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われ沽券にかかわらず

4.0 4.0 (レビュー1件)
著者: 渡辺 房男
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    「われ沽券にかかわらず」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0


      日本初の統一貨幣が発行される明治初年の状況に、太平洋戦争後の高度経済成長からバブルの狂奔、そして平成の不況に至る経緯を見事に凝縮してみせた「ゲルマン紙幣一億円」で、気になる作家のひとりとなった渡辺房男の「われ沽券にかかわらず」を読了。

      この作品は、いわば明治歴史経済小説といった趣のある小説で、テーマはズバリ、土地ですね。

      この物語は、日本で初めて全国の地価を定めて、税金を課す地租改正が進められていく中、土地が資産を生むことにいち早く目をつけた男、下級武士あがりの山辺菊二郎の夢と栄光、そして挫折を描いている。

      この山辺菊二郎から、所謂うまい話----土地の買い占めから始まって、地上げや土地転がしまでを持ち掛けられた紙問屋の三代目・利兵衛の一人語りを通して描いていくという構成になっているんですね。

      菊二郎は、徳川宗家の駿府への移封に伴い、塗炭の苦しみを味わい地獄を見たという設定になっている。
      そして、菊次郎が大資本を相手に勝負を挑み、敗れ去りつつも、一つの確固たる信念を抱くさまを、丹念に描いていく。

      そこには、あらゆる事が金で罷り通った"拝金主義"への未練を断ち、バブル崩壊後の再スタートの旗印となるべき理想が、誇りを持って刻印されていると思う。

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      2018/04/18 by

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