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黍の花ゆれる

4.0 4.0 (レビュー1件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,785 円

いつかは鹿児島に帰ってゆく“流人”西郷隆盛を、強く、いさぎよく支えた奄美の島妻・愛加那。

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    • 評価: 4.0


      この時代小説「黍の花ゆれる」は、「桑港にて」で歴史文学賞を受賞した植松三十里の初の長篇小説で、最近、気になっていた作家であること、毎回楽しみに観ているNHKの大河ドラマの今年の作品「西郷どん」からの繋がりで、この作品を読んでみました。

      主人公は、西郷隆盛の奄美大島での流人時代の島妻・愛加那。作品の時間軸は、西郷が島にやって来る安政六年(1859年)から、西南の役を経て、明治三十五年(1902年)まで続く。

      愛加那は、西郷の身柄を預かった奄美の名門・龍一族の娘で、はじめ二人は、風習の違いや西郷の奇傑ぶりから、なかなか馴染めなかった。

      しかしながら、西郷が薩摩藩の奄美に対する過酷なまでの生産管理、いわゆる"黒糖地獄"を改善しようとしたことで、急速に結ばれていく。

      そして、西郷が去った後も、一代の英雄の妻として生きる愛加那は、島民が西南の役に巻き込まれた際には、大きな恨みを買うなど、時代の波に翻弄され、西郷の遺児・菊次郎の挫折と再生にも付き合うことになる。

      天に向かい真っ直ぐに立つ黍の花のイメージは、愛加那の潔いまでの生きざまの象徴であり、加えて作者の筆は、このヒロインの存在を奄美の風土感にしっかりと根付かせることに成功していると思う。

      今回、植松三十里の作品を初めて読んだのですが、文章も良く練られ、文学に対する志の高さも、ひしひしと感じられ、歴史・時代小説の分野にまた一人、確かな実力を持った書き手がいるということを発見し、これからもこの作家の作品を追い続けてみようと思っています。


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      2018/02/19 by

      黍の花ゆれる」のレビュー


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