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ルーズヴェルト・ゲーム

3.5 3.5 (レビュー6件)
カテゴリー: 小説、物語
定価: 1,680 円

「一番おもしろい試合は、8対7だ」野球を愛したルーズヴェルト大統領は、そう語った。監督に見捨てられ、主力選手をも失ったかつての名門、青島製作所野球部。創部以来の危機に、野球部長の三上が招いたのは、挫折を経験したひとりの男だった。一方、社長に抜擢されて間もない細川は、折しもの不況に立ち向かうため、聖域なきリストラを命じる。廃部か存続か。繁栄か衰退か。人生を賭した男達の戦いがここに始まる。

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    「ルーズヴェルト・ゲーム」 の読書レビュー (最新順)

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    • 評価: 4.0


      また出た、勧善懲悪。というのが、「下町ロケット」で直木賞を受賞後の第1作である「ルーズヴェルト・ゲーム」を読んだ時の第一印象でした。

      この物語の舞台は、弱小社会人野球部を持つ中堅メーカーで、不況により経営状態が厳しい青島製作所。

      経営の立て直しに奔走する役員、廃部の危機に翻弄されながらも野球を続ける部員たち、それぞれの闘いを描く物語だ。

      立ちはだかるライバルは、どれも皆、性根が最悪だが、青島製作所はそんな輩をラストで見事、成敗する。よっ! いつものお決まりのパターン!!

      池井戸潤の小説は、例えて言えば、水戸黄門の現代版小説だと思っています。つまり、"勧善懲悪"の世界ですね。

      ただ、正直、この"勧善懲悪"ってダサくないですか?
      文学というのは、敵か味方か分けられないグレーゾーンを描くものではないですか? と、私の頭の中の文学青年が、異論反論、オブジェクションを唱えているんですね。

      けれども、きっと作家・池井戸潤には、そんな雑念は微塵もないと思うんですね。
      何が文学的か、どれだけ人間の深部を描けているかなどということには、全く拘泥していないんですね。

      ただただ、自分が描きたい物語を突き詰めている。
      その結果、万人が喜びそうな痛快な展開と、爽やかな大団円の物語が誕生しているのではないだろうか。

      だから読み手は、水戸黄門を観る時のように、悪は滅び、正義が最後には勝つというような絶対的な安心感をもって、物語の世界に没入できるのだと思う。

      実際、これだけ不満を述べても、ページをめくる指は止まらなかったですからね。
      こんなに世の中うまくいくはずがないじゃんと、そう斜に構えていても「正義は勝つに決まってるんだよ」という池井戸潤のメッセージは、あまりにもまぶしく、彼らのハッピーエンドをつい見届けたくなってしまうんですね。

      池井戸潤の勧善懲悪の「エンターテインメントを存分に楽しんで欲しい」という、青臭いといえば青臭い、それでいて純度の高い作家的情熱を感じてしまうんですね。

      きっと彼は、これからもこの作風を変えないだろうし、「ダサい」だのなんだのと言われようと、エンターテインメントの持つ力を信じ続けるのだろう。

      「正義は勝つに決まってんじゃん」。そう自信満々に印籠を突き出す爽快感を、これからも私たちに味わわせて欲しいと思いますね。

      >> 続きを読む

      2018/11/12 by

      ルーズヴェルト・ゲーム」のレビュー

    • 評価: 3.0

      「一番面白い試合は、8対7だ」野球を愛したアメリカのルーズヴェルト大統領はそう語った。監督に見捨てられ、一緒に主力選手も引き抜かれたかつての名門、青島製作所野球部。創部以来の危機に、野球部長の三上が招いたのは、挫折を経験した一人の男だった。一方、社長に抜擢されて間もない細川は、折しもの不況に立ち向かうため、聖域なきリストラを命じる。廃部が存続か、人生を賭した男達の戦いがここに始まる。

      2018/04/16 by

      ルーズヴェルト・ゲーム」のレビュー

    • ドラマ夢中になって観ていました!
      メジャーならパワーがあるので8対7はおもしろそうですが、日本の野球ではピッチャー点を取られすぎ!!になってしまいますね(^^;)
      >> 続きを読む

      2018/04/16 by あすか

    • 評価: 4.0

      積読解消。2012年刊行やから、5年越しか……もうとっくに文庫にもなっちゃってる。
      この本をまだ読んでないからってドラマも観なかった。

      経営危機に陥った企業の奮闘と、その危機の影響で廃部に追い込まれようとしている名門社会人野球部の苦悩や活躍を描いたストーリー。
      スポーツ要素がある池井戸作品ってこれが初めてかな?いろいろ新鮮ではあったけど、正直野球パートはおまけかなぁって感じる。それよりやっぱりサラリーマンの苦悩や逆転が味わえる企業経営パートの方が面白かった。株主総会の場面なんかめっちゃ痺れた。

      ラストも『あぁよかったな』と思える風が吹き抜けるような爽快感。池井戸先生の本は大体いつもニコニコして本を閉じることができる。

      オリックスバファローズファンの自分がこの小説で心に残ったセリフをひとつ。
      『勝利を信じて、ひたすら応援する。我々にできるのは応援することだけですから。応援団が見放したら誰が応援するんですか』
      来週もほっともっとか京セラに駆けつけるか。
      >> 続きを読む

      2017/07/22 by

      ルーズヴェルト・ゲーム」のレビュー

    • 自分は昔近鉄が好きでした。磯部やローズ、中村紀に大村。新人時代の岩隈にサヨナラ男の北川・・・嗚呼懐かしい。

      この作品も気になっていて・・・自分、気になっている作品ばっかだなぁ。。。

      因みに「槐」は文庫買うかどうか迷っています。
      レビュー拝見させて頂いてすごく良かったので・・・うーん~悩む~(。>0<。)

      池井戸さんの作品だと「ようこそ、わが家へ」が面白かったですね!
      >> 続きを読む

      2017/07/22 by 澄美空

    • あら、自分も近鉄ファンでした!あと吉岡に川口に水口に……懐かしいですね〜。

      『槐』は自分は面白かったですけど。。まぁ買ってみてしばらく積むってのもいいと思いますよ笑 >> 続きを読む

      2017/07/23 by ねごと

    • 評価: 4.0

      グラウンドでひとつになろう」
      会社も野球と同じ。最後はやはり人、一帯感が気持ちいい物語。

      中堅メーカー・青島製作所をめぐる、企業経営危機物語。
      不況からくる業績悪化、コスト削減でリストラ断行される中、野球部の廃部も免れない。

      大手ライバル会社と新センサー開発の競争の中、合併問題。
      野球部は、新監督の新理念もと団結し快進撃するが、廃部の衝撃。

      人生にはさまざまな困難・苦節が待ち受けている。
      悩み、迷い、決断していく。

      「野球でおもしろいスコア、八対七。ルーズヴェルト・ゲームだ。」
      絶望と歓喜は紙一重。
      人生とは打撃戦。
      取られたら、取り返す逆転劇を起こすだけ。
      自分を信じて。社員を信じて。勝利の歓喜を信じて。

      野球を通じ、企業経営を通じ、個人のイズムとは何かを感じた。
      それは、人を信じること。
      味わい深い登場人物の描写に感情移入。
      決勝戦の最終章、読みながら拳を握り締めている。

      決勝戦の逆転、会社の逆転、そして、意外な展開に、
      晴れ晴れとした気分になった。
      >> 続きを読む

      2014/09/18 by

      ルーズヴェルト・ゲーム」のレビュー

    • 評価: 3.0

      原作ではミツワ電機(TVドラマではイツワ電機)との
      企業間攻防が7割、青島製作所野球部が3割くらいで
      描かれている感じでしょうか。

      ドラマを見始めてから原作を読んだので
      登場人物の設定の違いなどを含めて
      物足りなさはあったものの
      読後の満足感は☆3.5~4です。

      ちなみにTVドラマ版は
      毎週涙無しには見られませんでした(^艸^)。
      >> 続きを読む

      2014/06/28 by

      ルーズヴェルト・ゲーム」のレビュー

    • >ただひこさん
      コメントありがとうございます。
      絆欠乏症の私といたしましては
      青島製作所野球部員のハートの熱さに
      入部希望を即出したいくらいです(笑)。
      再放送やDVDが出たら見てみて下さい。
      熱いものが込み上げてきますよ。
      ※あくまでも個人の感覚によるものです。
      >> 続きを読む

      2014/06/29 by marosuke

    • >iceさん
      コメントありがとうございます。
      泣けますよねぇ(T_T)。
      こんな仲間たちなら
      一生付き合っていけるって思いました。
      >> 続きを読む

      2014/06/29 by marosuke

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