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九年前の祈り

3.7 3.7 (レビュー7件)
著者: 小野 正嗣
定価: 1,728 円
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第152回 芥川龍之介賞
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    「九年前の祈り」 の読書レビュー (最新順)

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    すべてのレビューとコメントを開く
    • 評価: 4.0

      今年も様々な小説世界に生きる悦びを頂きました。日々白い原稿と奮闘している作家の皆様ありがとうございました!

      最後になりましたが、一冊だけ感想を書けないままの作品がありました。いまだずっと喉に魚の骨が引っかかっているような、今年読んだ中で一番気になる作品でした。

      発達障害の子を持つシングルマザーの物語という単純な状況設定ではくくれない、とても心理の裾野が広過ぎる作品でした。

      舞台は大分県の田舎。何か課題や問題を背負いながらも、狭い集落に生活する人々の人生が美しい地方の風景と絡まり、詩のように胸に突き刺さりました。

      この物語は誰の人生にもありえる明日の出来事かもしれません。

      偶然にもこの秋、僕の近親で予想しなかった災厄が起こりました。どうしようもできない不安と戸惑い、無力感と向き合って生きている大勢の人々の心持ちと、希望を想像することができた作品でした。ありがとうございました。

      いい年がやって来ますように(祈り)。
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      2018/12/31 by

      九年前の祈り」のレビュー

    • 評価: 4.0

      半期に一度、芥川賞受賞作は楽しみに読んでいますが、ときおり僕のレヴェルではついていけない作家さんもあるなか、ちょうどいい具合の感触でした。
      九州の暮らしぶりや方言も馴染みがないが、一種独特の物悲しさが感じられしみじみ読みました。
      散文的な?詩的な?そういう感じが「優しかったり」「とげとげしかったり」なにかガツンとくるものがありました。僕には(^_^;)!

      (allcinema解説)
      三十五になるさなえは、幼い息子の希敏をつれてこの海辺の小さな集落に戻ってきた。希敏の父、カナダ人のフレデリックは希敏が一歳になる頃、美しい顔立ちだけを息子に残し、母子の前から姿を消してしまったのだ。何かのスイッチが入ると引きちぎられたミミズのようにのたうちまわり大騒ぎする息子を持て余しながら、さなえが懐かしく思い出したのは、九年前の「みっちゃん姉」の言葉だった──。
      九年の時を経て重なり合う二人の女性の思い。痛みと優しさに満ちた〈母と子〉の物語。
      表題作他、四作を収録。
      >> 続きを読む

      2018/09/12 by

      九年前の祈り」のレビュー

    • 評価: 2.0

      (図書館本)芥川賞受賞作というので、最近図書館で借りてきて読んでいるけど、やはり私には芥川賞は向いてない。どうしても、わかり辛い。比喩表現の多さにうんざりする。この作品も結局何が言いたいのか、意味不明。

      片田舎、大分県らしいいが、ごく近所なので、方言はすんなり理解できたが・・・・。イマイチ内容ぱっとしない、完全に暗い夜道に引きずり込まれるような気になる。この喩えが的を得ているかどうかわからないけど、そんな暗い気分になる。本当に読み辛かった

      2017/03/15 by

      九年前の祈り」のレビュー

    • 評価: 評価なし

      又吉直樹さんが受賞されて話題になった芥川賞ですが、こちらは前回第152回の受賞作品です。

      離婚して故郷に戻ってきた主人公さなえが、何かの拍子に「引きちぎられたミミズのように」のたうちまわる小さい息子を持て余しながら、9年前に旅したカナダでの出来事と、その旅を共にした「みっちゃん姉」との記憶を思い起こしているうちに、現実と記憶のはざまをたゆたっていく物語です。

      口にした途端に陳腐になりそうで、感想をためらってしまう作品です。その世界観はとても一言では言い表せませんが、全編通して用いられている、九州の独特な土地の言葉の包み込むようなあたたかい響きと、さなえの追憶の中にこだまする「子供っちゅうもんは泣くもんじゃ」から始まる一節の詩のようなさえずりは、まるで子守唄のようにも、祈りの言葉ように感じました。ことばのもつ魔力、ことばが連なってうまれるリズムの凄さは、本だからこそ味わえる醍醐味だと思います。

      表題作の「九年前の祈り」だけでなく、連作として収められた「ウミガメの夜」「お見舞い」「悪の花」にも一貫して、愛しさと苦しさにもがく人々のすべてを赦し、解き放つような静かな情感が溢れていて、深い余韻に包まれる作品でした。
      >> 続きを読む

      2015/09/07 by

      九年前の祈り」のレビュー

    • 評価: 5.0

      表題作は、とても読みやすいし、面白かった。
      うみがめの海がとても胸をついた。
      “その声は言った。おのれの苦しみより他人の苦しみのほうが苦しいからのお。どういうことだろう?人の苦しみなんて絶対にわからないのだから、むしろ逆ではないか。聞き間違ったのだろうか。”
      ひとりでいること、精神的な未熟さが存在していることを許している作品はとても好き。

      2015/05/09 by

      九年前の祈り」のレビュー

    • >ひとりでいること、精神的な未熟さが存在していることを許している作品はとても好き
       ぼくとまったく同じです。いいね!を百個くらいあげたい(笑)。
      >> 続きを読む

      2015/05/10 by 素頓狂

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