画家と称されるストリックランド。彼は有名人の例に漏れず、世間から様々な人物像を描かれることとなる。多少なりともストリックランドと交流があり作家である「私」が、彼がどういう人物であったかを書こうと思う。

        【感想】
        ストリックランドは人でなしとしか言いようのない人物だ。「私」は妻子を捨てたストリックランドに対して常識的な非難を浴びせるのだが、彼は微塵も揺るがない。

        「奥様はどう暮らしていけばいいんです」
        「十七年も食わしてやったんだ。そろそろ自力でやってみてもいいと思わんか」
        「無理です」
        「やらせてみるさ」
        (中略)
        「奥様がどうなってもいいのですか」
        「いいとも」(p81)

        あっさり自分の罪を認めた上で、妻がどうなっても構わないと言い切る場面は「私」と同じく、思わず笑ってしまいそうになった。しかし、世間からどう思われようと気にしないと心から言うストリックランドからは薄情さよりも先に野生の力強さを感じた。

        後にストリックランドはパリで、唯一自分の才能を見出す三流画家のストルーブと出会う。しかし、ストリックランドは散々世話してくれたストルーブの人生を滅茶苦茶にする。ここがこの小説のクライマックスだと思う。鬼畜としかいいようのないストリックランドへの怒りや嫌悪はほとんどわかず、道化として描かれた善人ストルーブへ嘲笑を浮かべさせる構造になっているのはなんとも意地が悪くて面白い。善なるものは時に六ペンスほどの価値もないのかもしれない。

        パリ編が終わり、タヒチ編ではストリックランドの生涯の終わりが描かれる(ロンドン→パリ→マルセイユ→タヒチ)。ここは大きな展開があるわけではなく、彼の生涯を第三者から断片的に聞かされるという構造になるため、エンタメ性がガクッと落ちる。けれど、それがかえってストリックランドという画家の実在感を高めている気がする。理想郷、楽園、黄金時代。社会や常識、文化や文明という鎖を食いちぎり、ここではないどこかへ辿り着いた人間が確かにいたのだ。
        >> 続きを読む

        2016/12/24 by

        月と六ペンス」のレビュー


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