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ガラスの城 (講談社文庫 ま 1-11)

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 松本 清張
定価: 600 円
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    「ガラスの城 (講談社文庫 ま 1-11)」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0


      東亜製鋼株式会社に勤める三上田鶴子は、社員旅行の夜、敏腕ぶりを恐れられている杉岡課長が、女子社員のうちの誰かと思われる女性と抱き合っている光景を目撃した。

      その夜から、杉岡は行方不明になり、数日後、首と両手を切断された他殺死体となって発見される。

      果たしてあの夜、杉岡と一緒にいたのは誰だったのか?
      事件の経緯と自分の推理を手記にしたためてゆく田鶴子。
      だが、この事件に関心を抱き、探索を開始した女子社員は他にもいたのだった-------。

      この松本清張の「ガラスの城」は、二部構成になっていて、それぞれが別の女子社員の手記のかたちをとっている。

      二人とも社内では敬遠され気味の存在だが、それだけに傍観者としての視線は鋭く、殊に社内の派閥力学や同性への観察は冷徹を極め、それが手記の客観性を裏打ちしている。

      その一方で、二人ともまだまだ女としては枯れてはいないので、無感動を装った記述の背後から、生々しい情念が図らずも見え隠れしているあたり、著者・松本清張の筆の冴えを十分、堪能できる。
      そして何よりも、手記の体裁を取っていること自体に仕掛けが潜んでいるという工夫も、実に見事だ。

      読み終えてみて、殺人の謎解きそのものとは別に、一種の心理的な伏線が結末において一気に収斂し、ある登場人物の真意が浮かび上がってくる際の、どこか悲哀を帯びたカタルシスがいつまでも心に残ります。

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      2019/03/22 by

      ガラスの城 (講談社文庫 ま 1-11)」のレビュー


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