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クローズド・ノート

3.6 3.6 (レビュー6件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 700 円

堀井香恵は、文具店でのアルバイトと音楽サークルの活動に勤しむ、ごく普通の大学生だ。友人との関係も良好、アルバイトにもやりがいを感じてはいるが、何か物足りない思いを抱えたまま日々を過ごしている。そんななか、自室のクローゼットで、前の住人が置き忘れたと思しきノートを見つける。興味本位でそのノートを手にする香恵。閉じられたノートが開かれたとき、彼女の平凡な日常は大きく変わりはじめるのだった―。

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    「クローズド・ノート」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0

      雫井修介の「クローズド・ノート」を、じっくり味わいながら読了しました。

      日記というものは、本来、他人には見せないものだ。
      そこには、赤裸々な感情や青臭い思考が満ち溢れていて、詩なんか書いてあった時には、あとで読み返して一人赤面したりするものだ。

      にもかかわらず、今はブログという形で、ネット上には他人の日記が無数に公開されている。

      人に読まれることを前提としている時点で、それは純粋な意味で日記とは言えないのかもしれないが、それだけ、とりとめのない自分の日常を他人に知ってもらいたいという人がいるのだろう。

      そして、もしかしたら、それ以上に、誰かの日常を垣間見たいと思う人がいるのかもしれない。

      大学の近くで一人暮らしをし、サークルでマンドリンを弾き、友達とたわいのないことで笑い合う。
      この小説「クローズド・ノート」の主人公・香恵は、そんな平凡な日常を送る大学生だ。

      ある日、部屋のクローゼットから、前の居住者が置き忘れたノートを発見する。
      それは、小学校の教師である伊吹という女性の日記だった。
      そして、その日記を少しずつ読み始めたことから、香恵の中に、次第に彼女の柔らかな息づかいが流れ込んでくる。

      面白いのは、最初は興味本位で日記を読んでいた香恵が、徐々に伊吹という見知らぬ女性に気持ちをリンクさせていくことだ。
      彼女と同じように生徒を愛おしく思ったり、彼女が思いを寄せる男性の煮え切らなさを、じれったく思ったり。

      日記は確実に香恵に影響を与え、時に励ましてくれる。
      日記を読んでいる間、香恵と彼女は深くつながり、そこには奇妙な絆が生まれていくんですね。

      バイト先に万年筆を買いに来た、気になる男性。
      友達が留学しているのをいいことに誘ってくるその彼氏。

      伊吹の日記を読んだ香恵は、何を考え、どんな行動に出るのか?
      香恵が日記を読みながら伊吹を見守っていたように、読みながら私も香恵を見守っている気分になるから不思議だ。

      そして、明かされる、ひとつの真実-------。

      伊吹の思いを自らの内面に消化し、最後に笑顔を見せる香恵の姿が、何ともいえず清々しい。

      >> 続きを読む

      2018/08/27 by

      クローズド・ノート」のレビュー

    • 日記形式の小説は数々ありますが、日記の読者を描いた小説は珍しいかも。
      日本の近代文学は私小説の形態をとるものが多い(というかそればっかりという気もします)ですが、そこには日本人読者のニーズを反映している部分があるのでしょう。
      >誰かの日常を垣間見たいと思う人がいる
      まさしくこれです。他人が気になるという国民性でしょうか。
      誰かがランチに何を食べたかというどうでもいい日記をフォローしている人もたくさんいます。まして恋の話なら興味津々でしょう。
      この小説はその一歩先を描いていますね。
      書き手、読み手、さらにそれを俯瞰する読者。
      メタフィクションの作品ととらえることもできるかもしれません。

      それにしても人は常に言葉を欲し、また言葉でつながる生き物なのですね。
      >> 続きを読む

      2018/08/28 by 月うさぎ

    • 評価: 3.0

      雫井さんのこの小説は恋愛もの。

      文具堂に勤める香恵は、万年筆の試し書きに来た石飛と出会う。
      一方で香恵が借り始めたマンションのクローゼットに残された一冊のノート。
      そこには教師の伊吹と生徒の交流と、隆と呼ばれる男性の恋愛事情が綴られていた。

      恋愛小説ではあるが、そこまでベタベタしたものではない。
      寧ろもう一方のノートの話がリンクしていく、ちょっとしたミステリの部分も。

      特にそのことについては隠そうとしてないし、バレてもかまわないという節がある。
      だからこそ香恵と、もう一人の人物の前向きな未来を予感させる。
      >> 続きを読む

      2018/07/24 by

      クローズド・ノート」のレビュー

    • 評価: 5.0

      堀井香恵は、文具店でのアルバイトと音楽サークルの活動に勤しむ、ごく普通の大学生だ。友人との関係も良好、アルバイトにもやりがいを感じてはいるが、何か物足りない思いを抱えたまま日々を過ごしている。そんななか、自室のクローゼットで、前の住人が置き忘れたと思しきノートを見つける。興味本位でそのノートを手にする香恵。閉じられたノートが開かれたとき、彼女の平凡な日常は大きく変わりはじめるのだった―。小さな偶然が導く運命的な出会い。憧れと共感。読み終えた後も温かい余韻がいつまでも醒めない、極上の感動作。ー裏表紙からー

      いやあ、おもしろかった!
      もう香恵ちゃんにキュンキュンしまくりの最後はキュン死です笑

      ここまで温かなほのぼのした作品最近全然読んでなかったのでもう・・ヤバイ!ちょー読んでて楽しかった。温かいじんわりやさしい気持ちになれた。しばらく良い意味で虚脱状態、放心状態。この余韻に浸っていたい。

      映画化されてて主演がエリカ様こと沢尻エリカさんだったのでどうなのかな~と思っていたけど原作良いです!とても!只エリカ様ではないな苦笑(お好きな方が居たらすいません)

      後半のあの展開には痺れたし、心震わされた。ついでに舌も巻いた。

      作中の伊吹先生のノート(日記)は読んでてとても良かったし、それを素直に受け取って読んでいきそこから勇気、言葉をこの作品風に言うなれば「心の力」に変えて目前の事柄にひとつひとつ向き合っていく香恵ちゃんが凄く愛しく、時に微笑ましく感じ、自分も「心の力」を貰った、芽生えた。

      やさしい、温かな作品・・何度も言うが良かった。出会えて、読めてほんとに良かった。

      この作品を(もかな)薦めていただいたarinkoさん今回も楽しい、素敵な作品をありがとうございました!

      あ~、しばらくこのままで居たいな~(*´∀`*)
      >> 続きを読む

      2015/04/24 by

      クローズド・ノート」のレビュー

    • そうまで書かれるととても気になります!
      本棚に登録です(^^)

      2015/04/25 by すもも

    • すももさん
      是非!本棚登録有難う御座います!

      2015/04/25 by 澄美空

    • 評価: 3.0

      大学生が主人公の物語だからなのだろうか。
      すごく幼稚な印象を受けた。
      話自体はすごく綺麗な物語。
      映像化もされているけど、本(文章)の方が本題は伝わりやすいと思う。

      万年筆を普段のかきものに使えるひとはやっぱり素敵だと思う。
      誰かにプレゼントされるのもいいものだけど、本当に使いたいものは自分で試して選んで買ってほしいと思った。 >> 続きを読む

      2014/06/29 by

      クローズド・ノート」のレビュー

    • 評価: 3.0

      雫井脩介氏の作品では珍しい恋愛小説。

      読み始めてミステリじゃ無いのかと残念に思ったのも束の間、置き忘れたノートの伊吹先生の物語に引き込まれてしまった。

      ストーリー構成は途中で先が読めてしまうベタな展開だが、じわじわとこみ上げてきてきちんと感動できる。

      ミステリ作家としての印象が強かった著者の新たな一面を見せつけられた作品。

      chikaさんのレビューにもありますが、万年筆の魅力が丁寧に書かれており、この作品を読んで万年筆が欲しくなりました。
      >> 続きを読む

      2012/09/04 by

      クローズド・ノート」のレビュー

    • 置き忘れたノート...
      じわじわと感動...

      最近、ybookさんマジックでかなり読みたい本が増えております!(笑)

      万年筆は持っていないですね。
      前の会社の入社記念品で貰いましたが、一度も使っていないんじゃないだろうか...
      >> 続きを読む

      2012/09/04 by ice

    • ノートの中身は日記みたいなものなのかな・・・

      2012/09/04 by makoto

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      角川グループパブリッシング (2006/01)

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      • 評価: 4.0

        一冊の日記がたぐり寄せた真実の愛。


        図書館で借りました。
        なかなか良かったなぁ。

        しかもいつか欲しいなぁと思っている万年筆が出てきて、
        前半はスマホで一本一本検索してほぉ~と思いながら読んでいました。
        万年筆熱が再び。
        私もいろいろ試し書きして買おう。
        「永」という字が試し書きに適しているんだそうだ。
        >> 続きを読む

        2015/05/30 by

        クローズド・ノート」のレビュー

      • すももさん

        https://www.youtube.com/watch?v=pRebkWHsHC0&list=FL6cKPsc5D4d0nMxLzoiXWIQ&index=
        1&feature=plpp_video

        これ!! パイロット ナミキファルコンですヾ(〃^∇^)ノ♪
        面白いですね。スモモさんのお気に入りとは違うかもしれませんが。
        >> 続きを読む

        2015/05/31 by 空耳よ

      • 空耳よさん

        動画のアドレス貼ってくださりありがとうございます(*^^*)
        拝見しました~見とれちゃいました!素敵☆☆
        あんな風に書いてみたーい!
        絵を描くように滑らかでほれぼれしました(*≧∀≦*)
        >> 続きを読む

        2015/06/02 by すもも

      コミック

      角川グループパブリッシング (2007/09)

      著者: 柴田五十鈴

      • 評価: 4.0

        小説、沢尻エリカ主演で映画化もされた「クローズド・ノート」のコミカライズです。このコミカライズも暫く本棚で寝かせていました。で、なんとなく手にとってみて読み始めたらあっという間に読み終わっていました。

        コミカライズだと頁数も限られているのでいろいろな部分が端折られていたりつなぎ目が「え?」と思うところも多々ありましたがそれでも原作に忠実に且つコミカライズでしか出せない部分もちゃんと出していて個人的には良いコミカライズだと思います。

        主人公の香恵ちゃんも可愛く物語の根幹を指す伊吹先生も綺麗に描かれていてとても良かったと思います。

        こういう小説のコミカライズを見つけると毎回ワクワクします。

        今回も良い読書が出来ました!
        >> 続きを読む

        2016/07/31 by

        クローズド・ノート」のレビュー

      • この作品もコミカライズがあるのですね。
        美空さんのレビューでコミカライズ化を知ることが多いです♪ >> 続きを読む

        2016/07/31 by あすか

      • あすかさん

        そうなんです!あったんです!自分もびっくりでした!
        確かに(笑)昔どなたかにコミカライズと言えば・・・みたいな感じで言われたことがありましたね。コミカライズ、好きなんですよね。なんか、こう・・・文章だけのものがマンガになるってなんかすごいというか。

        後、原作が難しかったり、これ、どういうことなんだろう??って思ったものが分かり易くなってると嬉しいと言いますか。

        要は、コミカライズがめちゃ好きっ!ということですね(^^♪
        (強引・・・)
        >> 続きを読む

        2016/07/31 by 澄美空


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