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聖女の島

傑作幻想ミステリー
3.0 3.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 840 円

修道会により絶海の孤島に建てられた更生施設。盗みや恐喝を重ね、幼くして性の歓びを知る31人の少女たちが聖女のもとで暮らしていたが、3人が死亡し、ホームは炎に包まれ、悪魔の罠ともいうべき悲劇に見舞われる!28人になったはずの少女たちが何度数え直しても31人いる...!!甘美な謎に満ちた傑作幻想ミステリー。

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    「聖女の島」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 3.0

      【軍艦島で狂気に陥る。】
       物語の舞台は、おそらく軍艦島。
       ある修道院が、島で女子の矯正施設を運営しています。
       9人の成人職員と、31人の9歳から15歳までの少女たち。
       少女たちは、いずれも売春や盗み、薬物などの違法行為に手を染めた者たちばかり。

       島にはまだ居住できる鉄筋コンクリート造りの建物もあるのですが、少女たちは、修道院が建設した木造の家に住み、3つの疑似家庭を作っていました。
       ところが、ある時、少女たちが反抗し、住宅に火を放ってしまったのです。
       島の院長の藍子は、本部に対して建物の再建と援助を要請しました。

       そうしてやって来たシスターは、藍子の姉にそっくりだったのです。
       藍子は、動揺してしまいますが、住宅の再建も進められており、もう一度やり直すのだと心に誓っています。
       ただ、既に、島から脱走しようとした3人の少女は、ボートが転覆したため亡くなってしまっているのですけれど。

       ところが、再建なった住居に呼び集められた少女たちは31人いるではないですか。
       どうして亡くなったはずの3人がいるの?
       藍子には、どの娘が亡くなったのかもはっきり思い出せません。
       これは……きっと、ボートの転覆事故など無かったのだ。
       そう信じこもうとする藍子です。

       物語は段々おかしな様相を呈してきます。
       藍子は、狂気に陥っていくように思われるのです。
       幻想を見、過去を思い出せず、ただ無駄に饒舌にしゃべりまくるだけ。
       シスターは、そんな藍子をただじっと見つめているだけです。

      本作は、島という閉鎖的環境の中で、徐々に狂気が支配していく様を描いた幻想譚ということになると思います。
       島にやって来たシスターは結局は誰だったのか?という謎をはらみます。

       本作は、一時絶版になっていたそうですが、『綾辻・有栖川復刊セレクション』として再刊された作品のようです。
       巻末解説を書いている恩田陸さんも、噂に「すごい作品がある」と聞いたけれどその時点では既に絶版になっていたため、知り合いの編集者に頼んで読んだのだと書いています。
       2007年に再刊されたのですね。

       ただ……講談社ノベルズ自体がそうなんですけれど(滝田ゆうさんは嫌いじゃないのですが、新書にあの犬のマークは気に入りません)、本書もこの表紙絵は何とかならなかったものでしょうかね。
       どうもセンスが古いというか、決定的に皆川作品に合わないというか……。
       どうやら大変評価の高い作品のようなのですが、この装丁でかなり損をしていると思います。


      読了時間メーター
      □□      楽勝(1日はかからない、概ね数時間でOK)
      >> 続きを読む

      2020/10/18 by

      聖女の島」のレビュー


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